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~拓海~
猫
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「は~~ やっと、言えたぁ~」
瑠衣が、ソファーに倒れ込むような素振りをして、俺は我に返る。
「る…瑠衣… 俺… その… ごめん…なんていうか、その…全然… 」
俺にとっては全然、想像もしなかった展開…
瑠衣の、真剣な告白だった。
だってあまりにも…これまでの瑠衣は、冗談ばかり言っていたから…まさかと、思った…。
「あははっ…何~その呆けたような顔…拓海君…さすがに、動揺し過ぎでしょう… もう、ほんっと鈍感なんだから…」
「ど…鈍感…なんか、面と向かって言われると…やな、言葉だな…」
「んーーでもさ…鈍感、としか、言いようがないよ… 多分、これ…私の予想だけど…」
今の真剣告白がまるでなかったかのように…クスクス笑う瑠衣に、なんだかホッとする自分がいる…。
「ああ…」
「…多分、葉月ちゃん…拓海君の鈍感なとこ…嫌だったんじゃないかな~なんて…」
「えっ… そ、… そんなことは…」瑠衣の歯に衣着せぬ発言に、ドキリとする…。
「…だってさ… たまにあるもん、拓海君って…。なんかさ、言ってみれば悪意のない失言みたいな感じの、言葉っていうか、まあ、発言みたいな…」
「・・・え・・・?」
「…絶対、何度もあると思うな…拓海君の言葉で、葉月ちゃんが実は傷付いてたとか…そういう感じ…」
「… そ…そう、かな… そんなつもりは… 」
「拓海君にそんなつもりはなくても、感受性って人によって違うし、受け手が感じることってあるよ…だって拓海君、基本的に、物言いがつっけんどんだもん。」
「… マジか… …」
心当たりが、なくはない…。
葉月に時々注意され…気を付けるようになってはいたが、俺にはそういうところが確かにある…かもしれない…。
「… … …」でも…そんなん、前からだし…そんな、すぐに人は変われない…。
だからあいつは…俺ではなく…紳士風な…あんな奴の…あんな男のところに行ったのか…?
いや、違う…そういうことじゃない…きっと、そういうんじゃない…
「あ…ごめん…私もしかしてまた、傷口に塩…ぬりぬりしちゃったかな…?ふふ…でもさ…まあ…」
「… ああ… 」完全に塗られた…なんか、段々…塩が傷口にしみてきた…
頭の中で、そんな馬鹿なことを思う…。
瑠衣は俺の生気のない返答を気にせず、続ける…。
「まあ…なるようにして、なるっていうか…そんなしょげなくて大丈夫だよ…まあ、つっけんどんなところが逆に好きっていう、私みたいな変人もいるわけだし…」
「… ああ…まあ… 」
「…ぐはっ…また、さらっと、私の心温まる愛の言葉を、軽く流された~もう、ほんと、拓海君てば…」
「… ああ …」
瑠衣が、何か言ってる…それは、わかるが、塩がしみる…。
「…好き…好きだよ…私は本当に…拓海君のそういうところが、好き…大好き…だからね、そのまま…鈍感なままの…つっけんどんなままの、拓海君でいて…」
「… ああ …」
「はあっ… 何…その反応… もう…私、なんか嫌になってきた…なんか、告白して…馬鹿みたい…なんなの、拓海君ってさ…もう駄目だ …私、我慢できないっ…」
「えっ …!!う、わっ…!!」
どさっ…
「… る、…瑠衣っ… 」
いきなり力任せに押し倒されて、上を見上げる…。
瑠衣の顔に…その眼に…欲情の色が、見えた気がした…。
「…もう、知らない…私の好きにする…私を好きじゃなくていいから…これまで通りでいいから…いいよね…拓海君… 」
「… …あ… … おい… 」
瑠衣の細い腕が…手が…俺のそこに…伸びる…。
「…いい…今は…これでいい…拓海君の…この、身体だけで、いい… 身体だけ、ちょうだい…。」
瑠衣の小さな…それでいて、甘い囁きが耳に届く…。
「あ… あ… や、め… 」
違う…
やめろとか、言いつつ… 本当の俺は、嫌だと… 思っていない…。
瑠衣は、俺のことを真剣に想っている…今、間違いなく…ガチで、告白された…。
だからこそ、今ははっきり断るべきなのだ…
「やめろ、瑠衣… 俺は… 俺は…」
おまえを、好きじゃない…
まだ、葉月が俺の中にいる…吹っ切れてなど、いない…。
だからこそ、瑠衣を…全力で、この部屋から追い出すべきなのだ… なのに…
狡いのはわかっていても… こんなの…抗えるわけがない…
「やめない…嫌なら…力づくで私を止めたらいい…葉月ちゃんじゃないからこんなことしないって…嫌だって…家から…私を追い出せばいい…私はセフレ…なんならペットだと思っていいよ…?いつでも、止めるよ… 言ってね…」
ふわりと、猫のような眼で、
瑠衣が笑った。
瑠衣が、ソファーに倒れ込むような素振りをして、俺は我に返る。
「る…瑠衣… 俺… その… ごめん…なんていうか、その…全然… 」
俺にとっては全然、想像もしなかった展開…
瑠衣の、真剣な告白だった。
だってあまりにも…これまでの瑠衣は、冗談ばかり言っていたから…まさかと、思った…。
「あははっ…何~その呆けたような顔…拓海君…さすがに、動揺し過ぎでしょう… もう、ほんっと鈍感なんだから…」
「ど…鈍感…なんか、面と向かって言われると…やな、言葉だな…」
「んーーでもさ…鈍感、としか、言いようがないよ… 多分、これ…私の予想だけど…」
今の真剣告白がまるでなかったかのように…クスクス笑う瑠衣に、なんだかホッとする自分がいる…。
「ああ…」
「…多分、葉月ちゃん…拓海君の鈍感なとこ…嫌だったんじゃないかな~なんて…」
「えっ… そ、… そんなことは…」瑠衣の歯に衣着せぬ発言に、ドキリとする…。
「…だってさ… たまにあるもん、拓海君って…。なんかさ、言ってみれば悪意のない失言みたいな感じの、言葉っていうか、まあ、発言みたいな…」
「・・・え・・・?」
「…絶対、何度もあると思うな…拓海君の言葉で、葉月ちゃんが実は傷付いてたとか…そういう感じ…」
「… そ…そう、かな… そんなつもりは… 」
「拓海君にそんなつもりはなくても、感受性って人によって違うし、受け手が感じることってあるよ…だって拓海君、基本的に、物言いがつっけんどんだもん。」
「… マジか… …」
心当たりが、なくはない…。
葉月に時々注意され…気を付けるようになってはいたが、俺にはそういうところが確かにある…かもしれない…。
「… … …」でも…そんなん、前からだし…そんな、すぐに人は変われない…。
だからあいつは…俺ではなく…紳士風な…あんな奴の…あんな男のところに行ったのか…?
いや、違う…そういうことじゃない…きっと、そういうんじゃない…
「あ…ごめん…私もしかしてまた、傷口に塩…ぬりぬりしちゃったかな…?ふふ…でもさ…まあ…」
「… ああ… 」完全に塗られた…なんか、段々…塩が傷口にしみてきた…
頭の中で、そんな馬鹿なことを思う…。
瑠衣は俺の生気のない返答を気にせず、続ける…。
「まあ…なるようにして、なるっていうか…そんなしょげなくて大丈夫だよ…まあ、つっけんどんなところが逆に好きっていう、私みたいな変人もいるわけだし…」
「… ああ…まあ… 」
「…ぐはっ…また、さらっと、私の心温まる愛の言葉を、軽く流された~もう、ほんと、拓海君てば…」
「… ああ …」
瑠衣が、何か言ってる…それは、わかるが、塩がしみる…。
「…好き…好きだよ…私は本当に…拓海君のそういうところが、好き…大好き…だからね、そのまま…鈍感なままの…つっけんどんなままの、拓海君でいて…」
「… ああ …」
「はあっ… 何…その反応… もう…私、なんか嫌になってきた…なんか、告白して…馬鹿みたい…なんなの、拓海君ってさ…もう駄目だ …私、我慢できないっ…」
「えっ …!!う、わっ…!!」
どさっ…
「… る、…瑠衣っ… 」
いきなり力任せに押し倒されて、上を見上げる…。
瑠衣の顔に…その眼に…欲情の色が、見えた気がした…。
「…もう、知らない…私の好きにする…私を好きじゃなくていいから…これまで通りでいいから…いいよね…拓海君… 」
「… …あ… … おい… 」
瑠衣の細い腕が…手が…俺のそこに…伸びる…。
「…いい…今は…これでいい…拓海君の…この、身体だけで、いい… 身体だけ、ちょうだい…。」
瑠衣の小さな…それでいて、甘い囁きが耳に届く…。
「あ… あ… や、め… 」
違う…
やめろとか、言いつつ… 本当の俺は、嫌だと… 思っていない…。
瑠衣は、俺のことを真剣に想っている…今、間違いなく…ガチで、告白された…。
だからこそ、今ははっきり断るべきなのだ…
「やめろ、瑠衣… 俺は… 俺は…」
おまえを、好きじゃない…
まだ、葉月が俺の中にいる…吹っ切れてなど、いない…。
だからこそ、瑠衣を…全力で、この部屋から追い出すべきなのだ… なのに…
狡いのはわかっていても… こんなの…抗えるわけがない…
「やめない…嫌なら…力づくで私を止めたらいい…葉月ちゃんじゃないからこんなことしないって…嫌だって…家から…私を追い出せばいい…私はセフレ…なんならペットだと思っていいよ…?いつでも、止めるよ… 言ってね…」
ふわりと、猫のような眼で、
瑠衣が笑った。
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