強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬

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好奇心

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レオンハルトが入院して、数日が経過した。

俺は机の上に顔を伏して小さくため息を吐いた。
レオンハルトが入院しているのは、一部の人しか知らない。

俺がお見舞いに来たらあの記憶を蘇らせてしまう。
それはダメだ、それに今はどうしても会えない。
俺の身体はあの日から可笑しい。

まだなにか入っているような感じが下半身にする。

変な感覚を覚えたからだろうか、むずむずする。

ずっと何も考えないようにしようと思っていた。
でも、いつまでも違和感が落ち着く事はなかった。

眠りも浅くて、勉強も手に付かない…これは危険だ。

あの日絶頂してすっきりしたはずだったのに、俺の身体は物足りなさを感じていた。
他になにが足りないのかさっぱり分からない。

レオンハルトだって忘れるんだ、俺だって忘れる!

椅子から立ち上がり、ベッドに倒れるように寝転んだ。

ズボンと下着を引っ張ると、反応していない俺の下半身が見えた。
尻に違和感が残るだけで、年中発情しているわけではない。

軽く擦っているだけなのに、いつもより早く反応する。
ゆっくり上下に動かして、意識を前に集中させる。

しかし、後ろの疼きに邪魔をされて全然イけない。

やっぱり後ろをどうにかしないとな…と尻に触れる。
指を入れるだけでいいんだよな、レオンハルトは他に何をしていたっけ。

力を入れて指を入れようにも痛くて入らない。

レオンハルトの指の方が若干太いのになんでなんだ?

なにか間違っていたのか、よく思い出してみる。

気持ちいい事まで思い出してしまい、何とも言えない気分になる。
ぬるぬるしたものを下半身に掛けられたが、あれが滑りを良くするものだったのか。

起き上がり、下着とズボンを穿き直し…部屋を出た。

汚れてはいなかったが、ついでに風呂に入ってきた。
俺の家の風呂は大浴場になっていて、今の時間は休憩中の使用人達も利用する。

そんなところで下半身を弄れるわけがない、見られたら一生周りに変態扱いされる。

今、俺がしようとしている事はまさにそれだがバレなければいいんだ。

部屋に戻り、小さな瓶を手にして再びベッドに寝転んだ。
この中にはいいにおいがするボディーソープが入っている。
当然身体に害はないから中に入れても問題はない。

ズボンと下着を一気に下ろして、瓶を開けてボディーソープを下半身に垂らした。
冷たいけど、尻に塗っていると小さな泡が出来た。
ボディーソープだから当たり前だけど、さっきよりすんなりと指を飲み込んだ。

中を傷付けないようにゆっくりゆっくり動かすと、俺の中がだんだん熱くなってくる。

小さく息を吐いて、出したり入れたりを繰り返す。

無意識に感じる場所を避けているから、あの時のように後ろだけでイく事はない。

それでも気持ち良さには抗えず、足が思いっきり空気を蹴った。

足から抜けたズボンは机の上まで飛んでいき、机の上のものを倒していく。

思ったより大きな音が出て、びっくりしていたらそれよりも驚く事があった。

何故か本物のレオンハルトが部屋に入ってきた。
その顔には焦りを感じていて、俺を心配してきたのかなと何となく分かる。

いや、そんな冷静な事をこの状況で言っていられない。

今の俺は下半身に何も身につけておらず、指を入れている変な格好だ。

指を抜いて、身体がビクッと震えたがこのまま会話をするよりはマシだ。

ズボンは机の上で取りに行こうと思ったが、机と俺の間にレオンハルトが立っていて遮られた。

「あ、の…レオンハルト?」

「何をしていたんだ」

「いや…俺…普段は下半身に何も付けずに寝てるんだ!」

我ながら可笑しな言い訳だなとは思うが、見られて頭がパニックになって何も考えられなかった。
「そうか」と一言呟いて、信じてくれてひとまずホッとした。

それにしてもなんでここにレオンハルトがいるんだろう。
姉に会いに来たわけではないだろうから、レイラ目当てか?

暗闇の出来事は俺だって知らないから、俺ではないと思う。

でも、久々だな…こうして普通にレオンハルトと会話をするのは…

こんな格好で言うのも変な話ではあるけど。

レオンハルトが俺を見る瞳が虚ろで、息も荒くなっている。

とりあえず、そこを退いてくれないとズボンが取れない。

「れ、レオンハルト…話は後でいいか?ズボンを取りたいんだけど」

「まだ話は終わってない」

「えっ…」

「何をしていたんだ」

レオンハルトはベッドの上に乗って、俺を押し倒した。

これはマズいのではないのか?早くここから逃げないと…

その前に下半身の露出をどうにかするのが先だ。
しかしズボンはレオンハルトの真後ろにある、どうしたらいい?

考え事をしていたら、突然足を開かされてびっくりして固まった。
レオンハルトの肩を押して小さな抵抗をするが、ほとんど意味がない。
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