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第十二章 弥生(三月)
332.三月十三日 午後 持久走大会での勝負
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出発直前、八早月はもう少しで松平を斬るところだった。
「あれ!? 櫛田はまだ出発していなかったのか? もう最終組だからな。
随分戻ってこないからうっかりしていたが―― ああ、そうか、まあ……」
『八早月様いけません! お気を確かに!』
小太刀の柄を握りしめ、抜刀する自身を抑えつけつつ命を出している八早月を懸命に諫める真宵だった。松平が言わんとすることはわからなくもないが、いくら列を離れて長かったからと言って、一人の女性を前に勘ぐる内容ではないのは確か、無礼打ちにされても仕方ないとも言える。
こうして出発直前に大騒ぎを起こしてしまうところを何とか堪え、他の生徒たちと共に開始位置へと並んだ。その列にいるのは新庄を含めて皆が学園選りすぐりの男子たちのため、いかにもスポーツマンと言った風体で立派な体躯をしている。その中に八早月が混じるとそれはそれは小さく見えるのも致し方ない。
最後尾からひょっこりと顔を出した小兵を見た男子は直臣以外全員が驚いているがそれも当然だろう。体育祭での活躍以来、体力やスポーツに自信のある男子生徒で八早月を知らないものはいない。その一番手とも言える新庄が真っ先に声をかけてきた。
「なんだ師匠、まさかの置いてきぼり? それとも十五キロ組だったりする?
もしそうなら四宮先輩共々勝負しよう! 俺は長距離に自信あるから負けんぜ」
「ちょっと待った、姫も十五キロだと言うならオレも挑みたいよ。
バッティングで後塵を拝したままじゃみっともないからさ」
「こらこら横田、先輩を差し置いて何を言ってるんだ。僕だって見返したいぞ。
それに書道部の四宮君までこっちに移動してくるとは驚きだよ。
そんなに走りに自信があるということかい?」
「いや、これには事情が―― まあ健康のために走っとこうかなと。
勝負なんて言ったって僕に勝ち目はないからマイペースで行かせてもらうよ」
「でも四宮先輩ってウチのクラスの寒鳴と婚約してるんですよね?
ボクちょっと気になってたのに何もしないうちに失恋した気分……」
「いいから浜は割り込んでくるんじゃないよ、失恋とか知るかって。
それよりもいいか、同じボーイズでもライバルだからな? 真剣勝負だ!」
「望むところですよ、江越先輩こそ後で手を抜けとか言わないで下さいよ?
今日こそは横田に勝ってやるぞー」
ボーイズと言うのはどうやら郊外の野球チームのことらしく、文化部には負けられないと意気込んでいるし、同じように校外で剣道場に通っている新庄やサッカークラブの面々をもお互いをライバル視しているようだ。
面倒なことになったと眉間にしわを寄せた直臣と違い、事情がよくわかっていない八早月は勝負などどうでも良かった。それよりも先ほど一番大柄な二年生が自分のことを姫と呼んだことが気になっていたのだ。
『真宵さん、私がなぜ姫と呼ばれたのかわかりますか?
侮辱ではなさそうですが理由がわからずもやもやしますね』
『八早月様にしては珍しきこと、直接聞いてしまえばよろしいのでは?
それとも万一侮蔑であった際に感情を押さえられそうにないとお考えでしょうか』
『それもありますね、先ほどは何とか耐えましたが二度目はどうなることやら』
あまり重要ではないことに気を取られ、真相を知るはずもない真宵へ尋ねるくらいにうっかりしていたが、ここには念話が聞こえる者がもう一人いる。それを思い出させるように、八早月の念へ直臣が割り込んできた。どうやら事情を知っていると言った様子である。
『筆頭、実は一部の男子生徒の間では筆頭のことを姫様と呼ぶ者たちがいるのです。
当初は体育祭で負かされた生徒たちだけだったのですが、いつの間にかそこそこ広まっており……』
『そんなことがあるのなら早く教えてくれても良かったではありませんか。
それとも私に隠し事をして弱みでも握ろうと考えたのですか?』
『まっ、まさかそんなこと! 言う機会がなかっただけですから……』
『ふふ、もちろん冗談ですよ、それにしても姫ですか、悪い気はしませんよ?
ですが私の配下になれるほどの実力者かどうか、まずはその力を測らせてもらいましょう』
ますます嫌な予感が加速する燃料を与えてしまったと直臣は後悔したが時すでに遅し。間もなくスタートとなるため体育教師から声がかかった。
「ほらほら、いつまでもおしゃべりをしているんじゃない。
走りながらしゃべっていると舌をかむぞ、人数が少ないから二列でいいかな?
―― っと、そこの一年女子は一番後ろからにしておきなさい。
スタートで後ろからぶつかるやつがいると危ないからな」
「承知しました、ええと体育の―― 山村さんでしたね、配慮に感謝しますよ」
「だから櫛田! 教師をさん付けで呼ぶなとあれほど……
山村先生、後で良く言って聞かせますから、本当に失礼しまして申し訳ありません」
なぜか松平が瞬時に謝罪しているが、恐らく教師間の力関係でもあるのだろうと八早月は笑みを浮かべた。その様子はもちろん松平にしっかり見られており、教室へ戻ってから小言が待っていることを予感させる。
スタート直前にまたもやトラブルになるかと思われたが、松平より一回り年上でベテラン体育教師の山村実子はその程度で腹を立てたりはせず、笑いながら号令用のピストルを構えた。並び順は二年生が前で三年生がその後ろ、八早月はさらにその後ろに一人はみ出して出発に備えた。
「位置について、ヨーイ!」『プピー』
気の抜けた合図とともにまずは二年生が飛び出した。一歩遅れて三年生が続いたがあっという間に一人だけ加速してみるみる小さくなっていく。その姿を見て直臣が呆れたように鼻で笑ったのだが、あの江越と言う三年生と因縁でもあるのだろうか。
そんな風にのんびりと観察しながらトコトコと校門を出た八早月は、一旦振り返り不安そうに見送る松平へ手を振ってからゆっくりと走り始める。
その直前、僅かに不機嫌な表情を作ったが、走り出した時に小石を後ろへ蹴飛ばし、それが松平の弁慶の泣き所へ直撃したのを確認するとどうやら機嫌を直したようだ。
『見ましたか? あの心配そうな、まるで私がお腹でも壊しているかの表情です。
無礼極まりない、まったく失礼してしまいますよ』
『ですがご心配下さっているのでしょう?
さすがに石をぶつけるのはやりすぎだったのではございませんか?
しかもそれを藻殿も手伝うなどと言う戯れを……』
『いえいえ、私はただ位置をお伝えしたのみ、悪意はございませぬよ?
それよりも随分と置いて行かれましたがよろしいのですか?
あまり離されると人非ざる力を見せる羽目になってしまわれましょう』
『それもそうですね、ではさっさと追いついてしまいましょうか。
一人ずつならきっと気が付かれはしません、まずはあの小柄な男子から。
念を押しますが皆さんよろしいですか? 絶対に手だし無用でお願いしますよ?』
だが配下の三名がどう頭をひねっても、八早月に手助けが必要な状況が思い浮かばない。結局誰も返事ができずにいる間に最後尾の生徒へ追いついてしまった。
隣に並んでからにこりと微笑むと、息を荒げた男子生徒もなんとか愛想笑いを返してきた。だが一人置いて行かれてペースを乱してしまったのか、今にも足を止めそうなほど息遣いが荒い。
それを見た八早月は一人で走るのではない難しさを改めて感じ、そう言えば八岐贄の面々に修行を付けている際、皆があっという間にへばってしまうのはこう言う理由からなのだろうと、合同稽古をとうに終えた今になってようやく気付いたのであった。
「あれ!? 櫛田はまだ出発していなかったのか? もう最終組だからな。
随分戻ってこないからうっかりしていたが―― ああ、そうか、まあ……」
『八早月様いけません! お気を確かに!』
小太刀の柄を握りしめ、抜刀する自身を抑えつけつつ命を出している八早月を懸命に諫める真宵だった。松平が言わんとすることはわからなくもないが、いくら列を離れて長かったからと言って、一人の女性を前に勘ぐる内容ではないのは確か、無礼打ちにされても仕方ないとも言える。
こうして出発直前に大騒ぎを起こしてしまうところを何とか堪え、他の生徒たちと共に開始位置へと並んだ。その列にいるのは新庄を含めて皆が学園選りすぐりの男子たちのため、いかにもスポーツマンと言った風体で立派な体躯をしている。その中に八早月が混じるとそれはそれは小さく見えるのも致し方ない。
最後尾からひょっこりと顔を出した小兵を見た男子は直臣以外全員が驚いているがそれも当然だろう。体育祭での活躍以来、体力やスポーツに自信のある男子生徒で八早月を知らないものはいない。その一番手とも言える新庄が真っ先に声をかけてきた。
「なんだ師匠、まさかの置いてきぼり? それとも十五キロ組だったりする?
もしそうなら四宮先輩共々勝負しよう! 俺は長距離に自信あるから負けんぜ」
「ちょっと待った、姫も十五キロだと言うならオレも挑みたいよ。
バッティングで後塵を拝したままじゃみっともないからさ」
「こらこら横田、先輩を差し置いて何を言ってるんだ。僕だって見返したいぞ。
それに書道部の四宮君までこっちに移動してくるとは驚きだよ。
そんなに走りに自信があるということかい?」
「いや、これには事情が―― まあ健康のために走っとこうかなと。
勝負なんて言ったって僕に勝ち目はないからマイペースで行かせてもらうよ」
「でも四宮先輩ってウチのクラスの寒鳴と婚約してるんですよね?
ボクちょっと気になってたのに何もしないうちに失恋した気分……」
「いいから浜は割り込んでくるんじゃないよ、失恋とか知るかって。
それよりもいいか、同じボーイズでもライバルだからな? 真剣勝負だ!」
「望むところですよ、江越先輩こそ後で手を抜けとか言わないで下さいよ?
今日こそは横田に勝ってやるぞー」
ボーイズと言うのはどうやら郊外の野球チームのことらしく、文化部には負けられないと意気込んでいるし、同じように校外で剣道場に通っている新庄やサッカークラブの面々をもお互いをライバル視しているようだ。
面倒なことになったと眉間にしわを寄せた直臣と違い、事情がよくわかっていない八早月は勝負などどうでも良かった。それよりも先ほど一番大柄な二年生が自分のことを姫と呼んだことが気になっていたのだ。
『真宵さん、私がなぜ姫と呼ばれたのかわかりますか?
侮辱ではなさそうですが理由がわからずもやもやしますね』
『八早月様にしては珍しきこと、直接聞いてしまえばよろしいのでは?
それとも万一侮蔑であった際に感情を押さえられそうにないとお考えでしょうか』
『それもありますね、先ほどは何とか耐えましたが二度目はどうなることやら』
あまり重要ではないことに気を取られ、真相を知るはずもない真宵へ尋ねるくらいにうっかりしていたが、ここには念話が聞こえる者がもう一人いる。それを思い出させるように、八早月の念へ直臣が割り込んできた。どうやら事情を知っていると言った様子である。
『筆頭、実は一部の男子生徒の間では筆頭のことを姫様と呼ぶ者たちがいるのです。
当初は体育祭で負かされた生徒たちだけだったのですが、いつの間にかそこそこ広まっており……』
『そんなことがあるのなら早く教えてくれても良かったではありませんか。
それとも私に隠し事をして弱みでも握ろうと考えたのですか?』
『まっ、まさかそんなこと! 言う機会がなかっただけですから……』
『ふふ、もちろん冗談ですよ、それにしても姫ですか、悪い気はしませんよ?
ですが私の配下になれるほどの実力者かどうか、まずはその力を測らせてもらいましょう』
ますます嫌な予感が加速する燃料を与えてしまったと直臣は後悔したが時すでに遅し。間もなくスタートとなるため体育教師から声がかかった。
「ほらほら、いつまでもおしゃべりをしているんじゃない。
走りながらしゃべっていると舌をかむぞ、人数が少ないから二列でいいかな?
―― っと、そこの一年女子は一番後ろからにしておきなさい。
スタートで後ろからぶつかるやつがいると危ないからな」
「承知しました、ええと体育の―― 山村さんでしたね、配慮に感謝しますよ」
「だから櫛田! 教師をさん付けで呼ぶなとあれほど……
山村先生、後で良く言って聞かせますから、本当に失礼しまして申し訳ありません」
なぜか松平が瞬時に謝罪しているが、恐らく教師間の力関係でもあるのだろうと八早月は笑みを浮かべた。その様子はもちろん松平にしっかり見られており、教室へ戻ってから小言が待っていることを予感させる。
スタート直前にまたもやトラブルになるかと思われたが、松平より一回り年上でベテラン体育教師の山村実子はその程度で腹を立てたりはせず、笑いながら号令用のピストルを構えた。並び順は二年生が前で三年生がその後ろ、八早月はさらにその後ろに一人はみ出して出発に備えた。
「位置について、ヨーイ!」『プピー』
気の抜けた合図とともにまずは二年生が飛び出した。一歩遅れて三年生が続いたがあっという間に一人だけ加速してみるみる小さくなっていく。その姿を見て直臣が呆れたように鼻で笑ったのだが、あの江越と言う三年生と因縁でもあるのだろうか。
そんな風にのんびりと観察しながらトコトコと校門を出た八早月は、一旦振り返り不安そうに見送る松平へ手を振ってからゆっくりと走り始める。
その直前、僅かに不機嫌な表情を作ったが、走り出した時に小石を後ろへ蹴飛ばし、それが松平の弁慶の泣き所へ直撃したのを確認するとどうやら機嫌を直したようだ。
『見ましたか? あの心配そうな、まるで私がお腹でも壊しているかの表情です。
無礼極まりない、まったく失礼してしまいますよ』
『ですがご心配下さっているのでしょう?
さすがに石をぶつけるのはやりすぎだったのではございませんか?
しかもそれを藻殿も手伝うなどと言う戯れを……』
『いえいえ、私はただ位置をお伝えしたのみ、悪意はございませぬよ?
それよりも随分と置いて行かれましたがよろしいのですか?
あまり離されると人非ざる力を見せる羽目になってしまわれましょう』
『それもそうですね、ではさっさと追いついてしまいましょうか。
一人ずつならきっと気が付かれはしません、まずはあの小柄な男子から。
念を押しますが皆さんよろしいですか? 絶対に手だし無用でお願いしますよ?』
だが配下の三名がどう頭をひねっても、八早月に手助けが必要な状況が思い浮かばない。結局誰も返事ができずにいる間に最後尾の生徒へ追いついてしまった。
隣に並んでからにこりと微笑むと、息を荒げた男子生徒もなんとか愛想笑いを返してきた。だが一人置いて行かれてペースを乱してしまったのか、今にも足を止めそうなほど息遣いが荒い。
それを見た八早月は一人で走るのではない難しさを改めて感じ、そう言えば八岐贄の面々に修行を付けている際、皆があっという間にへばってしまうのはこう言う理由からなのだろうと、合同稽古をとうに終えた今になってようやく気付いたのであった。
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