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6:大食いわんこ(バリー)
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春の終わりに離婚をして、『パパ活』をするようになり、早数ヶ月。サンガレアに秋が訪れた。
プルートはディディやダッドと予定が合った日に会って、デートをしたり、セックスをしたりと、『パパ活』を楽しみつつ、ミーミと暮らす日々をのんびりと過ごしていた。結婚していた頃には無かった彩り溢れる毎日に、プルートはとても満足している。
ダッドとのセックスを楽しんだ後、ダッドがプルートの身体にくっついたまま腕を伸ばし、ベッドのヘッドボードの上に置いていた端末を手に取った。
「ねぇ。おじさん。新しい子と遊んでみない?」
「いいね。どんな子?」
「成人したばっかのピチピチの16歳だよ。僕の後輩。あの子とは科は違うけど、寮で隣の部屋の子なんだ。僕と同郷でね。軍人を目指す真面目君」
「へぇ。そんな子が『パパ活』なんてするのかい?」
「まぁ、根はすごく真面目だけど、恋人をつくったりして、そっち方面ではそれなりに遊んでるから。真面目なだけじゃなくて、面白い子だよ。ほら。もうすぐ秋の豊穣祭があるじゃん?中央の街の豊穣祭は初めてだから、軍資金が欲しいんだって」
「デートだけ?セックスも?」
「さあ?多分、どっちもじゃない?友達と皆で遊びに行くんだって。あと、狙ってる女の子にちょっと高めのプレゼントがしたいらしいよ」
「ははっ。青春だなぁ。僕はいいよ。相手の子が僕でよければね」
「ありがと。割としっかりしてる子だけどさぁ、やっぱり『パパ活』やってると変なおっさんに当たることもあるし。その点、おじさんなら安心だからさ」
「その子と仲がいいんだね」
「まぁね。軍人目指してるけど、あの子も魔力が多くてさ。たまに自分の魔力に振り回される事があるから、時々魔力の使い方を指導してやってんの」
「なるほど。ダッドは優しいね」
「へへっ。もっと褒めてくれてもいいよ!」
「よーしよしよしよし。いい子いい子~」
「あははっ!!」
プルートがちょっと巫山戯た感じでダッドの頭をわしゃわしゃと撫で回すと、ダッドが楽しそうに笑った。少し戯れてから、ダッドに端末で写真を見せてもらった。よく日焼けした顔に幼さが残る土の民が、白い歯を見せて笑っている写真だった。
「この子ね。図体は大きいんだけど、なんかわんこっぽくて可愛いんだよ」
「へぇ。僕、完全に猫派なんだよねぇ」
「この際だから、わんこにも目覚めちゃなよ。可愛いよぉ?わんこも」
「うーん。まぁ、犬に目覚めるかはともかく、紹介してくれる?」
「うん。ちょっと待ってて。おじさんの写真撮らせてよ」
「今!?色々乱れまくりなんですけど!?」
「気にしない。気にしない。はい。パシャっとな」
「ほんとに撮った!」
「はい。送信」
「お、送られた……汗だくだし、髪もめちゃくちゃなのに……」
「大丈夫だって。おじさんはまだギリギリ大丈夫だから。ギリギリ」
「うぅ……君だっていつか薄毛に悩む日がくるぞ……」
「あっは!うちは多毛な一族だから」
「なんて羨ましい……」
プルートが多毛な一族の恩恵に預かれないかと、ダッドのふさふさの髪が生えた頭を撫で回していると、ダッドの端末が小さな音を立てた。
「あ、返信きた。バリーもいいってさ」
「あ、ありがとう。その子、バリーって名前?」
「うん。おじさんの名前も教えといたよ。おじさんの端末にバリーの連絡先送るから、2人で日程調節してよ」
「うん。ありがとう。ダッド」
「いえいえ。可愛がってる後輩ちゃんだからさ。よくしてやってよ」
「うん。任せてといて」
「ふふっ。ありがと。おじさん。……ところで、おじさん」
「ん?」
「休憩できた?」
「うん」
「じゃあ、もう1回したいな」
「よぉし。どんとこーい」
「あははっ!!」
端末をベッドのヘッドボードの上に置いたダッドに押し倒され、戯れるようなキスをしながら、プルートは新しい出会いに早くもワクワクしていた。
------
プルートが待ち合わせ場所の中央広場に行くと、待ち合わせの相手は既に来ていた。近くに寄って顔を合わせた瞬間、お互いに小さく叫んだ。
「ほっそ!」
「でっか!」
「「…………」」
「えーと……バリーです。今日はよろしくお願いします」
「あ、どうも。プルートです。『おじさん』でいいから。実際おじさんだし。よろしくね」
「はい。おじさん」
素直に頷いたバリーは、とても大柄だった。背はプルートよりも頭一つ分くらい高いし、筋肉もりもりで横も大きい。とても16歳には見えない体格である。幼さが残る顔立ちに、若干違和感を覚えるくらいだ。バリーの顔立ちは割と普通で、目がくりっと大きめなのと、日焼けした頬に散ったそばかすがチャーミングである。
プルートはバリーを見上げて、ほぁーと気の抜けた声を出した。
「君、本当に大きいねぇ」
「よく言われます。成長痛で膝とか痛いから、多分まだ背は伸びるかもっす」
「マジか。どんだけ大きくなるんだろうねぇ」
「さあ?親父も爺ちゃんもデカかったから、多分もう頭半分くらいは伸びるかも?」
「でっか。すごいなぁ。よし。じゃあ、まずはデートをしようか。食べ歩きなんてどうだい?バリーは沢山食べるよね?」
「うっす。え、でも、本当にいいんですか?ダッド先輩からめちゃくちゃ食わせてくれるって聞いてますけど、俺、本当にめちゃくちゃ食いますよ?」
「それは楽しみだ。是非とも気持ちがいい食べっぷりを披露してくれたまえよ」
「……ははっ!うぃっす!!」
バリーが白い歯を見せて、嬉しそうに笑った。
プルートはバリーと手を繋ぎ、まずは肉まん屋に向かった。数千年前の異世界から訪れた神子が様々な調味料や料理を齎したので、特にサンガレアは食文化が豊かである。早速、バリーがメニュー全部を1つずつ買い、大口を開けて、美味しそうに食べ始めた。この子も美味しそうに食べてくれる子の様である。プルートはバリーの食べっぷりを楽しみながら、自分も1つだけ買った肉まんに齧りついた。
サンガレアの中央の街は、飲食店が多く、持ち帰り専門店も多く立ち並んでいる。所々にベンチがあり、そこで買ったものを食べることもできる。
プルートは熱い珈琲をのんびり飲みながら、隣で幸せそうに頬を膨らませてホットドッグを食べているバリーを眺めていた。既に5軒程持ち帰り専門店に立ち寄ったのだが、バリーの胃袋は底なしのようで、どこの店でもいっぱい買って、それはそれは美味しそうに食べている。ぽわぽわとバリーの周囲に幸せオーラのようなものが出ている気がする。プルートが『あれも食べる?』と勧めると、『はいっ!』と満面の笑顔で頷くバリーは、確かにわんこっぽい。実際にはついていないが、尻尾がついていたら、全力でふりふりしてそうな勢いで喜んでいる。ここまで幸せそうに食べてくれると、本当に食べさせ甲斐があって楽しい。多分、この様子だと、ダッドよりも食べるのではないだろうか。一体どれくらい食べられるのか。プルートはワクワクしながら、食べ終わってゴミをまとめているバリーに声をかけ、次の店へと繰り出した。
食休みということで、2人で喫茶店に入った。プルートもちょこちょこ少しずつ食べていたので、昼時だが既にお腹いっぱいである。バリーもそれなりにお腹が満ちて、少し休憩したいということで、珈琲が美味しいプルートお気に入りの喫茶店で、まったりと珈琲を飲んでいる。プルートは珈琲には何も入れない派だが、バリーは珈琲は砂糖とミルクをたっぷり入れないと飲めないらしい。そんなバリーに、珈琲の上に生クリームをたっぷりのせている、甘くて少し面白い珈琲を勧めた。バリーは恐る恐る一口飲み、パァッと笑顔になった。
「これ、すっごい美味しい!」
「よかった。この店の人気メニューなんだよ」
「へぇー。中央の街って、本当に色々あるんですね」
「君もバーバラ出身だったかな」
「はい。実家は農家やってます。近所の元軍人の爺ちゃんがやってる剣の教室に5歳の時から通ってて、剣の筋がいいし、保有魔力も大きいから、軍人になった方がいいって言われて。兄ちゃんがいるから俺は家を継がないし、剣も魔術も好きだし、軍人になろうと思って、ここの高等学校に進学したんです。親には負担かけちゃってるんで、なんか申し訳ないんすけどね」
「いいじゃないか。子供が望む道を歩ませてやりたいものなんだよ。親ってのは。まぁ、人其々かもしれないけど」
「そんなもんすか?」
「少なくとも、僕はそうだったね。息子の望む道を歩かせてやりたくて、いっぱい応援したよ」
「へー」
「お腹に余裕があるなら、パンケーキはどうだい?ここのパンケーキは生クリームに果物てんこ盛りで美味しいんだ。食べるなら、ちょこっと分けてほしいな」
「あはっ!是非とも食いたいっす!」
バリーが嬉しそうに笑って、自分の珈琲を飲んで、幸せそうに頬をゆるめた。
夕食の時間まで、たまに少しの休憩を挟みながら、あちこちの持ち帰り専門店を周って、めちゃくちゃ食べまくった。プルートはもう何もお腹に入る気がしないが、バリーはまだ余裕らしい。マジか。保有魔力が多いということを差し引いても、若いってすごい。
夕食はバリーの希望で、焼肉屋に入った。プルートはもうこれ以上食べられる気がしないので、バリーの為に肉を焼きつつ、ちみちみと酒を飲んでいる。バリーは本当に気持ちいいくらい、よく食べる。これはもう完全に癖になる楽しさだ。しかも幸せそうに、ぽわぽわとしたオーラを振りまいているものだから、完全猫派のプルートでも、わんこっぽいバリーを撫で回して、いい子いい子したいくらい可愛い。
プルートはバリーの素敵な食べっぷりを肴に、美味しい酒を楽しんだ。
-------
いつも利用している連れ込み宿に入り、順番にシャワーを使った。プルートは、全裸でベッドに座っているバリーのすぐ目の前で、するりと薄いガウンを脱ぎ捨てた。
「僕で勃起できそう?」
「余裕っすね」
「もしかして君は老け専かい?」
「いや、違うけど、おじさんの身体は結構好みかも。乳首、やらしいっすね。身体はめちゃくちゃ細いのに、乳首はデカい」
「まぁねー。弄られまくったからね」
「先輩達に?」
「その前に別れた旦那にもね」
「ふーん」
バリーに1歩近づくと、バリーがプルートのほっそりとした腰を剣胼胝で固い手で掴み、とさっとプルートの身体をベッドに押し倒した。くるりとバリーがプルートの身体を跨ぎ、ニッと白い歯を見せて笑った。
「おじさんを楽しませればいいんですよね?」
「君も楽しんでくれよ。そうじゃなかったら意味がない」
「うぃっす。ははっ。本当に細い。肋ちょっと浮いてる」
「細身の人が好みなのかい?」
「うん。浮き出た鎖骨とかすげぇ好き」
「ははっ。あんまり強く齧らないでね」
「あはっ!」
バリーが楽しそうに笑って、プルートに覆い被さり、プルートの下唇にやんわりと噛みついた。間近にあるバリーのくりっとした大きな目が、一気に獲物を狙う獣のような雄の目になった。プルートは少し驚いて、パチパチと瞬きしながら、貪るような勢いで口内に入ってきたバリーの舌に自分の舌を絡めた。技巧はないが、勢いがすごい。本当に食らいつくされそうな勢いで口内を舐め回されている。プルートは目の色が変わったようなバリーを見上げながら、背筋がゾクゾクするのを感じた。
確かに、バリーはわんこっぽい。肉食獣のような獣性を持っているようだ。プルートはバリーに頬を舐められながら、楽しくて、クックッと笑った。
バリーは舐めるのが好きらしく、プルートの身体を文字通り全身舐め回した。耳も首も鎖骨も胸も脇も腕も指も腹も背中も足もペニスもアナルも、本当に全部舐められた。
プルートは快感と興奮で荒い息を吐きながら、自分の膝裏を両手で持ち、足を大きく広げ、バリーにアナルを指で解されながら、内腿を舐めたり齧られたりしていた。気持ちよくて、楽しくて、仕方がない。ここまで一方的にいいようにされるのは、随分と久しぶりだ。これはこれでアリである。プルートは、意外な程器用なバリーに前立腺をぐりぐり指で刺激されながら、笑みを浮かべて大きく喘いだ。
バリーのペニスは体格に見合った大きさで、もしかしたらディディよりもペニスが大きいかもしれない。皮はしっかりと剥けていて、下腹部にくっつきそうな勢いで勃起して反り返っている。
今すぐバリーのペニスを舐め回したいが、バリーが挿入したそうなので、バリーのペニスを可愛がるのは後にする。
プルートは快感で上擦った声でバリーの名前を呼び、腰を少し浮かせた。察してくれたバリーがずるぅっとプルートのアナルから指を引き脱いた。
欲しがって堪らず、ひくつくプルートのはしたないアナルに、熱くて固いものが触れ、正常位のまま、ゆっくりとバリーの大きなペニスがプルートのアナルの中に入ってきた。恐ろしくペニスが固い。今までで一番固いんじゃないだろうか。狭いプルートのアナルを抉じ開け、直腸を押し拡げながら、どんどん奥へと固いペニスが入ってくる。若いってすごい。こんなに固いペニスは本当に初めてだ。バリーの亀頭がごりっと前立腺を刺激し、更に深く深く奥まで入り込んでくる。痛みを感じる所を通り抜け、プルートの一番奥深くをガツンと突き上げられた瞬間、プルートは大きく吠えながら、触れてもいないペニスから、精液をびゅるるるっと飛ばした。
プルートはディディやダッドと予定が合った日に会って、デートをしたり、セックスをしたりと、『パパ活』を楽しみつつ、ミーミと暮らす日々をのんびりと過ごしていた。結婚していた頃には無かった彩り溢れる毎日に、プルートはとても満足している。
ダッドとのセックスを楽しんだ後、ダッドがプルートの身体にくっついたまま腕を伸ばし、ベッドのヘッドボードの上に置いていた端末を手に取った。
「ねぇ。おじさん。新しい子と遊んでみない?」
「いいね。どんな子?」
「成人したばっかのピチピチの16歳だよ。僕の後輩。あの子とは科は違うけど、寮で隣の部屋の子なんだ。僕と同郷でね。軍人を目指す真面目君」
「へぇ。そんな子が『パパ活』なんてするのかい?」
「まぁ、根はすごく真面目だけど、恋人をつくったりして、そっち方面ではそれなりに遊んでるから。真面目なだけじゃなくて、面白い子だよ。ほら。もうすぐ秋の豊穣祭があるじゃん?中央の街の豊穣祭は初めてだから、軍資金が欲しいんだって」
「デートだけ?セックスも?」
「さあ?多分、どっちもじゃない?友達と皆で遊びに行くんだって。あと、狙ってる女の子にちょっと高めのプレゼントがしたいらしいよ」
「ははっ。青春だなぁ。僕はいいよ。相手の子が僕でよければね」
「ありがと。割としっかりしてる子だけどさぁ、やっぱり『パパ活』やってると変なおっさんに当たることもあるし。その点、おじさんなら安心だからさ」
「その子と仲がいいんだね」
「まぁね。軍人目指してるけど、あの子も魔力が多くてさ。たまに自分の魔力に振り回される事があるから、時々魔力の使い方を指導してやってんの」
「なるほど。ダッドは優しいね」
「へへっ。もっと褒めてくれてもいいよ!」
「よーしよしよしよし。いい子いい子~」
「あははっ!!」
プルートがちょっと巫山戯た感じでダッドの頭をわしゃわしゃと撫で回すと、ダッドが楽しそうに笑った。少し戯れてから、ダッドに端末で写真を見せてもらった。よく日焼けした顔に幼さが残る土の民が、白い歯を見せて笑っている写真だった。
「この子ね。図体は大きいんだけど、なんかわんこっぽくて可愛いんだよ」
「へぇ。僕、完全に猫派なんだよねぇ」
「この際だから、わんこにも目覚めちゃなよ。可愛いよぉ?わんこも」
「うーん。まぁ、犬に目覚めるかはともかく、紹介してくれる?」
「うん。ちょっと待ってて。おじさんの写真撮らせてよ」
「今!?色々乱れまくりなんですけど!?」
「気にしない。気にしない。はい。パシャっとな」
「ほんとに撮った!」
「はい。送信」
「お、送られた……汗だくだし、髪もめちゃくちゃなのに……」
「大丈夫だって。おじさんはまだギリギリ大丈夫だから。ギリギリ」
「うぅ……君だっていつか薄毛に悩む日がくるぞ……」
「あっは!うちは多毛な一族だから」
「なんて羨ましい……」
プルートが多毛な一族の恩恵に預かれないかと、ダッドのふさふさの髪が生えた頭を撫で回していると、ダッドの端末が小さな音を立てた。
「あ、返信きた。バリーもいいってさ」
「あ、ありがとう。その子、バリーって名前?」
「うん。おじさんの名前も教えといたよ。おじさんの端末にバリーの連絡先送るから、2人で日程調節してよ」
「うん。ありがとう。ダッド」
「いえいえ。可愛がってる後輩ちゃんだからさ。よくしてやってよ」
「うん。任せてといて」
「ふふっ。ありがと。おじさん。……ところで、おじさん」
「ん?」
「休憩できた?」
「うん」
「じゃあ、もう1回したいな」
「よぉし。どんとこーい」
「あははっ!!」
端末をベッドのヘッドボードの上に置いたダッドに押し倒され、戯れるようなキスをしながら、プルートは新しい出会いに早くもワクワクしていた。
------
プルートが待ち合わせ場所の中央広場に行くと、待ち合わせの相手は既に来ていた。近くに寄って顔を合わせた瞬間、お互いに小さく叫んだ。
「ほっそ!」
「でっか!」
「「…………」」
「えーと……バリーです。今日はよろしくお願いします」
「あ、どうも。プルートです。『おじさん』でいいから。実際おじさんだし。よろしくね」
「はい。おじさん」
素直に頷いたバリーは、とても大柄だった。背はプルートよりも頭一つ分くらい高いし、筋肉もりもりで横も大きい。とても16歳には見えない体格である。幼さが残る顔立ちに、若干違和感を覚えるくらいだ。バリーの顔立ちは割と普通で、目がくりっと大きめなのと、日焼けした頬に散ったそばかすがチャーミングである。
プルートはバリーを見上げて、ほぁーと気の抜けた声を出した。
「君、本当に大きいねぇ」
「よく言われます。成長痛で膝とか痛いから、多分まだ背は伸びるかもっす」
「マジか。どんだけ大きくなるんだろうねぇ」
「さあ?親父も爺ちゃんもデカかったから、多分もう頭半分くらいは伸びるかも?」
「でっか。すごいなぁ。よし。じゃあ、まずはデートをしようか。食べ歩きなんてどうだい?バリーは沢山食べるよね?」
「うっす。え、でも、本当にいいんですか?ダッド先輩からめちゃくちゃ食わせてくれるって聞いてますけど、俺、本当にめちゃくちゃ食いますよ?」
「それは楽しみだ。是非とも気持ちがいい食べっぷりを披露してくれたまえよ」
「……ははっ!うぃっす!!」
バリーが白い歯を見せて、嬉しそうに笑った。
プルートはバリーと手を繋ぎ、まずは肉まん屋に向かった。数千年前の異世界から訪れた神子が様々な調味料や料理を齎したので、特にサンガレアは食文化が豊かである。早速、バリーがメニュー全部を1つずつ買い、大口を開けて、美味しそうに食べ始めた。この子も美味しそうに食べてくれる子の様である。プルートはバリーの食べっぷりを楽しみながら、自分も1つだけ買った肉まんに齧りついた。
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プルートは熱い珈琲をのんびり飲みながら、隣で幸せそうに頬を膨らませてホットドッグを食べているバリーを眺めていた。既に5軒程持ち帰り専門店に立ち寄ったのだが、バリーの胃袋は底なしのようで、どこの店でもいっぱい買って、それはそれは美味しそうに食べている。ぽわぽわとバリーの周囲に幸せオーラのようなものが出ている気がする。プルートが『あれも食べる?』と勧めると、『はいっ!』と満面の笑顔で頷くバリーは、確かにわんこっぽい。実際にはついていないが、尻尾がついていたら、全力でふりふりしてそうな勢いで喜んでいる。ここまで幸せそうに食べてくれると、本当に食べさせ甲斐があって楽しい。多分、この様子だと、ダッドよりも食べるのではないだろうか。一体どれくらい食べられるのか。プルートはワクワクしながら、食べ終わってゴミをまとめているバリーに声をかけ、次の店へと繰り出した。
食休みということで、2人で喫茶店に入った。プルートもちょこちょこ少しずつ食べていたので、昼時だが既にお腹いっぱいである。バリーもそれなりにお腹が満ちて、少し休憩したいということで、珈琲が美味しいプルートお気に入りの喫茶店で、まったりと珈琲を飲んでいる。プルートは珈琲には何も入れない派だが、バリーは珈琲は砂糖とミルクをたっぷり入れないと飲めないらしい。そんなバリーに、珈琲の上に生クリームをたっぷりのせている、甘くて少し面白い珈琲を勧めた。バリーは恐る恐る一口飲み、パァッと笑顔になった。
「これ、すっごい美味しい!」
「よかった。この店の人気メニューなんだよ」
「へぇー。中央の街って、本当に色々あるんですね」
「君もバーバラ出身だったかな」
「はい。実家は農家やってます。近所の元軍人の爺ちゃんがやってる剣の教室に5歳の時から通ってて、剣の筋がいいし、保有魔力も大きいから、軍人になった方がいいって言われて。兄ちゃんがいるから俺は家を継がないし、剣も魔術も好きだし、軍人になろうと思って、ここの高等学校に進学したんです。親には負担かけちゃってるんで、なんか申し訳ないんすけどね」
「いいじゃないか。子供が望む道を歩ませてやりたいものなんだよ。親ってのは。まぁ、人其々かもしれないけど」
「そんなもんすか?」
「少なくとも、僕はそうだったね。息子の望む道を歩かせてやりたくて、いっぱい応援したよ」
「へー」
「お腹に余裕があるなら、パンケーキはどうだい?ここのパンケーキは生クリームに果物てんこ盛りで美味しいんだ。食べるなら、ちょこっと分けてほしいな」
「あはっ!是非とも食いたいっす!」
バリーが嬉しそうに笑って、自分の珈琲を飲んで、幸せそうに頬をゆるめた。
夕食の時間まで、たまに少しの休憩を挟みながら、あちこちの持ち帰り専門店を周って、めちゃくちゃ食べまくった。プルートはもう何もお腹に入る気がしないが、バリーはまだ余裕らしい。マジか。保有魔力が多いということを差し引いても、若いってすごい。
夕食はバリーの希望で、焼肉屋に入った。プルートはもうこれ以上食べられる気がしないので、バリーの為に肉を焼きつつ、ちみちみと酒を飲んでいる。バリーは本当に気持ちいいくらい、よく食べる。これはもう完全に癖になる楽しさだ。しかも幸せそうに、ぽわぽわとしたオーラを振りまいているものだから、完全猫派のプルートでも、わんこっぽいバリーを撫で回して、いい子いい子したいくらい可愛い。
プルートはバリーの素敵な食べっぷりを肴に、美味しい酒を楽しんだ。
-------
いつも利用している連れ込み宿に入り、順番にシャワーを使った。プルートは、全裸でベッドに座っているバリーのすぐ目の前で、するりと薄いガウンを脱ぎ捨てた。
「僕で勃起できそう?」
「余裕っすね」
「もしかして君は老け専かい?」
「いや、違うけど、おじさんの身体は結構好みかも。乳首、やらしいっすね。身体はめちゃくちゃ細いのに、乳首はデカい」
「まぁねー。弄られまくったからね」
「先輩達に?」
「その前に別れた旦那にもね」
「ふーん」
バリーに1歩近づくと、バリーがプルートのほっそりとした腰を剣胼胝で固い手で掴み、とさっとプルートの身体をベッドに押し倒した。くるりとバリーがプルートの身体を跨ぎ、ニッと白い歯を見せて笑った。
「おじさんを楽しませればいいんですよね?」
「君も楽しんでくれよ。そうじゃなかったら意味がない」
「うぃっす。ははっ。本当に細い。肋ちょっと浮いてる」
「細身の人が好みなのかい?」
「うん。浮き出た鎖骨とかすげぇ好き」
「ははっ。あんまり強く齧らないでね」
「あはっ!」
バリーが楽しそうに笑って、プルートに覆い被さり、プルートの下唇にやんわりと噛みついた。間近にあるバリーのくりっとした大きな目が、一気に獲物を狙う獣のような雄の目になった。プルートは少し驚いて、パチパチと瞬きしながら、貪るような勢いで口内に入ってきたバリーの舌に自分の舌を絡めた。技巧はないが、勢いがすごい。本当に食らいつくされそうな勢いで口内を舐め回されている。プルートは目の色が変わったようなバリーを見上げながら、背筋がゾクゾクするのを感じた。
確かに、バリーはわんこっぽい。肉食獣のような獣性を持っているようだ。プルートはバリーに頬を舐められながら、楽しくて、クックッと笑った。
バリーは舐めるのが好きらしく、プルートの身体を文字通り全身舐め回した。耳も首も鎖骨も胸も脇も腕も指も腹も背中も足もペニスもアナルも、本当に全部舐められた。
プルートは快感と興奮で荒い息を吐きながら、自分の膝裏を両手で持ち、足を大きく広げ、バリーにアナルを指で解されながら、内腿を舐めたり齧られたりしていた。気持ちよくて、楽しくて、仕方がない。ここまで一方的にいいようにされるのは、随分と久しぶりだ。これはこれでアリである。プルートは、意外な程器用なバリーに前立腺をぐりぐり指で刺激されながら、笑みを浮かべて大きく喘いだ。
バリーのペニスは体格に見合った大きさで、もしかしたらディディよりもペニスが大きいかもしれない。皮はしっかりと剥けていて、下腹部にくっつきそうな勢いで勃起して反り返っている。
今すぐバリーのペニスを舐め回したいが、バリーが挿入したそうなので、バリーのペニスを可愛がるのは後にする。
プルートは快感で上擦った声でバリーの名前を呼び、腰を少し浮かせた。察してくれたバリーがずるぅっとプルートのアナルから指を引き脱いた。
欲しがって堪らず、ひくつくプルートのはしたないアナルに、熱くて固いものが触れ、正常位のまま、ゆっくりとバリーの大きなペニスがプルートのアナルの中に入ってきた。恐ろしくペニスが固い。今までで一番固いんじゃないだろうか。狭いプルートのアナルを抉じ開け、直腸を押し拡げながら、どんどん奥へと固いペニスが入ってくる。若いってすごい。こんなに固いペニスは本当に初めてだ。バリーの亀頭がごりっと前立腺を刺激し、更に深く深く奥まで入り込んでくる。痛みを感じる所を通り抜け、プルートの一番奥深くをガツンと突き上げられた瞬間、プルートは大きく吠えながら、触れてもいないペニスから、精液をびゅるるるっと飛ばした。
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戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
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