23 / 38
******
しおりを挟む
「そろそろお暇するね」
笹村さんがここへ来て、一時間くらい経過したのをうちの時計を見て確認すると、立ち上がった。
「あ、そうだな」
久保田君が立ち上がると引き続き、岩田さんも席を立った。三人を玄関まで見送る。
「なんかありがとうね」
靴を履き終えた、三人に告げた。岩田さんはにっこり笑って「良いってことよ」と江戸っ子口調。笹村さんは「これから仲良くしてね」と言う。
「うん。こちらこそ、宜しく」
今になって青春を取り戻せるだろうか。少し心がくすぐったかった。
「さっきの本、ありがとうね。ミシンも頑張るようにしなきゃ」
今は、勉強に集中しなければならないということは、この三人と話していても分かった。
「おう。じゃぁまた明日な」
久保田君は男子らしい口調で言うと、ドアを開けた。女子二名はめいいっぱい手を振ってくれて、ドアを閉めた。
嬉しくて心の中から、熱いものが溢れる。ぶわっと涙も溢れて来た。世の中悪い人ばかりじゃないと、分かった瞬間だった。彼女ら二人に抱いていた想像が良い意味で大分違ったことに、気づく。今までのことはは私の勝手な想像だったことに気づいた。
ただ、池田さんや大林さんは、赤の女王のようにこれからも意地悪なのだろう。
そう言えば、池田さんは今日は学校へ来ただろうか。三人ともそこは触れなかった。
(まぁそこは考えても仕方ないかな)
胸ぐらを掴んだのは大林さんであり、池田さんじゃないから彼女は停学にはならなかっただろうけど、今日からの学校生活には少し影響はあるかもしれない。それでもうちのクラスの子達は、精神的に大人の子が多いから、それに触れようとはしないだろう。彼女とは私は今後も接することはないだろう。
その夜、案の定、体重は一キロ増えていた。明日から頑張ろう。
笹村さんがここへ来て、一時間くらい経過したのをうちの時計を見て確認すると、立ち上がった。
「あ、そうだな」
久保田君が立ち上がると引き続き、岩田さんも席を立った。三人を玄関まで見送る。
「なんかありがとうね」
靴を履き終えた、三人に告げた。岩田さんはにっこり笑って「良いってことよ」と江戸っ子口調。笹村さんは「これから仲良くしてね」と言う。
「うん。こちらこそ、宜しく」
今になって青春を取り戻せるだろうか。少し心がくすぐったかった。
「さっきの本、ありがとうね。ミシンも頑張るようにしなきゃ」
今は、勉強に集中しなければならないということは、この三人と話していても分かった。
「おう。じゃぁまた明日な」
久保田君は男子らしい口調で言うと、ドアを開けた。女子二名はめいいっぱい手を振ってくれて、ドアを閉めた。
嬉しくて心の中から、熱いものが溢れる。ぶわっと涙も溢れて来た。世の中悪い人ばかりじゃないと、分かった瞬間だった。彼女ら二人に抱いていた想像が良い意味で大分違ったことに、気づく。今までのことはは私の勝手な想像だったことに気づいた。
ただ、池田さんや大林さんは、赤の女王のようにこれからも意地悪なのだろう。
そう言えば、池田さんは今日は学校へ来ただろうか。三人ともそこは触れなかった。
(まぁそこは考えても仕方ないかな)
胸ぐらを掴んだのは大林さんであり、池田さんじゃないから彼女は停学にはならなかっただろうけど、今日からの学校生活には少し影響はあるかもしれない。それでもうちのクラスの子達は、精神的に大人の子が多いから、それに触れようとはしないだろう。彼女とは私は今後も接することはないだろう。
その夜、案の定、体重は一キロ増えていた。明日から頑張ろう。
2
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
負けヒロインに花束を!
遊馬友仁
キャラ文芸
クラス内で空気的存在を自負する立花宗重(たちばなむねしげ)は、行きつけの喫茶店で、クラス委員の上坂部葉月(かみさかべはづき)が、同じくクラス委員ので彼女の幼なじみでもある久々知大成(くくちたいせい)にフラれている場面を目撃する。
葉月の打ち明け話を聞いた宗重は、後日、彼女と大成、その交際相手である名和立夏(めいわりっか)とのカラオケに参加することになってしまう。
その場で、立夏の思惑を知ってしまった宗重は、葉月に彼女の想いを諦めるな、と助言して、大成との仲を取りもとうと行動しはじめるが・・・。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる