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第十章 睦月(一月)
262.一月十八日 夜半 着せ替え人形たち
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今夜の櫛田家は正月以来の華やかな雰囲気が漂っていた。なんと言っても再び晴れ着を着せられ頬を染めている綾乃、始めて着る豪華な晴れ着に興奮している美晴、貸衣装の吊るしとは全然違うと喜ぶ夢路、そして似合わないからと今まで着てこなかった零愛が髪留めやかんざしを物色しているところだ。
八早月はと言うといつもの半着に袴と言う色気も何もない格好である。八早月にとっても晴れ着はもちろん特別な衣装で胸躍るものではあるのだが、こうも艶やかな面子を見せつけられてしまうと、小学生と間違われそうに幼い自分が混ざる気は起きなかった。
「いやあ、遊びに来たって言うか修行を兼ねてって気持ちだったのにまさかね。
ホントにこんなカッコしたことないんだけどなかなか悪くなくない?
着付けが上手だとこんなにも違うもんなんですね、ありがとうございます!」
「あらあら、今まで着てこなかったなんてもったいない。
零愛ちゃんは背が高いから良く似合って格好いいわよ? ねえ八早月ちゃん」
「なぜそこで私に同意を求めるのですか? お母さまも趣味が悪い。
確かに私は背が低いですが、それなりに着こなしているではありませんか」
「あらまあ、私はなにも言っていないのに。
だって自分の娘以外に同意を求めたらおかしいでしょう?
ねえ綾乃ちゃん? どう思う?」
「えっ、あっ、あの、そうですね…… 袴が似合ってると思います……」
「もうお母さま! 私のお友達をなんだと思ってるのですか!?
そうやってふざけて遊ばないで下さい! 房枝さんもニヤニヤしないで下さい」
「やっぱり怒るじゃないの、だから真っ先に八早月ちゃんへ聞いたのにねえ?」
娘の不平を無視して今度は全員へ向かい首を傾げながら同意を求めている手繰である。全く持って理解を超えた行動だと八早月はブツブツ文句を言っているがまったく聞く耳もたないのはいつものことだ。分け隔てなく接してくれるのはある意味嬉しいことなのだが、どうも皆を自分の友達だと思っている節がある。
「八早月のお母さんって可愛らしいよね、若々しくてさ。
ウチの母ちゃんってなんというか粗暴じゃない? すぐ父ちゃんのこと殴るしさ」
「それは仲がいいから出来ることでは? 叔父様は優しそうな方だったわ。
義伯父は厳しそうな方だったけれど、話せばわかると言う感じかしら。
なんにせよ無事に済んでホッとしたわ、なにも進まないと心が騒ぐんだもの」
「おい、トビ? いますっごくいいこと言われてるってわかってるの?
八早月も相当鈍いけど、あんたも大概どうしょもなく鈍くさいからねえ。
ウチはそこだけが心配だよ」
「零愛さん、きっといくら言ってもどっちにも無駄だと思いますよ。
近くで見てきてる私たちの見立てでは、飛雄君のほうが大分マシですけどね」
「マジで!? コレより鈍いのはヤバいよ、もはや恐竜だよ? そんなの現存するわけ?」
「恐竜ってウケる、アタシもこれから使おうっと。
これでも零愛さんみたいに運動もおしゃれも両立するJK目指してるからね」
「ハルはまず勉強と両立しなよ、また追試になっちゃうよ?
高校上がれなくてお別れとかやめてよね?」
「それはないない、中高一貫だから何もしなくても進学できるんでしょ?
大学進学は考えてないからアタシはのんびり過ごすよ」
「何もしなくても高校へは上がれるって本当なのかしら? なら助かるわね。
聞いた話では内部進学試験があると聞いていたから少し安心したわ」
「えっ? そんなのあるの? マジで? じゃあやらないと駄目かあ。
八早月ちゃん良くそんなこと知ってたね」
「似たような話をしていたら楓が教えてくれたのよ。
期末テストの延長のようなものらしいわ、追試は無いらしいけど」
まだまだ先ではあるが高校進学が気になる、と言うよりは女子高生と言う肩書にあこがれのある美晴である。それより一歩先に綾乃が高校生になるのだが、成績優秀なため特に気負うこともなく時期をただ待つだけと落ち着いた様子だ。
「ウチもさ、JKになったらなにか劇的に変わると思ってたんだよねえ。
でもなーんもかわらん、全く同じで部活やって適当に勉強してって感じ。
恋愛って何? って感じだもん、行く学校によるんだろうけど今更だしなあ」
「でも浪西高校って大人数じゃない? 男子も半分はいるってことだしさ。
絶対チャンスあるはず、零愛さんカッコいい系美人だし告白もされたんでしょ?
なんで断っちゃったのよ、もったいない」
「いや、さすがに誰でもいいってことは無いからな、受けられなかったよ。
まずはっきり言ってカッコ悪い、ダサい、訛ってる、長男、庄屋の家系。
ちょっと挙げるだけでこんなにあるんだよ? ムリムリムリムリカイツブリ」
「姉ちゃん、あんまひでえこと言うなて、俺はしょっちゅう会うから気まずいぜ。
別に悪い人でもないけど、まあ確かにカッコは良くないわなぁ」
「飛雄君も知ってる人なんだ? なら野球部の人でしょ、それで先輩と」
「なんでそんなことまでわかるんだよ、夢路さんだっけか? 鋭すぎて怖いぜ。
まあそのおかげで助かったってのもあるけどさ……」
「私は人の恋には敏感なのよね、これだけは自信あるって胸張れるくらいかな。
それでなくても飛雄君はわかりやすかったけどさ」
不満そうに頭を掻く飛雄だが、夢路でなくともバレバレだったのだから仕方がない。あの様子で気づかないのが当事者の八早月だけだったのがおかしい。今になってそのことを冷やかしてもまだピンとこないらしく、自分の態度が変わってしまったことにも無自覚のままな八早月である。
そんな鈍さを持ちつつも、今行われているように晴れ着を着て上機嫌にな友人たちが多少の不安を抱えていることは察することができている。得手不得手と言ってしまえばその通りなのだろう。
「みんなあまり深刻に考えなくてもいいのよ? 遠慮なく持って帰ってね。
着物もかんざしも髪飾りも、ただ仕舞っておいても仕方ないのだから。
お母さまが今度みんなのお母様へ着付けを教えに行くそうだから大丈夫よ。
零愛さんのお宅はきっと大丈夫よね?」
「もちろん、母ちゃんは盆や正月になると着物で過ごしてるからね。
ウチも着ろって言われ続けてたけど、七五三で懲りたからもうヤだったんだよ。
でも十年ぶりに着てみると全然印象違うのな、自分でも驚きだよ」
「お世辞抜きで本当に美しい佇まいですよ、それはもう嫉妬するくらいには。
ああ、私も早く背が伸びないかしら、せめて―― 美晴さんほどあれば……」
「ちょっと八早月ちゃん、今違うとこ見てたでしょ? 私だって成長期だよ?
まだまだ大きくなるんだから見てなさい、勝負だからね!」
「ふふふ、望むところです、比率から行けば私の方が伸びしろがあるでしょう?
私には作戦があるのですからね、いいえ、秘策と言ってもいいわ」
どうも話がとんでもないところへ進んでいきそうな気配だと、綾乃と夢路はドキドキしている。なぜなら八早月と美晴が張りあっているのがいつの間にか身長のことではではなくなっているからだ。
「アタシだって知ってるんだからね、八早月ちゃんには教えないけどさー」
「はいはい、くだらないことで張りあわないの、飛雄さんだっているんだから。
まだ中学一年なんだからこれからだってば、二人とも焦りすぎだよ」
「綾乃さんだけには言われたくないわね、もちろん夢路さんにもですよ?
零愛さんは―― まあいいでしょう」
「やーよーいー! 息をひそめてたのにそう言うこと言うんじゃないってのー!」
こうしていつもより遅い夜は過ぎていく。美しい晴れ着を着た少女たちの品評会は、まるで手繰と房枝が着せ替え人形で遊ぶかの如く続けられていたが、日を跨ぐまで起きていられなかった八早月と綾乃は一足先に就寝となった。
同じタイミングで自室へと引っ込んだ飛雄は、一息つきながら思わずつぶやいた。なんと言っても気まずさと緊張感で生きた心地がしなかったのだ。
「あの場にオレがいる必要あったのか? やっと解放されてホッとしたぜ。
でも八早月はやっぱり道着でも一番カワイイな、チクショー二人きりならなあ」
飛雄の言葉はさすがに斜向かいの部屋までは届かない。それなのに八早月の寝顔はとても嬉しそうに見えた。
八早月はと言うといつもの半着に袴と言う色気も何もない格好である。八早月にとっても晴れ着はもちろん特別な衣装で胸躍るものではあるのだが、こうも艶やかな面子を見せつけられてしまうと、小学生と間違われそうに幼い自分が混ざる気は起きなかった。
「いやあ、遊びに来たって言うか修行を兼ねてって気持ちだったのにまさかね。
ホントにこんなカッコしたことないんだけどなかなか悪くなくない?
着付けが上手だとこんなにも違うもんなんですね、ありがとうございます!」
「あらあら、今まで着てこなかったなんてもったいない。
零愛ちゃんは背が高いから良く似合って格好いいわよ? ねえ八早月ちゃん」
「なぜそこで私に同意を求めるのですか? お母さまも趣味が悪い。
確かに私は背が低いですが、それなりに着こなしているではありませんか」
「あらまあ、私はなにも言っていないのに。
だって自分の娘以外に同意を求めたらおかしいでしょう?
ねえ綾乃ちゃん? どう思う?」
「えっ、あっ、あの、そうですね…… 袴が似合ってると思います……」
「もうお母さま! 私のお友達をなんだと思ってるのですか!?
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「やっぱり怒るじゃないの、だから真っ先に八早月ちゃんへ聞いたのにねえ?」
娘の不平を無視して今度は全員へ向かい首を傾げながら同意を求めている手繰である。全く持って理解を超えた行動だと八早月はブツブツ文句を言っているがまったく聞く耳もたないのはいつものことだ。分け隔てなく接してくれるのはある意味嬉しいことなのだが、どうも皆を自分の友達だと思っている節がある。
「八早月のお母さんって可愛らしいよね、若々しくてさ。
ウチの母ちゃんってなんというか粗暴じゃない? すぐ父ちゃんのこと殴るしさ」
「それは仲がいいから出来ることでは? 叔父様は優しそうな方だったわ。
義伯父は厳しそうな方だったけれど、話せばわかると言う感じかしら。
なんにせよ無事に済んでホッとしたわ、なにも進まないと心が騒ぐんだもの」
「おい、トビ? いますっごくいいこと言われてるってわかってるの?
八早月も相当鈍いけど、あんたも大概どうしょもなく鈍くさいからねえ。
ウチはそこだけが心配だよ」
「零愛さん、きっといくら言ってもどっちにも無駄だと思いますよ。
近くで見てきてる私たちの見立てでは、飛雄君のほうが大分マシですけどね」
「マジで!? コレより鈍いのはヤバいよ、もはや恐竜だよ? そんなの現存するわけ?」
「恐竜ってウケる、アタシもこれから使おうっと。
これでも零愛さんみたいに運動もおしゃれも両立するJK目指してるからね」
「ハルはまず勉強と両立しなよ、また追試になっちゃうよ?
高校上がれなくてお別れとかやめてよね?」
「それはないない、中高一貫だから何もしなくても進学できるんでしょ?
大学進学は考えてないからアタシはのんびり過ごすよ」
「何もしなくても高校へは上がれるって本当なのかしら? なら助かるわね。
聞いた話では内部進学試験があると聞いていたから少し安心したわ」
「えっ? そんなのあるの? マジで? じゃあやらないと駄目かあ。
八早月ちゃん良くそんなこと知ってたね」
「似たような話をしていたら楓が教えてくれたのよ。
期末テストの延長のようなものらしいわ、追試は無いらしいけど」
まだまだ先ではあるが高校進学が気になる、と言うよりは女子高生と言う肩書にあこがれのある美晴である。それより一歩先に綾乃が高校生になるのだが、成績優秀なため特に気負うこともなく時期をただ待つだけと落ち着いた様子だ。
「ウチもさ、JKになったらなにか劇的に変わると思ってたんだよねえ。
でもなーんもかわらん、全く同じで部活やって適当に勉強してって感じ。
恋愛って何? って感じだもん、行く学校によるんだろうけど今更だしなあ」
「でも浪西高校って大人数じゃない? 男子も半分はいるってことだしさ。
絶対チャンスあるはず、零愛さんカッコいい系美人だし告白もされたんでしょ?
なんで断っちゃったのよ、もったいない」
「いや、さすがに誰でもいいってことは無いからな、受けられなかったよ。
まずはっきり言ってカッコ悪い、ダサい、訛ってる、長男、庄屋の家系。
ちょっと挙げるだけでこんなにあるんだよ? ムリムリムリムリカイツブリ」
「姉ちゃん、あんまひでえこと言うなて、俺はしょっちゅう会うから気まずいぜ。
別に悪い人でもないけど、まあ確かにカッコは良くないわなぁ」
「飛雄君も知ってる人なんだ? なら野球部の人でしょ、それで先輩と」
「なんでそんなことまでわかるんだよ、夢路さんだっけか? 鋭すぎて怖いぜ。
まあそのおかげで助かったってのもあるけどさ……」
「私は人の恋には敏感なのよね、これだけは自信あるって胸張れるくらいかな。
それでなくても飛雄君はわかりやすかったけどさ」
不満そうに頭を掻く飛雄だが、夢路でなくともバレバレだったのだから仕方がない。あの様子で気づかないのが当事者の八早月だけだったのがおかしい。今になってそのことを冷やかしてもまだピンとこないらしく、自分の態度が変わってしまったことにも無自覚のままな八早月である。
そんな鈍さを持ちつつも、今行われているように晴れ着を着て上機嫌にな友人たちが多少の不安を抱えていることは察することができている。得手不得手と言ってしまえばその通りなのだろう。
「みんなあまり深刻に考えなくてもいいのよ? 遠慮なく持って帰ってね。
着物もかんざしも髪飾りも、ただ仕舞っておいても仕方ないのだから。
お母さまが今度みんなのお母様へ着付けを教えに行くそうだから大丈夫よ。
零愛さんのお宅はきっと大丈夫よね?」
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ウチも着ろって言われ続けてたけど、七五三で懲りたからもうヤだったんだよ。
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どうも話がとんでもないところへ進んでいきそうな気配だと、綾乃と夢路はドキドキしている。なぜなら八早月と美晴が張りあっているのがいつの間にか身長のことではではなくなっているからだ。
「アタシだって知ってるんだからね、八早月ちゃんには教えないけどさー」
「はいはい、くだらないことで張りあわないの、飛雄さんだっているんだから。
まだ中学一年なんだからこれからだってば、二人とも焦りすぎだよ」
「綾乃さんだけには言われたくないわね、もちろん夢路さんにもですよ?
零愛さんは―― まあいいでしょう」
「やーよーいー! 息をひそめてたのにそう言うこと言うんじゃないってのー!」
こうしていつもより遅い夜は過ぎていく。美しい晴れ着を着た少女たちの品評会は、まるで手繰と房枝が着せ替え人形で遊ぶかの如く続けられていたが、日を跨ぐまで起きていられなかった八早月と綾乃は一足先に就寝となった。
同じタイミングで自室へと引っ込んだ飛雄は、一息つきながら思わずつぶやいた。なんと言っても気まずさと緊張感で生きた心地がしなかったのだ。
「あの場にオレがいる必要あったのか? やっと解放されてホッとしたぜ。
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