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第十一章 如月(二月)
303.二月十七日 午前 卒倒
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念話が届いたほんの少し前、真宵と須佐乃の元へ元恵からの緊急連絡が届いた。昨日八早月たちが捕らえた秘密結社バトンの幹部二名を連れ帰って行った五日市中からの伝言である。
『例のけるへりと言う男が中様へ白状した内容の報告です。
実は彼ら二人はこの地方の巫に依頼されお役目についていたとのこと。
ええ、それは本日約束していると言う山海某なる者、十分お気を付け下さい』
これはいくらなんでも衝撃的な事実である。八早月の推察の中には両者が共謀している可能性も含まれていたが、それは現役神職の山海達彦に失礼だろうと言っていた。その一番可能性が薄そうなことが真とは、などと真宵は考えつつ、そのまま八早月へと伝えた。
そしてそれを聞いた八早月の表情は、明らかに嬉しそうで楽しそうなものへと変わる。その直後に宿へ目配せし制止されたうえで先の発言である。全く趣味が悪いとしか言い様がないが、これは真宵にも宿にも想定内の展開だった。
「しょ、処分ですかな? それは大罪を働いたのであれば致し方ありませぬ。
我らが守護地域とは言え他家の捕り物であれば口出しするのも野暮でしょう。
処遇については櫛田殿へお任せいたします」
「わかりました、では聞き取りが済んだ後にお役所へと引き渡しましょう。
国内の犯罪行為の操作はそちらへ任せればよろしいですからね」
「し、しばしお待ちください、処分と言うのは警察への引き渡しでしょうか?
彼らはNPOですし特に犯罪行為は行っていないのではありませんか?
そういえば伺っておりませんでしたが、八岐八家で捕らえた理由も不明です」
「そう言えばそのことについてはなにも話しておりませんでしたね。
確かに表向きは慈善団体を運営していることにはなっております。
しかし内部では粛々と宗教活動を続けておりました、いやそれは合法かと。
問題は信徒たちが知らぬ間に利用されていたことです」
「利用と言うのは強制的に寄付させるため、また洗脳でもしましたか?
だからと言って我らのような神職が出る幕ではありませぬよね?
と言うことは、宮内庁からの依頼と言うことなのでしょうか」
「どちらかと言えば逆ですね。お上に圧力がかかりうやむやにされたのです。
しかしその後も我らが守護地域で騒動を起こしましたので粛清に参った次第。
ですが異国の神職がお役目を手伝っているとは露ほども考えておりませんでした。
事前にわかっていればもう少し手心を加えても良かったのですけれどね?」
八早月はそう言いながらにこりと山海達彦へ微笑みかけた。わかっていないのは高岳の三名だけなのだが、勘のいい零愛がいたならば察していた可能性はあったかもしれない。
「それを、なぜ…… 私に聞くのでしょうか?
この地域でお役目についていたなどと言うのは推察でございますよね?
それとも庁の担当がなにか言っていたとか?」
「いいえ、昨日捕らえたおーれん氏がすべて白状したのです。
もちろん誰に依頼され、どのような条件で請け負っていたことも含めてね。
なんなら契約書も抑えてあるのですが、それら含めてどう処置すべきか……
宿おじさまならどうしますか?」
山海が八岐の力を知っていると言っても八早月はまだ子供だ。神通力の勝負ではなく、口八丁手八丁のやり取りならばなんとか切り抜けられると考えていてもおかしくはない。そんなときのために宿を呼んでいたのだが、結果的にこれは大正解だったと言えよう。
とは言っても本当は別の理由で呼んでいた。山海からは守護範囲を超えて力を振るうならば、事前に話を通したりあらかじめ事情を説明しておいたりと他にやりようはあっただろう、などと言われると踏んでいたので、事務的形式的で面倒なことを押し付けようと考えていただけである。
「そうですなあ、筆頭がおっしゃっている通りの方向が良いのでは?
我々は捜査機関ではありませんし権利もありませんからなあ。
お役目への助力を依頼され力を行使したのなら厳しい処罰はないでしょう。
ですがその陰で異国のスパイと協力関係だったとなると話は別。
資金源から何からしっかりと洗われるでしょうなあ」
宿の言葉が終わる前から山海の表情は絶望的なものに変わって行った。まさに顔面蒼白とはこのことだろう。完全に気力を失ったと見える山海達彦は廊下へ座ったままへなへなと崩れ落ちてしまった。
「なっ、山海殿? どうなされた? じいさん布団敷いてくれ!
よくわからねえが今のやり取りの中でなにか大きな問題があったんだろう?
この方ももう若くねえんだ、疲れちまったのかもしれねえがい。
ほれ、トビは頭側をそっとな、客間まで運ぶがよ」
「叔父さんたちはわからなかったかもしれないがさ、相当ヤバいぞこの件は。
だってこの地域の住民を食い物にしてた団体に力を借りてたんだろ?
いくら自分たちの保身がかかってるからってやっていいことじゃねえがよ。
こりゃ明らかな外観誘致罪って言われてもおかしくないぞ?」
「飛雄さんにはきちんと伝わったようで安心しました。
実際には昨日の倉庫ではまだ大したことをしてませんでしたけれどね。
例の魔方陣を印刷し保管、信徒へ使用方法の講義をしていた程度。
ですがその成果を試すのに私たちの守護地域へやってきたのは許し難し。
この際ですから徹底的に追い詰めて壊滅してもらいましょう」
「そうだ筆頭、もう一つのオセアニアマフィア残党はいかがいたします?
聡明殿や臣人殿はやる気満々ですから進めてしまって構いませんか?
どうせただの武装集団なので筆頭好みではないですしね」
「そうですね、残りは数人なのでしょうしお任せしますよ。
活動費はあのなんとか党の幹部議員に払って貰えば良いでしょう。
異国で活動しようと言うのですからどうせ溜めこんでるに違いありません」
「確かにそうですな、これは聡明殿が大喜びする顔が目に浮かぶと言うもの。
そう言えば中殿は車に流れ弾が当たって穴が開いたらしいですよ。
回収係は二度とやりたくないとこぼしてましたからその分――」
「もう! 私にお金の話はしないでといつも言っているではありませんか!
いつものように皆で好きに分けて頂戴! 櫛田家は質素に暮らせれば十分。
それでも今頼んでいる石祠の分くらいにはなりますよね?」
「それはもちろんです、それでは聡明殿へ伝えておきますね。
あとはこちらの山海殿についてなのですがね、できれば穏便に済ませたいなと。
当代は知りませんが先代はなかなかの人格者でして……」
「個人的な恨みがあるわけで無し、宿おじさまにお任せしますよ。
いえ別に、弱みを握ったので高岳家への口出し云々とかは考えてはいません。
そうですね…… 遠沿守翼小祠再建費用を負担してもらう程度でいかが?」
「承知しました、心に留め置いておきます。
あとの協議は僕が引き受けましょう、高岳殿もよろしいでしょうか?」
まさかここで自分に声がかかるとは思ってもいなかった高岳磯吉は、目を丸くしながらうんうんと頷くのみだ。それよりも早く山海達彦を布団へ運び寝かせようと考えていた。
なぜならば、高岳本家内で万一のことにでもなればいろいろ厄介になることが容易に想像できたからである。
『例のけるへりと言う男が中様へ白状した内容の報告です。
実は彼ら二人はこの地方の巫に依頼されお役目についていたとのこと。
ええ、それは本日約束していると言う山海某なる者、十分お気を付け下さい』
これはいくらなんでも衝撃的な事実である。八早月の推察の中には両者が共謀している可能性も含まれていたが、それは現役神職の山海達彦に失礼だろうと言っていた。その一番可能性が薄そうなことが真とは、などと真宵は考えつつ、そのまま八早月へと伝えた。
そしてそれを聞いた八早月の表情は、明らかに嬉しそうで楽しそうなものへと変わる。その直後に宿へ目配せし制止されたうえで先の発言である。全く趣味が悪いとしか言い様がないが、これは真宵にも宿にも想定内の展開だった。
「しょ、処分ですかな? それは大罪を働いたのであれば致し方ありませぬ。
我らが守護地域とは言え他家の捕り物であれば口出しするのも野暮でしょう。
処遇については櫛田殿へお任せいたします」
「わかりました、では聞き取りが済んだ後にお役所へと引き渡しましょう。
国内の犯罪行為の操作はそちらへ任せればよろしいですからね」
「し、しばしお待ちください、処分と言うのは警察への引き渡しでしょうか?
彼らはNPOですし特に犯罪行為は行っていないのではありませんか?
そういえば伺っておりませんでしたが、八岐八家で捕らえた理由も不明です」
「そう言えばそのことについてはなにも話しておりませんでしたね。
確かに表向きは慈善団体を運営していることにはなっております。
しかし内部では粛々と宗教活動を続けておりました、いやそれは合法かと。
問題は信徒たちが知らぬ間に利用されていたことです」
「利用と言うのは強制的に寄付させるため、また洗脳でもしましたか?
だからと言って我らのような神職が出る幕ではありませぬよね?
と言うことは、宮内庁からの依頼と言うことなのでしょうか」
「どちらかと言えば逆ですね。お上に圧力がかかりうやむやにされたのです。
しかしその後も我らが守護地域で騒動を起こしましたので粛清に参った次第。
ですが異国の神職がお役目を手伝っているとは露ほども考えておりませんでした。
事前にわかっていればもう少し手心を加えても良かったのですけれどね?」
八早月はそう言いながらにこりと山海達彦へ微笑みかけた。わかっていないのは高岳の三名だけなのだが、勘のいい零愛がいたならば察していた可能性はあったかもしれない。
「それを、なぜ…… 私に聞くのでしょうか?
この地域でお役目についていたなどと言うのは推察でございますよね?
それとも庁の担当がなにか言っていたとか?」
「いいえ、昨日捕らえたおーれん氏がすべて白状したのです。
もちろん誰に依頼され、どのような条件で請け負っていたことも含めてね。
なんなら契約書も抑えてあるのですが、それら含めてどう処置すべきか……
宿おじさまならどうしますか?」
山海が八岐の力を知っていると言っても八早月はまだ子供だ。神通力の勝負ではなく、口八丁手八丁のやり取りならばなんとか切り抜けられると考えていてもおかしくはない。そんなときのために宿を呼んでいたのだが、結果的にこれは大正解だったと言えよう。
とは言っても本当は別の理由で呼んでいた。山海からは守護範囲を超えて力を振るうならば、事前に話を通したりあらかじめ事情を説明しておいたりと他にやりようはあっただろう、などと言われると踏んでいたので、事務的形式的で面倒なことを押し付けようと考えていただけである。
「そうですなあ、筆頭がおっしゃっている通りの方向が良いのでは?
我々は捜査機関ではありませんし権利もありませんからなあ。
お役目への助力を依頼され力を行使したのなら厳しい処罰はないでしょう。
ですがその陰で異国のスパイと協力関係だったとなると話は別。
資金源から何からしっかりと洗われるでしょうなあ」
宿の言葉が終わる前から山海の表情は絶望的なものに変わって行った。まさに顔面蒼白とはこのことだろう。完全に気力を失ったと見える山海達彦は廊下へ座ったままへなへなと崩れ落ちてしまった。
「なっ、山海殿? どうなされた? じいさん布団敷いてくれ!
よくわからねえが今のやり取りの中でなにか大きな問題があったんだろう?
この方ももう若くねえんだ、疲れちまったのかもしれねえがい。
ほれ、トビは頭側をそっとな、客間まで運ぶがよ」
「叔父さんたちはわからなかったかもしれないがさ、相当ヤバいぞこの件は。
だってこの地域の住民を食い物にしてた団体に力を借りてたんだろ?
いくら自分たちの保身がかかってるからってやっていいことじゃねえがよ。
こりゃ明らかな外観誘致罪って言われてもおかしくないぞ?」
「飛雄さんにはきちんと伝わったようで安心しました。
実際には昨日の倉庫ではまだ大したことをしてませんでしたけれどね。
例の魔方陣を印刷し保管、信徒へ使用方法の講義をしていた程度。
ですがその成果を試すのに私たちの守護地域へやってきたのは許し難し。
この際ですから徹底的に追い詰めて壊滅してもらいましょう」
「そうだ筆頭、もう一つのオセアニアマフィア残党はいかがいたします?
聡明殿や臣人殿はやる気満々ですから進めてしまって構いませんか?
どうせただの武装集団なので筆頭好みではないですしね」
「そうですね、残りは数人なのでしょうしお任せしますよ。
活動費はあのなんとか党の幹部議員に払って貰えば良いでしょう。
異国で活動しようと言うのですからどうせ溜めこんでるに違いありません」
「確かにそうですな、これは聡明殿が大喜びする顔が目に浮かぶと言うもの。
そう言えば中殿は車に流れ弾が当たって穴が開いたらしいですよ。
回収係は二度とやりたくないとこぼしてましたからその分――」
「もう! 私にお金の話はしないでといつも言っているではありませんか!
いつものように皆で好きに分けて頂戴! 櫛田家は質素に暮らせれば十分。
それでも今頼んでいる石祠の分くらいにはなりますよね?」
「それはもちろんです、それでは聡明殿へ伝えておきますね。
あとはこちらの山海殿についてなのですがね、できれば穏便に済ませたいなと。
当代は知りませんが先代はなかなかの人格者でして……」
「個人的な恨みがあるわけで無し、宿おじさまにお任せしますよ。
いえ別に、弱みを握ったので高岳家への口出し云々とかは考えてはいません。
そうですね…… 遠沿守翼小祠再建費用を負担してもらう程度でいかが?」
「承知しました、心に留め置いておきます。
あとの協議は僕が引き受けましょう、高岳殿もよろしいでしょうか?」
まさかここで自分に声がかかるとは思ってもいなかった高岳磯吉は、目を丸くしながらうんうんと頷くのみだ。それよりも早く山海達彦を布団へ運び寝かせようと考えていた。
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