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第4章:「終局への序曲」
4-6:「王女の覚醒」
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この場の状況は、また目まぐるしく動き続ける。
「!、MCVだッ。ウチの90に、兄ちゃんズも見える」
舟海が後方を促し発し上げる。
今も各員各所が少なからずの射撃を見せ、銃声を上げる中。
後方の街路より現れ、交差路広場の内を割って走り抜けて来るのは16式機動戦闘車。第1水陸機動戦闘団に増強付随されていた、機動戦闘車中隊の車輛。
それに少し遅れ続き、同じ方向から現れたのは90式戦車と一個小隊。それはいずれも《ひのもと》の第32戦闘群だ。別方向に回っていた彼らが、丁度合流して来たのだ。
第32戦闘群の小隊には、案内助言人のオークのストゥルが。その目立つ巨体が随伴する姿が見え。
さらにそこへ、箒に乗って低空を飛んで飛来したのは魔法使い少年のレーシェクト。
自衛隊に今回もまた上空観測の支援を提供していた美少年は。次には器用に飛び降り足を着き、小隊とストゥルに合流して一緒に駆け始める姿を見せる。
今に発された兄ちゃんズとはこの二人だ。
「――アイセイ様っっ!」
「ッ」
そんな所へ、聞き覚えのある透る声色で。会生を呼ぶ声が聞こえたのは直後。
会生が振り向けば見えたのは。
今も丁度新たなターゲットを見つけて、90mm砲を撃ち放った70式直接火力車と。
それを背景に見せながら、必死の様相で駆けてくる他ならぬミューヘルマであった。
「ミューヘルマっ!」
「ミューヘルマさんっ!いけませんわっ!」
「殿下!ダメです!」
そのミューヘルマの後ろには。クユリフと、美少女の形態に戻ったエンペラル。
さらに困惑と切迫の混じった色の祀が、慌て急きその彼女を追いかけて来る様子が見える。
その直後には、人間形態でも馬の脚力が健在なエンペラルが、容易くミューヘルマに追いつき。彼女の体を最早拘束のそれで捕まえて見せた。
「ッ!オイオイ、何してるッ!?」
「っ!来るんだ、身を隠してッ!」
しかし、その距離に位置はすでに会生等の目と鼻の先であり。
見るからにミューヘルマが発端であろうその危なっかしい行動に、舟海や百甘が苦い声を上げつつも。
ここまで来てしまったらしょうがない、まずは彼女達を遮蔽させるべきと。こちら側に呼んで駆け込んで来させる。
エンペラルに捕まえられたミューヘルマは、次にはさらに追いついたクユリフや祀にも服を掴み捕まえられ。
まるで重要護送人のような扱いで、押して連れて来られて駆け込み。そして会生の位置して遮蔽する建物の影に、隊員等の援護の元迎え入れられ。
そしてぶつけるのでないかと思う域で押し込まれた。
「後ろに居ろと言ったはずだッ」
危なっかしい姿に肝を冷やして視線を注ぐ各員の内で。
そのミューヘルマを足元に見降ろし、会生がまず発したのは冷淡な色での咎める言葉。
「聞けませんっ!」
しかし間髪入れずに帰って来たのは、ミューヘルマの負けずの張り上げる言葉。
そして今も肝を冷やしつつも、彼女の体に服を捕まえるクユリフにエンペラルに祀を。
しかしミューヘルマにしては大変に珍しく。「下がれ、無礼だぞ」とでも言わんまでの荒々しい身の捩り方で、振り払おうとする傲岸な仕草を見せている。
「王城は、あそこは私の帰る場所!帰る家なのですっ!そこが憎き悪逆の存在に支配されているっ、家族が捕らわれています……っ!それをまさに目の前にした今、じっとしている事などできませんっ、認められるはずがありません!恩義ある皆様の言いつけと言えども、聞けませんっ!」
そしてミューヘルマは普段彼女の魅せる事の無い剣幕で。そんな訴えの言葉を捲し立てた。
「堂々と構え、成果が届けられるのを待っていろ――祀、彼女を後方へ連れて戻れッ」
しかし会生は、今の場で議論を交わし忖度を図る暇は無いと言うように一蹴。
ミューヘルマの体を押さえる祀に、彼女を連れ戻すよう伝える。
「あ、あぁ……っ。殿下、ここは危険ですっ。後方へお戻りいただきますっ」
それに祀も少しの困惑を見せつつも了解し。ミューヘルマに伝え、彼女の腕を引いて連れ戻そうとする。
「……っ!わた……っ……――我を愚弄するかっ!!」
しかし。
次にミューヘルマが見せ、そして発し響かせたのは。祀たちの捕まえる腕を振り払い、そして立ち上がり会生を前にしての。
そんな気迫を込めた言葉であった。
「!?」
「!」
「っ!」
それに目を剥いたのは、まずミューヘルマを捕まえていたクユリフにエンペラルに祀。そして観測遊撃隊の各員も少なからず、何事かと視線を注ぐ。
「っぅ……木っ端娘に過ぎぬ我だが、卑しくもミュロンクフォング王国第三王女の身分を頂く身!である以上、国のために前に立つ義務があるっ!国を、家族であり同胞たる国民を取り戻すため、その義務と覚悟があるっ!!」
しかしミューヘルマは構わぬと言うように。口調を荘厳なそれで作り、訴える言葉を会生に叩きつける。
「その立場と覚悟を、貴殿はそれを蔑ろにし軽んじるという気であるかっ!?その気であるならば――たとえ大恩ある貴殿と言えども、この第三王女ミューヘルマ、看過せぬぞっ!!」
そして、まさに痛烈な啖呵のそれで。ミューヘルマは言い切った。
「――」
それを、相対する会生は変わらぬ、尖り淡々とした眼で見つめる。
ミューヘルマの剣幕を必死に作る顔に、胸元で血が出るのではという程に握った拳。
しかしよく観察すれば分かる、全身の震え。
訴えるべく傲岸を演じ、虚勢を張り、無理をしているのは目に見えて明らかだ。
しかし、今のそれはここまであった亡国の王女の「お願い」では無い。
真正面に立ち覚悟を示す事を。それをあるべき姿、義務と考える「国を導く者」の主張、誇示。
いつまでも、お守りをされる小娘ではない。自ら取り戻し勝ち取らんとする意志の、その証明であった。
「――」
会生が、それに言葉は返さず。しかし動きを見せたのは直後。
自身の弾帯に挟み身に着けていた、9mm機関けん銃を抜いて取ると。
「っ……!?」
次にはミューヘルマの目の前に近寄り立ち、そしてその身にそれを押し付け渡した。
「豪語するなら、自分の身はまず自分でも守れ。その覚悟、虚勢のハリボテでない事を見せてもらう」
そして、淡々としかし訴えたのは。そんな言葉であった。
「!……アイセイ様、それは……!」
それに、ミューヘルマは少しの驚きを顔に見せて返す。
「戦闘は苛烈となる一方だ。ここからは、飾り物の姫君のような扱いは期待するな」
そして会生自身は。また片手間に10.9mm拳銃にスピードローダーで器用に再装填を行いながらも、ミューヘルマにそう訴え念を押す言葉を向ける。
それはすなわち、ここより彼女の前線での同行を認める意思であった。
「……無論です!」
それに、かみ砕き理解するのに一拍を要したが。次にはミューヘルマは、それを確かに受け覚悟する言葉を、透り響く言葉で返し手見せた。
「ちょ!会生……!」
「祀、使い方を教えてやれ」
会生のその独断決定に、祀は大変に戸惑いながら意義の声を向けかけたが。会生はそれに取り合わず、ミューヘルマに9mm機関けん銃の扱い方を教えてやるよう示し。
それ以上言うことは無いと、次には今も戦闘行動の続く向こう正面に意識と視線を戻した。
「――ははっ!王女殿下!心震える、猛々しい姿でありましたぞ!」
そこへ、側方向こうより透る声でのそんな言葉が飛ぶ。見れば反対側の交差路の角で、第32戦闘群の小隊と一緒に建物にカバーしているレーシェクトの姿が見え。
そんな彼の、面白く嬉しそうに笑う姿が見える。
その隣には、何か胸を撫で降ろすストゥルの姿も見える。
今の会生とミューヘルマのやり取りは向こうまで見え届いていたようで。それにレーシェクトは感化され心を高鳴らせ、ストゥルは何事かと案じていたようであった。
「はぁ……」
「とんだじゃじゃ馬王女様ですわね」
そして一応は落ち着いたが、しかしあまり歓迎しがたい決定になってしまった事に。ミューヘルマの護衛が今も主であるクユリフやエンペラルはため息を零し。
「会生の影響だぞ……っ」
祀にあっては。今にミューヘルマが見せた豪胆な姿が、ここまでから会生の言動に在り方などに影響されたものである事を察し。
片手で額を押さえて、頭と胃を痛める様相で言葉を漏らした。
「!、MCVだッ。ウチの90に、兄ちゃんズも見える」
舟海が後方を促し発し上げる。
今も各員各所が少なからずの射撃を見せ、銃声を上げる中。
後方の街路より現れ、交差路広場の内を割って走り抜けて来るのは16式機動戦闘車。第1水陸機動戦闘団に増強付随されていた、機動戦闘車中隊の車輛。
それに少し遅れ続き、同じ方向から現れたのは90式戦車と一個小隊。それはいずれも《ひのもと》の第32戦闘群だ。別方向に回っていた彼らが、丁度合流して来たのだ。
第32戦闘群の小隊には、案内助言人のオークのストゥルが。その目立つ巨体が随伴する姿が見え。
さらにそこへ、箒に乗って低空を飛んで飛来したのは魔法使い少年のレーシェクト。
自衛隊に今回もまた上空観測の支援を提供していた美少年は。次には器用に飛び降り足を着き、小隊とストゥルに合流して一緒に駆け始める姿を見せる。
今に発された兄ちゃんズとはこの二人だ。
「――アイセイ様っっ!」
「ッ」
そんな所へ、聞き覚えのある透る声色で。会生を呼ぶ声が聞こえたのは直後。
会生が振り向けば見えたのは。
今も丁度新たなターゲットを見つけて、90mm砲を撃ち放った70式直接火力車と。
それを背景に見せながら、必死の様相で駆けてくる他ならぬミューヘルマであった。
「ミューヘルマっ!」
「ミューヘルマさんっ!いけませんわっ!」
「殿下!ダメです!」
そのミューヘルマの後ろには。クユリフと、美少女の形態に戻ったエンペラル。
さらに困惑と切迫の混じった色の祀が、慌て急きその彼女を追いかけて来る様子が見える。
その直後には、人間形態でも馬の脚力が健在なエンペラルが、容易くミューヘルマに追いつき。彼女の体を最早拘束のそれで捕まえて見せた。
「ッ!オイオイ、何してるッ!?」
「っ!来るんだ、身を隠してッ!」
しかし、その距離に位置はすでに会生等の目と鼻の先であり。
見るからにミューヘルマが発端であろうその危なっかしい行動に、舟海や百甘が苦い声を上げつつも。
ここまで来てしまったらしょうがない、まずは彼女達を遮蔽させるべきと。こちら側に呼んで駆け込んで来させる。
エンペラルに捕まえられたミューヘルマは、次にはさらに追いついたクユリフや祀にも服を掴み捕まえられ。
まるで重要護送人のような扱いで、押して連れて来られて駆け込み。そして会生の位置して遮蔽する建物の影に、隊員等の援護の元迎え入れられ。
そしてぶつけるのでないかと思う域で押し込まれた。
「後ろに居ろと言ったはずだッ」
危なっかしい姿に肝を冷やして視線を注ぐ各員の内で。
そのミューヘルマを足元に見降ろし、会生がまず発したのは冷淡な色での咎める言葉。
「聞けませんっ!」
しかし間髪入れずに帰って来たのは、ミューヘルマの負けずの張り上げる言葉。
そして今も肝を冷やしつつも、彼女の体に服を捕まえるクユリフにエンペラルに祀を。
しかしミューヘルマにしては大変に珍しく。「下がれ、無礼だぞ」とでも言わんまでの荒々しい身の捩り方で、振り払おうとする傲岸な仕草を見せている。
「王城は、あそこは私の帰る場所!帰る家なのですっ!そこが憎き悪逆の存在に支配されているっ、家族が捕らわれています……っ!それをまさに目の前にした今、じっとしている事などできませんっ、認められるはずがありません!恩義ある皆様の言いつけと言えども、聞けませんっ!」
そしてミューヘルマは普段彼女の魅せる事の無い剣幕で。そんな訴えの言葉を捲し立てた。
「堂々と構え、成果が届けられるのを待っていろ――祀、彼女を後方へ連れて戻れッ」
しかし会生は、今の場で議論を交わし忖度を図る暇は無いと言うように一蹴。
ミューヘルマの体を押さえる祀に、彼女を連れ戻すよう伝える。
「あ、あぁ……っ。殿下、ここは危険ですっ。後方へお戻りいただきますっ」
それに祀も少しの困惑を見せつつも了解し。ミューヘルマに伝え、彼女の腕を引いて連れ戻そうとする。
「……っ!わた……っ……――我を愚弄するかっ!!」
しかし。
次にミューヘルマが見せ、そして発し響かせたのは。祀たちの捕まえる腕を振り払い、そして立ち上がり会生を前にしての。
そんな気迫を込めた言葉であった。
「!?」
「!」
「っ!」
それに目を剥いたのは、まずミューヘルマを捕まえていたクユリフにエンペラルに祀。そして観測遊撃隊の各員も少なからず、何事かと視線を注ぐ。
「っぅ……木っ端娘に過ぎぬ我だが、卑しくもミュロンクフォング王国第三王女の身分を頂く身!である以上、国のために前に立つ義務があるっ!国を、家族であり同胞たる国民を取り戻すため、その義務と覚悟があるっ!!」
しかしミューヘルマは構わぬと言うように。口調を荘厳なそれで作り、訴える言葉を会生に叩きつける。
「その立場と覚悟を、貴殿はそれを蔑ろにし軽んじるという気であるかっ!?その気であるならば――たとえ大恩ある貴殿と言えども、この第三王女ミューヘルマ、看過せぬぞっ!!」
そして、まさに痛烈な啖呵のそれで。ミューヘルマは言い切った。
「――」
それを、相対する会生は変わらぬ、尖り淡々とした眼で見つめる。
ミューヘルマの剣幕を必死に作る顔に、胸元で血が出るのではという程に握った拳。
しかしよく観察すれば分かる、全身の震え。
訴えるべく傲岸を演じ、虚勢を張り、無理をしているのは目に見えて明らかだ。
しかし、今のそれはここまであった亡国の王女の「お願い」では無い。
真正面に立ち覚悟を示す事を。それをあるべき姿、義務と考える「国を導く者」の主張、誇示。
いつまでも、お守りをされる小娘ではない。自ら取り戻し勝ち取らんとする意志の、その証明であった。
「――」
会生が、それに言葉は返さず。しかし動きを見せたのは直後。
自身の弾帯に挟み身に着けていた、9mm機関けん銃を抜いて取ると。
「っ……!?」
次にはミューヘルマの目の前に近寄り立ち、そしてその身にそれを押し付け渡した。
「豪語するなら、自分の身はまず自分でも守れ。その覚悟、虚勢のハリボテでない事を見せてもらう」
そして、淡々としかし訴えたのは。そんな言葉であった。
「!……アイセイ様、それは……!」
それに、ミューヘルマは少しの驚きを顔に見せて返す。
「戦闘は苛烈となる一方だ。ここからは、飾り物の姫君のような扱いは期待するな」
そして会生自身は。また片手間に10.9mm拳銃にスピードローダーで器用に再装填を行いながらも、ミューヘルマにそう訴え念を押す言葉を向ける。
それはすなわち、ここより彼女の前線での同行を認める意思であった。
「……無論です!」
それに、かみ砕き理解するのに一拍を要したが。次にはミューヘルマは、それを確かに受け覚悟する言葉を、透り響く言葉で返し手見せた。
「ちょ!会生……!」
「祀、使い方を教えてやれ」
会生のその独断決定に、祀は大変に戸惑いながら意義の声を向けかけたが。会生はそれに取り合わず、ミューヘルマに9mm機関けん銃の扱い方を教えてやるよう示し。
それ以上言うことは無いと、次には今も戦闘行動の続く向こう正面に意識と視線を戻した。
「――ははっ!王女殿下!心震える、猛々しい姿でありましたぞ!」
そこへ、側方向こうより透る声でのそんな言葉が飛ぶ。見れば反対側の交差路の角で、第32戦闘群の小隊と一緒に建物にカバーしているレーシェクトの姿が見え。
そんな彼の、面白く嬉しそうに笑う姿が見える。
その隣には、何か胸を撫で降ろすストゥルの姿も見える。
今の会生とミューヘルマのやり取りは向こうまで見え届いていたようで。それにレーシェクトは感化され心を高鳴らせ、ストゥルは何事かと案じていたようであった。
「はぁ……」
「とんだじゃじゃ馬王女様ですわね」
そして一応は落ち着いたが、しかしあまり歓迎しがたい決定になってしまった事に。ミューヘルマの護衛が今も主であるクユリフやエンペラルはため息を零し。
「会生の影響だぞ……っ」
祀にあっては。今にミューヘルマが見せた豪胆な姿が、ここまでから会生の言動に在り方などに影響されたものである事を察し。
片手で額を押さえて、頭と胃を痛める様相で言葉を漏らした。
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