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第八章 霜月(十一月)
181.十一月八日 深夜 大蛇の提案
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夜遅くなってから八早月はごそごそと出掛ける準備をしていた。夕飯を食べ終わり宿題を済ませ風呂にも入った後だと言うのに一体どうしたことかと思われて当然の時間だ。
部屋着ではなく白い半着に濃紺の袴と言う正装姿、上に羽織った下ろし立てのコートはミスマッチではあるが防寒対策にも抜かりはない。その行き先は旧共同たたら場である演舞場だった。
目的はもちろん座敷童の浄化なのだが、八早月にはもう一つ目的があった。それが可能かどうかは別にして、まずはこの哀れな妖を常世へ帰すのが先決だ。
「そう言えば結局まだ試していないのだけれど、巳さんの力を借りずに私だけで八岐大蛇様をお呼びできるのかしら」
「そりゃ大蛇様がそうおっしゃったなら間違いないのじゃ。
神の中の神、間違ったことを伝えるはずありはせんのじゃ」
姿かたちが似通った直系のしもべである巳女にとって八岐大蛇は絶対だし、八早月としても遣いとして巫をやっているのだからその強大な力と全能感を疑う気持ちは微塵もない。
しかし今は全てが伝えられているとも思っていなかった。なんと言っても先日のように条件を満たさないと一方通行の意思疎通と言うこともあるからだ。八早月がここまで根に持っているのは、あの多邇具久と戦えなかったことがよほど残念だったという証である。
それはともかく、今回は尋ね事が有るだけで勝手に事が進むような未解決案件はないため気は楽だ。だがその前に座敷童の浄化を行ってしまおうと地面へ手拭いを敷いてから人形を寝かせる。いくら綿か化学繊維仕立てで正絹ではないとしても、着物を地べたへ置くのは憚られる。
八早月がブツブツと文言をつぶやきながら両の掌をしっかりと合わせ祈りをささげる。するといつものように両腕に鱗模様が浮かび上がり、八早月にの身に八岐大蛇の力が降臨したことが示される。
さらに人形へ向かって手をかざし何度か扉を開くようなしぐさをすると、何もなかった空中にふすまでもあるかのごとく異空間が四角く口を開けた。
「さ、今までお疲れさま、ここから常世へお帰りなさい。
仲の良かったご夫婦と会えることをお祈りしておくわね」
「アリガト、アリガト……」
最後に人形の体を使って礼を述べた座敷童は、人形の体から抜け出し常世の扉を通って去っていった。これで無事に元の世界へ帰ることが出来たと言うわけである。
同じ原理で牛塚に残された張り子の牛も常世へ帰してあげたいのだが、彼? は自然発生的に産まれた妖の類ではなく、牛頭天王に産み出された神使であり完全な霊体のため、別系統の遣いである八早月には場を浄化して解放することしかできない。
そんなことを考えている間に座敷童はその場から消え、無事に常世へ帰って行ったようだ。後には開いたままの扉と人形が残されている。八早月は疲労を感じながらも再び祈りを唱え扉を閉じようとした。
その時――
「まあ惑ふになし。我に用があひて参りけらむ?
一部始終見おったが、お主はげにただならぬ力量を持てるのう」
「これは八岐大蛇様、お褒めに預かり恐縮至極に存じます。
それにわざわざのご降臨、お呼び立てしましてご無礼仕りました」
「うむ、何の問ひもあらぬ、我もお主にあふは楽しみなればな案じそ。
それよりもかかる夜遅くにとてこむとも夢枕に事足りずや?
夜は冷え込むことなり女子の体に無理は禁物なるぞ?」
「お気遣い感謝いたします。
しかしこの場へ来なければならぬと思いまして、こうして参上仕った次第です。
実は今まで座敷童の器であったこの人形、これを白蛇の巳女の器にできないかと。
どう考えても私ではまともな姿を作ることができません」
「ふむ、いかなる器ならむと魂を入るることは可能なれどぞ。
これには物理やうなる肉体を持つことになりなかなか不便ならずや?
土くれならば自然から溶け込み霊体とするが可能なれど、この人形は人の産みいだしし素材にえ自然から反する力働けり」
確かに人形は古いものとは言え現代の工業製品、分類するとすればプラスティック製品だった。八早月はそこまで深く考えていなかったのだが、どうやら自然物から作られた物でなければ実態を持つことになってしまうようだ。
「なるほど、すなわち妖の憑いた人形のようになってしまうと言うことですね。
それは盲点でございました、考えがいたらず恥ずかしい限りでございます。
ではもう少し検討しまして出直して参ります……」
「まあまて、こはこれに使ひ道あらむ。
先ずは地面に人型を模せし像盛り土すべし。
やよに、出来はいかなるものにも構はぬ、大きさを人形と併するきはにてありぬべきぞ?」
八早月は八岐大蛇に言われるがまま、たどたどしい手つきで土を寄せ人型を盛り上げていった。それを見た巳女は、なるほど、この出来では蛇の姿のままのほうが幾倍もマシであると言わざるを得ないと感想を浮かべる。それほどまでに八早月の手先は不器用だった。
「ふはは、神は二物を与へぬと言ふ言の葉あめれど、まさにまさに。
お主にも苦手なるがありと知るるばかりにも愉快になありそ」
「お戯れを…… 本当にこんなもので宜しいのでしょうか。
はっきり言って私の従妹である童女のほうが上手に作るでしょう……」
「まあ見いろ、ふんぬ、むむむ――」
八岐大蛇が何やら掛け声を掛けると、不細工な泥人形の周囲と、寝かせてある人形の周囲が揺れ始めた。それは地震のような大きな揺れではなく細かく細かく土が躍るような振動である。
やがて踊っていた砂粒は両方の人形へと降りかかって行き、姿をすっかり覆ってしまった。八早月がせっかく気を使って汚さないよう置いていたのに台無しであるが、八岐大蛇が汚すためだけにこんなことをするはずもないので黙って見ているしかない。
「ふむ、かかるものにいかがならむや。我は人を作りしためし無く不慣れなれどぞ。
殊にえぬよしならぬなり、現に蜥蜴は我が作りしぞ?
蛇に手足を付くと言ふは我ながら妙案なりき」
「不思議に思っておりましたが、なぜ地球は人間が支配しているのでしょうか。
八岐大蛇様を模した蛇が最上位でもおかしくなかったのではございませぬか?」
「いでぞ、間違ひなく言ふべきは拙きお主にも生類の中には上位の器用さ。
さばかり人の手先と言ふは良くえたり。
それを作りし伊邪那岐伊邪那美どももゼオスもなかなかの慧眼を持てると言よざるを得ず」
「やはり不器用ですか…… 自覚はございますが直接の指摘はなんと言う辱め……
もうその話は終いにし、泥人形の続きをお願いいたします」
「うむ、では白蛇よ、覚悟は良きかの? いや心構へと言ふべしや?
まあいづかたにてもありぬべき、とかく元には戻られぬから心し待て。では参るぞ?」
「えっ? ちょっと、わらわの意思は考慮され―― ひえええ!」
流石に万物を司る原神のひと柱である八岐大蛇、祈りや祝詞のような文言など唱えずとも高位の術を行使できるらしい。掛け声を掛けた瞬間に巳女の全身は激しく明滅し徐々に体の色が薄くなっていく。
一連の術が終わりを告げ、巳女が次に口を開いた時には、地面に寝かされている土くれ人形から声が出ていたのであった。
「おおお、わらわが人の姿に! なんと素晴らしき御業なのじゃ!
大蛇様、おありがとうございますなのじゃああ!」
「お主はいちいちことごとしすぐる、我がせることなどさることならず。
巫の童女が、そち受け入るるばかりの器を持てると言ふことなればぞ。
溢るるほどところせくになひなばそれもあながちなる語なるぞ?」
「八岐大蛇様? と言うことは私の器はそろそろ一杯と言う事でしょうか?
真宵さんだけでも強大ですのに、藻さんに巳さんですから当然でしょうが、何か注意点があればお聞かせくださいませ」
「よきや、たえてもちてひまあり過ぐれば憂ふる要は無し。
その器は匂ひのゆゑ、今後も小神すり寄りくるやもしれぬぞ。
まあおのづから張り子べこ如く昇華を願ふものもあらむ」
「お戯れを…… 正直言って私には手に余りますので勘弁願いたいものです。
それはまさか八岐大蛇様による予知なのでしょうか?」
「あいや予知ならぬ、なけれど易がり浮かぶことなり。
げに世と言ふものはをかしき、ありきや行合ひありともしきぞ?
我もおのづから表へ出かくるも良かりもこそ」
「その折にはぜひお供させていただきたく存じます。
最高の光栄に巡り会えたなら一生の思い出になるに違いありません」
「良き良き、これよりも世を楽しむべし。
終はりの来るその時まで精一杯ぞ。
その人形は我が始末しおかむ」
そう言い残すと八岐大蛇は姿を消し辺りには静寂が戻った。暗闇には傅いた八早月と、人型になりはしたものの砂にまみれたまま立ちすくんでいる巳女が残された。
部屋着ではなく白い半着に濃紺の袴と言う正装姿、上に羽織った下ろし立てのコートはミスマッチではあるが防寒対策にも抜かりはない。その行き先は旧共同たたら場である演舞場だった。
目的はもちろん座敷童の浄化なのだが、八早月にはもう一つ目的があった。それが可能かどうかは別にして、まずはこの哀れな妖を常世へ帰すのが先決だ。
「そう言えば結局まだ試していないのだけれど、巳さんの力を借りずに私だけで八岐大蛇様をお呼びできるのかしら」
「そりゃ大蛇様がそうおっしゃったなら間違いないのじゃ。
神の中の神、間違ったことを伝えるはずありはせんのじゃ」
姿かたちが似通った直系のしもべである巳女にとって八岐大蛇は絶対だし、八早月としても遣いとして巫をやっているのだからその強大な力と全能感を疑う気持ちは微塵もない。
しかし今は全てが伝えられているとも思っていなかった。なんと言っても先日のように条件を満たさないと一方通行の意思疎通と言うこともあるからだ。八早月がここまで根に持っているのは、あの多邇具久と戦えなかったことがよほど残念だったという証である。
それはともかく、今回は尋ね事が有るだけで勝手に事が進むような未解決案件はないため気は楽だ。だがその前に座敷童の浄化を行ってしまおうと地面へ手拭いを敷いてから人形を寝かせる。いくら綿か化学繊維仕立てで正絹ではないとしても、着物を地べたへ置くのは憚られる。
八早月がブツブツと文言をつぶやきながら両の掌をしっかりと合わせ祈りをささげる。するといつものように両腕に鱗模様が浮かび上がり、八早月にの身に八岐大蛇の力が降臨したことが示される。
さらに人形へ向かって手をかざし何度か扉を開くようなしぐさをすると、何もなかった空中にふすまでもあるかのごとく異空間が四角く口を開けた。
「さ、今までお疲れさま、ここから常世へお帰りなさい。
仲の良かったご夫婦と会えることをお祈りしておくわね」
「アリガト、アリガト……」
最後に人形の体を使って礼を述べた座敷童は、人形の体から抜け出し常世の扉を通って去っていった。これで無事に元の世界へ帰ることが出来たと言うわけである。
同じ原理で牛塚に残された張り子の牛も常世へ帰してあげたいのだが、彼? は自然発生的に産まれた妖の類ではなく、牛頭天王に産み出された神使であり完全な霊体のため、別系統の遣いである八早月には場を浄化して解放することしかできない。
そんなことを考えている間に座敷童はその場から消え、無事に常世へ帰って行ったようだ。後には開いたままの扉と人形が残されている。八早月は疲労を感じながらも再び祈りを唱え扉を閉じようとした。
その時――
「まあ惑ふになし。我に用があひて参りけらむ?
一部始終見おったが、お主はげにただならぬ力量を持てるのう」
「これは八岐大蛇様、お褒めに預かり恐縮至極に存じます。
それにわざわざのご降臨、お呼び立てしましてご無礼仕りました」
「うむ、何の問ひもあらぬ、我もお主にあふは楽しみなればな案じそ。
それよりもかかる夜遅くにとてこむとも夢枕に事足りずや?
夜は冷え込むことなり女子の体に無理は禁物なるぞ?」
「お気遣い感謝いたします。
しかしこの場へ来なければならぬと思いまして、こうして参上仕った次第です。
実は今まで座敷童の器であったこの人形、これを白蛇の巳女の器にできないかと。
どう考えても私ではまともな姿を作ることができません」
「ふむ、いかなる器ならむと魂を入るることは可能なれどぞ。
これには物理やうなる肉体を持つことになりなかなか不便ならずや?
土くれならば自然から溶け込み霊体とするが可能なれど、この人形は人の産みいだしし素材にえ自然から反する力働けり」
確かに人形は古いものとは言え現代の工業製品、分類するとすればプラスティック製品だった。八早月はそこまで深く考えていなかったのだが、どうやら自然物から作られた物でなければ実態を持つことになってしまうようだ。
「なるほど、すなわち妖の憑いた人形のようになってしまうと言うことですね。
それは盲点でございました、考えがいたらず恥ずかしい限りでございます。
ではもう少し検討しまして出直して参ります……」
「まあまて、こはこれに使ひ道あらむ。
先ずは地面に人型を模せし像盛り土すべし。
やよに、出来はいかなるものにも構はぬ、大きさを人形と併するきはにてありぬべきぞ?」
八早月は八岐大蛇に言われるがまま、たどたどしい手つきで土を寄せ人型を盛り上げていった。それを見た巳女は、なるほど、この出来では蛇の姿のままのほうが幾倍もマシであると言わざるを得ないと感想を浮かべる。それほどまでに八早月の手先は不器用だった。
「ふはは、神は二物を与へぬと言ふ言の葉あめれど、まさにまさに。
お主にも苦手なるがありと知るるばかりにも愉快になありそ」
「お戯れを…… 本当にこんなもので宜しいのでしょうか。
はっきり言って私の従妹である童女のほうが上手に作るでしょう……」
「まあ見いろ、ふんぬ、むむむ――」
八岐大蛇が何やら掛け声を掛けると、不細工な泥人形の周囲と、寝かせてある人形の周囲が揺れ始めた。それは地震のような大きな揺れではなく細かく細かく土が躍るような振動である。
やがて踊っていた砂粒は両方の人形へと降りかかって行き、姿をすっかり覆ってしまった。八早月がせっかく気を使って汚さないよう置いていたのに台無しであるが、八岐大蛇が汚すためだけにこんなことをするはずもないので黙って見ているしかない。
「ふむ、かかるものにいかがならむや。我は人を作りしためし無く不慣れなれどぞ。
殊にえぬよしならぬなり、現に蜥蜴は我が作りしぞ?
蛇に手足を付くと言ふは我ながら妙案なりき」
「不思議に思っておりましたが、なぜ地球は人間が支配しているのでしょうか。
八岐大蛇様を模した蛇が最上位でもおかしくなかったのではございませぬか?」
「いでぞ、間違ひなく言ふべきは拙きお主にも生類の中には上位の器用さ。
さばかり人の手先と言ふは良くえたり。
それを作りし伊邪那岐伊邪那美どももゼオスもなかなかの慧眼を持てると言よざるを得ず」
「やはり不器用ですか…… 自覚はございますが直接の指摘はなんと言う辱め……
もうその話は終いにし、泥人形の続きをお願いいたします」
「うむ、では白蛇よ、覚悟は良きかの? いや心構へと言ふべしや?
まあいづかたにてもありぬべき、とかく元には戻られぬから心し待て。では参るぞ?」
「えっ? ちょっと、わらわの意思は考慮され―― ひえええ!」
流石に万物を司る原神のひと柱である八岐大蛇、祈りや祝詞のような文言など唱えずとも高位の術を行使できるらしい。掛け声を掛けた瞬間に巳女の全身は激しく明滅し徐々に体の色が薄くなっていく。
一連の術が終わりを告げ、巳女が次に口を開いた時には、地面に寝かされている土くれ人形から声が出ていたのであった。
「おおお、わらわが人の姿に! なんと素晴らしき御業なのじゃ!
大蛇様、おありがとうございますなのじゃああ!」
「お主はいちいちことごとしすぐる、我がせることなどさることならず。
巫の童女が、そち受け入るるばかりの器を持てると言ふことなればぞ。
溢るるほどところせくになひなばそれもあながちなる語なるぞ?」
「八岐大蛇様? と言うことは私の器はそろそろ一杯と言う事でしょうか?
真宵さんだけでも強大ですのに、藻さんに巳さんですから当然でしょうが、何か注意点があればお聞かせくださいませ」
「よきや、たえてもちてひまあり過ぐれば憂ふる要は無し。
その器は匂ひのゆゑ、今後も小神すり寄りくるやもしれぬぞ。
まあおのづから張り子べこ如く昇華を願ふものもあらむ」
「お戯れを…… 正直言って私には手に余りますので勘弁願いたいものです。
それはまさか八岐大蛇様による予知なのでしょうか?」
「あいや予知ならぬ、なけれど易がり浮かぶことなり。
げに世と言ふものはをかしき、ありきや行合ひありともしきぞ?
我もおのづから表へ出かくるも良かりもこそ」
「その折にはぜひお供させていただきたく存じます。
最高の光栄に巡り会えたなら一生の思い出になるに違いありません」
「良き良き、これよりも世を楽しむべし。
終はりの来るその時まで精一杯ぞ。
その人形は我が始末しおかむ」
そう言い残すと八岐大蛇は姿を消し辺りには静寂が戻った。暗闇には傅いた八早月と、人型になりはしたものの砂にまみれたまま立ちすくんでいる巳女が残された。
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