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しおりを挟む「あ、いや、これは…その…あはは~」
とりあえず笑って誤魔化すしかない!
「いや~ん、ほんと仲良しね♡秋人くんなんか彩人の頭まで撫でちゃって!私ふたりが仲良しで本当の兄弟みたいになってくれて嬉しいわぁ」
「秋人、これからも彩人と仲良くするんだぞ」
うん。どうやら俺らの会話までは聞かれていないようだ。とりあえず一安心😮💨
「あ、そういえば体温計あった?」
「あったわよ~、2階の引き出しの中に!はい、これ」
俺は志織さんから体温計をもらい彩人に渡す。
父さんは仕事に行く準備をしていた。
「彩人、すまない。入学式だってのに仕事で行けなくてね…熱があったら無理せず休むんだぞ、それじゃ」
そういうと父さんは俺と志織さんにも「行ってくる」と言い仕事へと向かった。
父さん…俺の入学式のときも来なかったんだよな~
仕事人間め。まぁ、あの人が働くから俺らは生活ができてるんだけどね~
でも親が入学式やら運動会といった行事に来ないというのは寂しいものだ…
経験してきた俺だからわかる。
でも彩人はちがう、彩人には志織さんがいるからな!
志織さんはちゃんと入学式に出席してくれるみたいだし良かった良かった。
俺の高校の入学式のときも志織さんが行く!と言ってくれたが、記憶が戻る前の俺はどうやら志織さんに気をつかって遠慮したようだ。
ピピッ、ピピ!
「どれどれ~…うーんと、36.7℃
よし、熱はないな!んー、じゃあなんでさっき顔が赤かったんだ?」
俺はちらっ…と彩人を見る。
「…知らない」
彩人はぷいっとそっぽを向いた。
…?
な、なんだ?父さんが入学式に来ないから拗ねてんのか?だからって俺にあたるなよな~
まったく困った弟だぜ!
「安心しろ、彩人。父さんは入学式に来れないが俺が後ろからバッチリお前の勇姿を見といてやる!なんてたって全校生徒が参加しないといけないからな~まあ仕方なくだけど!」
俺は腕を組んでふんっ!とドヤる。
「…そうじゃねぇーよぉぉ」
ボソッと彩人がなにやら言っていたが小さくて俺にはよく聞こえなかった。
____
<彩人視点>
正直、今日の秋人さんは変だ。
今まで極力俺と距離を置いてきたあの人が突然「おはよう」と俺に挨拶してきたのだ。
ま、どうせあいつのことだ…また変なことを考えているに違いない。それか父さんに何か言われたのだろう。「彩人と仲良くしろ」…とかね。
俺が話しかけても散々無視してたくせに…。
気持ち悪い…
でもちょっとだけ…嬉しいと感じている自分がいる。兄弟というやつに憧れていた俺はまさに今、兄弟らしいことをしている。
おかずをもらったり…体調を心配してもらったり…。
驚いたがすごく嬉しかった。
それに兄さん呼びも許してもらえた…
たまに見せる兄さんの笑った顔にドキドキしてしまい、顔が赤くなる。あろうことかそれを熱だと勘違いされおでこをくっつけられる始末。さらに顔が赤くなってしまった。あのきれいな顔がドアップであるのだ…だれだって赤くなるだろ。…仕方ない
俺は兄さんのことが嫌いだ…
今まで無視されてきたんだ…今更優しくされたって…。
でも、これが現実なら一生このままがいい…この時間が一生続けばいいのに。
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