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第八章 霜月(十一月)
184.十一月十日 朝 大騒ぎの朝
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「ありがとうございます、おじさま。
朝から湯を沸ていただき、おかげさまでさっぱりできました。
それに板倉さんまでお世話になってしまい恐縮です」
「おいおい、聞いたか零愛? おじさまだってよおお!
お前もここまでとは言わねえがも少ししとやかになろうとは思わねえのか?
お嬢ちゃん、恐縮だなんて気にするこたねえ、どうせ使ってない部屋だからな。
それにあんたも御神子なんだろ? じゃあお仲間じゃねえか」
「八早月、ガサツな親でホントゴメンネ、うるさくて仕方ないだろ?
それより運転手のお兄さん平気かな? お酒飲めないからって食わされ続けてたみたいなんだけど」
「板倉さんは小食なのでたまにはたくさん食べた方がいいんだわ。
ガリガリで不健康そうに見えるとなにかと損だと思うのよね。
でもさすがに朝食は入らないと言って車を用意しに行ってしまったわ」
「うちの連中は限度知らないからなあ、そのくせ娘にはガサツだとか言ってさ。
まったく恥ずかしいったらありゃしないよ、父ちゃんのことだよ、聞いてんの?」
「そんなの知らねえ、それよりコレ食ってけ、生は食いつけねえらしいからな。
鯛を湯引きにしたから溶き味噌だれをちょいとつけてパクっとな、んでキュっと」
「朝から未成年の前で飲んだくれてんじゃねえよ! 早く寝ちまえ!
今晩は海に出るんだろ?」
養殖場の警備をしている零愛たちの父親は朝になって帰ってきたのだが、昨晩仕事の合間に食事を取るため一度戻ってきており、八早月たちを送り届けてからひと息つき、さあこれから帰ろうかと言うところだった板倉と鉢合わせしていた。
その板倉は、せっかく遠路はるばる送ってきたんだから飯くらい食っていけともう一度家に上げられ、たらふく食わされ動けなくなり一休みしている間に寝てしまったらしい。おかげで今日は電車で移動の予定だったのが、いつものように板倉に乗せてもらえることになった。
「なんか悪いね、ウチらまで乗せてもらうことになっちゃってさ。
一緒に行ったら学園祭始まるまで暇かもしれないだろ?」
「そんなことないわ、知らない場所で景色を眺めるのはとても楽しいもの。
普段は東西南北上から下までどこを見ても山ばかりですからね。
もうワクワクしてしまって落ち着いていられないくらい」
「だけど八早月ちゃん、髪くらいちゃんと乾かさないと風邪引いちゃうよ?
ほら次やってあげるからこっち来て、早くしないと夢ちゃんが出てきちゃう」
世話焼きの綾乃は風呂から上がってきた少女たちを順に捕まえてドライヤーを当てていた。この面子でまともに気を使うのは綾乃と夢路だけなので、最初に零愛を座らせて次に美晴、そしてこれから八早月と言う順である。
放っておいても何れ乾くと言う考え方ではダメだとしょっちゅう諭されているが、綾乃がいない普段はもちろん放ったままだ。以前に普段と同じく髪の毛を掴んで雑巾のように絞ったところ、綾乃と夢路にはこっぴどく叱られてしまった。それ以来、人目のあるところではやらないよう一応注意はしている。
こんな風に、女子が五人も集まると朝の準備が混雑して仕方ないのだが、そんな光景を見ながら零愛たちの両親は目を細めるのだった。
大忙しな朝の騒ぎを経て準備が整ったところでいざ出発である。普段電車で通っている零愛、自転車で走って行く飛雄の二人にとって、車での通学は入学式以来らしい。しかも当時高岳家には軽トラックしかなく、飛雄は新品の制服を着ているにも拘らず荷台でボロに包まり息をひそめながら連れて行かれたと言う。
だが今日は当たり前のように全員が車内に座っている。櫛田家の自家用車は八人乗りの高級ミニバンなので子供たちを全員乗せてもひと席余るくらいだ。だがさすがに飛雄は二、三列目の三人掛けに混ざることを断固拒否し助手席に陣取った。
案の定、後部座席では宴会のような大騒ぎが始まりうるさくて仕方ない。背後から聞こえる騒ぎ声に知らん顔しつつ混ぜられなくて良かったと安堵する飛雄と、達観した少年に向かってニヤリと口角を上げる板倉が会話もせずに大人しく並んでいる。
そんな飛雄の案内で幹線道路ではなく裏道を使いながら車を走らせていくと浪西高校が見えてきた。どうやら考えていたよりも早い到着となったようだ。
「それじゃ開門は十時だからそれまで適当に時間潰しててね。
後で絶対に来てよ、ここから部室が見えるでしょ?
そこに案内図が張ってあるからどの教室かすぐわかるはずだよ。
できればトビが接客担当してるときがいいから――」
「姉ちゃん、そんなのいちいち言わなくていいから早く行くぞ。
朝一の調理係って言ってたじゃねえかよ、遅れると三年がうるさいぞ」
「そうだった、じゃあまた後でね、十一時過ぎにウチは調理場から抜けるからさ。
その後くらいに来てくれるとちょうどいいかな、ね、トビ?」
「知らねえよ、いいから行くぞ」
こうして二人が去って行ったあと夢路がボソッと呟く。
「あの飛雄さんの嫌がりよう、きっと普通のカフェじゃないんだよ。
きっとダンディな格好した執事カフェとかじゃないかな!
お嬢様、こちらへどうぞ、とか言って案内してくれるヤツー!」
「それって夢の願望じゃないの? アタシは接客自体恥ずかしいんだと睨んでる。
彼ってそういうの苦手っぽいじゃない? 八早月ちゃんはどんなのが見たい?」
「そうね、まずかふぇがなんだかわからないわ。だってコーヒーのことでしょう?
話によると喫茶店だと言っていたのだけど、私は喫茶店へ行ったことないもの」
「そう言えば金井町にもカフェなんてないね、綾ちゃんは行ったことある?
アタシはファミレスのドリンクバーしか行ったことないからなー」
「カフェなら行ったことあるよ。パパの勤めてる学校が瑞間なんだけどね。
月に一回くらいは瑞間で合流して家族で食事に行くからその時に行くかな」
「おお、なんか上流階級って感じ! やっぱり瑞間のカフェはおしゃれな感じ?
雑誌とかに載ってるとこって明るくてなんかかっこいい店員さんいたりしてさ。
オープンカフェもいいよね、外国っぽくて憧れるなー」
夢見がち少女な夢路は一人盛り上がっているが他の三人はそれほど興味がなさそうである。美晴はドリンクバーで満足しているようだし、綾乃は何度も行っている。八早月に至ってはなにに対して盛り上がっているのかすらわかっていないのだ。
だがその時、車内にごく小さな漏れ笑いが聞こえ、それを逃さず夢路が機敏な反応を見せた。
「ちょっと板倉さん? 今こっちの話を聞いて笑いましたよね?
バカにされたなんて思ってませんけど、都会のカフェのこと知ってるなら聞かせてくださいよー!」
何度も顔を合わせているとは言え、まさか八早月の学友であるだけの夢路に名指しで話しかけられるとは考えたこともない板倉は驚いて言葉も出ない。さすが八早月の友人だけあって肝が据わっているのか、頭と顔の怪我を見知っていても物怖じすることはない。
「いえいえ、山本さん失礼いたしやした。もちろんバカになんてしておりません。
微笑ましいなあと思って笑みがこぼれてしまっただけですから。
そうですね、都会のおしゃれなカフェですか、まあ好みもありますがね?
私はそれほど魅力を感じやせん、どこもかしこも似たような作りで面白みがない。
それよりは社長がたまに点ててくれる茶の湯のほうが何倍も魅力的でさ」
「はあ、ものを知ってる大人の余裕ってやつを感じるわ!
これはやっぱりいとこと仲良くなって貰って色々教えて貰わなくっちゃ。
あ、いとこは山本小鈴って名前は変わってるんだけどかわいい人よ?
お父さん、つまり私のお父さんのいとこは車屋さんで働いてたけど早くに亡くなっているの」
そんなに詳しく聞かされてもその気の無い板倉は困るのだが、八早月の策で話は進んでしまっているだろうから、会う程度は覚悟しなければならない。板倉はそんな風に半ば諦めていた。どうせ十も離れた若い娘だから断ってくるに違いないと思いつつ、いい暇つぶしのネタにされてしまったと頭を掻いた。
朝から湯を沸ていただき、おかげさまでさっぱりできました。
それに板倉さんまでお世話になってしまい恐縮です」
「おいおい、聞いたか零愛? おじさまだってよおお!
お前もここまでとは言わねえがも少ししとやかになろうとは思わねえのか?
お嬢ちゃん、恐縮だなんて気にするこたねえ、どうせ使ってない部屋だからな。
それにあんたも御神子なんだろ? じゃあお仲間じゃねえか」
「八早月、ガサツな親でホントゴメンネ、うるさくて仕方ないだろ?
それより運転手のお兄さん平気かな? お酒飲めないからって食わされ続けてたみたいなんだけど」
「板倉さんは小食なのでたまにはたくさん食べた方がいいんだわ。
ガリガリで不健康そうに見えるとなにかと損だと思うのよね。
でもさすがに朝食は入らないと言って車を用意しに行ってしまったわ」
「うちの連中は限度知らないからなあ、そのくせ娘にはガサツだとか言ってさ。
まったく恥ずかしいったらありゃしないよ、父ちゃんのことだよ、聞いてんの?」
「そんなの知らねえ、それよりコレ食ってけ、生は食いつけねえらしいからな。
鯛を湯引きにしたから溶き味噌だれをちょいとつけてパクっとな、んでキュっと」
「朝から未成年の前で飲んだくれてんじゃねえよ! 早く寝ちまえ!
今晩は海に出るんだろ?」
養殖場の警備をしている零愛たちの父親は朝になって帰ってきたのだが、昨晩仕事の合間に食事を取るため一度戻ってきており、八早月たちを送り届けてからひと息つき、さあこれから帰ろうかと言うところだった板倉と鉢合わせしていた。
その板倉は、せっかく遠路はるばる送ってきたんだから飯くらい食っていけともう一度家に上げられ、たらふく食わされ動けなくなり一休みしている間に寝てしまったらしい。おかげで今日は電車で移動の予定だったのが、いつものように板倉に乗せてもらえることになった。
「なんか悪いね、ウチらまで乗せてもらうことになっちゃってさ。
一緒に行ったら学園祭始まるまで暇かもしれないだろ?」
「そんなことないわ、知らない場所で景色を眺めるのはとても楽しいもの。
普段は東西南北上から下までどこを見ても山ばかりですからね。
もうワクワクしてしまって落ち着いていられないくらい」
「だけど八早月ちゃん、髪くらいちゃんと乾かさないと風邪引いちゃうよ?
ほら次やってあげるからこっち来て、早くしないと夢ちゃんが出てきちゃう」
世話焼きの綾乃は風呂から上がってきた少女たちを順に捕まえてドライヤーを当てていた。この面子でまともに気を使うのは綾乃と夢路だけなので、最初に零愛を座らせて次に美晴、そしてこれから八早月と言う順である。
放っておいても何れ乾くと言う考え方ではダメだとしょっちゅう諭されているが、綾乃がいない普段はもちろん放ったままだ。以前に普段と同じく髪の毛を掴んで雑巾のように絞ったところ、綾乃と夢路にはこっぴどく叱られてしまった。それ以来、人目のあるところではやらないよう一応注意はしている。
こんな風に、女子が五人も集まると朝の準備が混雑して仕方ないのだが、そんな光景を見ながら零愛たちの両親は目を細めるのだった。
大忙しな朝の騒ぎを経て準備が整ったところでいざ出発である。普段電車で通っている零愛、自転車で走って行く飛雄の二人にとって、車での通学は入学式以来らしい。しかも当時高岳家には軽トラックしかなく、飛雄は新品の制服を着ているにも拘らず荷台でボロに包まり息をひそめながら連れて行かれたと言う。
だが今日は当たり前のように全員が車内に座っている。櫛田家の自家用車は八人乗りの高級ミニバンなので子供たちを全員乗せてもひと席余るくらいだ。だがさすがに飛雄は二、三列目の三人掛けに混ざることを断固拒否し助手席に陣取った。
案の定、後部座席では宴会のような大騒ぎが始まりうるさくて仕方ない。背後から聞こえる騒ぎ声に知らん顔しつつ混ぜられなくて良かったと安堵する飛雄と、達観した少年に向かってニヤリと口角を上げる板倉が会話もせずに大人しく並んでいる。
そんな飛雄の案内で幹線道路ではなく裏道を使いながら車を走らせていくと浪西高校が見えてきた。どうやら考えていたよりも早い到着となったようだ。
「それじゃ開門は十時だからそれまで適当に時間潰しててね。
後で絶対に来てよ、ここから部室が見えるでしょ?
そこに案内図が張ってあるからどの教室かすぐわかるはずだよ。
できればトビが接客担当してるときがいいから――」
「姉ちゃん、そんなのいちいち言わなくていいから早く行くぞ。
朝一の調理係って言ってたじゃねえかよ、遅れると三年がうるさいぞ」
「そうだった、じゃあまた後でね、十一時過ぎにウチは調理場から抜けるからさ。
その後くらいに来てくれるとちょうどいいかな、ね、トビ?」
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こうして二人が去って行ったあと夢路がボソッと呟く。
「あの飛雄さんの嫌がりよう、きっと普通のカフェじゃないんだよ。
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お嬢様、こちらへどうぞ、とか言って案内してくれるヤツー!」
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彼ってそういうの苦手っぽいじゃない? 八早月ちゃんはどんなのが見たい?」
「そうね、まずかふぇがなんだかわからないわ。だってコーヒーのことでしょう?
話によると喫茶店だと言っていたのだけど、私は喫茶店へ行ったことないもの」
「そう言えば金井町にもカフェなんてないね、綾ちゃんは行ったことある?
アタシはファミレスのドリンクバーしか行ったことないからなー」
「カフェなら行ったことあるよ。パパの勤めてる学校が瑞間なんだけどね。
月に一回くらいは瑞間で合流して家族で食事に行くからその時に行くかな」
「おお、なんか上流階級って感じ! やっぱり瑞間のカフェはおしゃれな感じ?
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だがその時、車内にごく小さな漏れ笑いが聞こえ、それを逃さず夢路が機敏な反応を見せた。
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何度も顔を合わせているとは言え、まさか八早月の学友であるだけの夢路に名指しで話しかけられるとは考えたこともない板倉は驚いて言葉も出ない。さすが八早月の友人だけあって肝が据わっているのか、頭と顔の怪我を見知っていても物怖じすることはない。
「いえいえ、山本さん失礼いたしやした。もちろんバカになんてしておりません。
微笑ましいなあと思って笑みがこぼれてしまっただけですから。
そうですね、都会のおしゃれなカフェですか、まあ好みもありますがね?
私はそれほど魅力を感じやせん、どこもかしこも似たような作りで面白みがない。
それよりは社長がたまに点ててくれる茶の湯のほうが何倍も魅力的でさ」
「はあ、ものを知ってる大人の余裕ってやつを感じるわ!
これはやっぱりいとこと仲良くなって貰って色々教えて貰わなくっちゃ。
あ、いとこは山本小鈴って名前は変わってるんだけどかわいい人よ?
お父さん、つまり私のお父さんのいとこは車屋さんで働いてたけど早くに亡くなっているの」
そんなに詳しく聞かされてもその気の無い板倉は困るのだが、八早月の策で話は進んでしまっているだろうから、会う程度は覚悟しなければならない。板倉はそんな風に半ば諦めていた。どうせ十も離れた若い娘だから断ってくるに違いないと思いつつ、いい暇つぶしのネタにされてしまったと頭を掻いた。
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