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第十一章 如月(二月)
292.二月十日 夜 檻の無い牢
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八早月が捕らえてきた男、ではなく実は女性だったのだが、かと言って性別に影響されるほど八早月の怒りは軽いものでは無かった。結局耕太郎たちと合流し車で戻ってきたために帰宅時間はつい先ほどですでに十五時過ぎである。
帰宅後約一時間ほどで目を覚ました捕虜が尋問と言う名の拷問を受け続け苦しんだ末、ようやく口を聞くことが許されたのが十九時近く。彼女が名前と所属を告げることができ苦しみから一時解放された瞬間でもあった。
その拷問は、やられている当人はもちろん相当の痛みや苦しみを感じるが、している側や見ている者たちには何の実感もない。実際に手を下しているのは組折と元恵と言う二人の呼士であるため、主が憐れみでもしない限り淡々と進むだけだ。
それだけに加減がわからず誰も何も言わないのだが、それでも今回の件を任されている耕太郎と聡明、そして地下牢を提供している家主の中は八早月を立ち会わせず表へと追いだした。もちろんまだ幼いと言ってもいい少女に、苦しみ悶える捕虜の姿を見せたくないと言う配慮なのだが、八早月はこれ幸いにそそくさと帰って行った。
帰宅中に練習試合を終えた飛雄から連絡が入り、試合はまた来週もあるからあまり塞ぎこまないようにと言われたことも気持ちを軽くしている。それにここ最近の慌ただしさは秘密結社バトン関連だったため、これでひと段落つきそうだと安堵していたのだ。
こう楽観的に考えていると得てして期待は裏切られる物なのだが、それでも確実に解決へ向けて近づいているのは間違いない。現にキーマ・ターリーと面通しの結果、捕らえた女性がバトンの幹部であることは確認済みである。
だがキーマも女性であることは知らなかったらしく随分と驚いていた。見た目は完全に男性に見えるくらい筋肉質で肩幅も広く、声もやや掠れた低めのハスキーボイスである。しかし八早月に拳を撃ちこまれ気絶し抱きとめられた際に、八早月の頭に当たる感触で判明したのだった。
「ええ、名はリューリ・ドークマンで米国籍と。所属はバトン教でいいのか?
さらに後ろに組織があるなら早めに言ってしまえ。後で発覚するよりは――」
「本当デス、もちろんバトン結社の後ろにはオセアニアの共産系組織がいます。
とは言っても利害関係のみの繋がりでアッテ、下部組織デハない。
我々のネットワークを利用させる代わりに活動費をエテいたのだ」
「ネットワークというのは信徒の職場や情報のことだな?
やはり産業スパイ絡みと言う事か、だがバトン自体はスパイではないと?」
「それも本当ナノデス、我々は難民受け入れをしているNPOと協力してマス。
だがそれは偽装であって本当の難民ではアリマセン、しかし金になる。
NPOは金を儲け、結社では社会基盤を確立し宗教法人化を目指してマシタ。
これは海外ではポピュラーな手法で、税優遇等々がオイシイのデス。
そしてその資金で地下組織からマネーロンダリングを請け負うとイウワケデス」
「ワケデス、じゃないんだよ、まったく不良外国人は減らんのう。
まあ真面目にやっているヤツラが損を見るのは世の常か、嘆かわしい。
それでドークマンとやらよ、お前さんはバトンで何番目なんだ?
神通力を使うヤツがあと何人くらいいるのか教えてもらおうか。
もし自信があるなら力を使って逃げようとしても構わんぞ?
うちの組折が強い奴と戦いたがって仕方ないのでな」
「そうイイマスガこの牢の造りから見てニゲルことは相当難しいのデショウ?
鉄格子の無い部屋を牢だと言われてラッキーだなんて思えマセン。
拘束もせず身体検査もしないなんておかしすぎマースヨ」
「いやな、こちらとしてはあまり手間を掛けたくないのでな。
救援を読んでもらえると助かるのだ、探すよりも早かろう?」
手の内を隠そうともせずペラペラと話し続ける耕太郎の後ろから中が諭すように声をかける。いくらなんでも明かし過ぎではないかと言いたいようだ。それでも耕太郎は気にせず話を続ける。
「なあに中殿、心配はいらぬさ、どうせここから出ることはないのだ。
ドークマンよ、試してみるがいい、自分でも遣いでも好きなほうでな」
「その手には乗らナイ、逃げようとしたと言ってまた拷問するのダロウ?
あんな思いはもうマピラゴメン、頭がおかしくなりそうダタモノ」
「よほどのことがない限りもうやらんよ、思い知らせるのが目的だからな。
これに懲りて心を入れ替えると良い、少なくともこの辺りで悪さはできんよ」
「そうは言うが私たち自体は犯罪組織ではないのダゾ?
確かに協力はしてイルガ…… それは活動資金を得るタメ仕方なく――」
「言い訳無用、犯罪かどうかを判断するのはワシらではない、お上だ。
しかしこの辺りで狼藉を働くのなら法やお上の意向に関係なく鉄槌を下す。
その様子では懲りていないようだ、これは仕置きが足りないと見える。
組折よ、もう少し痛めつけて構わぬぞ」
「ま、マッテクレ! 今のは今までの活動を振り返った話にスギナイ!
もう私は足を洗って国へ帰りタイ、はっきり言って今のバトンは酷いノダ。
秋口の摘発で教会は活動場所を失タ、もちろん信徒が集う場所も無くナタ。
だが幹部たちは何もセズ結社として金儲けの活動部分だけを残したノダ。
拠り所を失タ信徒たちの心を考えると私も心が痛むヨ……」
「それが本心かどうかはワシにはわからん、しかしそう考えるならなおさらだ。
今も迷える者たちが大勢いるとわかっているのなら逃げ帰るより救え。
お前さんは教祖ではないのだろうが慕っていた者もいるだろうに」
「ソウダナ、もっともな意見だと思う、そもそも我々に教祖はイナイ。
あなた方は神道に分類されるダロウからキリスト教のことは知らナイカナ?
神が人を作った頃、エデンと言う楽園にいた蛇が始祖と言えるノダヨ。
蛇は人をそそのかし知識を得るようススメタがそれが神の怒りをカッタ。
人はエデンを追放サレ自分たちの力で生きる宿命を背負ったノダ」
「どこかで聞いたような話であるな、しかもつい最近……」
「知っているならわかりやすいかもシレナイ、蛇はキリスト教で悪魔とサレタ。
だが我々はその知識を求メルことこそ救いであり神の所業とカンガエテイル。
バトン教はその考えのもとに生まれた宗教の中の一派ナノデス。
しかしキリスト教から見ると異端デアリ、悪魔崇拝だと迫害を受けてキタ。
日本で活動する理由は宗教観に寛容ダカラと言うのもアルノデシタ」
「なるほど、お前さん方の沿革は何となくわかった気がする、だが今は無関係だ。
確かに日本には八百万の神と言う考え方が有るので寛容かもしれぬ。
かと言ってなんでもかんでも許すわけではない、それくらいわかろう?
とにかくこの話は終いだ、今考えなければいけないのは仲間の事なのだよ。
詳しく聞かせてもらおうか、さもなくば――」
「ワカッテマス、ワカッテマスカラ!」
耕太郎が細かな聞き取りを行っているところを後ろで見ながら、五日市中は考え込んでいた。確かゼウスへ蛇を渡したのが八岐大蛇ではなかった、と。つまりバトン教の信徒全員でないにせよ、一部のものは自分たちと同類とまでは行かぬとも遠縁なのかもしれない。だからこそ耕太郎も話をさっさと切り上げたと思われた。
八早月はこのことを知っているのだろうか。いや知らないだろう。もし知ってしまったらこのドークマンにも温情を掛けるに違いなかった。キーマは今のところ従順で懸命に働いているが、あれはどう見ても頭のネジがずれている変人である。
それに引き替えこのドークマンはまともな感性を持っていそうであり、それだけに危険視すべきだと中は考えていた。おそらく耕太郎も似たようなことを考えているだろう。こうした思惑が漂う五日市家の地下牢では、引き続き細かな聞き取りが続けられるのであった。
帰宅後約一時間ほどで目を覚ました捕虜が尋問と言う名の拷問を受け続け苦しんだ末、ようやく口を聞くことが許されたのが十九時近く。彼女が名前と所属を告げることができ苦しみから一時解放された瞬間でもあった。
その拷問は、やられている当人はもちろん相当の痛みや苦しみを感じるが、している側や見ている者たちには何の実感もない。実際に手を下しているのは組折と元恵と言う二人の呼士であるため、主が憐れみでもしない限り淡々と進むだけだ。
それだけに加減がわからず誰も何も言わないのだが、それでも今回の件を任されている耕太郎と聡明、そして地下牢を提供している家主の中は八早月を立ち会わせず表へと追いだした。もちろんまだ幼いと言ってもいい少女に、苦しみ悶える捕虜の姿を見せたくないと言う配慮なのだが、八早月はこれ幸いにそそくさと帰って行った。
帰宅中に練習試合を終えた飛雄から連絡が入り、試合はまた来週もあるからあまり塞ぎこまないようにと言われたことも気持ちを軽くしている。それにここ最近の慌ただしさは秘密結社バトン関連だったため、これでひと段落つきそうだと安堵していたのだ。
こう楽観的に考えていると得てして期待は裏切られる物なのだが、それでも確実に解決へ向けて近づいているのは間違いない。現にキーマ・ターリーと面通しの結果、捕らえた女性がバトンの幹部であることは確認済みである。
だがキーマも女性であることは知らなかったらしく随分と驚いていた。見た目は完全に男性に見えるくらい筋肉質で肩幅も広く、声もやや掠れた低めのハスキーボイスである。しかし八早月に拳を撃ちこまれ気絶し抱きとめられた際に、八早月の頭に当たる感触で判明したのだった。
「ええ、名はリューリ・ドークマンで米国籍と。所属はバトン教でいいのか?
さらに後ろに組織があるなら早めに言ってしまえ。後で発覚するよりは――」
「本当デス、もちろんバトン結社の後ろにはオセアニアの共産系組織がいます。
とは言っても利害関係のみの繋がりでアッテ、下部組織デハない。
我々のネットワークを利用させる代わりに活動費をエテいたのだ」
「ネットワークというのは信徒の職場や情報のことだな?
やはり産業スパイ絡みと言う事か、だがバトン自体はスパイではないと?」
「それも本当ナノデス、我々は難民受け入れをしているNPOと協力してマス。
だがそれは偽装であって本当の難民ではアリマセン、しかし金になる。
NPOは金を儲け、結社では社会基盤を確立し宗教法人化を目指してマシタ。
これは海外ではポピュラーな手法で、税優遇等々がオイシイのデス。
そしてその資金で地下組織からマネーロンダリングを請け負うとイウワケデス」
「ワケデス、じゃないんだよ、まったく不良外国人は減らんのう。
まあ真面目にやっているヤツラが損を見るのは世の常か、嘆かわしい。
それでドークマンとやらよ、お前さんはバトンで何番目なんだ?
神通力を使うヤツがあと何人くらいいるのか教えてもらおうか。
もし自信があるなら力を使って逃げようとしても構わんぞ?
うちの組折が強い奴と戦いたがって仕方ないのでな」
「そうイイマスガこの牢の造りから見てニゲルことは相当難しいのデショウ?
鉄格子の無い部屋を牢だと言われてラッキーだなんて思えマセン。
拘束もせず身体検査もしないなんておかしすぎマースヨ」
「いやな、こちらとしてはあまり手間を掛けたくないのでな。
救援を読んでもらえると助かるのだ、探すよりも早かろう?」
手の内を隠そうともせずペラペラと話し続ける耕太郎の後ろから中が諭すように声をかける。いくらなんでも明かし過ぎではないかと言いたいようだ。それでも耕太郎は気にせず話を続ける。
「なあに中殿、心配はいらぬさ、どうせここから出ることはないのだ。
ドークマンよ、試してみるがいい、自分でも遣いでも好きなほうでな」
「その手には乗らナイ、逃げようとしたと言ってまた拷問するのダロウ?
あんな思いはもうマピラゴメン、頭がおかしくなりそうダタモノ」
「よほどのことがない限りもうやらんよ、思い知らせるのが目的だからな。
これに懲りて心を入れ替えると良い、少なくともこの辺りで悪さはできんよ」
「そうは言うが私たち自体は犯罪組織ではないのダゾ?
確かに協力はしてイルガ…… それは活動資金を得るタメ仕方なく――」
「言い訳無用、犯罪かどうかを判断するのはワシらではない、お上だ。
しかしこの辺りで狼藉を働くのなら法やお上の意向に関係なく鉄槌を下す。
その様子では懲りていないようだ、これは仕置きが足りないと見える。
組折よ、もう少し痛めつけて構わぬぞ」
「ま、マッテクレ! 今のは今までの活動を振り返った話にスギナイ!
もう私は足を洗って国へ帰りタイ、はっきり言って今のバトンは酷いノダ。
秋口の摘発で教会は活動場所を失タ、もちろん信徒が集う場所も無くナタ。
だが幹部たちは何もセズ結社として金儲けの活動部分だけを残したノダ。
拠り所を失タ信徒たちの心を考えると私も心が痛むヨ……」
「それが本心かどうかはワシにはわからん、しかしそう考えるならなおさらだ。
今も迷える者たちが大勢いるとわかっているのなら逃げ帰るより救え。
お前さんは教祖ではないのだろうが慕っていた者もいるだろうに」
「ソウダナ、もっともな意見だと思う、そもそも我々に教祖はイナイ。
あなた方は神道に分類されるダロウからキリスト教のことは知らナイカナ?
神が人を作った頃、エデンと言う楽園にいた蛇が始祖と言えるノダヨ。
蛇は人をそそのかし知識を得るようススメタがそれが神の怒りをカッタ。
人はエデンを追放サレ自分たちの力で生きる宿命を背負ったノダ」
「どこかで聞いたような話であるな、しかもつい最近……」
「知っているならわかりやすいかもシレナイ、蛇はキリスト教で悪魔とサレタ。
だが我々はその知識を求メルことこそ救いであり神の所業とカンガエテイル。
バトン教はその考えのもとに生まれた宗教の中の一派ナノデス。
しかしキリスト教から見ると異端デアリ、悪魔崇拝だと迫害を受けてキタ。
日本で活動する理由は宗教観に寛容ダカラと言うのもアルノデシタ」
「なるほど、お前さん方の沿革は何となくわかった気がする、だが今は無関係だ。
確かに日本には八百万の神と言う考え方が有るので寛容かもしれぬ。
かと言ってなんでもかんでも許すわけではない、それくらいわかろう?
とにかくこの話は終いだ、今考えなければいけないのは仲間の事なのだよ。
詳しく聞かせてもらおうか、さもなくば――」
「ワカッテマス、ワカッテマスカラ!」
耕太郎が細かな聞き取りを行っているところを後ろで見ながら、五日市中は考え込んでいた。確かゼウスへ蛇を渡したのが八岐大蛇ではなかった、と。つまりバトン教の信徒全員でないにせよ、一部のものは自分たちと同類とまでは行かぬとも遠縁なのかもしれない。だからこそ耕太郎も話をさっさと切り上げたと思われた。
八早月はこのことを知っているのだろうか。いや知らないだろう。もし知ってしまったらこのドークマンにも温情を掛けるに違いなかった。キーマは今のところ従順で懸命に働いているが、あれはどう見ても頭のネジがずれている変人である。
それに引き替えこのドークマンはまともな感性を持っていそうであり、それだけに危険視すべきだと中は考えていた。おそらく耕太郎も似たようなことを考えているだろう。こうした思惑が漂う五日市家の地下牢では、引き続き細かな聞き取りが続けられるのであった。
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