誰からも愛されない子を俺だけが愛した結果・・・執着彼氏？みたいになりました

困惑

ひとまず虐めるのをやめよう…そうしないと先々ひどい目にあってしまうからな。なんと主人公が大人になって子どものとき虐めてきた奴らに『復讐する』のがこの小説のおもしろい展開なのだ。だが俺はそんな未来きてほしくない、冗談じゃない！今のうちに主人公に恩を売っておこう。そうしよう。


「あー、なんか俺飽きちゃったー帰ろうかな～」

「え～葉ようくん帰るの⁉︎…じゃあ俺も帰ろっと」

「ちぇ、じゃあ俺もー」


俺が帰るといえば周りのやつらはちらほら帰っていく。
俺も帰るフリをして、みんなが見えなくなると先ほどいた場所へと引き返す。



そこにはまだ主人公がいた。俺に気付くとビクっと驚いて再び震え出す。

おいおい…どんだけ怯えられてんだよ！記憶戻る前の俺！！


俺は主人公へ近づくと目から流す涙をポケットから取り出したハンカチで拭いてやった。主人公はというと目をまんまるとさせ困惑した顔で俺を見つめていた。

初めてちゃんと目が合った気がした。

「きれいだなぁ…」


俺の口からぽつりと言葉が漏れた。