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第十二章 弥生(三月)
346.三月二十一日 夕餉時 彼岸の騒動
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今週は春の彼岸と言うことで、中日の昨日は櫛田家でも例に漏れず墓参りを済ませてきた。その晩の夕餉には当然のように牡丹餅が出され、小豆餡が好物な八早月はいつもよりたくさん食べたはずだった。
それなのに今晩も八早月の前には牡丹餅が出されている。もちろん昨晩の残りではあるのだが、いくらなんでも作りすぎではなかったのかと玉枝が笑いながら運んできた。
「お嬢様ならこれくらい食べてもまだ足りねえかもしれねですからな。
責任あるお立場ですしたーんと召し上がって大きくならねといけんでしょう」
「玉枝さんったら、そうやってすぐに背丈のことを言うのは止めてくださいな。
進級後には身体測定がありますし、目にもの見せてやりますから」
そう言いながら目の前のぼたもちをつまみあげ、一口、二口と頬張った。玉枝はその様子を見ながら『はいはい』と微笑みつつ吸い物を手元へと運ぶ。甘さでいっぱいになった口の中には、鰹出汁の風味と共に根菜の土臭さが広がっていく。
「甘いもの好きではありますが、続けて塩辛いものを口にするのもまた堪りません。
そう言えば春の彼岸では牡丹の季節にはまだ早いのになぜ牡丹餅なのでしょうね。
旧暦に直したとしても現代の四月から五月に掛けてでしょう?
だとしてももうひと月近く先ではありませんか」
「さいですねえ、ではこの憎きぼたもちは下げてしまいましょうか?」
「そう言うことは言っておりません。もちろん頂きますからご心配なく。
玉枝さんはすぐそうやって意地悪言うんですから、もう」
「お嬢様が理屈っぽいのがいけないのでございますよ。
甘いものは頭を空にして心地よくいただくのが一番でございます」
「確かにそうかもしれない、私としたことがぼたもちに礼を欠いたわ。
でもようやく雪が減って移動販売が来やすくなるから助かるわね。
冬の間はあんころ餅不足で痩せてしまいそうだったもの」
「そこまでお食べになりていなら学校帰りにお求めになればよろしのに。
村のもんも今はもう移動販売だけに頼っちゃおりませぬよ?」
「だからこそよ、利用者が減ってしまったら来てくれなくなるかもしれない。
そうしたら麓の長屋では一切買い物ができなくなってしまうでしょうに」
「まああっこの爺婆は外へ買い物は行かれねでしょねえ。
ですんが、移動販売に来てんのも大分爺になりましたからいつまで続くか」
移動販売が商売だと言っても個人が善意込みでしてくれていることである。無理が効かなくなれば廃業するのも当然のこと。食料品と日用品が中心で高価なものを取り扱っているわけではないので売り上げも微々たるものではないだろうか。
もし今来ている商店が来なくなったらどうするのだろうか。村人は全て家族のようなものだと考えているだけに、八早月にとっても他人事ではない。玉枝の一言がきっかけで随分と頭を悩ませることになってしまった。
だが八早月の心配はまさに考えすぎであることが、この直後判明することとなった。なんと言っても今は戦国時代でも江戸時代でもないのだから。
『すいませーん、こちら櫛田様のお宅で間違いないでしょうかー
イノシシマークの宅配便でーす』
「はいはいはい、お待ちくださーい、ただいま参りまーす!」
奥で床の支度をしていた房枝が大きな声で返事をしながら玄関へ向かった。こんな時間に訪問者とはいったい何事だろうかと思ったが、真っ先に名乗っているのだから答えは明確である。
「お母様!? こんなところへ配達がやってくるなんて知っていましたか?
玉枝さんはどうですか? まさか郵便局以外がここまで上がってくるとは驚きです」
「あらあら、八早月ちゃんは本当に同じ現代に生きているのかしら?
もう何度も頼んでいて、今日はたまたま夜になっただけなのよ?」
「何かを頼んでいると? どこのだれに何を頼んでいると言うのですか?
わざわざこんな山奥まで運んでもらうのですから並みのものではないのでしょう?」
そう言って房枝が運んできた小荷物を取りあげて荷札を確認した。すると荷主の欄には聞きなれぬ製薬会社、宛名には手繰の名が記載されているのではないか。
「お母様! これは一体どういうことですか! まさかどこかお悪いとでも!?
なぜ早く相談して下さらなかったのです、今すぐ八岐大蛇様へ祈りを――」
「お嬢様、いけません、奥様のなすことにそんな口を挟むものではねですよ。
大丈夫です、考えているような恐ろしいことではないので何卒穏便に願います」
「うふふ、房枝さんいいのですよ、ばれてしまったなら仕方ありません。
単に八早月ちゃんへ説明する時が来たと言うことですから気にせずに、ね?」
「お母様…… まさか相当にお悪いと言うことなのでしょうか?
まだまだお若いのに、そんなこと私は許しませんよ! 絶対にです!」
珍しく激高した八早月は口元に餡の粒を付けたまま立ち上がり手繰を見下ろしている。その様子を見て房枝は気が気ではないと言った表情を、玉枝も同じようにおろおろとしつつなにも言えずに黙ったままだ。
「あらあら、そんなに興奮しないでまずはお坐りなさいな。
ちゃんと説明しますからね、できれば機嫌を悪くしないで貰えると嬉しいわ」
「何をそんなのんきなことを、今すぐ板倉さんに車を出してもらいましょう。
金井町で一番大きな、いえ、十久野郡で一番大きな病院へ向かうのです!」
「それではダメなの、普通のお医者様ではなにもかわらないのよ。
まだ八早月ちゃんには理解できないかもしれないけど、ママには大切なこと。
だから決して怒らずに聞いてちょうだいね」
「わ、わかりました、先ずは話を聞かせていただきましょう。
怒るかどうかはそれからです、隠し事をされていたのですから約束はできませんよ?」
八早月の一方的な宣言に小さくうなずき返した手繰は、先ほど届いたばかりの荷物を開封し中身を取り出した。白い光沢のある箱は高級感を感じさせるが、パッと見では何が入っているのか判断しようもない。
宅配の箱、白い箱ときてさらにその中にもまた箱が入っている。この展開はいつぞやも覚えが有り、短気な八早月を苛立たせるに十分だ。しかしそんなことは我関せずと言った様子で手繰はマイペースに開封作業を続けていく。
白い箱の中から出てきたトランク状の箱、その蓋を開くと中にはいくつかの薬品ボトルが並べられていた。小さな白いキャップが付いている白い艶消しの小瓶がいくつか入っているが、全ては同じデザインであり、種類の違いを表しているのだと一目でわかるほどには整った内容物である。
仁王立ちしたままの八早月は、思わずゴクリと音を立てながら生唾を呑みこんでしまった。これほど緊張したことは今までにないほどである。
その様子を一瞥することもなく、手繰が食卓の隅へ小瓶を並べていった。その光景を見ながら、うっかりしていたがまだ食事中だったことを今更思い出す八早月である。
「ふう、さあこれで全部よ、今はこの五種類かしら。
八早月ちゃんの前にこうしてさらけ出すのはいささか恥ずかしいわね。
ええと、先ずこれが基礎化粧水、隣が乳液、真ん中の大きいのが保湿液よ。
その隣が日焼け止めで、最後が―― 美肌エキスなの…… もうっ恥ずかしい」
年甲斐もなく頬を染め、両手で隠すようにしながら科を作っている四十女ではあるが、あまりにも自然に繰り出される仕草のため違和感を感じない。しかし――
「あの、お母さま? これはもしかして化粧品と言う物ではありませんか?
これほど仰々しく出されたので必要以上に身構えてしまいましたよ。
一体どういうことなのか説明していただけますよね?」
「説明も何もそのままよ? 通信販売で化粧品を購入しているの。
もうかれこれ何年になるかしら、今までは日中に配達されていたのよね。
こんな遅い時間に来たのは初めてだったから驚いちゃった、うふ」
「うふ、ではありません! なにをこの程度で勿体付けたのですか!
おかげで私は良からぬことを考えてしまったではありませんか!
まったくこの夫婦はいつもいつも私の―― いえ、何でもありません……
とにかくお母さま? 製薬会社から直接何かが届いたら焦るに決まっています」
「あら? これはたまたまそう言うお名前の化粧品会社なだけなのよ?
結構有名らしいけど私も良く知らないのよねえ、うふふ。
三十過ぎたらもっと気を使った方がいいと櫻さんが進めてくれたのよ?
でも黙っていたことは謝るわ、無駄遣いしていてごめんなさい」
「別に健康であるなら後は些末なこと、その程度いくらでもお使いください。
いくらするものか知りませんが、溜めこんでいても仕方ありませんからね。
それにお母さまが若さを保てるのであれば私は歓迎しますよ。
はあ、それにしても驚かせてくれますね、まさか通信販売とは考えも――」
なるほど、八早月は思わず心の中で呟いた。もし今後、移動販売がなくなっても通信販売と言う手があるとは考えたこともなかったからである。こんな山奥まで来てくれるのだから麓の年寄り長屋まで来るのはなおさら容易だろう。
高齢者が生活するうえで直面する懸念事項は村の福祉問題である。本来なら村長と村議会で話し合い対策を取るべき案件だ。もちろん中学生の八早月がする心配ではないのだが、新たな気付きを得て気分を良くしている。
心配が取り越し苦労だったことに安堵した八早月は食卓へと戻り、すっかり冷めてしまった吸い物と共に、またぼたもちを頬張り笑顔を作った。
それなのに今晩も八早月の前には牡丹餅が出されている。もちろん昨晩の残りではあるのだが、いくらなんでも作りすぎではなかったのかと玉枝が笑いながら運んできた。
「お嬢様ならこれくらい食べてもまだ足りねえかもしれねですからな。
責任あるお立場ですしたーんと召し上がって大きくならねといけんでしょう」
「玉枝さんったら、そうやってすぐに背丈のことを言うのは止めてくださいな。
進級後には身体測定がありますし、目にもの見せてやりますから」
そう言いながら目の前のぼたもちをつまみあげ、一口、二口と頬張った。玉枝はその様子を見ながら『はいはい』と微笑みつつ吸い物を手元へと運ぶ。甘さでいっぱいになった口の中には、鰹出汁の風味と共に根菜の土臭さが広がっていく。
「甘いもの好きではありますが、続けて塩辛いものを口にするのもまた堪りません。
そう言えば春の彼岸では牡丹の季節にはまだ早いのになぜ牡丹餅なのでしょうね。
旧暦に直したとしても現代の四月から五月に掛けてでしょう?
だとしてももうひと月近く先ではありませんか」
「さいですねえ、ではこの憎きぼたもちは下げてしまいましょうか?」
「そう言うことは言っておりません。もちろん頂きますからご心配なく。
玉枝さんはすぐそうやって意地悪言うんですから、もう」
「お嬢様が理屈っぽいのがいけないのでございますよ。
甘いものは頭を空にして心地よくいただくのが一番でございます」
「確かにそうかもしれない、私としたことがぼたもちに礼を欠いたわ。
でもようやく雪が減って移動販売が来やすくなるから助かるわね。
冬の間はあんころ餅不足で痩せてしまいそうだったもの」
「そこまでお食べになりていなら学校帰りにお求めになればよろしのに。
村のもんも今はもう移動販売だけに頼っちゃおりませぬよ?」
「だからこそよ、利用者が減ってしまったら来てくれなくなるかもしれない。
そうしたら麓の長屋では一切買い物ができなくなってしまうでしょうに」
「まああっこの爺婆は外へ買い物は行かれねでしょねえ。
ですんが、移動販売に来てんのも大分爺になりましたからいつまで続くか」
移動販売が商売だと言っても個人が善意込みでしてくれていることである。無理が効かなくなれば廃業するのも当然のこと。食料品と日用品が中心で高価なものを取り扱っているわけではないので売り上げも微々たるものではないだろうか。
もし今来ている商店が来なくなったらどうするのだろうか。村人は全て家族のようなものだと考えているだけに、八早月にとっても他人事ではない。玉枝の一言がきっかけで随分と頭を悩ませることになってしまった。
だが八早月の心配はまさに考えすぎであることが、この直後判明することとなった。なんと言っても今は戦国時代でも江戸時代でもないのだから。
『すいませーん、こちら櫛田様のお宅で間違いないでしょうかー
イノシシマークの宅配便でーす』
「はいはいはい、お待ちくださーい、ただいま参りまーす!」
奥で床の支度をしていた房枝が大きな声で返事をしながら玄関へ向かった。こんな時間に訪問者とはいったい何事だろうかと思ったが、真っ先に名乗っているのだから答えは明確である。
「お母様!? こんなところへ配達がやってくるなんて知っていましたか?
玉枝さんはどうですか? まさか郵便局以外がここまで上がってくるとは驚きです」
「あらあら、八早月ちゃんは本当に同じ現代に生きているのかしら?
もう何度も頼んでいて、今日はたまたま夜になっただけなのよ?」
「何かを頼んでいると? どこのだれに何を頼んでいると言うのですか?
わざわざこんな山奥まで運んでもらうのですから並みのものではないのでしょう?」
そう言って房枝が運んできた小荷物を取りあげて荷札を確認した。すると荷主の欄には聞きなれぬ製薬会社、宛名には手繰の名が記載されているのではないか。
「お母様! これは一体どういうことですか! まさかどこかお悪いとでも!?
なぜ早く相談して下さらなかったのです、今すぐ八岐大蛇様へ祈りを――」
「お嬢様、いけません、奥様のなすことにそんな口を挟むものではねですよ。
大丈夫です、考えているような恐ろしいことではないので何卒穏便に願います」
「うふふ、房枝さんいいのですよ、ばれてしまったなら仕方ありません。
単に八早月ちゃんへ説明する時が来たと言うことですから気にせずに、ね?」
「お母様…… まさか相当にお悪いと言うことなのでしょうか?
まだまだお若いのに、そんなこと私は許しませんよ! 絶対にです!」
珍しく激高した八早月は口元に餡の粒を付けたまま立ち上がり手繰を見下ろしている。その様子を見て房枝は気が気ではないと言った表情を、玉枝も同じようにおろおろとしつつなにも言えずに黙ったままだ。
「あらあら、そんなに興奮しないでまずはお坐りなさいな。
ちゃんと説明しますからね、できれば機嫌を悪くしないで貰えると嬉しいわ」
「何をそんなのんきなことを、今すぐ板倉さんに車を出してもらいましょう。
金井町で一番大きな、いえ、十久野郡で一番大きな病院へ向かうのです!」
「それではダメなの、普通のお医者様ではなにもかわらないのよ。
まだ八早月ちゃんには理解できないかもしれないけど、ママには大切なこと。
だから決して怒らずに聞いてちょうだいね」
「わ、わかりました、先ずは話を聞かせていただきましょう。
怒るかどうかはそれからです、隠し事をされていたのですから約束はできませんよ?」
八早月の一方的な宣言に小さくうなずき返した手繰は、先ほど届いたばかりの荷物を開封し中身を取り出した。白い光沢のある箱は高級感を感じさせるが、パッと見では何が入っているのか判断しようもない。
宅配の箱、白い箱ときてさらにその中にもまた箱が入っている。この展開はいつぞやも覚えが有り、短気な八早月を苛立たせるに十分だ。しかしそんなことは我関せずと言った様子で手繰はマイペースに開封作業を続けていく。
白い箱の中から出てきたトランク状の箱、その蓋を開くと中にはいくつかの薬品ボトルが並べられていた。小さな白いキャップが付いている白い艶消しの小瓶がいくつか入っているが、全ては同じデザインであり、種類の違いを表しているのだと一目でわかるほどには整った内容物である。
仁王立ちしたままの八早月は、思わずゴクリと音を立てながら生唾を呑みこんでしまった。これほど緊張したことは今までにないほどである。
その様子を一瞥することもなく、手繰が食卓の隅へ小瓶を並べていった。その光景を見ながら、うっかりしていたがまだ食事中だったことを今更思い出す八早月である。
「ふう、さあこれで全部よ、今はこの五種類かしら。
八早月ちゃんの前にこうしてさらけ出すのはいささか恥ずかしいわね。
ええと、先ずこれが基礎化粧水、隣が乳液、真ん中の大きいのが保湿液よ。
その隣が日焼け止めで、最後が―― 美肌エキスなの…… もうっ恥ずかしい」
年甲斐もなく頬を染め、両手で隠すようにしながら科を作っている四十女ではあるが、あまりにも自然に繰り出される仕草のため違和感を感じない。しかし――
「あの、お母さま? これはもしかして化粧品と言う物ではありませんか?
これほど仰々しく出されたので必要以上に身構えてしまいましたよ。
一体どういうことなのか説明していただけますよね?」
「説明も何もそのままよ? 通信販売で化粧品を購入しているの。
もうかれこれ何年になるかしら、今までは日中に配達されていたのよね。
こんな遅い時間に来たのは初めてだったから驚いちゃった、うふ」
「うふ、ではありません! なにをこの程度で勿体付けたのですか!
おかげで私は良からぬことを考えてしまったではありませんか!
まったくこの夫婦はいつもいつも私の―― いえ、何でもありません……
とにかくお母さま? 製薬会社から直接何かが届いたら焦るに決まっています」
「あら? これはたまたまそう言うお名前の化粧品会社なだけなのよ?
結構有名らしいけど私も良く知らないのよねえ、うふふ。
三十過ぎたらもっと気を使った方がいいと櫻さんが進めてくれたのよ?
でも黙っていたことは謝るわ、無駄遣いしていてごめんなさい」
「別に健康であるなら後は些末なこと、その程度いくらでもお使いください。
いくらするものか知りませんが、溜めこんでいても仕方ありませんからね。
それにお母さまが若さを保てるのであれば私は歓迎しますよ。
はあ、それにしても驚かせてくれますね、まさか通信販売とは考えも――」
なるほど、八早月は思わず心の中で呟いた。もし今後、移動販売がなくなっても通信販売と言う手があるとは考えたこともなかったからである。こんな山奥まで来てくれるのだから麓の年寄り長屋まで来るのはなおさら容易だろう。
高齢者が生活するうえで直面する懸念事項は村の福祉問題である。本来なら村長と村議会で話し合い対策を取るべき案件だ。もちろん中学生の八早月がする心配ではないのだが、新たな気付きを得て気分を良くしている。
心配が取り越し苦労だったことに安堵した八早月は食卓へと戻り、すっかり冷めてしまった吸い物と共に、またぼたもちを頬張り笑顔を作った。
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