アルケディア・オンライン ~のんびりしたいけど好奇心が勝ってしまうのです~

志位斗 茂家波

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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~

ver.6.1-82 黒と白の、交わりで

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…特殊形態『二柱の女神ツインゴッデス形態スタイル』。
 本来は一柱のはずの女神の姿が、白黒に分かれ、その力を振るう特殊形態。

 いや、正確に言えば使い魔たちも混ざりあっているのだが、その全ての力のありようは、これまでの形態で振るっていたものとは異なるものだ。

 基本的には力を借りて行っていたことも…この形態では、一つの力として扱えるようになる。

 そう、例えばこの様に…

【元は雪の力、兵士たちよ、敵を凍てつかせ】
【元は炎の力、焼き尽くし、灰燼と化せ】

 白き女神が氷の結晶を生み出し、黒き女神が黒炎を生み出す。

【【そして重なれ、変化せよ…『黒火炎放射』と『雪兵召喚』、合わせたるは…『爆炎の氷結兵召喚』】】

 二柱の女神が手を合わせ、その炎と結晶が混ざり合い、一つの門のような物を形成し、開かれて中から呼び出された兵士たちが姿を現した。

 灼熱の武器を持ち、その熱に溶けない氷の神兵が。

【【【ゴォォォォォォォォォォン!!】】】

「なっ、何かヤバそうなのが出たのデース!?その言い分から察するに、なにかスキルを合わせて、変換したのデースか!!」

【見ればわかりやすいものを選んだけれども】
【その考え方で、合っているよ。ただし…単純な足し算で行われたものではないけどね】

 作られた門から生み出される兵士たちを見て、問いかけるティラリアに対して答える女神。

 そう、使い魔たちが持っている能力を本来は女神は組み合わせて使えるが、この形態ではただ組み合わせるのではなく、より強力なスキルとして転換し、発動することができる。
 
 炎を吐き出し、雪兵を呼ぶ…その二つをかけ合わせた結果生まれたのは、このスキルだったようだ。

「でも、その程度の兵士であればミーの方も出せるのデース!!いでよ、我が恐竜軍団よ!!」
【【【ギャオォォォォォス!!】】】

 目には目を歯には歯を、軍団には軍団を。
 そういうがごとく、ティラリアはすぐさま大量の恐竜たちを呼び出し、対抗しようする。
 
 先ほどまでの単体同士の戦いではなく、今度は軍勢での争いになるかと思われたが…この程度で、済ませることはない。

【まだまだ、組み合わせられるよ。おいでませ、全てを切り裂く鋼の糸よ】
【薙ぎ払うために、生み出されよ、鋼の鳥よ】

 問いかけに答えつつ、次に女神たちが出したのは糸とミサイル。
 その二つが組み合わさり、新たな門が創造される。

【【『妖精女王の糸』と『ミサイルストーム』…合わせ生み出されたるのは、踊り狂え『斬撃の嵐』】】

 開門し、飛び出すのは一見普通のミサイル。
 しかし、その数は尋常な量ではなく、炸裂するや否や鋭い針のような物が降り注ぐ。

「ぎょえぇぇぇぇぇぇ!?まさか、対軍用スキル!?」
【ええ、その通り】
【油断していると、一気に吹き飛ぶよー】

 軍勢同士がぶつかり合う前に、降り注ぐ嵐。
 突然の攻撃にティラリアの方も対応できそうなものを出したり、一部を戻して被害を減らそうとするが、その動きよりも素早く襲い掛かる。


【それにまだまだ追撃もある】
「まだあるのデース!?」
【それに、これは任せきりではなく…私も、戦えるからね】

【合わせよう、雷撃の力よ】
【動かそう、眷属の力をもって】

「眷属…まさか!?」

【【さぁ、全力でこれで殴り合いましょう、いつもなら雷の槍だけど…今回は、『轟雷の金棒』で】】

 女神たちがほほ笑むと、その手に雷鳴を纏った金棒が生み出される。

 そのまますぐに飛び出し、ティラリアへと殴りかかり始めるのであった…


ドンガラドッゴォォォォォォォン!!

「ちょっ、大地が砕けるどころか灰燼と化したのデース!?凶悪すぎるのデース!!」
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