堅物ダーリン(触手)とすけべがしたいっ!!

丸井まー(旧:まー)

文字の大きさ
1 / 1

堅物ダーリン(触手)とすけべがしたいっ!!

しおりを挟む
 人間と魔物が平和に暮らす街。
 喫茶店を経営しているアーロンは、一日の仕事を終えると、うきうきとダーリンが待つ自宅へと帰った。

 街中にある小さめの集合住宅の一室がアーロンの自宅である。半年前から同棲している水道局で働くダーリンはもう帰宅している時間だ。
 アーロンは玄関のドアの鍵を開けると、だだっと狭い廊下を走り、居間にいたダーリンへと飛び込んだ。


「ディック! ただいま!」

『おかえり』

「はぁはぁ……ダーリン! すけべしよ? すけべしよぉぉぉぉ! 今すぐに! ものすんごいすけべしよ!!」

『しない』

「なんでぇ!? 俺達恋人になって半年くらい経つじゃん! すけべが! したいです! す・け・べ!」

『まだ半年だ』

「もう! 半年だよ! すけべ! すけべ! すけべしたい!!」

『だめ』

「えぇぇぇぇ!!」


 アーロンはディックの上でバタバタと手足を動かした。柔らかくてひんやりぷにぷにしている淡い水色の触手がしっかりと暴れるアーロンを受け止めてくれる。
 アーロンの愛するダーリンのディックは、触手の魔物である。
 約9か月前にアーロンが経営する喫茶店にやって来たディックに一目惚れして、猛アタックしまくってなんとか恋人になってもらった。

 アーロンは触手の魔物が大好きである。うにょうにょ動く触手の塊は可愛いし、なにより触手の魔物とのセックスは最高だと聞いている。
 触手の魔物の恋人が欲しくて魔物との合コンに行ったりもしていたのだが、アーロンの下心が見えまくっているせいか、24歳になるまで恋人ができたことはなかった。

 ディックと恋人になれたのは奇跡かもしれない。ディックの淡い水色の美しい触手に一目惚れして、アーロンはとても頑張った。
 ディックの上司である魔人が喫茶店の常連だったので、なんとか頼み込んで仲を取り持ってもらい、毎日のように昼食を差し入れに行ったり、ディックの勤務時間が終わる頃に会いに行ったりと、それはもう頑張ってアプローチしまくった。

 ディックは最初の頃は渋っていたが、三か月もするとしつこいアーロンに絆されてくれたのか、恋人になってくれた。
 2人の時間が少しでも多く欲しいということですぐに同棲を始めて、もう半年程経つ。セックスは未だにしていない。何故だ。

 毎日の日課のようなやり取りをした後。アーロンは気を取り直して、手を洗ってから夕食を作り始めた。
 触手の塊のディックのどこに口があるのか未だに分からないが、ディックも人間のアーロンと同じものを飲み食いできる。
 ディックは肉より野菜派なので、朝に早起きして市場で買ったばかりの新鮮な野菜をふんだんに使った料理を手早く作っていく。

 愛するディックのために料理ができるって幸せだ。今夜もとびきり美味しい料理を作らねば。あるのかいまいち分からないが、ディックの胃袋を完全に掴み、アーロンなしじゃ生きていけないようにしたい。そしてセックスがしたい。ものすごーーーーくセックスがしたい。それもなんかすんごいやつ。

 初めてのセックスは触手の魔物とすると決めて早十年。亡くなった叔父の店を継いで働き始めてからケツ毛だって脱毛したし、身体も見苦しくないように常日頃から筋トレしているので引き締まった身体付きをしている。
 赤茶色の髪は地味だが、いつも流行りの髪型にしているし、緑色の瞳は新緑みたいできれいだと言われたことがある。顔立ちは控えめながら整っている方だと思う。特別華はないが、なんとなく見ると落ち着く顔立ちだと言われたことがある。

 夕食を作り終えて居間のテーブルに運ぶと、ソファーのあたりで書類を読んでいたディックがいそいそとテーブルにやって来た。ディックのどこに目があるのか、未だに分からない。本当に不思議生物なのだが、そこがディックの魅力の一つでもある。

 アーロンはニコニコ笑いながら、ディック用の大きな皿に盛った料理を差し出した。


「今夜は揚げた魚と野菜の甘酢漬けがメインだよ。ディック、これ好きだよね?」

『あぁ。……今日も美味しい』

「よかったー! いっぱい作ったから、いっぱい食べてよ! 温野菜サラダのドレッシングも自信作なんだ。デザートには桃のコンポートもあるよ!」

『アーロンは本当に料理上手だな。ついつい食べすぎて太りそうだ』

「触手の魔物も太るの?」

『太る時は太る』

「え? どこが?」

『触手が太くなる』

「へぇー。触手が太い方が格好よくない?」

『触手が太くなるとペンや細かいものが掴みにくくなるから、絶対に太りたくない。仕事に差し支える』

「それは駄目だねぇ。太らないメニューを考えてみるよ」

『いつもありがとう』

「いえいえ。俺の方こそ。洗濯は任せちゃってるし。ディックが美味しく食べてくれると作り甲斐があって本当に楽しいしね! だから、今夜こそ一緒にお風呂はいろ?」

『まだ早い』

「なんでぇぇぇぇ!? くっ……手強い……イチャイチャしたいよー! セックスしたいー! すんごいどすけべしたいー!」

『まだ早い』

「むぅ。俺は絶対に諦めないからな! ディックと絶対にイチャイチャセックスしてやるんだから!」

『はいはい。おかわり欲しい』

「あ、うん。ちょっと待っててね。注いでくるから」

『頼んだ』


 ディックが差し出してきた空っぽの皿を持って、いそいそと台所へ行き、大盛りに注いだ皿を持ってディックの元へと戻る。
 ディックの触手は基本的にうねうね動くのが控えめなのだが、アーロンとの食事の時は、なんだか嬉しそうにうねうね動く。
 アーロンの手料理もアーロンのことも好いてくれているのだと伝わってきて、本当にすごく嬉しい。
 アーロンはだらしなく笑いながら、ディックの触手の塊の中に料理がどんどん消えていく様子を眺めた。




ーーーーーー
 ディックが自然と目覚めと、身体の上にいた筈のアーロンがいなかった。
 ディックの中では、セックス=子作りなので、まだアーロンとセックスをする気はない。2人だけの生活をもっと楽しみたいし、子どもができてアーロンの関心を子どもにとられるのは嫌な気がする。いずれはアーロンとの子どもが欲しいが、まだまだ早い。

 ディックは職場の者達から堅物だと言われている。
 触手の魔物は貞操観念がばがばの者が多く、気軽にセックスをして相手を孕ませることが多い。あまりにも触手の魔物の子どもを産む者が多いので、街の隅の方に触手の魔物専用育児所があるくらいだ。

 ディックは触手の魔物専用育児所で生まれ育った。親は誰なのか知らない。人間も魔物も関係なく通える学校に行くようになって、普通なら『親』というものがいることを知った。
 ディックは親がいる同級生が羨ましかった。育児所の触手の魔物の仲間達と過ごすのは嫌いじゃないが、普通に親がいる友達の話を聞いて、『家族』というものに強い憧れをもつようになった。
 その場限りの遊び相手や別れること前提の恋人なんかよりも、一緒に暮らして、一緒に子どもを育てて、一緒に笑って泣いて、永遠の別れの時まで笑顔でいられる『家族』が欲しかった。

 アーロンとセックスしたい気持ちは勿論ある。
 アーロンに熱烈に口説かれて、ついつい絆されて恋人になり半年程。すぐに同棲を始めたのは、アーロンと『家族』になれるのか見極めるためだ。

 アーロンはいつでも一生懸命だ。毎日の食事が本当に楽しみになったし、アーロンの自然なゆるい笑顔に癒やされている。楽しい話なんかできないディックと、アーロンはいつも楽しそうに喋ってくれる。
 毎日のお誘いを断るのが心苦しく感じるようになるくらいには、ディックもアーロンのことが好きになっている。

 アーロンが望むのならセックスがしたいし、2人の子どもをつくりたい。アーロンならば、子どもが何体できても、きっとすごく子ども達を愛して大事に育ててくれると思う。アーロンとならば、『家族』になれる。
 それが分かっているが故に、ディックは悩んでいた。

 アーロンと一緒に子育てをするのは確かにものすごく魅力的なのだが、自分へのアーロンの関心が薄れるのは嫌だと思ってしまう。どうやら予想外に独占欲が強い方だったらしい。
 それをアーロンに言うのは、なんだか情けないので嫌だ。
 だが、ディックだってアーロンの中にまで触れたいし、ぶっちゃけ孕ませたい。
 ディックは今朝も悶々としながら悩み、朝食ができたと呼びに来たアーロンのへにゃっとした笑みに胸をときめかせた。




ーーーーーー
 ディックと恋人になって、そろそろ一年が経つ。未だにセックスができていない。そろそろ本気でイチャイチャ甘々セックスがしたいのだが、アーロンのダーリンは堅物なので、中々お許しがでない。ディックの堅物なところも素敵だと思う。

 触手の魔物は貞操観念がゆるいと聞いているし、実際、街の隅の方に触手の魔物専用育児所があることを知っている。セックスをして卵を産ませた後、自分達で育てずに、そこに卵を預けるらしい。
 割と最近になって気づいたのだが、ディックはそういうのが嫌らしい。自分達の子どもは、自分達で育てたいみたいだ。
 アーロン的には、ディックとの子どもなら何人でもどんとこーい! だし、それをちゃんと伝えているのだが、ディックは未だにイチャイチャ甘々セックスを渋っている。何故だ。

 アーロンは壁に貼ってある暦を見て、今夜こそディックがセックスしたがらない理由を聞き出し、あわよくばセックスをすると決めた。

 帰宅すると、ディックが居間で洗濯物を畳んでくれていた。アーロンはディックの身体に飛び乗り、ぷるんぷるんの触手の一本をそっと手にとってキスをした。


「ただいまー。洗濯物ありがと。ディック」

『おかえり』

「今夜は野菜マシマシのシチューだよ!」

『嬉しい。アーロンが作るシチューは世界一だ』

「ありがとぉぉぉぉ! はぁはぁ。すけべ……すけべしよ? って、そうじゃなかった。ねぇねぇ。ディック。ちょっと聞きたいんだけど」

『なんだろうか』

「なんでそんなに俺とセックスしたくないの? ……俺って、そんなに魅力ないかな……」

『い、いや! その、アーロンはすごく魅力的だと思う』

「じゃあ、なんでセックスしたがらないの?」

『……その……』

「うん。ゆっくりでいいよ」

『あ、あぁ……こっ! 子どもに! ……あの……その……子どもにアーロンの関心をとられたくない……ような……?』


 アーロンはきょとんとした後で、ぱぁっと笑みを浮かべ、乗っかっているディックの触手をもにょもにょと撫でくりまわした。


「子どもが何人できても俺のダーリンはディックだけだよー! ディックの子どもは可愛いだろうけど、世界で一番好きなのはディックだもん! 不動の一位だね!」

『そ、そうか……』

「ディック。ディック。俺にディックの子どもを生ませてよ。ディックと一緒にいっぱい可愛がるから。あ、夜は俺だけ可愛がってね。ディックの方こそ、子どもばっかり見ちゃやだよ。子どもができても、俺のこともちゃんと愛してよ。ねぇ。ディック。本当にディックのことが好きだよ。だからさ、すけべしよ? いっぱい『家族』を増やそうよ。で、俺がしわしわのお爺ちゃんになったとしても、俺だけを愛していてよ。愛してるよ。俺だけのディック」

『…………あぁ』


 触れている触手がぷるんっと小さく震えた。
 おずおずといった様子で触手の一本が伸びてきて、アーロンの頬を優しく撫でた。アーロンは触手に手を添えて、ちゅっとキスをして、誘うようにべろーっと触手を舐めた。

 美しい淡い水色の触手が、ほんのーりピンク色がかった色合いになった。触手の魔物は欲情すると色が少し変わると聞いている。ディックがその気になってくれて、嬉しすぎていっそ泣きたいくらいだ。

 ディックの触手が何本も伸びてきて、シャツの裾やズボンの裾に潜り込んでくる。アーロンはクスクス笑いながら、服を脱ぎ始めた。

 全裸になったアーロンの身体に、ディックの触手がぬるぬると這い回っている。普段はぷるんぷるんで乾いている触手が、今はぬるりとした粘液のようなものを分泌している。ぬるーっと触手が肌を這うだけで、腰のあたりがゾクゾクぞわぞわして気持ちがいいし、酷く興奮する。

 両方の乳首をすりすりされながら、口元に一本の触手が伸びてきたので、ぱくんと口に咥えた。なにやら甘い匂いがする。触手から滲み出る粘液をじゅるっと啜って飲み込めば、かっと身体が熱くなっていった。甘くて美味しくて、もっともっと欲しくなる。

 夢中で口内の触手をちゅーちゅーしていると、口内の触手が動き、喉ちんこの一歩手前あたりをすりすり優しく擦り始めた。嘔吐く程深く入っているわけではない。そこをすりすり擦られると、不思議と気持ちよくて、アーロンは無意識のうちに腰をカクカク振り始めた。

 全身にディックの触手が絡みつき、容赦なく快感を与えてくる。指にまで触手が絡み、指の股までぬるぬると刺激してくる。
 喉ちんこの一歩手前をすりすりされ続けていると、どんどん身体の中で暴れ回る快感が高まっていき、ついに弾けた。


「んんんんーーーーーー!!」

『あぁ……アーロン。なんて可愛らしいんだ』


 アーロンは腰をカクカク振りながら、唯一触れられていなかった勃起ペニスから派手に精液を飛ばした。
 射精して敏感になっているペニスに触手がぬるりと絡みつく。にゅっこにゅっこと竿を扱かれて、快感に身体をくねらせていると、ものすごーく細い触手が伸びてきて、アーロンのペニスの尿道口をつんつんと突き、そのまま、にゅるーっと尿道の中に細い触手が入ってきた。


「んんーー!?」


 痛みはない。ただ、にゅっこにゅっこと尿道内の触手が動く度に、ずっと射精しているような感覚がする。陰嚢にも触手が絡まり、射精したくてパンパンになっている陰嚢をふにふにと優しく揉まれる。気持よすぎて既にヤバい。

 初めての半端ない快感に酔いしれているアーロンのアナルを、ぬるついた触手がつんつんと突き、ゆっくりと狭いアナルを抉じ開けるようにして触手が腹の中に入ってきた。痛くはないが、多少の異物感はある。でもそれ以上に不思議と気持ちがいい。

 腹の中の触手がある一点に触れると、脳天へと強烈な快感が突き抜けた。アーロンはぷはぁっと咥えていた触手から口を離し、悲鳴じみた喘ぎ声を上げた。


「あぁぁぁぁ! そこっ! だめぇ! ひっ!? あ、あ、またっ、はいって、くるぅ……あぁっ!?」

『アーロン、アーロン、すごく、可愛い』


 触手が更にもう一本入ってきて、腹の中のヤバいところをすりすりしている触手よりももっと深く潜り込んでくる。これ入ったらヤバいんじゃない? ってくらい深く入ってきた触手が優しく腹の奥深くをすりすりとんとんしてくる。途端に、目の裏がチカチカして頭の中が真っ白になるような強烈すぎる快感に襲われる。

 アーロンは悲鳴じみた声を上げながら、ビクンビクンッと身体を震わせた。気持よすぎて、もう訳がわからない。
 脇や乳首、ペニス、尿道はずっと弄られているし、また口内に触手が入ってきて喉ちんこの一歩手前あたりをすりすりされる。腹の中の触手も休むことなくずっと動いている。
 初めての強烈すぎる快感が辛い。だが、ディックに愛されている証拠なので、過ぎた快感とは別に、嬉しくて涙がずっと流れている。

 恐らく喉への刺激でまたイッたタイミングで、ずるぅっとアナルから触手が抜け出ていった。
 口の中からも触手が出ていったので、はぁー、はぁー、と荒い息を吐いていると、濃いピンク色の太い触手が現れ、アナルをつんつん突いてから、ゆっくりと腹の中に入ってきた。
 腹の中の一番奥深くまで入り込んだ触手が、硬い何かをアーロンの腹の中に吐き出している。恐らく、ディックの卵なのだろう。腹の奥深くを刺激される快感と、ディックに孕ませてもらえる喜びで、涙がとまらない。ついでに鼻水も。
 情けなくえぐえぐ泣いているアーロンの頬を、ディックの触手が優しく撫でた。

 一個、二個、三個……多分、六個の卵が腹の中に入っている。濃いピンク色の触手がゆっくり抜け出ていって、今度は赤黒くてより太い触手が現れた。アーロンの腕より少し細いくらいの太さである。アーロンは驚いて目を見開いた。


「む、むり……流石にそれは入らないよ!」

『大丈夫だ。入る。痛みはない』

「あ、まっ、あっ、あ、あ、は、はいって、きちゃうっ……あ、んぁぁぁぁ!」

『ほら。入った』

「あぁっ!? あっ! あっ! あっ! しゅごいっ! んぁぁぁぁ! ぎもぢいいぃぃぃぃ!!」


 ぶっとい触手は先程までの触手よりも少し硬く、まるで卵を腹の奥深くに押しつけるように、ごっすんごっすん突き上げてくる。腹の奥深くに卵が強く当たる度に、とんでもない快感が身体の中に広がっていく。
 あまりの快感に泣き叫ぶアーロンの口内に、また触手が入ってきて、喉ちんこの一歩手前あたりを優しくすりすり擦り始めた。尚、身体のあちこちに絡みついている触手も絶賛稼働中である。

 過ぎた快感に半ば白目をむいているアーロンの腹の中で、ぶっとい触手が更に膨れたかと思えば、勢いよく腹の中が熱い液体で満たされていく。ディックに中出しされたのだろう。嬉しすぎて、本当に今なら死んでもいいかもしれない。あと、腹が苦しくなる程大量に射精されている感覚が何故かものすごーく気持ちがいい。

 すりっと喉ちんこの一歩手前を強めに擦られた瞬間、アーロンはまたイッて、きゅっと射精しているぶっとい触手をアナルで締めつけた。
 尿道に入り込んでいた細い触手がにゅるぅーっとゆっくりと抜け出ていった。途端に、たらたらと自分のペニスから白い精液が零れ落ちるのが見えた。

 ぺたんこだった下腹部がほんのりぽっこりになると、ぶっとい触手がゆーっくりとアナルから抜け出ていった。ついでに口からも触手が出ていく。
 はぁー、はぁー、と荒い息を吐きながら快感の余韻に浸っていると、腹の中で硬いものが下りてくる感覚がし始めた。


「あ、あ、あ……あぁっ! んぅっ! あ、あ、でちゃ、でちゃうっ、んあぁぁぁぁっ!」


 腹の中の卵がヤバいくらい気持ちがいいところを刺激しながらどんどん下りてきて、アナルを内側から押し拡げ、大量に出された精液と共にすぽんっと飛び出た。その感覚が何故か半端なく気持ちよくて、アーロンは叫びながら全身をビクビク震わせ、触手が離れたペニスからぴゅるっと少量の精液を飛ばした。

 卵が出てくる度に、気持よすぎて精液が出てしまう。最後の一個が出た時には、もう精液が出なくなって、しょろしょろとおしっこが漏れ出た。
 アーロンはとんでもない快感の連続についに限界がきて、白目をむいて意識を飛ばした。

 アーロンは何故か気持ちよくて目が覚めた。性的な気持ちよさである。しぱしぱする目を開ければ、全身にディックの触手が絡みつき、アナルの中にも触手が入り込んでいた。


「ディック!? って、あぁっ! だ、だめっ! きもちいいっ!」

『アーロン。可愛い。もっともっと愛らしい姿を見せてくれ』

「そ、そんな……そんなのどんとこーい! に決まってるだろー!? 好きなだけ! 俺を愛でて! いっぱい愛して!」

『あぁ……アーロン。愛してる』

「俺も全力で愛してる!!」


 アーロンはディックと一緒に、時間を忘れてひたすら強烈な快感を貪り、いくつも卵を産んだ。




ーーーーーー
 アーロンが大量の朝食を作り終えて台所から庭に移動すると、洗濯物を干しているデッカい触手の塊に、小さな触手の塊がいくつもくっついていた。めちゃくちゃ可愛くて、アーロンはでれっと笑いながら、愛するダーリンと子ども達に声をかけた。


「朝ご飯できたよー」

『あぁ』

『『『はぁい!』』』


 子ども達をくっつけたまま、ずるずると近寄ってきたディックがするりとアーロンの身体に触手を絡ませて抱き上げた。そのまま家の中に移動し始めたディックに、アーロンは笑いながら、子ども達には聞こえないように囁いた。


「ディック。明日は休みでしょ。今夜はすけべしよ?」

『あ、あぁ』


 ディックの淡い水色の触手の一部が、ほんのーり淡いピンク色に染まった。

 子ども達を産んでから、一軒家を借りて暮らし始めた。ディックとの仲は良好で、子ども達も皆可愛い。触手の成長は早く、もう成人して家を出て働いている子もいる。

 アーロンはディックに運ばれながら、今日もきっと賑やかで楽しい一日になると笑みを浮かべた。



(おしまい)

しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

律希
2025.08.10 律希
ネタバレ含む
2025.08.11 丸井まー(旧:まー)

感想をありがとうございますっ!!
本当に嬉しいです!!

またまた癖にぶっ刺さっていただけて、本当にものすごーく嬉しいです!!
全力で!ありがとうございますっ!!
私の楽しい!と萌えっ!と性癖をこれでもかぁ!と突っ込んだので、お楽しみいただけて本当に嬉しいですし、「心の同志ーー!!」とハグしたい気持ちでいっぱいです!!

触手を含め、人外攻めが大好物ですので、またトライしたいと思います!!

お読みくださり、本当にありがとうございました!!

解除

あなたにおすすめの小説

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

肉体言語コミュニケーション!

丸井まー(旧:まー)
BL
冒険者をしているプラシドは、とある触手モンスターをずっと探していた。ダンジョンのトラップに引っかかった結果、大好きな友達だった触手モンスターと再会する。 一途な美青年と触手のハートフルストーリー。 触手✕一途な美青年。 ※産卵します。 ※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。

卵を産んでしまったハーピィ男子の話

志田
BL
ハーピィのヒューイは相棒の天族のディオンに片想いをしていた。ある日、卵を産めるようになったのをきっかけに、こっそりディオンの子どもを作ろうと衝動的に計画するが…。異種族×異種族。おバカ受。

先輩、可愛がってください

ゆもたに
BL
棒アイスを頬張ってる先輩を見て、「あー……ち◯ぽぶち込みてぇ」とつい言ってしまった天然な後輩の話

一人の騎士に群がる飢えた(性的)エルフ達

ミクリ21
BL
エルフ達が一人の騎士に群がってえちえちする話。

異世界から戻ってきた俺の身体が可笑しい

海林檎
BL
異世界転生で何故か勇者でも剣士でもましてや賢者でもなく【鞘】と、言う職業につかされたんだが まぁ、色々と省略する。 察してくれた読者なら俺の職業の事は分かってくれるはずだ。 まぁ、そんなこんなで世界が平和になったから異世界から現代に戻ってきたはずなのにだ 俺の身体が変なままなのはどぼじで??

冴えないおじさんが雌になっちゃうお話。

丸井まー(旧:まー)
BL
馴染みの居酒屋で冴えないおじさんが雌オチしちゃうお話。 イケメン青年×オッサン。 リクエストをくださった棗様に捧げます! 【リクエスト】冴えないおじさんリーマンの雌オチ。 楽しいリクエストをありがとうございました! ※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。