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第十二章 弥生(三月)
326.三月九日 午後 複雑な想い
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騒がしい朝を過ごした一同が朝餉を済ませて一息入れていると、八早月がいよいよ本日行う水神白蛇分祠の創建について説明を始めた。
「こう言った儀式は夕方から夜中に行われることが通例なのよ。
理由は明確、現世と常世の関連性が近づくためね、だからこそ注意が必要だわ。
逢魔が時から丑三つ時にかけてと言うのは妖の活動が活発になるのだから」
「逢魔が時って黄昏時、つまり夕方ってことか。まあ確かにそうだよな。
船の事故も漁から帰ってくる時間帯に起きることが多いもん」
「交通事故も夕方から増えるんだよね? やっぱり妖が関係あるのかな?」
「全てではないにせよ多少の関連はあるでしょうね。
だからこそ人々は昔からその時間を特別視しているのだから。
それでも儀式に都合が良いのは確かだわ、よって創建の儀は十六時からとします」
「それまでは? 早起きしすぎたせいでずいぶん時間があるように感じるな。
一眠りしても構わないだろうけど、せっかく遊びに来たんだからなあ。
あんま時間を無駄にするのも馬鹿らしいって言うかむしろバカ?」
「その違いは分からないけど確かにもったいないよね。
アタシ山菜取りしてみたい! 八早月ちゃん案内してよ。
夢と零愛さんも一緒に行こうよー」
「ウチは構わんよ、山ん中入って行くのってなんか楽しそうだし。
熊が出ても八早月ならなんとでもするだろ? よし今晩は熊鍋だな!」
「もう熊と遭遇するのは勘弁してもらいたいものね、私はパス。
家でのんびりしながら待ってるわ。どうせお昼には戻ってくるんでしょ?
それまで玉枝さんに料理教わるのもいいかもしれない、うんそうしよっと」
「んじゃ綾ちゃんは―― ああ、まあそうだよね」
美晴が綾乃へ目をやると、そこには嬉しそうにまとわりつく秋菜がいる。これはどう考えても開放してくれそうにない。おそらくはこのまま夕方まで共に過ごすことになるのは誰が見ても明らかで、もちろん直臣も一緒ということになる。
「なるほど、わかったわ、では私と美晴さんと零愛さんは山で山菜取りへ
夢路さんは家で待っている、そして綾乃さんは義妹の面倒を見ると言うことね」
「ちょっと八早月ちゃん、義妹じゃないっては!」
「大きくは違わないのだから気にしなくてもいいわ、ね、秋菜?
お姉ちゃんはお姉ちゃんでしょう? 遊んでくれるのだから嬉しいわよね?」
「あきなうれしー、お兄ちゃんとお姉ちゃんいっつもなかよしだからー」
とまあこんな感じで各自自由行動となった。打ち合わせ通り零愛と美晴は八早月と連れ立って山菜取りへ、山歩きをしたくないと家に残った夢路は一人になると何かに取りつかれたかのように絵を描きはじめた。
そして綾乃は当然のように直臣と二人で、と言うわけにはいかず、庭で秋菜と一緒に縄跳びやボール遊びをしながら過ごす。その様子はまるで若夫婦のようだと房枝が冷やかしていたが、たまたま外の空気を吸いに来た夢路に聞かれたことに誰も気付いていなかった。
昼近くに戻ってきた八早月たちを待って昼餉を済ませた後、さすがに疲れたのか美晴と零愛は一休みである。時を同じくして童女の秋菜も昼寝の時間なのだが、すぐ隣へ寝転がった綾乃があやしている姿を見たら、四宮兄妹と綾乃の関係が浅いと思うものなどいるはずもない。
そんな様子を眺めながら温かい気持ちになりかけた八早月だが、それを阻害するように心がざわついて仕方がない。それは朝から飛雄の姿が見えないことと大いに関係があった。
鍛錬後に食事を済ませ、それぞれが予定について話しているときにはすでに姿は見えず、一人でこそこそと移動していたのだ。とは言っても櫛田家の敷地内、いや、八畑村全域であったとしても、八早月の手中にいるようなものなのだから存在を隠すことなどできやしない。
つまりどこで何をしているのかはちゃんと把握しており、だからこそ平常心を保っていられないのだ。
『八早月様、もう気にすることはないではございませぬか。
飛雄様と仲良くされているのならそれは良きこと、嘆くことではございません』
『わかっています、わかっているからこそ落ち着いていられないのです。
今でも愚かな行動を許しがたい気持ちはぬぐえません、それでも――
飛雄さんが慕ってくれていることを嬉しく思う自分もいる。
これで混乱しないでいられるほど私の精神は成熟しておりません』
なんとか心を落ち着かせようと優しく語りかけている真宵だが、その右手は随分前から左手で抑える小太刀の柄を握りしめている。今この瞬間にも抜刀しそうなほど小刻みに震える鞘と鍔の間はカタカタと音を立てていた。
「なんと未熟なことか、なんと恥ずべきことか、なんと愚かなことか。
私には人を諭す資格などありません、今すぐにでも腹を切ってしまいたい!」
「ちょ、ちょっと八早月ちゃん、突然どうしたの!? 物騒すぎるよ。
秋菜ちゃんが起きちゃうから落ち着いて、真宵さんとなにかあったの?」
『いえ、ご心配には及びませぬ、儀式が近づき気持ちが高ぶっているのです。
綾乃殿も後ほど力を使われるのですから少しお休みになられると良いかと。』
「あれ? 私は立ってるだけでいいって言ってたのに?
でもこの間も特に何もしなかったから同じようなことだよね、きっと」
「ああごめんなさい、つい口から出てしまったのね。真宵さんもありがとう。
先日の双尾弧神藻小祠創建儀式の際は私の力が広がりすぎないよう、綾乃さんに吸収してもらったのよ」
「じゃあやっぱり立ってるだけでいいってことだね。
仕組みはよくわからないけど雨漏りバケツみたいなもの?」
「それは言いえて妙ね、未熟な私では自分の神通力をきちんと制御できないのよ。
だから強い力を発動させると周囲にばらまいてしまうことがあるの。
何もないところや妖相手ならそれでも問題は無いのだけれどね……」
「そっか、こないだみたいに観衆がいたり、今日もみんないるから危ないかも?
でもそれなら私は平気なのかが気になるんだけど……」
「綾乃さんは私と同系統、つまり八岐大蛇様の加護を持っているのだから平気よ。
八家の者たちならいくら近くにいてもなんともないのはわかっているわ。
でもそうでない人たちがいるでしょう? 力を持たないだけじゃなく」
「そっか、零愛さんたちは力がある分だけ感受性も高いってことじゃない?
磁石で言えばS極とN極みたいに引き付けあったり逆に反発したりとかさ」
「そ、そうね、理科は苦手でないけれど、その表現はピンとこないわね。
でも相性があることは間違いないわ、これも実証済みなのよ」
「実証済み…… それって以前になにかあったってことだよね?
飛雄さんと反発し合っちゃったとか? まさかキ、キスしようとしたとか!?」
「なっ、なんでそうなるのかしら!? 自分と一緒にしないでちょうだい!
私は綾乃さんより年下なのだからまだ経験がないわよ!」
「ちがっ、違うよ、私もまだだから、ホントだよ? まだなにもしてないってば。
ちょっとそんな眼で見ないで、本当にホントなんだか―― …………」
綾乃はうっかりしていたが、自分が寝かしつけている秋菜の向こう側には直臣が腰かけているのだ。その直臣と言えば、この場から去ることも話に参加することもできずただただ顔を赤くしている。
その純朴さを好ましく感じる綾乃と、二人はやはり良い夫婦になれると確信する八早月、さらには遠巻きに眺めて息遣いを荒くする夢路と言う摩訶不思議な光景が繰り広げられている櫛田家の庭先であった。
「こう言った儀式は夕方から夜中に行われることが通例なのよ。
理由は明確、現世と常世の関連性が近づくためね、だからこそ注意が必要だわ。
逢魔が時から丑三つ時にかけてと言うのは妖の活動が活発になるのだから」
「逢魔が時って黄昏時、つまり夕方ってことか。まあ確かにそうだよな。
船の事故も漁から帰ってくる時間帯に起きることが多いもん」
「交通事故も夕方から増えるんだよね? やっぱり妖が関係あるのかな?」
「全てではないにせよ多少の関連はあるでしょうね。
だからこそ人々は昔からその時間を特別視しているのだから。
それでも儀式に都合が良いのは確かだわ、よって創建の儀は十六時からとします」
「それまでは? 早起きしすぎたせいでずいぶん時間があるように感じるな。
一眠りしても構わないだろうけど、せっかく遊びに来たんだからなあ。
あんま時間を無駄にするのも馬鹿らしいって言うかむしろバカ?」
「その違いは分からないけど確かにもったいないよね。
アタシ山菜取りしてみたい! 八早月ちゃん案内してよ。
夢と零愛さんも一緒に行こうよー」
「ウチは構わんよ、山ん中入って行くのってなんか楽しそうだし。
熊が出ても八早月ならなんとでもするだろ? よし今晩は熊鍋だな!」
「もう熊と遭遇するのは勘弁してもらいたいものね、私はパス。
家でのんびりしながら待ってるわ。どうせお昼には戻ってくるんでしょ?
それまで玉枝さんに料理教わるのもいいかもしれない、うんそうしよっと」
「んじゃ綾ちゃんは―― ああ、まあそうだよね」
美晴が綾乃へ目をやると、そこには嬉しそうにまとわりつく秋菜がいる。これはどう考えても開放してくれそうにない。おそらくはこのまま夕方まで共に過ごすことになるのは誰が見ても明らかで、もちろん直臣も一緒ということになる。
「なるほど、わかったわ、では私と美晴さんと零愛さんは山で山菜取りへ
夢路さんは家で待っている、そして綾乃さんは義妹の面倒を見ると言うことね」
「ちょっと八早月ちゃん、義妹じゃないっては!」
「大きくは違わないのだから気にしなくてもいいわ、ね、秋菜?
お姉ちゃんはお姉ちゃんでしょう? 遊んでくれるのだから嬉しいわよね?」
「あきなうれしー、お兄ちゃんとお姉ちゃんいっつもなかよしだからー」
とまあこんな感じで各自自由行動となった。打ち合わせ通り零愛と美晴は八早月と連れ立って山菜取りへ、山歩きをしたくないと家に残った夢路は一人になると何かに取りつかれたかのように絵を描きはじめた。
そして綾乃は当然のように直臣と二人で、と言うわけにはいかず、庭で秋菜と一緒に縄跳びやボール遊びをしながら過ごす。その様子はまるで若夫婦のようだと房枝が冷やかしていたが、たまたま外の空気を吸いに来た夢路に聞かれたことに誰も気付いていなかった。
昼近くに戻ってきた八早月たちを待って昼餉を済ませた後、さすがに疲れたのか美晴と零愛は一休みである。時を同じくして童女の秋菜も昼寝の時間なのだが、すぐ隣へ寝転がった綾乃があやしている姿を見たら、四宮兄妹と綾乃の関係が浅いと思うものなどいるはずもない。
そんな様子を眺めながら温かい気持ちになりかけた八早月だが、それを阻害するように心がざわついて仕方がない。それは朝から飛雄の姿が見えないことと大いに関係があった。
鍛錬後に食事を済ませ、それぞれが予定について話しているときにはすでに姿は見えず、一人でこそこそと移動していたのだ。とは言っても櫛田家の敷地内、いや、八畑村全域であったとしても、八早月の手中にいるようなものなのだから存在を隠すことなどできやしない。
つまりどこで何をしているのかはちゃんと把握しており、だからこそ平常心を保っていられないのだ。
『八早月様、もう気にすることはないではございませぬか。
飛雄様と仲良くされているのならそれは良きこと、嘆くことではございません』
『わかっています、わかっているからこそ落ち着いていられないのです。
今でも愚かな行動を許しがたい気持ちはぬぐえません、それでも――
飛雄さんが慕ってくれていることを嬉しく思う自分もいる。
これで混乱しないでいられるほど私の精神は成熟しておりません』
なんとか心を落ち着かせようと優しく語りかけている真宵だが、その右手は随分前から左手で抑える小太刀の柄を握りしめている。今この瞬間にも抜刀しそうなほど小刻みに震える鞘と鍔の間はカタカタと音を立てていた。
「なんと未熟なことか、なんと恥ずべきことか、なんと愚かなことか。
私には人を諭す資格などありません、今すぐにでも腹を切ってしまいたい!」
「ちょ、ちょっと八早月ちゃん、突然どうしたの!? 物騒すぎるよ。
秋菜ちゃんが起きちゃうから落ち着いて、真宵さんとなにかあったの?」
『いえ、ご心配には及びませぬ、儀式が近づき気持ちが高ぶっているのです。
綾乃殿も後ほど力を使われるのですから少しお休みになられると良いかと。』
「あれ? 私は立ってるだけでいいって言ってたのに?
でもこの間も特に何もしなかったから同じようなことだよね、きっと」
「ああごめんなさい、つい口から出てしまったのね。真宵さんもありがとう。
先日の双尾弧神藻小祠創建儀式の際は私の力が広がりすぎないよう、綾乃さんに吸収してもらったのよ」
「じゃあやっぱり立ってるだけでいいってことだね。
仕組みはよくわからないけど雨漏りバケツみたいなもの?」
「それは言いえて妙ね、未熟な私では自分の神通力をきちんと制御できないのよ。
だから強い力を発動させると周囲にばらまいてしまうことがあるの。
何もないところや妖相手ならそれでも問題は無いのだけれどね……」
「そっか、こないだみたいに観衆がいたり、今日もみんないるから危ないかも?
でもそれなら私は平気なのかが気になるんだけど……」
「綾乃さんは私と同系統、つまり八岐大蛇様の加護を持っているのだから平気よ。
八家の者たちならいくら近くにいてもなんともないのはわかっているわ。
でもそうでない人たちがいるでしょう? 力を持たないだけじゃなく」
「そっか、零愛さんたちは力がある分だけ感受性も高いってことじゃない?
磁石で言えばS極とN極みたいに引き付けあったり逆に反発したりとかさ」
「そ、そうね、理科は苦手でないけれど、その表現はピンとこないわね。
でも相性があることは間違いないわ、これも実証済みなのよ」
「実証済み…… それって以前になにかあったってことだよね?
飛雄さんと反発し合っちゃったとか? まさかキ、キスしようとしたとか!?」
「なっ、なんでそうなるのかしら!? 自分と一緒にしないでちょうだい!
私は綾乃さんより年下なのだからまだ経験がないわよ!」
「ちがっ、違うよ、私もまだだから、ホントだよ? まだなにもしてないってば。
ちょっとそんな眼で見ないで、本当にホントなんだか―― …………」
綾乃はうっかりしていたが、自分が寝かしつけている秋菜の向こう側には直臣が腰かけているのだ。その直臣と言えば、この場から去ることも話に参加することもできずただただ顔を赤くしている。
その純朴さを好ましく感じる綾乃と、二人はやはり良い夫婦になれると確信する八早月、さらには遠巻きに眺めて息遣いを荒くする夢路と言う摩訶不思議な光景が繰り広げられている櫛田家の庭先であった。
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