174 / 376
第八章 霜月(十一月)
170.十一月一日 午前 道すがら
しおりを挟む
通学中に正体不明の声が聞こえたことで八早月たちはにわかに警戒し、当然のように周囲の探索を始めた。その声はうっすらではあるが運転していた板倉にも聞こえており尋常な出来事ではないことを示している。
だがこれだけはっきりとした現象であれば、元をたどり原因を突き止めるのは容易い。藻の探知の力により、すぐにその声の主は見つかった。
『八早月様、声の主は、和装の人形でございます。
節句の―― とは異なるような気もしますが、どうやらかなり古いものでゴミに出されているようですね』
『なるほど、未練があって妖が憑りついたか付喪神になったのかもしれません。
しかし自力で動ける様子では無さそうですね』
『はい、いかがいたしましょうか。
このまま放置しておくわけにはいかないと思いますが……』
『今車を回してもらいますので誘導をお願いします。
場合によっては連れて帰るしかないでしょうが…… 車には残せませんね』
こうして八早月は、真宵の案内にそって村の一角にあるゴミ集積場でやって来たのだが、よくよく考えるとおかしなことに気が付いた。そもそも人形が声を発するのがおかしなことなのだがそうではなく、棄てられた恨みや悔いによっての出来事ではないと言うことだ。
なんせ発する言葉は『サムイ』ということだけ、かと言って人形だろうと妖だろうと寒さを感じることはない。百歩譲ったとしても目の前の人形はしっかりと着物を着ており、どちらかと言えば暑そうなくらいである。
八早月は人形の傍らにしゃがみ込み手をかざしながら気配を探る。どうやら悪しき妖の気配は感じられないが、かと言ってまっとうなものであるとも言い切れなずどうしたものかと考え込んでいた。
「集積所に棄てられている物を勝手に持って言ってはまずいはずでしたね。
近隣の方に聞き込みしてみるとしましょうか」
「そうですね、それじゃ私は向かい側の家に言って聞いてきますぜ。
なんだか探偵になったみたいでワクワクしますな!」
『八早月様、当たり前のように声に出ておりましたよ……
幸い板倉殿はやる気なので良かったのかもしれませんが』
『うっかりしておりました、でも手伝って頂けてちょうど良かった。
では私たちはこのすぐ前のお宅へ参りましょうか』
あまりのんびりしていると遅刻してしまうので手早く済ませないといけない。不可抗力とは言え板倉に手伝ってもらえたのは幸いだったと言えよう。その甲斐あってゴミに出した家がわかったのだが、どうやら昨日で越していってしまったとのことだった。
「ここは横山さんと言うご夫婦と小さなお子さんの三人家族だったんだけどね。
奥さんが目を離したすきにお子さんが行方不明になってしまったのよ。
それからはご夫婦の折り合いもねぇ……
間もなくして離婚した後、旦那さんだけ住んでいたけどまあこうなるわよねぇ」
「まったくかわいそうな話なのよぉ、ホンの十分かそこら出てる間にですって。
お子さんが体調崩して薬局へ行って、帰ってきたらいなくなっていたらしいわ。
奥さんったらもう見ていられないくらい大声で辺りを探しててねぇ。
旦那さんには随分叱責されてやつれてしまいかわいそうだったわぁ」
「そうですか、それではこの人形はそのお子さんのものかもしれませんね。
私は神社の関係者ですので、持ちかえって供養させて頂こうと思います。
お話ありがとうございました」
近所のおばちゃんが聞いてもいないのにあれこれと話をしてくれたので事情はあっさりと把握できた。きっと当時は報道もされたのだろうが、八早月には地方ニュースまで事細かに目を通すほど新聞が好きではない。
「当時の事件のことは必要があったら調べてみましょうか。
板倉さん、お手伝いありがとうござました。
まだ学校には間に合うかしら?」
「まだまだ余裕ですよ、なんならもう少し聞き込みしてもよろしいですぜ?
なんて調子のってると叱られちまうんで本業を頑張りましょうかね」
「そうしてもらえると助かるわ、一応まだ遅刻したことはないのだから。
問題はこの人形をどうするかだけど――」
「まさか車の中に置いていくなんて言いませんよね?
いや、もちろんそれでも構いませんが、なんと言うか……」
「そうよね、少し気味が悪いと感じるかもしれないわね。
だってこの――」
「いやいやいや、それ以上は結構です、説明は不要、わかってます、ああわかってますとも!」
そんな真相に迫るようなこと聞いてなるものかと言わんばかりに、板倉は八早月の発言を押しとどめひたすら車を走らせた。それでも時折車内には『サムイ』と言う声が聞こえてくる。その度に板倉は背筋をピンと伸ばし小声で『ヒィ』と呟いていた。
◇◇◇
「それで? そのいわくつきの人形を教室へ持ち込んでしまったってことね?
確かに運転手さんに押し付けるのはかわいそうだけどさ、教室ならいいってこともなくない?」
「大丈夫、この人形から悪意は感じないわ、私もそばにいるし安全よ?
もしかしたらたまに空耳程度になにか聞こえるかもしれないけど、ただそれだけ。
気にしなければ誰も気が付かないんじゃないかしら」
「そう願いたいけどアタシは嫌な予感しかしないよ……
一体全体その人形がなんなのか、それが問題なわけでしょ?」
「ええ、恐らくは妖だとは思うのだけれど、動きだす気配もないし何か変なの。
まるでここに意識はないような、そんな感じね」
「それって幽霊とかじゃないの? 行方不明の子の霊が乗り移ってる的な?」
「私は断言するけど、霊や幽霊なんてものはこの世に存在しないわ。
夢路さんから借りた雑誌にも心霊特集が乗っていたけれど、全部作り話だもの。
常世の住人と数えきれないくらいやり取りしてきた私が言うのだから絶対よ」
「八早月ちゃんの言うことは信じてるけどさぁ、真宵さんも藻さんも霊でしょ?
その当人が幽霊はいないって力説するのはどうかと思うんだけどさ……」
「なるほど、その認識が違っているの、真宵さんは現世へやって来た魂ね。
いわゆる幽霊とは違って生前の記憶はないわ。
藻さんの場合は少し違うんだけど、人々の恐れや祈りが概念化したものなの。
そこへ元となった人物や物体が結び付けられ神として成立すると言うわけね。
だから厳密に言えば大本の妖狐とは別の存在なのよ」
「うーん、全然わからんちん、難しすぎるよー
要は死んだ人がそのまま霊になっているなんてことはないってこと?」
「そういうことね、だって私がお墓参りに行っても先祖と出会ったことないのよ?
死んでも現世に来られるなら、私なら絶対に子孫と会おうとするに決まってる。
でも実際には先祖代々、先祖の霊と会った記録はないんだもの」
「なるほどね、そっちは信憑性高そうに聞こえるよ。
かといってこの人形の正体がわかるわけじゃ無いだろうけどさ」
「まあこのまま連れ帰って色々と調べてみることにするわ。
常世由来のものであることは間違いないからきっとすぐわかると思うのよね」
この自信がどこから来るのかわからないが、先日多邇具久捜索に失敗したことをすっかり忘れて楽観的に考える八早月だった。
そして一人だけ席が離れている夢路は、いくら聞き耳を立てても聞こえてこない八早月と美晴の話している姿をちらちら見ながら歯ぎしりをするのだった。
だがこれだけはっきりとした現象であれば、元をたどり原因を突き止めるのは容易い。藻の探知の力により、すぐにその声の主は見つかった。
『八早月様、声の主は、和装の人形でございます。
節句の―― とは異なるような気もしますが、どうやらかなり古いものでゴミに出されているようですね』
『なるほど、未練があって妖が憑りついたか付喪神になったのかもしれません。
しかし自力で動ける様子では無さそうですね』
『はい、いかがいたしましょうか。
このまま放置しておくわけにはいかないと思いますが……』
『今車を回してもらいますので誘導をお願いします。
場合によっては連れて帰るしかないでしょうが…… 車には残せませんね』
こうして八早月は、真宵の案内にそって村の一角にあるゴミ集積場でやって来たのだが、よくよく考えるとおかしなことに気が付いた。そもそも人形が声を発するのがおかしなことなのだがそうではなく、棄てられた恨みや悔いによっての出来事ではないと言うことだ。
なんせ発する言葉は『サムイ』ということだけ、かと言って人形だろうと妖だろうと寒さを感じることはない。百歩譲ったとしても目の前の人形はしっかりと着物を着ており、どちらかと言えば暑そうなくらいである。
八早月は人形の傍らにしゃがみ込み手をかざしながら気配を探る。どうやら悪しき妖の気配は感じられないが、かと言ってまっとうなものであるとも言い切れなずどうしたものかと考え込んでいた。
「集積所に棄てられている物を勝手に持って言ってはまずいはずでしたね。
近隣の方に聞き込みしてみるとしましょうか」
「そうですね、それじゃ私は向かい側の家に言って聞いてきますぜ。
なんだか探偵になったみたいでワクワクしますな!」
『八早月様、当たり前のように声に出ておりましたよ……
幸い板倉殿はやる気なので良かったのかもしれませんが』
『うっかりしておりました、でも手伝って頂けてちょうど良かった。
では私たちはこのすぐ前のお宅へ参りましょうか』
あまりのんびりしていると遅刻してしまうので手早く済ませないといけない。不可抗力とは言え板倉に手伝ってもらえたのは幸いだったと言えよう。その甲斐あってゴミに出した家がわかったのだが、どうやら昨日で越していってしまったとのことだった。
「ここは横山さんと言うご夫婦と小さなお子さんの三人家族だったんだけどね。
奥さんが目を離したすきにお子さんが行方不明になってしまったのよ。
それからはご夫婦の折り合いもねぇ……
間もなくして離婚した後、旦那さんだけ住んでいたけどまあこうなるわよねぇ」
「まったくかわいそうな話なのよぉ、ホンの十分かそこら出てる間にですって。
お子さんが体調崩して薬局へ行って、帰ってきたらいなくなっていたらしいわ。
奥さんったらもう見ていられないくらい大声で辺りを探しててねぇ。
旦那さんには随分叱責されてやつれてしまいかわいそうだったわぁ」
「そうですか、それではこの人形はそのお子さんのものかもしれませんね。
私は神社の関係者ですので、持ちかえって供養させて頂こうと思います。
お話ありがとうございました」
近所のおばちゃんが聞いてもいないのにあれこれと話をしてくれたので事情はあっさりと把握できた。きっと当時は報道もされたのだろうが、八早月には地方ニュースまで事細かに目を通すほど新聞が好きではない。
「当時の事件のことは必要があったら調べてみましょうか。
板倉さん、お手伝いありがとうござました。
まだ学校には間に合うかしら?」
「まだまだ余裕ですよ、なんならもう少し聞き込みしてもよろしいですぜ?
なんて調子のってると叱られちまうんで本業を頑張りましょうかね」
「そうしてもらえると助かるわ、一応まだ遅刻したことはないのだから。
問題はこの人形をどうするかだけど――」
「まさか車の中に置いていくなんて言いませんよね?
いや、もちろんそれでも構いませんが、なんと言うか……」
「そうよね、少し気味が悪いと感じるかもしれないわね。
だってこの――」
「いやいやいや、それ以上は結構です、説明は不要、わかってます、ああわかってますとも!」
そんな真相に迫るようなこと聞いてなるものかと言わんばかりに、板倉は八早月の発言を押しとどめひたすら車を走らせた。それでも時折車内には『サムイ』と言う声が聞こえてくる。その度に板倉は背筋をピンと伸ばし小声で『ヒィ』と呟いていた。
◇◇◇
「それで? そのいわくつきの人形を教室へ持ち込んでしまったってことね?
確かに運転手さんに押し付けるのはかわいそうだけどさ、教室ならいいってこともなくない?」
「大丈夫、この人形から悪意は感じないわ、私もそばにいるし安全よ?
もしかしたらたまに空耳程度になにか聞こえるかもしれないけど、ただそれだけ。
気にしなければ誰も気が付かないんじゃないかしら」
「そう願いたいけどアタシは嫌な予感しかしないよ……
一体全体その人形がなんなのか、それが問題なわけでしょ?」
「ええ、恐らくは妖だとは思うのだけれど、動きだす気配もないし何か変なの。
まるでここに意識はないような、そんな感じね」
「それって幽霊とかじゃないの? 行方不明の子の霊が乗り移ってる的な?」
「私は断言するけど、霊や幽霊なんてものはこの世に存在しないわ。
夢路さんから借りた雑誌にも心霊特集が乗っていたけれど、全部作り話だもの。
常世の住人と数えきれないくらいやり取りしてきた私が言うのだから絶対よ」
「八早月ちゃんの言うことは信じてるけどさぁ、真宵さんも藻さんも霊でしょ?
その当人が幽霊はいないって力説するのはどうかと思うんだけどさ……」
「なるほど、その認識が違っているの、真宵さんは現世へやって来た魂ね。
いわゆる幽霊とは違って生前の記憶はないわ。
藻さんの場合は少し違うんだけど、人々の恐れや祈りが概念化したものなの。
そこへ元となった人物や物体が結び付けられ神として成立すると言うわけね。
だから厳密に言えば大本の妖狐とは別の存在なのよ」
「うーん、全然わからんちん、難しすぎるよー
要は死んだ人がそのまま霊になっているなんてことはないってこと?」
「そういうことね、だって私がお墓参りに行っても先祖と出会ったことないのよ?
死んでも現世に来られるなら、私なら絶対に子孫と会おうとするに決まってる。
でも実際には先祖代々、先祖の霊と会った記録はないんだもの」
「なるほどね、そっちは信憑性高そうに聞こえるよ。
かといってこの人形の正体がわかるわけじゃ無いだろうけどさ」
「まあこのまま連れ帰って色々と調べてみることにするわ。
常世由来のものであることは間違いないからきっとすぐわかると思うのよね」
この自信がどこから来るのかわからないが、先日多邇具久捜索に失敗したことをすっかり忘れて楽観的に考える八早月だった。
そして一人だけ席が離れている夢路は、いくら聞き耳を立てても聞こえてこない八早月と美晴の話している姿をちらちら見ながら歯ぎしりをするのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
訳あって学年の三大美少女達とメイドカフェで働くことになったら懐かれたようです。クラスメイトに言えない「秘密」も知ってしまいました。
亜瑠真白
青春
「このことは2人だけの秘密だよ?」彼女達は俺にそう言った―――
高校2年の鳥屋野亮太は従姉に「とあるバイト」を持ちかけられた。
従姉はメイドカフェを開店することになったらしい。
彼女は言った。
「亮太には美少女をスカウトしてきてほしいんだ。一人につき一万でどうだ?」
亮太は学年の三大美少女の一人である「一ノ瀬深恋」に思い切って声をかけた。2人で話している最中、明るくて社交的でクラスの人気者の彼女は、あることをきっかけに様子を変える。
赤くなった顔。ハの字になった眉。そして上目遣いで見上げる潤んだ瞳。
「ほ、本当の私を、か、かかか、可愛いって……!?」
彼女をスカウトしたことをきっかけに、なぜか「あざと系美少女」や「正体不明のクール系美少女」もメイドカフェで働くことに。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?
宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。
栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。
その彼女に脅された。
「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」
今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。
でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる!
しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ??
訳が分からない……。それ、俺困るの?
負けヒロインに花束を!
遊馬友仁
キャラ文芸
クラス内で空気的存在を自負する立花宗重(たちばなむねしげ)は、行きつけの喫茶店で、クラス委員の上坂部葉月(かみさかべはづき)が、同じくクラス委員ので彼女の幼なじみでもある久々知大成(くくちたいせい)にフラれている場面を目撃する。
葉月の打ち明け話を聞いた宗重は、後日、彼女と大成、その交際相手である名和立夏(めいわりっか)とのカラオケに参加することになってしまう。
その場で、立夏の思惑を知ってしまった宗重は、葉月に彼女の想いを諦めるな、と助言して、大成との仲を取りもとうと行動しはじめるが・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる