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第十一章 如月(二月)
283.二月三日 日中 節分接待
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二月三日と言えば全国的に節分である。それはこの限界集落にある八岐神社でも同じこと。たとえ古代からの神事でなくとも、村民が望むなら実施するという柔軟な歴史的経緯により始められ現代まで続いていた。
とは言え八畑村ではどんな食料品も貴重だったため、一般的に行われるような豆まきはしない。あくまで鬼や邪を祓うことが目的なのだから豆を無駄にする必要はないと言うのが古くからの教えである。
八畑村で行われる神事や祭りのほとんどでは、善悪の役柄に関係なく主要な役割は八家の人間が受け持つことが多い。盆の炊き出しや祭りの誘導等の雑務も含めたほぼすべての雑用は、農作物や労働を提供してくれる村人への恩返しなのだ。
と言うわけで鬼の出番がやってきた。今年は中学生に上がったのだからと意味不明な主張をした八早月が待望の初演である。まあ鬼と言っても豆まきをしないのでそれほど役目は無い。なまはげのように人を脅すわけでもなく、ただ淡々と家々を回るだけの役どころだった。
「さあ、参りますよ! 二人ともへこたれず付いていらっしゃい!」
「はーい」「いこー」
八早月の担当区域は麓の集落で、一般住宅四軒、年寄り長屋三軒がすぐ近くに軒を連ねている。後ろから付いていく二人と言うのは六田家の次女凪と三女の求であり、午前中に神社で打ち合わせをしているうちに、なぜか八早月と共に回ることになっていた。
二人は母親の櫻に言い聞かされ八早月の言うことをきちんと聞くよう約束させられていたが、その八早月も初めての参加でほぼ勝手がわかっていない。だが間違いなく言えるのは八畑村の節分での鬼と言うのは、もてなされるために存在していると言うことだ。
「きょねんはさ、ママがいっぱいおかしもってかえって来たんだよ?
八早月ちゃんは初めてで知らないかもだけど、ふもとのみんなは甘いんだって」
「うんうん、うちは子どもが一番多くてて小さいからママがふもとへ行ってたの。
宿おじさんがそう言ってたもん、八早月ちゃんも小さいからだいじょうぶだね」
「まったく凪は生意気ね、私は小さいのではなくて背が低いだけなのよ?
あなたみたいに背の高い子にはこの悩みはわからないでしょうね……
高校生くらいになったら楓よりも大きくなるのではないかしら」
今年十になった凪は間もなく八早月に追いつきそうなくらい背が高い。姉の楓も妹の求も大きくは無く、母親の櫻もごく普通の背丈である。それでも六田家先代の婿だった爺は板倉より少し低い程度という高長身で、恐らくはその血が濃く出たのだと言われていた。
だがこの意見に八早月は真っ向から対立したい気持である。なぜなら八早月の母である手繰は、女性なら誰もが羨むほどのプロポーションを持っているのだ。上から下まで寸胴ちんちくりんの八早月とは似ても似つかない。
このことで八早月はたまに手繰へ八つ当たりするのだが、いつもの調子でかわされて終いである。結局は誰のせいでもなく運任せの結果だと割り切るべき事柄でしかない。真実を紐解けば、八早月へと受け継がれた遺伝子で一番強く発現しているのは言うまでもなく初代のお櫛なのだが、これを知っている者は現世に存在せず真相は闇の中、いや常世の中である。
そんなこんなで賑やかで騒がしい一行は、麓の集落で一番高い場所に停めた車から降り立ち家々を回り始める。三人の頭には鬼の角に見立てた大田螺の殻が括り付けられており、なんとも可愛らしい姿だ。
ちなみに同じころ、今年の鬼である四宮臣人も同じ物を頭へ据えつけ、いたって真面目な顔で一段上のバス終点集落で役目を開始していた。大の大人が恥ずかしがるそぶりを見せると周囲まで一緒に恥ずかしくなるのであえて堂々としていた方がマシなのだと言う。
子供たち一行はまず村長夫妻の家へ行きせんべいの包みを受け取った。次の家も夫婦のみのためか、全く同じせんべいの包みである。お次は里帰りで赤ん坊を連れた母親が両親と共に出迎えてくれた。
「今年は筆頭が鬼ですか、貴重な光景が見られるなんて里帰り出産で良かった!
正月に抱いていただけただけでもありがたいのに、ここでもお目にかかれるなんて光栄です」
「いくら嫁に出ようといつまでも八畑村の人間ですから遠慮は無用です。
ご両親も孫が近くで見られて嬉しいでしょう、これも立派な親孝行ですね」
どうやら都会へ嫁に出たらしいが、初めての出産が不安で堪らないと親元へやって来たそうだ。その甲斐あって健康な赤ん坊を出産し親子三代幸せそうである。そんな母親から缶に入った洋風の焼き菓子を貰い、こちらも幸せそうな三人だった。
そして今八畑村で一番問題視されている一家へと向かう。ここには老夫婦が二人で住んでいたのだが、嫁に出ていた娘が商売に失敗した旦那と子供二人を引き連れて転がり込み寿司詰め状態で暮らしていると聞いている。
旦那は立て直しの準備期間だけ世話になると開き直っているらしく、孫可愛さもあって追い出すわけにもいかないようだ。その孫たちはまだ小学生であり近名井小学校へ通っているのだと言う。そのため凪も求も面識がないそうだ。
「ここの子は小学生と聞いているのだけれど見たことがないわね。
近名井へ通っているからきっと遊び場もそちらなのでしょう。
この機会に仲良くなれるといいのだけれど、ゆっくり遊ぶ時間は無いわね」
「だってもし仲良くなってもいなくなっちゃうんでしょ?
そんなのつまんない、友達なら満瑠もみこちゃんもいるから別にいいよ」
「凪ったら、そゆこと言ったらダメってママにおこられたばかりでしょ?
みんなと仲良くしないとだめ、つめたくされた子が悪気出しちゃうよ」
「求は随分と大人びた考え方するのね。さすが櫻さんの教育だわ。
でも凪の言い分も間違ってはいないのよ? いなくなられたら寂しいものね?」
「なにそれ八早月ちゃんたらさ、凪知らないよ、さみしくないもん!」
すると訪問直前に家の前で騒いでいたのが聞こえたようで、中から男の子が顔を出したが、三人が視線をやると慌てて顔を引っ込めた。どうやら照れ屋のようである。
「こんにちは、節分の訪問ですよ? みなさん元気にしておりますか?
無病息災鬼祓、今年も一年元気で過ごせますように」
「むびょーそくさいおにはらーい」「むにょーそっさいおにはらーい」
「あらまあ、今年は筆頭様が鬼なのですね、可愛らしい鬼の一行だこと。
ではこれを持って行ってくださいませ、こっちは辛いのですからご注意を」
「ありがとうございます、お孫さんたちもお変わりありませんか?
慣れない土地で暮らすのはきっと大変でしょう、困ったことがあれば相談してくださいね」
「これは直々にありがたいお言葉をありがとうございます。
上の子が六年生ですから卒業したら町へ戻る予定と聞きました。
孫と過ごせるのもあと少しで寂しいやら安心やら……」
「それはそれは、寂しいでしょうが娘さん夫婦が持ち直せたのなら良かった。
小さい村ですから噂が広がって暮らしにくかったでしょう、お詫びいたします」
「そんなとんでもない! 筆頭様が頭を下げてはなりません。
元は商売に失敗したもんの責任ですからねえ、でもご心配感謝いたします」
ここでは豆菓子をいただいて引き上げることになった。結局子供たちはそれっきり顔を出さず、少しだけ期待していた凪と求の姉妹はがっかりした様子を見せている。
「話が出来なくて残念だったわね、珍しく男の子だったから期待したでしょう?
分校に通ってくれていたら友達になれたかもしれなかったのにね」
「でも遠いから無理だよ、凪だって近名井小に通えないもん。
求なんてもっと無理だよね、アタシよりも小さいんだからさ」
また小さいと言うワードが出て八早月はピクリと反応してしまった。しかしこれはまもなく九歳になる求へ向けたものだ、そうだ求のことだ、と頭の中で呪文のように唱えなんとか気を紛らわしてた。
とは言え八畑村ではどんな食料品も貴重だったため、一般的に行われるような豆まきはしない。あくまで鬼や邪を祓うことが目的なのだから豆を無駄にする必要はないと言うのが古くからの教えである。
八畑村で行われる神事や祭りのほとんどでは、善悪の役柄に関係なく主要な役割は八家の人間が受け持つことが多い。盆の炊き出しや祭りの誘導等の雑務も含めたほぼすべての雑用は、農作物や労働を提供してくれる村人への恩返しなのだ。
と言うわけで鬼の出番がやってきた。今年は中学生に上がったのだからと意味不明な主張をした八早月が待望の初演である。まあ鬼と言っても豆まきをしないのでそれほど役目は無い。なまはげのように人を脅すわけでもなく、ただ淡々と家々を回るだけの役どころだった。
「さあ、参りますよ! 二人ともへこたれず付いていらっしゃい!」
「はーい」「いこー」
八早月の担当区域は麓の集落で、一般住宅四軒、年寄り長屋三軒がすぐ近くに軒を連ねている。後ろから付いていく二人と言うのは六田家の次女凪と三女の求であり、午前中に神社で打ち合わせをしているうちに、なぜか八早月と共に回ることになっていた。
二人は母親の櫻に言い聞かされ八早月の言うことをきちんと聞くよう約束させられていたが、その八早月も初めての参加でほぼ勝手がわかっていない。だが間違いなく言えるのは八畑村の節分での鬼と言うのは、もてなされるために存在していると言うことだ。
「きょねんはさ、ママがいっぱいおかしもってかえって来たんだよ?
八早月ちゃんは初めてで知らないかもだけど、ふもとのみんなは甘いんだって」
「うんうん、うちは子どもが一番多くてて小さいからママがふもとへ行ってたの。
宿おじさんがそう言ってたもん、八早月ちゃんも小さいからだいじょうぶだね」
「まったく凪は生意気ね、私は小さいのではなくて背が低いだけなのよ?
あなたみたいに背の高い子にはこの悩みはわからないでしょうね……
高校生くらいになったら楓よりも大きくなるのではないかしら」
今年十になった凪は間もなく八早月に追いつきそうなくらい背が高い。姉の楓も妹の求も大きくは無く、母親の櫻もごく普通の背丈である。それでも六田家先代の婿だった爺は板倉より少し低い程度という高長身で、恐らくはその血が濃く出たのだと言われていた。
だがこの意見に八早月は真っ向から対立したい気持である。なぜなら八早月の母である手繰は、女性なら誰もが羨むほどのプロポーションを持っているのだ。上から下まで寸胴ちんちくりんの八早月とは似ても似つかない。
このことで八早月はたまに手繰へ八つ当たりするのだが、いつもの調子でかわされて終いである。結局は誰のせいでもなく運任せの結果だと割り切るべき事柄でしかない。真実を紐解けば、八早月へと受け継がれた遺伝子で一番強く発現しているのは言うまでもなく初代のお櫛なのだが、これを知っている者は現世に存在せず真相は闇の中、いや常世の中である。
そんなこんなで賑やかで騒がしい一行は、麓の集落で一番高い場所に停めた車から降り立ち家々を回り始める。三人の頭には鬼の角に見立てた大田螺の殻が括り付けられており、なんとも可愛らしい姿だ。
ちなみに同じころ、今年の鬼である四宮臣人も同じ物を頭へ据えつけ、いたって真面目な顔で一段上のバス終点集落で役目を開始していた。大の大人が恥ずかしがるそぶりを見せると周囲まで一緒に恥ずかしくなるのであえて堂々としていた方がマシなのだと言う。
子供たち一行はまず村長夫妻の家へ行きせんべいの包みを受け取った。次の家も夫婦のみのためか、全く同じせんべいの包みである。お次は里帰りで赤ん坊を連れた母親が両親と共に出迎えてくれた。
「今年は筆頭が鬼ですか、貴重な光景が見られるなんて里帰り出産で良かった!
正月に抱いていただけただけでもありがたいのに、ここでもお目にかかれるなんて光栄です」
「いくら嫁に出ようといつまでも八畑村の人間ですから遠慮は無用です。
ご両親も孫が近くで見られて嬉しいでしょう、これも立派な親孝行ですね」
どうやら都会へ嫁に出たらしいが、初めての出産が不安で堪らないと親元へやって来たそうだ。その甲斐あって健康な赤ん坊を出産し親子三代幸せそうである。そんな母親から缶に入った洋風の焼き菓子を貰い、こちらも幸せそうな三人だった。
そして今八畑村で一番問題視されている一家へと向かう。ここには老夫婦が二人で住んでいたのだが、嫁に出ていた娘が商売に失敗した旦那と子供二人を引き連れて転がり込み寿司詰め状態で暮らしていると聞いている。
旦那は立て直しの準備期間だけ世話になると開き直っているらしく、孫可愛さもあって追い出すわけにもいかないようだ。その孫たちはまだ小学生であり近名井小学校へ通っているのだと言う。そのため凪も求も面識がないそうだ。
「ここの子は小学生と聞いているのだけれど見たことがないわね。
近名井へ通っているからきっと遊び場もそちらなのでしょう。
この機会に仲良くなれるといいのだけれど、ゆっくり遊ぶ時間は無いわね」
「だってもし仲良くなってもいなくなっちゃうんでしょ?
そんなのつまんない、友達なら満瑠もみこちゃんもいるから別にいいよ」
「凪ったら、そゆこと言ったらダメってママにおこられたばかりでしょ?
みんなと仲良くしないとだめ、つめたくされた子が悪気出しちゃうよ」
「求は随分と大人びた考え方するのね。さすが櫻さんの教育だわ。
でも凪の言い分も間違ってはいないのよ? いなくなられたら寂しいものね?」
「なにそれ八早月ちゃんたらさ、凪知らないよ、さみしくないもん!」
すると訪問直前に家の前で騒いでいたのが聞こえたようで、中から男の子が顔を出したが、三人が視線をやると慌てて顔を引っ込めた。どうやら照れ屋のようである。
「こんにちは、節分の訪問ですよ? みなさん元気にしておりますか?
無病息災鬼祓、今年も一年元気で過ごせますように」
「むびょーそくさいおにはらーい」「むにょーそっさいおにはらーい」
「あらまあ、今年は筆頭様が鬼なのですね、可愛らしい鬼の一行だこと。
ではこれを持って行ってくださいませ、こっちは辛いのですからご注意を」
「ありがとうございます、お孫さんたちもお変わりありませんか?
慣れない土地で暮らすのはきっと大変でしょう、困ったことがあれば相談してくださいね」
「これは直々にありがたいお言葉をありがとうございます。
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孫と過ごせるのもあと少しで寂しいやら安心やら……」
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ここでは豆菓子をいただいて引き上げることになった。結局子供たちはそれっきり顔を出さず、少しだけ期待していた凪と求の姉妹はがっかりした様子を見せている。
「話が出来なくて残念だったわね、珍しく男の子だったから期待したでしょう?
分校に通ってくれていたら友達になれたかもしれなかったのにね」
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