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第十一章 如月(二月)
289.二月十日 午前 気の緩み
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完全に何もない日曜日は久しぶりである。朝の見回りから帰ってきたばかりの八早月はそんなことを考えながら湯あみの支度を始めていた。いつもなら手拭いでさっと体を拭いて二度寝してしまうのだが今日は多少事情が異なっている。
「しかし八早月様? 本当にそんなことが可能なのでしょうか。
もちろん顔を見ながら会話をされているところを拝見したことはございます。
それでもあのテレビと言うもののようなことまで出来るとは……」
「私も不思議に思ったので美晴さんに確認してみましたよ?
するとどうやらあれは顔を映す機能ではなくカメラを使う機能であると。
まあ考えてみればもっともな話で、自分の想像力の無さを痛感しました」
「なるほど…… と言うことは姿引きをする意味は無いと?
先方との距離も関係ないのでございましょう?」
「そのようですね、相手側とこちら側が通話できる状態であること。
後はメッセージのやりとりが可能な相手であることが条件とのことです。
あとは通信料金がかかるようですが、私のすまほの契約? は問題ないと板倉さんが教えてくださいました」
「はあ、色々と複雑なのでございますね、私には理解できそうにありません。
こう言ったモダンなことは藻殿のほうが得意で敗北感すら感じます」
そう言って真宵は首をうなだれている。だが常世へ現れてこの方ずっと八早月と共にいる訳で、近代科学に触れる機会もまた同程度であったのは言うまでもない。つまり生粋の田舎者どころか古代人と言ってもいいくらいなのだ。
「まったくこれしきのこと、真宵殿は大げさでございますね。
私も現代の事はろくに知りはしませぬ、せいぜい汽車に戸惑わない程度。
無論遠方との電話くらいは知っていましたが、まさか姿まで見えるとは驚きでございますよ」
「藻さんも知らないのですね、驚いたのが私だけでなく一安心です。
それにしてもいつの間にか世の中は発展し進歩していくものなのですねえ。
家の電話機からメモ書きが出て来た時よりもはるかに驚きでした」
これが、つい先日誕生日を迎え『てぃいん』になったと自慢げに話していた二十一世紀生まれの少女が発した言葉とは考えたくもないが、会話に参加しているのは全て同類なのだから誰もおかしいとは思わない。はずだった。
「まったく主様方は時代遅れも甚だしい、いや嘆かわしやと言っても良い。
わらわは人々が写真を撮って遠方へ送ることすら知っておりますのじゃ。
祠へやってくる者たちは皆あのすまほなる術具を持っておったのじゃから」
「まあ! 巳さんったら勝ち誇ったような顔をして!
とは言っても千年も生きているお婆さまなのですからね。
私よりも物知りでなんらおかしくはありません、ええ、悔しくありませんとも!」
「婆さまじゃと!? それは齢を重ねると共に老いる物に当てはまるのじゃ。
すなわちわらわたちのようなものには無関係なの蛇!
大体主様は自分が知らないからと――」
『ぱらっぱっぱっぱー、ぱらっぱっぱっぱー』
「ごめんなさい、電話だわ! ―― はい、おはようございます、今ですか?
念のためですが、まさかこちらが見えていると言うことはありませんよね?
―――― いえ、今湯あみをしようとしていたところなので――――――
―― もちろんなにも着ておりませんよ? ですから確認を――――
えっ? 寒くないはずありません、早く湯につかりたいのですが――――
わかりました、十一時からですね。では後ほどお掛けします。
――ふう、体が冷えて来てしまいました、早く湯を浴びてしまいましょう」
話の腰を折られた巳女はすっかり話を続ける気を無くし、それを見た真宵と藻は苦笑しながら八早月を風呂場へと見送った。電話の相手は言うまでも無く飛雄であり、通話を終えたばかりの八早月は鼻歌交じりでご機嫌な様子だ。
それにしても真宵にとっては見慣れている主の裸であり、今でもちょくちょく背中を流している事もあってうっかりしていたが、もし今のが例の『顔が見える』通話であったなら露わになった八早月の裸体を晒していたことになる。
いくら許嫁であったとしても現段階ではやりすぎであることは言うまでも無く、注意を払い教育を施す立場にいるのが手繰と言うのも心もとない。これは四六時中共に過ごしている真宵たちが進言すべき問題に違いないとの考えに至ってしまった。
こうして八早月が湯を浴びている間に三人で相談した結果、年上の貫録がある藻がやんわりと注意し、乙女の恥じらいと言うものを教えるべきとの結論に達したのである。気の強い八早月相手には、決して取り囲んでやりこめようとしてはならないことは全員共通の認識だ。
そうこうしているうちに風呂から上がり、手拭いを鉢巻のように頭へ巻きつけた八早月は、自室への廊下をぺたぺたと歩き始めた。こんな姿を見たら飛雄の抱いている恋心が覚めてしまうのではないかと思えるほどだらしがない。
『このような姿を百年の恋も冷めると表現するのでしょうね。
いやはや、まだ共に暮らしていないのが救いでございますなあ』
『藻殿、なんと言うことをおっしゃいますのじゃ!
あの盲目的な鳶の君がこの程度で目を覚ますはずがないのじゃ。
きっと目の前で屁を放ってもおお! 芳しきなどと言いかねぬ』
『二人とも聞こえてますからね? まったく勝手ばかり言うのですから……
私だって少しくらいは乙女心がわかりかけて来ております。
好きな相手だろうが他人だろうが、人前での放屁は恥ずかしいに決まっていますよ』
『なるほど、主様でもそのくらいは理解していると言うことなのじゃな。
どうやらわらわの取り越し苦労であったか、安心したのじゃー』
藻は焦点はそこではないと言いたかったのだが、それを口にすることなく巳女に邪魔されてしまい唇をかんだ。おぼこな真宵はこう言った話になるとすぐに黙りこくってしまい、今も存在を消すかのようにひっそりとしている。
さてどうすべきかと考え込んでいる藻だったがここで思わぬ助け舟が現れた。八早月が風呂から上がったのを確認し、雑巾を握りしめながらバタバタと駆け寄ってきたのは下女の房枝である。その顔は藻たちの期待を裏切らない険しさである。
「こぉらお嬢様! なーんで何度言ってもわからねえんでしょねえ。
廊下にぽったぽったぽったぽった、誰かに行き先教える必要はないんですよ?
まったくだらしのない、こんなんで若に嫌われてしまったらどすんです?」
「まさか、これくらいみんな同じようなものでしょう?
美晴さんだって零愛さんだって似たようなものだったわ。
まあおかげで夢路さんと綾乃さんに追いかけられるのだけれどね……」
「ほうれ言わんこちゃない、このご時世男だ女だって言いたかねえですけどね?
お嬢様はこの八畑村の顔ですからな、いつ誰に見られても恥かいちゃいけん。
そこをきちんとわかっていてもらわないと困るんです!
己を甘やかし律せずにいるとつまらぬ災いが降り懸かりまっからね?」
「わかっています、わかっているからこそ家の中では気が緩むのですよ。
外ではきちんとやっていますからね? 房枝さんは心配性すぎます」
「そんりゃ外できちんとしていない人間はただの愚か者じゃねえですか!
外でも内でもまともでなけりゃ急な来客でぼろが出るってもんでしょねい。
あんま適当にして、大蛇様からバチ当てられたら困るしょね?」
房枝は廊下を拭きながらもチラチラと顔を上げ、延々と小言を続ける。最後は玉枝がやってきて姉を諭してから、湯冷めしてしまうと言いながら八早月を部屋まで引っ張って逃がしてくれた。
だが結局玉枝にも捕まり、髪の毛を丁寧に手入れされながら房枝同様説教をされ続ける。しばらくはされるがままだったが、髪が乾くとようやく開放され、いつもより少し遅めの朝餉にありついた。十一時になったら飛雄へ電話をする予定だが、この分ならその前に一眠り出来そうである。
「真宵さん、私は少し眠りますので後で起こしてください。
十時過ぎくらいにお願いしますね、二時間くらい寝れば十分でしょう。
夜中に何もなかった割には眠いのです――」
そう言いながら八早月はあっという間に眠りにつく。にこやかな顔をして寝入った八早月はきっと飛雄との楽しいひと時を過ごしている夢を見ているのだろう。
そんなことを考えながら傍らで主の寝顔を愛でていた真宵だったのだが、間もなく訪れた頭の中に響いてくる声を聞いてがっくりとうなだれた。
『真宵殿! 妖が出現しました! 無数の送り雀が山中に突然!
こちらの場所は―― はい―― 端野町だそうです!』
『春凪殿、こちらは自宅におりますゆえしばしお待ちくださいませ。
急ぎ参りますのでそれまで何とか耐えていただきたい』
『私は大丈夫ですがドロシー様の体力が持たないかもしれません。
申し訳ありませんがなるべくお早目に願います! とにかく凄い数です』
こうして救援要請を着念した真宵は、眠りについたばかりの主を起こすのは忍びないと感じつつも、致し方ないと心を鬼にしながら小さな体を揺さぶり始めるのだった。
「しかし八早月様? 本当にそんなことが可能なのでしょうか。
もちろん顔を見ながら会話をされているところを拝見したことはございます。
それでもあのテレビと言うもののようなことまで出来るとは……」
「私も不思議に思ったので美晴さんに確認してみましたよ?
するとどうやらあれは顔を映す機能ではなくカメラを使う機能であると。
まあ考えてみればもっともな話で、自分の想像力の無さを痛感しました」
「なるほど…… と言うことは姿引きをする意味は無いと?
先方との距離も関係ないのでございましょう?」
「そのようですね、相手側とこちら側が通話できる状態であること。
後はメッセージのやりとりが可能な相手であることが条件とのことです。
あとは通信料金がかかるようですが、私のすまほの契約? は問題ないと板倉さんが教えてくださいました」
「はあ、色々と複雑なのでございますね、私には理解できそうにありません。
こう言ったモダンなことは藻殿のほうが得意で敗北感すら感じます」
そう言って真宵は首をうなだれている。だが常世へ現れてこの方ずっと八早月と共にいる訳で、近代科学に触れる機会もまた同程度であったのは言うまでもない。つまり生粋の田舎者どころか古代人と言ってもいいくらいなのだ。
「まったくこれしきのこと、真宵殿は大げさでございますね。
私も現代の事はろくに知りはしませぬ、せいぜい汽車に戸惑わない程度。
無論遠方との電話くらいは知っていましたが、まさか姿まで見えるとは驚きでございますよ」
「藻さんも知らないのですね、驚いたのが私だけでなく一安心です。
それにしてもいつの間にか世の中は発展し進歩していくものなのですねえ。
家の電話機からメモ書きが出て来た時よりもはるかに驚きでした」
これが、つい先日誕生日を迎え『てぃいん』になったと自慢げに話していた二十一世紀生まれの少女が発した言葉とは考えたくもないが、会話に参加しているのは全て同類なのだから誰もおかしいとは思わない。はずだった。
「まったく主様方は時代遅れも甚だしい、いや嘆かわしやと言っても良い。
わらわは人々が写真を撮って遠方へ送ることすら知っておりますのじゃ。
祠へやってくる者たちは皆あのすまほなる術具を持っておったのじゃから」
「まあ! 巳さんったら勝ち誇ったような顔をして!
とは言っても千年も生きているお婆さまなのですからね。
私よりも物知りでなんらおかしくはありません、ええ、悔しくありませんとも!」
「婆さまじゃと!? それは齢を重ねると共に老いる物に当てはまるのじゃ。
すなわちわらわたちのようなものには無関係なの蛇!
大体主様は自分が知らないからと――」
『ぱらっぱっぱっぱー、ぱらっぱっぱっぱー』
「ごめんなさい、電話だわ! ―― はい、おはようございます、今ですか?
念のためですが、まさかこちらが見えていると言うことはありませんよね?
―――― いえ、今湯あみをしようとしていたところなので――――――
―― もちろんなにも着ておりませんよ? ですから確認を――――
えっ? 寒くないはずありません、早く湯につかりたいのですが――――
わかりました、十一時からですね。では後ほどお掛けします。
――ふう、体が冷えて来てしまいました、早く湯を浴びてしまいましょう」
話の腰を折られた巳女はすっかり話を続ける気を無くし、それを見た真宵と藻は苦笑しながら八早月を風呂場へと見送った。電話の相手は言うまでも無く飛雄であり、通話を終えたばかりの八早月は鼻歌交じりでご機嫌な様子だ。
それにしても真宵にとっては見慣れている主の裸であり、今でもちょくちょく背中を流している事もあってうっかりしていたが、もし今のが例の『顔が見える』通話であったなら露わになった八早月の裸体を晒していたことになる。
いくら許嫁であったとしても現段階ではやりすぎであることは言うまでも無く、注意を払い教育を施す立場にいるのが手繰と言うのも心もとない。これは四六時中共に過ごしている真宵たちが進言すべき問題に違いないとの考えに至ってしまった。
こうして八早月が湯を浴びている間に三人で相談した結果、年上の貫録がある藻がやんわりと注意し、乙女の恥じらいと言うものを教えるべきとの結論に達したのである。気の強い八早月相手には、決して取り囲んでやりこめようとしてはならないことは全員共通の認識だ。
そうこうしているうちに風呂から上がり、手拭いを鉢巻のように頭へ巻きつけた八早月は、自室への廊下をぺたぺたと歩き始めた。こんな姿を見たら飛雄の抱いている恋心が覚めてしまうのではないかと思えるほどだらしがない。
『このような姿を百年の恋も冷めると表現するのでしょうね。
いやはや、まだ共に暮らしていないのが救いでございますなあ』
『藻殿、なんと言うことをおっしゃいますのじゃ!
あの盲目的な鳶の君がこの程度で目を覚ますはずがないのじゃ。
きっと目の前で屁を放ってもおお! 芳しきなどと言いかねぬ』
『二人とも聞こえてますからね? まったく勝手ばかり言うのですから……
私だって少しくらいは乙女心がわかりかけて来ております。
好きな相手だろうが他人だろうが、人前での放屁は恥ずかしいに決まっていますよ』
『なるほど、主様でもそのくらいは理解していると言うことなのじゃな。
どうやらわらわの取り越し苦労であったか、安心したのじゃー』
藻は焦点はそこではないと言いたかったのだが、それを口にすることなく巳女に邪魔されてしまい唇をかんだ。おぼこな真宵はこう言った話になるとすぐに黙りこくってしまい、今も存在を消すかのようにひっそりとしている。
さてどうすべきかと考え込んでいる藻だったがここで思わぬ助け舟が現れた。八早月が風呂から上がったのを確認し、雑巾を握りしめながらバタバタと駆け寄ってきたのは下女の房枝である。その顔は藻たちの期待を裏切らない険しさである。
「こぉらお嬢様! なーんで何度言ってもわからねえんでしょねえ。
廊下にぽったぽったぽったぽった、誰かに行き先教える必要はないんですよ?
まったくだらしのない、こんなんで若に嫌われてしまったらどすんです?」
「まさか、これくらいみんな同じようなものでしょう?
美晴さんだって零愛さんだって似たようなものだったわ。
まあおかげで夢路さんと綾乃さんに追いかけられるのだけれどね……」
「ほうれ言わんこちゃない、このご時世男だ女だって言いたかねえですけどね?
お嬢様はこの八畑村の顔ですからな、いつ誰に見られても恥かいちゃいけん。
そこをきちんとわかっていてもらわないと困るんです!
己を甘やかし律せずにいるとつまらぬ災いが降り懸かりまっからね?」
「わかっています、わかっているからこそ家の中では気が緩むのですよ。
外ではきちんとやっていますからね? 房枝さんは心配性すぎます」
「そんりゃ外できちんとしていない人間はただの愚か者じゃねえですか!
外でも内でもまともでなけりゃ急な来客でぼろが出るってもんでしょねい。
あんま適当にして、大蛇様からバチ当てられたら困るしょね?」
房枝は廊下を拭きながらもチラチラと顔を上げ、延々と小言を続ける。最後は玉枝がやってきて姉を諭してから、湯冷めしてしまうと言いながら八早月を部屋まで引っ張って逃がしてくれた。
だが結局玉枝にも捕まり、髪の毛を丁寧に手入れされながら房枝同様説教をされ続ける。しばらくはされるがままだったが、髪が乾くとようやく開放され、いつもより少し遅めの朝餉にありついた。十一時になったら飛雄へ電話をする予定だが、この分ならその前に一眠り出来そうである。
「真宵さん、私は少し眠りますので後で起こしてください。
十時過ぎくらいにお願いしますね、二時間くらい寝れば十分でしょう。
夜中に何もなかった割には眠いのです――」
そう言いながら八早月はあっという間に眠りにつく。にこやかな顔をして寝入った八早月はきっと飛雄との楽しいひと時を過ごしている夢を見ているのだろう。
そんなことを考えながら傍らで主の寝顔を愛でていた真宵だったのだが、間もなく訪れた頭の中に響いてくる声を聞いてがっくりとうなだれた。
『真宵殿! 妖が出現しました! 無数の送り雀が山中に突然!
こちらの場所は―― はい―― 端野町だそうです!』
『春凪殿、こちらは自宅におりますゆえしばしお待ちくださいませ。
急ぎ参りますのでそれまで何とか耐えていただきたい』
『私は大丈夫ですがドロシー様の体力が持たないかもしれません。
申し訳ありませんがなるべくお早目に願います! とにかく凄い数です』
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