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弐ノ章:生きる意味
第55話 アドバイス
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別の部屋で服や宝石を物色していたレイだが、壁を突き破って飛んできた龍人を見てすぐにタンスの中に隠れる。助けようとはしなかった。この男がここまで派手に手こずっている時点で、何者と相まみえているのかがすぐに分かってしまったからである。リスクは侵せない。そしてその考えは正解だった。直後に裂田がやってきたのだ。
龍人の呻き声や裂田の唸り、息遣い、拳や武器が振り回され空を切る音、そしてその度に壊されていく壁や家具の崩壊音。これらに耳を澄ませ、遠のいていくのを感じ取った上で恐る恐るタンスから顔を出した。もういない。その引き換えに、金目の物品を含めてあらかた破壊し尽くされていた。
「こらアカンわ」
レイはすぐさま逃走経路を考え出した。部屋の外に出れば彼らと鉢合う可能性が高まる。そうなれば自分が龍人を招き入れた事もバレてしまうだろう。今は籠樹に会いたくなかった。自分のせいで家を追われたあの男は、きっと未だに恨んでいるに違いない。となれば部屋を出ずに逃げられる場所…すなわち窓から逃げるしかないだろう。
一度決めた行動に対し、躊躇は一切抱いてはならない。そこで立ち止まってしまえば、余計な時間を浪費する事になってしまうからだ。レイは素早く窓に近づき、黒擁塵から取り出した鉄の爪で引っ掻く。綺麗に、滑らかに、そして静かに切れ込みを付け、その箇所に蹴りを入れると簡単に砕け散った。小さく空を切りながらガラスの破片が下方の闇に消えると、通行人への申し訳なさを抱えながら飛び降りる。
飛び降りた拍子に空中で体を捻って態勢を変えた。背後にあったビルの窓ガラスの方へと向き直り、やがて地上が近づいてきたタイミングで鉄の爪を慎重に窓へ立てる。間違えても食い込ませてはいけない。落下の勢いを一気に殺そうとするならば、確かに窓や壁に深く爪を食い込ませて引っ掛けるのが良いだろう。だがそんな事をすれば自分の腕に甚大な負担が圧し掛かってしまう。故にゆっくりと爪を立て、あくまで落下のスピードを遅くするだけに留めるのだ。安全運転のために車のブレーキをゆっくり踏むのと同じようなものである。
彼女が完全に落下を止めたのは、ビルの三階付近であった。爪を完全にガラスへ突き刺し、余っていた勢いを完全に殺してから下を見る。ちらほらと集まっている通行人たちが、揃いも揃って何事かとどよめいていた。ふうと一度息を入れてから改めて爪を引っ込め、地面に着地をしてから力を抜くように倒れるのだ。足の裏で地面に降り立った瞬間に脛の側面、大腿の側面、僅かに体を捻って臀部、そして背中の順に地面へ当てていく。俗に言う五点接地である。
「ふぃ~、やっぱいつやっても慣れんわこれ」
すぐさま起き上がり、まるで何事も無かったかのよう体の汚れを払うレイだが、通行人が自分を凝視している事に気付く。
「はよ散れや。見せもんちゃうぞオラ」
虫を払いのけるように両腕を動かして怒鳴ると、通行人たちはヒソヒソと愚痴を零しながら散り散りになって行く。レイは痛々しい視線が消えてくれたことに安堵し、歯痒そうにビルの上部を見上げた。
「あれは命いくつあっても足らんからな…ホンマ、悪ぅ思わんでや」
逃走という行為は恥じる物ではない。分かってはいるが、それをしても尚平然としていられるのは孤独に慣れている者だけだろう。他人を、それも見知った間柄の者を見捨てたという事実は、良心を締め付けるには十分すぎる材料であった。
――――龍人は、最早まともに言葉を発する手間さえ惜しくなっていた。分かっていたつもりだったが、実際のところは全く理解が出来ていなかったのだ。裂田亜弐香という怪物の底知れなさと規格外さを。
部屋を次から次へと移動しながらの戦闘…こうして切り抜いてみれば疾走感のある格好良さが出て来るだろうが、事実はと言えば必死に抵抗する龍人を亜弐香があしらい、その上で殴るか体当たりによって彼を吹き飛ばしているのだ。そして壁ごと壊しながら別の部屋にぶち込まれる。
バトル漫画の登場人物になったかのような驚きを味わえるのは最初だけであり、三回程食らった段階で飽きが来た。おまけにいちいち壁に叩きつけられるもんだから、殴られるだけの時より肉体に募る疲労感と苦痛も多い。
「かといって…」
龍人の本音は、猶予を与えないまま襲い掛かって来る亜弐香の攻撃に遮られてしまう。拳打を躱し、霊糸で近くの家具を絡め取り、引っ張って亜弐香の方へ投げつけ、その隙に距離を取る。腹立たしいのは全く効果が無いという点であった。ハナから突破口になるとは思っていない。だからといって怯む様子もなく、飛んできた冷蔵庫やテーブルを平然と、片手で殴り飛ばしてみせるのだ。天井や壁にそれらがめり込む光景を見るたびに、つくづく大人しく逃げるべきだったと後悔する。
あの怪力を相手に、インファイトに持ち込むことはまず無理だろう。開醒のお陰でまだ生きていられるが、遅かれ早かれ殴り潰されるのがオチである。関節技ならばと思ったがそれも無理だ。あの力ならば、ほんの少しの油断があったからといってもすぐに阻止されてしまい、逆に反撃をする機会を作ってしまう。そもそも関節技が出来るだけのリーチに潜り込める自信が無い。
武器については既に試した。そして刀、棒、トンファー、槍…あらかたリーチを確保して牽制に使えそうな武器は破壊された。一度破壊されれば暫く生成が出来なくなるのが、武装錬成の厄介な点である。精神を用いて具現化をしているという特性上、いわば心が折られた様な物であり、立ち直るのに時間を要するのと似たような現象である。
「まいったな、土下座したくなってきちゃった」
龍人は亜弐香の動揺を誘ってみるために息を上げながら言葉を発する。が、彼女は止まってくれない。
「おわっ!!」
躊躇なく放たれる岩石の様な拳が、瞬きをする余裕さえも与えない程に無数に襲い掛かる。素っ頓狂な悲鳴と共に躱し、時折辛うじてではあるが攻撃を防いでみせた。防ぐといっても、馬鹿正直に受け止めるのではない。勢いの乗った亜弐香の腕に対し、全力で自分の拳をぶち当てる。この衝撃で亜弐香の打撃の軌道を逸らすのだ。顔などの、可動域に限界がある部位を狙われた際は特に有効であり、無理に体勢を変えたりする事なく攻撃を避けられる。
”霊糸を一点に集中させろ”
いきなり、龍人の頭の中で言葉がよぎった。いつもの如く、己の直感的な衝動を言語化したのかといえばそうではない。奇妙だった。明らかに明確な声として、自分の意識や思考とは全く別の場所から這い出てきたような感情だったのだ。
そしてその不可思議な感覚に陥ったのがマズかった。亜弐香の拳が迫っている事に気付かなかったのだ。慌てて躱そうと体勢を崩すが、見計らったように彼女は殴ろうとしてた動作を止め、回し蹴りを即座に放つ。そう、拳はフェイントだったのだ。ここまでパンチしか使ってない事もあってか、完全に見落としていた要素である。かろうじて腕で防御をしたようだが、直撃だった。
「光栄に思いなよ。久々だからね、僕が蹴るの」
右脚によって龍人を再び別の部屋へと叩き込んで見せた彼女は、壁に空いた穴を見る。ほんの少しでも、自分をやる気にさせてくれたあの男には感謝をすべきだろう。だが、プライベートと仕事は分けなけなければならない。部屋に戻る際の手土産が必要と考えた彼女は、ため息をついてから龍人へとどめを刺しに向かう。だが、異変が起きていた。
「あぶねえ…死ぬかと思った」
声が聞こえ、警戒するように亜弐香は足を止める。壁に空いた穴の向こうには、灯りの付いていない部屋があり、そこから龍人が姿を現したのだ。
「一点に集中させろって…こういう事ね」
起き上がった龍人が得意げに自分の腕を見る。通常の開醒よりも遥かに力強く、腕に纏っている霊糸が輝きを放っていた。
龍人の呻き声や裂田の唸り、息遣い、拳や武器が振り回され空を切る音、そしてその度に壊されていく壁や家具の崩壊音。これらに耳を澄ませ、遠のいていくのを感じ取った上で恐る恐るタンスから顔を出した。もういない。その引き換えに、金目の物品を含めてあらかた破壊し尽くされていた。
「こらアカンわ」
レイはすぐさま逃走経路を考え出した。部屋の外に出れば彼らと鉢合う可能性が高まる。そうなれば自分が龍人を招き入れた事もバレてしまうだろう。今は籠樹に会いたくなかった。自分のせいで家を追われたあの男は、きっと未だに恨んでいるに違いない。となれば部屋を出ずに逃げられる場所…すなわち窓から逃げるしかないだろう。
一度決めた行動に対し、躊躇は一切抱いてはならない。そこで立ち止まってしまえば、余計な時間を浪費する事になってしまうからだ。レイは素早く窓に近づき、黒擁塵から取り出した鉄の爪で引っ掻く。綺麗に、滑らかに、そして静かに切れ込みを付け、その箇所に蹴りを入れると簡単に砕け散った。小さく空を切りながらガラスの破片が下方の闇に消えると、通行人への申し訳なさを抱えながら飛び降りる。
飛び降りた拍子に空中で体を捻って態勢を変えた。背後にあったビルの窓ガラスの方へと向き直り、やがて地上が近づいてきたタイミングで鉄の爪を慎重に窓へ立てる。間違えても食い込ませてはいけない。落下の勢いを一気に殺そうとするならば、確かに窓や壁に深く爪を食い込ませて引っ掛けるのが良いだろう。だがそんな事をすれば自分の腕に甚大な負担が圧し掛かってしまう。故にゆっくりと爪を立て、あくまで落下のスピードを遅くするだけに留めるのだ。安全運転のために車のブレーキをゆっくり踏むのと同じようなものである。
彼女が完全に落下を止めたのは、ビルの三階付近であった。爪を完全にガラスへ突き刺し、余っていた勢いを完全に殺してから下を見る。ちらほらと集まっている通行人たちが、揃いも揃って何事かとどよめいていた。ふうと一度息を入れてから改めて爪を引っ込め、地面に着地をしてから力を抜くように倒れるのだ。足の裏で地面に降り立った瞬間に脛の側面、大腿の側面、僅かに体を捻って臀部、そして背中の順に地面へ当てていく。俗に言う五点接地である。
「ふぃ~、やっぱいつやっても慣れんわこれ」
すぐさま起き上がり、まるで何事も無かったかのよう体の汚れを払うレイだが、通行人が自分を凝視している事に気付く。
「はよ散れや。見せもんちゃうぞオラ」
虫を払いのけるように両腕を動かして怒鳴ると、通行人たちはヒソヒソと愚痴を零しながら散り散りになって行く。レイは痛々しい視線が消えてくれたことに安堵し、歯痒そうにビルの上部を見上げた。
「あれは命いくつあっても足らんからな…ホンマ、悪ぅ思わんでや」
逃走という行為は恥じる物ではない。分かってはいるが、それをしても尚平然としていられるのは孤独に慣れている者だけだろう。他人を、それも見知った間柄の者を見捨てたという事実は、良心を締め付けるには十分すぎる材料であった。
――――龍人は、最早まともに言葉を発する手間さえ惜しくなっていた。分かっていたつもりだったが、実際のところは全く理解が出来ていなかったのだ。裂田亜弐香という怪物の底知れなさと規格外さを。
部屋を次から次へと移動しながらの戦闘…こうして切り抜いてみれば疾走感のある格好良さが出て来るだろうが、事実はと言えば必死に抵抗する龍人を亜弐香があしらい、その上で殴るか体当たりによって彼を吹き飛ばしているのだ。そして壁ごと壊しながら別の部屋にぶち込まれる。
バトル漫画の登場人物になったかのような驚きを味わえるのは最初だけであり、三回程食らった段階で飽きが来た。おまけにいちいち壁に叩きつけられるもんだから、殴られるだけの時より肉体に募る疲労感と苦痛も多い。
「かといって…」
龍人の本音は、猶予を与えないまま襲い掛かって来る亜弐香の攻撃に遮られてしまう。拳打を躱し、霊糸で近くの家具を絡め取り、引っ張って亜弐香の方へ投げつけ、その隙に距離を取る。腹立たしいのは全く効果が無いという点であった。ハナから突破口になるとは思っていない。だからといって怯む様子もなく、飛んできた冷蔵庫やテーブルを平然と、片手で殴り飛ばしてみせるのだ。天井や壁にそれらがめり込む光景を見るたびに、つくづく大人しく逃げるべきだったと後悔する。
あの怪力を相手に、インファイトに持ち込むことはまず無理だろう。開醒のお陰でまだ生きていられるが、遅かれ早かれ殴り潰されるのがオチである。関節技ならばと思ったがそれも無理だ。あの力ならば、ほんの少しの油断があったからといってもすぐに阻止されてしまい、逆に反撃をする機会を作ってしまう。そもそも関節技が出来るだけのリーチに潜り込める自信が無い。
武器については既に試した。そして刀、棒、トンファー、槍…あらかたリーチを確保して牽制に使えそうな武器は破壊された。一度破壊されれば暫く生成が出来なくなるのが、武装錬成の厄介な点である。精神を用いて具現化をしているという特性上、いわば心が折られた様な物であり、立ち直るのに時間を要するのと似たような現象である。
「まいったな、土下座したくなってきちゃった」
龍人は亜弐香の動揺を誘ってみるために息を上げながら言葉を発する。が、彼女は止まってくれない。
「おわっ!!」
躊躇なく放たれる岩石の様な拳が、瞬きをする余裕さえも与えない程に無数に襲い掛かる。素っ頓狂な悲鳴と共に躱し、時折辛うじてではあるが攻撃を防いでみせた。防ぐといっても、馬鹿正直に受け止めるのではない。勢いの乗った亜弐香の腕に対し、全力で自分の拳をぶち当てる。この衝撃で亜弐香の打撃の軌道を逸らすのだ。顔などの、可動域に限界がある部位を狙われた際は特に有効であり、無理に体勢を変えたりする事なく攻撃を避けられる。
”霊糸を一点に集中させろ”
いきなり、龍人の頭の中で言葉がよぎった。いつもの如く、己の直感的な衝動を言語化したのかといえばそうではない。奇妙だった。明らかに明確な声として、自分の意識や思考とは全く別の場所から這い出てきたような感情だったのだ。
そしてその不可思議な感覚に陥ったのがマズかった。亜弐香の拳が迫っている事に気付かなかったのだ。慌てて躱そうと体勢を崩すが、見計らったように彼女は殴ろうとしてた動作を止め、回し蹴りを即座に放つ。そう、拳はフェイントだったのだ。ここまでパンチしか使ってない事もあってか、完全に見落としていた要素である。かろうじて腕で防御をしたようだが、直撃だった。
「光栄に思いなよ。久々だからね、僕が蹴るの」
右脚によって龍人を再び別の部屋へと叩き込んで見せた彼女は、壁に空いた穴を見る。ほんの少しでも、自分をやる気にさせてくれたあの男には感謝をすべきだろう。だが、プライベートと仕事は分けなけなければならない。部屋に戻る際の手土産が必要と考えた彼女は、ため息をついてから龍人へとどめを刺しに向かう。だが、異変が起きていた。
「あぶねえ…死ぬかと思った」
声が聞こえ、警戒するように亜弐香は足を止める。壁に空いた穴の向こうには、灯りの付いていない部屋があり、そこから龍人が姿を現したのだ。
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