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第八章 霜月(十一月)
173.十一月三日 夜 作戦会議
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十一月に入ってから初めての土曜日、美晴と夢路は日中、町役場へ出向いていたらしい。町役場には公民館が併設されており、その図書コーナーには中央図書館と連動した新聞閲覧システムがあるからだ。
家に帰ってしまうと現代社会から断絶されてしまう八早月と違って、田舎とは言え町中に住んでいる三人になら出来ることがある。そんなちょっとした優位性は、特になんの力もない美晴と夢路にとって誇らしげなことなのだ。
もちろん恩着せがましくするわけでも偉ぶるわけでもなく、自分たちでも役に立つことが嬉しいだけである。そんな二人からの連絡で四人はメッセージアプリで作ったグループを使ってビデオ会議を始めていた。
「こんな便利な機能があるなんて知らなかったわ。
まさか世の中がこんなに進んでいるなんて…… まるで未来ね」
『いやいや八早月ちゃん、ビデオ通話なんて十年以上前からあるんだよ?
私たちからしてみれば薪で煮炊きしてお風呂沸かしてる方が驚きだもん』
『そうだよ、それこそ昔話の世界みたいでステキだよねぇ。
水道も通ってないんでしょ? スマホの電波が届くことが奇跡だね』
『二人とも容赦ないね…… 私はあの薪のお風呂好きだなー
なんだか普通のお風呂よりも柔らかくて良くあったまる気がするもん。
ご飯もおいしいしさ、将来八畑村に住みたいくらいだよ』
綾乃はただ正直に何となく言ってみただけだったのだが、これに夢路が食いついて来てしまった。
『それなら綾ちゃん、簡単な方法があるじゃないの。
四宮先輩と結婚してお嫁に行けばいいんだよ!
なんだ、どうやったらうまく行くか考えてたけど、簡単すぎて笑っちゃうね』
『笑っちゃうじゃないってば、勝手に決められたら私も先輩も困るでしょ。
まだ中学生なのにお嫁に行くとか考えるの早すぎだしさ』
「そんなことないと思うわよ?
従兄の聖は二十一だけど子供のころから許嫁が決まっているわ。
八岐神社の縁者に聖と同い年の娘さんがいて子供の頃に決めたみたい。
実際に結婚するかどうかまではまだ決まっていないらしいけれどね。
直臣はまだ小さかったから話はないようだけれど、他にあったらいつ決められてもおかしくないでしょうね」
『まじで!? それは困るなあ、ちゃんと美男美女で尊い夫婦がいいもん。
だから綾ちゃんは前向きに考えること!』
『夢、ブレなさすぎでしょ。人の心配しないで自分たちのことも考えようよ。
いつもそんなことばっか言ってるけど夢だって彼氏欲しいでしょ?』
『私は今のとこいらないかな、愛でる対象がいれば満足だからね。
ハルは涼君がいるからいいじゃないの、いつデート行くの?』
『アレは彼氏なんかじゃないってば!
運動部同士で話が合うって言うか…… その程度なんだからね!』
「そう言いつつも美晴さんったら顔が赤くなってるわよ?
話を聞いていると恋愛も楽しそうよね、私も興味が出てきたわ」
『八早月ちゃんがとうとうやる気になった!?
相手はやっぱり飛雄さん? それとも学校に良い男子でもいたの?』
「いいえ、そういうことではないわ。
夢路さんのように愛でる? と言うのが楽しそうだってことよ。
恋愛ものの漫画もいいけれど、身近な現実で見られるなんて素敵じゃない?」
『なんだそっち寄りかぁ…… でも夢みたいになったらお終いだよ?
夢ったら現実と妄想の区別がつかないくらい重症なんだからね?』
『ハルちゃんってばひどーい、そんなことないよね、夢ちゃん?
私と四宮先輩のこともふざけて言ってるんでしょ?』
『ううん、完全に大真面目だけど? だって美男は美女とくっつくものでしょ?
四宮先輩はカッコよくて誠実、そして腕っぷしもいいと三拍子そろってる。
綾ちゃんはカワイイくて料理もできるし巫女さんでもあるんだよ?
こんなピッタリの二人がいつでもくっつける距離にいるなんて奇跡でしょ!
八早月ちゃんだって綾ちゃんが親戚になったら嬉しいに決まってるじゃない!』
『ちょっと夢ったら興奮しすぎ、カメラにつば飛んできたよ、汚いなー
まあ言いたいことはわかるしもっともだと思うけどね。
でもいくらなんでも早すぎるし当人無視は良くないと思うよ?』
「わかったわ、直臣に聞いてみればいいのね。
それとも臣人さんに相談してみようかしら、きっと乗ってくるはず。
うちの村も一族も婿探し嫁探しはいつも大変なのよね。
だからドリーもまだ独身のままだし、相手が決まっているのも聖だけだわ。
高校生の楓はともかく、太一郎なんて三十間近なのよ?」
『確かに当主筆頭としては一族の存続に関わる重大案件ってことか。
じゃあなおさら綾乃ちゃんの存在は渡りに船、とってもいい相手ってことになるね!』
『えー、私は結婚して八畑村へ行くなら八早月ちゃんのお嫁さんになりたいよ。
でもそれじゃ跡継ぎが産まれないからダメかぁ』
「うふふ、そうね、
でも私が嫁を取るようなことになったら私が鍛冶師を継ぐことになるから困るわ。
暑くて熱くて大変だからやりたくないのよね」
昔から『女三人寄れば姦しい』と言うが、それが事実であると証明するようににぎやかな会話が続いていた。だがいつまでもこうしてはいられない。と言うより本来の目的を忘れてはならないのだ。
そしてそれを思い出したかのように美晴が切り出す。
『ねえ、盛り上がってるところ悪いんだけどさ。
アタシたちがなんでこうやって集まって話しているか忘れてるでしょ。
特に夢、二人で調べて来たのにそっちのけってどういうつもりなのさ!』
『あはは、そうだったそうだった。
例の事件のこと、ちゃんと調べてきたんだもんね、ホントビックリだよ?』
『やっぱり事件があったんだね…… 念のためだけど心構え必要じゃない?
私、あんまり得意じゃないのよ、凄惨な事件とか聞くだけで背筋震えちゃうもん』
『綾ちゃんも苦手なのか、でも平気、アタシも得意じゃないから。
今日調べた範囲だと大した内容でも無かったよ、事件のあらましだけって感じ』
「新聞報道があったくらいの事件ではあったということね。
でもいつの話かもわからなかったのに良く調べたわね、さすがだわ」
『アタシのおかあちゃんが何となく覚えてたんだよね。
それで絞り込んだってわけ。
ちなみに事件は三年前の冬の出来事で記事をコピーしてきたから読むね』
< 十久野日報 十二月七日 朝刊 >
『十二月六日午後十四時頃、横山一茂君(2)が忽然と姿を消した。母親の美佐江さんは熱を出した子供を居間に寝かせ、薬を買いに三十分程家を空けたが、その間にいなくなっていたと証言している。屋内を物色した形跡はなく、警察の捜査では物取りではなく誘拐自体が目的であった可能性が高いと見ている』
< 十久野日報 十二月八日 朝刊 >
『一昨日起きた男児行方不明に関して目立った進展は無く、警察の捜査は継続中である。近隣住民の目撃証言は無く、両親にも思い当たることはないとのこと。当日の一茂君は熱が三十八度ほどあったため自力で出て行った線は薄いとみているが、念のため事件と事故の両面から捜査を進めていると発表があった』
< 十久野日報 十二月十一日 朝刊 >
『横山一茂君行方不明事件に関して、警察は重要参考人として母親の横山美佐江に任意同行を求めた。美佐江さんの証言にあいまいな点があることや当日の目撃証言が何もないことから詳しい話を聞くための処置であると警察は発表している。また捜査に影響があるとのことで、参考人の認否については明らかにしていない』
『まあこんな感じなんだけどさ。
これ以降は続報なにも無しっておかしくない?
母親は釈放されてそれっきりだったみたいなんだけどね』
『うちのママが覚えてた範囲だとワイドショーでも母親犯人説が優勢だったみたい。
でも証拠不十分だったのと精神的不安定になって捜査線上から外されたらしいよ。
ワイドショーのインタビューにもそれっきり出てないんだって』
『おかあちゃんが言うには、最初は子供を返してって泣きながら出演してたってさ。
でも容疑者になって釈放された後は一切出てこなくなったらしい、まあそうだよね』
「なるほど、心中察するに余りあると言ったところね。
お母さんは相当辛かったように見えるけど、疑わしくないわけでもないと……
二人ともすごいわね、よくこんな細かく調べられたものだわ」
『えへへ、でもこれ以上はわからなくて残念、人形のこともなにもわからないしね。
後は近所の聞き込みすればなにかわかるかもしれないけどなあ』
「それはいくらなんでも子供のする遊びの範疇を超えているわね。
この昔の新聞報道については文化祭の個人展示に使えるかもしれないわ。
良かったら美晴さんと夢路さんの成果として使ってみたら?」
数日前に担任から発表になった文化祭の件は、誰もが首をうなだれるつまらないものだった。それは想像していた華やかな学園祭ではなく、文化的と思えるような学習成果を個人やグループでまとめて教室へ展示すると言うものだ。
高等部では屋台を出したり体育館で演劇やら演奏をやるとのことだったが、中等部はそのおまけみたいな扱いである。そのためあくまで学業に関連のある事柄の発表と、文科系部活動の作品展示に留まるらしい。
おかげで文化祭に向けてのテンションはだだ下がりだったのだが、今回の調べものが四人にとっていい気分転換になったのは確かだった。
そしてその中の一人だけは、気分転換に留まらずまだなにかを企んでいそうな、そんな表情を見せたのだが、それは全員との通話が終わり誰にも見られなくなってからの出来事だった。
家に帰ってしまうと現代社会から断絶されてしまう八早月と違って、田舎とは言え町中に住んでいる三人になら出来ることがある。そんなちょっとした優位性は、特になんの力もない美晴と夢路にとって誇らしげなことなのだ。
もちろん恩着せがましくするわけでも偉ぶるわけでもなく、自分たちでも役に立つことが嬉しいだけである。そんな二人からの連絡で四人はメッセージアプリで作ったグループを使ってビデオ会議を始めていた。
「こんな便利な機能があるなんて知らなかったわ。
まさか世の中がこんなに進んでいるなんて…… まるで未来ね」
『いやいや八早月ちゃん、ビデオ通話なんて十年以上前からあるんだよ?
私たちからしてみれば薪で煮炊きしてお風呂沸かしてる方が驚きだもん』
『そうだよ、それこそ昔話の世界みたいでステキだよねぇ。
水道も通ってないんでしょ? スマホの電波が届くことが奇跡だね』
『二人とも容赦ないね…… 私はあの薪のお風呂好きだなー
なんだか普通のお風呂よりも柔らかくて良くあったまる気がするもん。
ご飯もおいしいしさ、将来八畑村に住みたいくらいだよ』
綾乃はただ正直に何となく言ってみただけだったのだが、これに夢路が食いついて来てしまった。
『それなら綾ちゃん、簡単な方法があるじゃないの。
四宮先輩と結婚してお嫁に行けばいいんだよ!
なんだ、どうやったらうまく行くか考えてたけど、簡単すぎて笑っちゃうね』
『笑っちゃうじゃないってば、勝手に決められたら私も先輩も困るでしょ。
まだ中学生なのにお嫁に行くとか考えるの早すぎだしさ』
「そんなことないと思うわよ?
従兄の聖は二十一だけど子供のころから許嫁が決まっているわ。
八岐神社の縁者に聖と同い年の娘さんがいて子供の頃に決めたみたい。
実際に結婚するかどうかまではまだ決まっていないらしいけれどね。
直臣はまだ小さかったから話はないようだけれど、他にあったらいつ決められてもおかしくないでしょうね」
『まじで!? それは困るなあ、ちゃんと美男美女で尊い夫婦がいいもん。
だから綾ちゃんは前向きに考えること!』
『夢、ブレなさすぎでしょ。人の心配しないで自分たちのことも考えようよ。
いつもそんなことばっか言ってるけど夢だって彼氏欲しいでしょ?』
『私は今のとこいらないかな、愛でる対象がいれば満足だからね。
ハルは涼君がいるからいいじゃないの、いつデート行くの?』
『アレは彼氏なんかじゃないってば!
運動部同士で話が合うって言うか…… その程度なんだからね!』
「そう言いつつも美晴さんったら顔が赤くなってるわよ?
話を聞いていると恋愛も楽しそうよね、私も興味が出てきたわ」
『八早月ちゃんがとうとうやる気になった!?
相手はやっぱり飛雄さん? それとも学校に良い男子でもいたの?』
「いいえ、そういうことではないわ。
夢路さんのように愛でる? と言うのが楽しそうだってことよ。
恋愛ものの漫画もいいけれど、身近な現実で見られるなんて素敵じゃない?」
『なんだそっち寄りかぁ…… でも夢みたいになったらお終いだよ?
夢ったら現実と妄想の区別がつかないくらい重症なんだからね?』
『ハルちゃんってばひどーい、そんなことないよね、夢ちゃん?
私と四宮先輩のこともふざけて言ってるんでしょ?』
『ううん、完全に大真面目だけど? だって美男は美女とくっつくものでしょ?
四宮先輩はカッコよくて誠実、そして腕っぷしもいいと三拍子そろってる。
綾ちゃんはカワイイくて料理もできるし巫女さんでもあるんだよ?
こんなピッタリの二人がいつでもくっつける距離にいるなんて奇跡でしょ!
八早月ちゃんだって綾ちゃんが親戚になったら嬉しいに決まってるじゃない!』
『ちょっと夢ったら興奮しすぎ、カメラにつば飛んできたよ、汚いなー
まあ言いたいことはわかるしもっともだと思うけどね。
でもいくらなんでも早すぎるし当人無視は良くないと思うよ?』
「わかったわ、直臣に聞いてみればいいのね。
それとも臣人さんに相談してみようかしら、きっと乗ってくるはず。
うちの村も一族も婿探し嫁探しはいつも大変なのよね。
だからドリーもまだ独身のままだし、相手が決まっているのも聖だけだわ。
高校生の楓はともかく、太一郎なんて三十間近なのよ?」
『確かに当主筆頭としては一族の存続に関わる重大案件ってことか。
じゃあなおさら綾乃ちゃんの存在は渡りに船、とってもいい相手ってことになるね!』
『えー、私は結婚して八畑村へ行くなら八早月ちゃんのお嫁さんになりたいよ。
でもそれじゃ跡継ぎが産まれないからダメかぁ』
「うふふ、そうね、
でも私が嫁を取るようなことになったら私が鍛冶師を継ぐことになるから困るわ。
暑くて熱くて大変だからやりたくないのよね」
昔から『女三人寄れば姦しい』と言うが、それが事実であると証明するようににぎやかな会話が続いていた。だがいつまでもこうしてはいられない。と言うより本来の目的を忘れてはならないのだ。
そしてそれを思い出したかのように美晴が切り出す。
『ねえ、盛り上がってるところ悪いんだけどさ。
アタシたちがなんでこうやって集まって話しているか忘れてるでしょ。
特に夢、二人で調べて来たのにそっちのけってどういうつもりなのさ!』
『あはは、そうだったそうだった。
例の事件のこと、ちゃんと調べてきたんだもんね、ホントビックリだよ?』
『やっぱり事件があったんだね…… 念のためだけど心構え必要じゃない?
私、あんまり得意じゃないのよ、凄惨な事件とか聞くだけで背筋震えちゃうもん』
『綾ちゃんも苦手なのか、でも平気、アタシも得意じゃないから。
今日調べた範囲だと大した内容でも無かったよ、事件のあらましだけって感じ』
「新聞報道があったくらいの事件ではあったということね。
でもいつの話かもわからなかったのに良く調べたわね、さすがだわ」
『アタシのおかあちゃんが何となく覚えてたんだよね。
それで絞り込んだってわけ。
ちなみに事件は三年前の冬の出来事で記事をコピーしてきたから読むね』
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『十二月六日午後十四時頃、横山一茂君(2)が忽然と姿を消した。母親の美佐江さんは熱を出した子供を居間に寝かせ、薬を買いに三十分程家を空けたが、その間にいなくなっていたと証言している。屋内を物色した形跡はなく、警察の捜査では物取りではなく誘拐自体が目的であった可能性が高いと見ている』
< 十久野日報 十二月八日 朝刊 >
『一昨日起きた男児行方不明に関して目立った進展は無く、警察の捜査は継続中である。近隣住民の目撃証言は無く、両親にも思い当たることはないとのこと。当日の一茂君は熱が三十八度ほどあったため自力で出て行った線は薄いとみているが、念のため事件と事故の両面から捜査を進めていると発表があった』
< 十久野日報 十二月十一日 朝刊 >
『横山一茂君行方不明事件に関して、警察は重要参考人として母親の横山美佐江に任意同行を求めた。美佐江さんの証言にあいまいな点があることや当日の目撃証言が何もないことから詳しい話を聞くための処置であると警察は発表している。また捜査に影響があるとのことで、参考人の認否については明らかにしていない』
『まあこんな感じなんだけどさ。
これ以降は続報なにも無しっておかしくない?
母親は釈放されてそれっきりだったみたいなんだけどね』
『うちのママが覚えてた範囲だとワイドショーでも母親犯人説が優勢だったみたい。
でも証拠不十分だったのと精神的不安定になって捜査線上から外されたらしいよ。
ワイドショーのインタビューにもそれっきり出てないんだって』
『おかあちゃんが言うには、最初は子供を返してって泣きながら出演してたってさ。
でも容疑者になって釈放された後は一切出てこなくなったらしい、まあそうだよね』
「なるほど、心中察するに余りあると言ったところね。
お母さんは相当辛かったように見えるけど、疑わしくないわけでもないと……
二人ともすごいわね、よくこんな細かく調べられたものだわ」
『えへへ、でもこれ以上はわからなくて残念、人形のこともなにもわからないしね。
後は近所の聞き込みすればなにかわかるかもしれないけどなあ』
「それはいくらなんでも子供のする遊びの範疇を超えているわね。
この昔の新聞報道については文化祭の個人展示に使えるかもしれないわ。
良かったら美晴さんと夢路さんの成果として使ってみたら?」
数日前に担任から発表になった文化祭の件は、誰もが首をうなだれるつまらないものだった。それは想像していた華やかな学園祭ではなく、文化的と思えるような学習成果を個人やグループでまとめて教室へ展示すると言うものだ。
高等部では屋台を出したり体育館で演劇やら演奏をやるとのことだったが、中等部はそのおまけみたいな扱いである。そのためあくまで学業に関連のある事柄の発表と、文科系部活動の作品展示に留まるらしい。
おかげで文化祭に向けてのテンションはだだ下がりだったのだが、今回の調べものが四人にとっていい気分転換になったのは確かだった。
そしてその中の一人だけは、気分転換に留まらずまだなにかを企んでいそうな、そんな表情を見せたのだが、それは全員との通話が終わり誰にも見られなくなってからの出来事だった。
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