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パロディ (本編と矛盾する設定もあり。)
諦めない事が肝心ですね
しおりを挟むソファで本を読む海静様
知的で素敵だ…。
お風呂が沸きましたと告げると、こちらを見てありがとうと微笑む。
ああ、美しい…。
上着を脱いで脱衣所へ向かったので、上着に皺がいかないようにハンガーに掛ける。
ついでに匂いを嗅いでみる。
はぁ~…、いい匂いだ…。
最近彼のジャケットを匂うのが日課になっているが、海静様は知る由もない。
「おい、何をしている?」
あ、見つかってしまった。
「海静様、お風呂に入ったのでは?!」
「シャンプーが切れてたから、予備の場所がわからなくて出てきたんだ。俺のジャケットを抱き締めて何してるんだ?」
「いえ、これは、あのっ…ファブった方が良いかどうか確認を…。」
「ファブ?あぁ、ファブ◯ーズの事か。何だよ、俺そんなに臭いのか?」
クンクンと自分の体を匂いながら海静様は少し悲しそうな顔をする。
私は慌てて自分の発した嘘の言い訳を否定した。
「いえ!滅相も無い!実は海静様の匂いが良い香りで私はいつでも嗅いでいたい程で、だからこうして脱がれた後、毎日ジャケットを嗅いでいるんで……スー。」
「……」(白い目で染谷を見る)
墓穴を掘った私の腕から海静様はジャケットを奪い返した。
「変態ちっくな行動は禁止だ、良臣!」
「いえ!私は只、ジャケットをしまおうと…。」
「問答無用。ジャケット匂うの禁止!」
「はい…。」
またも白い目で私を見て海静様はお風呂に戻られた。
それから無闇にジャケットを脱いでもそこらへんに置かなくなった海静様。
私はその代わり一緒に寝る際に思いっきり襟元の匂いを吸い込んでチャージをする事にした。
「スーーーーーッ。」
首元の香りを思いっきり吸い込むとくすぐったがるその仕草がまた可愛くていじらしい。
「スーーーーーッ。」
「おいっ!」
「はい、何でしょう、海静様。」
「毎晩鼻息と呼吸が荒いぞ!眠たいのに寝れないじゃないか。」
「だって、ジャケットの匂いを嗅いではいけないと言われて、海静様の匂い不足です。」
「何を訳のわからん事を…。」
「スゥーーーーッ。」
「分かったよ!ジャケットの匂いは嗅いでいいから、寝る時に首元で匂いを嗅ぐのは止めてくれ!」
海静様はこそばゆくて仕方ないらしく、私はまたジャケットを匂う許可を貰った。
何でも諦めずにしてみるものですね。
「スーーーーッ。(匂いを吸い込む鼻音)」
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