第二王子の僕は総受けってやつらしい

もずく

文字の大きさ
19 / 38
クロック帝国編

仲直りって大事

しおりを挟む


リュートと別れたあとダルクに抱き上げられたまま、しばらく移動した。

誰か通らないかヒヤヒヤしたけど、深夜だったこともあってみんな寝ているようだ。

ダルクの部屋らしきところに入るとそのまま浴室まで移動させられ、静かに床に降ろされる。


「自分でできるか…?」

「じ、自分で…なにを…?」

「…ここ、綺麗にできるか?」


精液が垂れ始めた僕のお尻の穴に指で軽く触れられて思わずピクッと反応してしまう。


「…ダルクが綺麗にしてくれるんじゃなかったの…?」


さっきはリュートにそう言ってたような…。

自分でってどうすればいいのかな…。


「…っ…そんな顔で見るなよ、…抑えられなくなるだろ…!」


抑えられなくなるって何がだろう?

僕が首を傾げると、目を泳がせたダルクにゆっくりと手を取られ、僕の指を僕のお尻の穴に誘導された。


「…ここに、指を入れて掻き出すんだ。」

「こ、こうかな…。」


僕はダルクに言われるがまま震える指で自身のお尻の穴に人差し指と中指を入れてみる。

指を入れただけで、とぷっ…と精液が溢れてくる。


「ああ、そのまま奥まで入れて…」


ダルクに言われるまま指を入れていくが、キツくて入りにくい。

それに緊張して手に力が入らず、奥までいけない。

涙目で見上げると、ダルクと目があった。


「お、くまで入らな、…くてぇ、……ひゃあっ…!」


ダルクにお尻に入れたままの手を捕まれ、そのままジュポジュポと手を動かされる。


「あ、っ…おくっ、あたって、…ひあ、あ…あ…あッ…!」


自分の指がお腹の奥に当たって思わず声が出てしまう。


「だ、だるく、…あッ…ま、まって…ひあッ…あ、あああああッ…!」


どびゅっ…と僕の精液が自分のお腹にかかった。

それを見てぼーっとしていると、ダルクが慌てた様子でシャワーをあててきた。


「よ、よくできたな!…あとは、シャワーで流そうな!」

「う、うん…?」


これは、自分で出来たに数えていいのかな…?


「俺が触ったわけじゃないからセーフだよな…?」

「…何がセーフなの?」

「な、なんでもないから!」


ダルクは僕を抱き上げるとそのまま湯船に入れる。


「ダルクはお風呂入らないの…?」

「いや、俺はいい…さっき入ったし。」


ダルクはしゃがむと腕まくりした肘を浴槽について顎をのせると、こちらをじっと眺めてくる。


「それにしても、ほんとエロいよなぁ…君。
…てか、名前聞いてないんだけど?」

「あ、名前言ってなかったね…。
僕の名前はネムだよ。
…それに、エロいって僕のこと…?」

「ああ、ネムくんのことだよ。…色白な肌も、綺麗に整った顔も、ぷにぷにの唇も、男のはずなのにピンクで可愛らしい乳首に細い腰、柔らかい尻、綺麗な足…どれもエロい。」


まじまじと全身を見られることなんてないから風呂のせいもあって顔だけじゃなく肌もうっすら赤くなった気がする。


「そうやって、赤面するとこもかわいいよな。」

「むぅ…。」

「うっ……いや、キスも浮気…だよな…、はぁ…。」


僕が唇を突き出してダルクを睨むと、ダルクは一瞬こちらに近づこうとして、元の位置に戻り、ため息をついている。

ため息…どうしたんだろう?

リュートと仲直りしたら元気になるかな…?


「リュートと仲直りしなきゃだよね?」

「あー?…てか、ネムくんはいいの?あんなことされたのに許すの?」

「…確かに縛られて無理やりされた時は怖かったけど、」

「だろー?やっぱ怒らなきゃだめだって!」


でも、キスは優しかったな…。

その言葉はダルクに遮られ、音にすることはなかった。







ダルクは僕の体をタオルで拭き、僕が元々着てた服を着せるとまた抱き上げた。


「今度は俺もちゃんといるから、あいつにしっかり謝らせるからな!」

「う、うん。」


僕はズンズンと歩くダルクの首に抱きつきながら、どうやって仲直りさせようか考えた。

ドアから出ていくときに見たリュートは、初めて喧嘩して謝り方を知らない子供みたいで。

僕が引き起こしてしまったことでもあるし、なんとかしてあげたいと思ってしまう。


ドアの前についてしまった。

そっと降ろされ、床に足をつける。

躊躇いもなく、バンッ!とダルクがドアを開けると、リュートは出ていったときの姿のまま床に座り込んでいた。


「おいおい、その姿のまま不貞腐れてたのかよ。…謝る気持ちは整ったか?」

「謝る…?」

「おいっ!リュートてめ、」

「まって!!!!」


ダルクがリュートに向かおうとするのを間に入ることで止める。

僕はリュートに歩いて近づきリュートの前で膝をつくと、リュートの頭を抱き込み、ぎゅっと胸元で抱きしめる。


「よしよし、こういう時は泣いたっていいんだよ。…幼馴染に怒られるなんて辛いよね、苦しいよね。」

「…泣く?」


リュートは震えながらも僕に縋りつくように背中に腕を廻してぎゅっと抱きしめてくる。


「お前は、ダルクの様に怒らないのか?」


最初は急に斬りかかられて確かに怖かったし、さっきは腕も縛られて涙が止まらなかったけど、今のリュートはなんだか子供みたいで怒る気が失せる。


「今のリュート子供みたいで可愛いし、キスも気持ちよかったしね!」

「そうか…じゃあ、」

「んむっ…!?」


僕が笑顔で笑いかけるとリュートもこちらを見て、ふっ…と笑いそのまま顔を近づけ僕の口を塞いだ。


「ん、んん、んぅ…はぁ、んっ…んふ、ん…」

ピチャピチャと水音がなり、耳も犯されているみたいで、何も考えられなくなっていく。

急に後ろから抱きしめられてリュートから引き剥がされる。


「こらこらこら!!リュートまたお前性懲りもなく!!」

「いや、こいつが気持ちいいって言ったからまた、してやろうかと。」

「バッカじゃねえの!?俺だってさっき堪えてキスしなかったんだぞ!!!」

「すればいいだろうダルクも。」

「はぁ!?!?」


二人が子供のように喧嘩していて思わず笑ってしまう。


「ぷっ、あははっ…ふふ、二人とも子供みたい…!」


僕が笑うと二人とも顔を見合わせて、ぷっ…と吹き出していて、その光景は僕とユースのように仲良くみえた。



仲直りできたかな…?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください! できるかぎり毎日? お話の予告と皆の裏話? のあがるインスタとYouTube インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)  インスタ @yuruyu0   Youtube @BL小説動画 です!  プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです! ヴィル×ノィユのお話です。 本編完結しました! 『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけのお話を更新するかもです。 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!

MEIKO
BL
 本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。  僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!  「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」  知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!  だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?  ※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。

悪役令息物語~呪われた悪役令息は、追放先でスパダリたちに愛欲を注がれる~

トモモト ヨシユキ
BL
魔法を使い魔力が少なくなると発情しちゃう呪いをかけられた僕は、聖者を誘惑した罪で婚約破棄されたうえ辺境へ追放される。 しかし、もと婚約者である王女の企みによって山賊に襲われる。 貞操の危機を救ってくれたのは、若き辺境伯だった。 虚弱体質の呪われた深窓の令息をめぐり対立する聖者と辺境伯。 そこに呪いをかけた邪神も加わり恋の鞘当てが繰り広げられる? エブリスタにも掲載しています。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。   ※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました! えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。   ※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです! ※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

処理中です...