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第十二章 弥生(三月)
371.三月三十日 宵 楔《くさび》 (最終話)
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大分時間が遅くなってしまい、これからまた三時間以上の道のりを急ぎ帰るのだから運転手というものはなかなか大変な仕事である。なんせのんびりしすぎると日を跨いでしまい、八早月が自分の当番日に留守をしたことになってしまう。
それでも八早月は義母へきちんと挨拶をすると言い、高岳家へ立ち寄り別れを惜しんだ。しかも手早くと言ったにも関わらず、月明かりの中でぺちゃくちゃと話し込んでいるうちに予定をすでに二十分ほど過ぎている。
その分猶予時間がギリギリに近づいて行くのだが、おかげで大叔父が板倉の釣り上げたサヨリを捌き下処理を終えて持たせてくれた。これには板倉もスピード違反が心配になるほど上機嫌になっていた。
「今回も大変お世話になりました。お義父さまも義伯父さまもごきげんよう。
零愛さん、飛雄さんは今後の鍛錬次第でより強い力を得られるでしょう。
特に飛雄さんは野球の練習時と同じくらい祝詞でも声を出せるように!
それと月に一度以上は祝詞や舞を捧げる儀式を行うことを検討してください。
後…… 飛雄さん、少々こちらへよろしいですか?」
車の後方へ隠れるように二人で移動するようにと八早月が促すと、どうやら皆には聞かせたくない内緒話があるらしい。
「先ほどは二人きりになりたい相手かどうかの問いに首を傾げてしまいました。
しかしこうして帰る準備が整ってしまうと、実は寂しく感じているのです。
でも飛雄さんは大人ですからそのようにまでは思って下さいませんよね?」
「ば、ばっ、バ、バッカ言うなよ! オレなんていっつも寂しくて仕方ねえ。
八早月が帰った後とか八畑から帰る時なんて抜け殻みたくなってんだぜ?
だからそんな悲しいこと言うなよ、寂しいって言ってくれて嬉しいんよ」
「なんと!? 私が寂しがることがそんなに嬉しいのですか?
まさか飛雄さんがそのようにお考えだとは思いませんでした。
正直申し上げて落胆です……」
「ちがっ、なんでそうなるんがよ! すぐにそうやって勝手に勘違いして!
みんなすぐオレのことバカみたいな扱いすっけどどっちがどっちががよ!
八早月もせっかく最近は女みたいになって来たって思ってたのに!
まるで姉ちゃんみたくなってんが―――― あっ」
飛雄は思わず興奮気味に大声を出してしまった。その台詞が漏れ聞こえた車前方では零愛たちがまたもや頭を抱えている。
「あの、飛雄さん? 知っていましたか? 私、実は女なんですよ?」
わずかに顔を赤くした八早月は飛雄へとにじり寄る。
「いや、そうじゃなくて、えっと、間違った、マジで、待って、やり直――」
「さあ! 歯を食いしばりなさい!」
八早月は腕を高々と振り上げた。飛雄は素直に引っぱたかれようと歯を食いしばり目をつぶる。覚悟を決めたその頬へ八早月の――
『ぽちゅ』
何か小さいものの感触が頬に触れた。ビンタで済むなら御の字、てっきり拳が飛んでくると覚悟を決めていた飛雄としては拍子抜けである。だが今のは一体なんだろうか。頬への感触とその大きさを振り返り、当てはまりそうなものを思い浮かべてみようと混乱した頭をフル回転させる。
それが何なのか、可能性のあるまさかを思い浮かべつつ八早月に目をやると、明らかに飛雄を見ないように視線を逸らしているではないか。まるでなにか気まずい事でもあったかのように見えてしまう。
「な、なあ、今のってまさか……」
「よろしいですか? 私は産まれてこの方ずっと女なのですからね?
それはともかく名残惜しくともそろそろ帰らねばなりません、ではまた近いうちにお会いしましょう」
これ以上引きとめているわけにもいかず、車へ戻る八早月の後へとついてとぼとぼと歩きはじめる飛雄。まるで魂を抜かれたように呆けているのか、それとも心を射抜かれて操り人形にでもなったのか、とにかく呆然自失であることは間違いない。
そんな甘酸っぱい別れの様子を見ながら『ご飯三杯!』と叫んでいる夢路、珍しくその意見に同調する美晴が待つ車内へと最愛の少女は滑り込んでしまった。
緩やかに閉じて行く真っ黒い岩戸に阻まれて、恋仲の男女はまたしばし別れの時である。それでも飛雄にとっては充実した時間だったし、八早月にとっても自分に突き刺さった想いがどのようなものなのか見つめ直す貴重な数日であったと言えよう。
もちろん皆で楽しく過ごせただけでなく、御神子二人の力の源泉である遠沿守翼小嗣再建も無事に終えることが出来た。それだけでも零愛にとって価値のある体験であり、一族の長である磯吉を初めとする親族たちの喜びも相当なものだった。
車が走り出すと高岳家があっという間に小さくなっていく。楽しい時間を過ごした後には同じくらいの寂しさが襲ってくるものだ。直前まで元気だったが、騒ぎ過ぎて疲れた様子を見せ始めた夢路と美晴もそれは同じこと。なんとなく全員無口になり、やがて寝息を掻きはじめる。
そんな中、八早月は指先をじっと見つめ寂しそうに、そして幸せそうに微笑んでいた。しばらくそうしていたが、帰り着いたころにはお役目が待っている。少しでも寝ておかなければいけないと目を閉じ、まもなく眠りについた。
だが綾乃は目を閉じていても考え事で眠れない。おかしな話ではあるが、寂しそうにしている八早月を見ながら羨ましいと感じているのだ。さらに言えば早く帰りついて直臣に会いたい。そうすれば、自分の心へ打ちこまれているこの気持ちが何なのかがはっきりするだろう。
それでも走り出して三十分ほど過ぎた頃には少女たち全員が夢の中である。板倉は一旦車を止め全員へ毛布を掛け満足そうに頷く。それから再び山奥の限界集落へ向かって車を走らせるのだった。
◇◇◇
後日――
372.四月某日 日中 狼狽
当日は関係者だけで執り行うと聞いていたので再建の儀には不参加だった石材屋の営業担当者は、それから数日後に時間を作り遠沿守翼小嗣を訪れていた。搬入/設置には立ち合っていたこともあってすでに確認済みではあるものの、やはり現場を見ておきたいしお参りもしておくべきだと考えていたのだ。
崖上の沿線道路に車を止め石祠へと向かう。設置場所背後の崖は今通ったばかりの道路のすぐ下、祠の前方に少し進むとすぐ海が有り転落事故防止のために丸太造りの柵が有るようなちょっとした展望広場である。
場所自体は開放されているものの高岳家の私有地であるため、その管理は行政の関与するところではない。そのため以前は雑草だらけだったのだが、今回の再建に当たって一帯は立木を含めきれいに手入れがなされていた。
「あらこんにちはぁ、ごくろうさまです」
「こんにちは、綺麗になって良かったですよねえ」
近所の人だろう、年配の女性二人が参拝を済ませ入れ替わりでで帰っていく。その際気になる会話が聞こえた。
「今度の御鳥様は羽ばたいてて飛び立ちそうなのねえ」
「ホントに良くできているわ、しかも増えてるんだもの、ご利益も二倍だわ」
「わははは――」
二倍? 鳥と言うのは鳥の石像のことで間違いないはずだ。しかし納めたのは一体だけである。不思議に思いながらも石祠へたどり着いた石屋はその姿を見て愕然とした。
二体に増えている鳥像、それ自体はいい。きっと海へ落ちていたと言っていたから引き上げたのだろうと推察できる。問題は形状であり、先ほど参拝者が言っていたように新しい方の翼は羽ばたき飛び立とうとする様を表現しているのだ。
同じように作るよう依頼を受けたのだから二体とも同じ形でないとまずい。先方宅へ伺った営業担当は自分であり、その時に預かった写真では羽ばたいてなどいなかったことを覚えている。これは明らかな失態、職人への確認不足だった。
なぜ搬入に立ち合いながら気が付かなかったのか。今のところクレームは届いていないが、早めに謝罪した方が後々に禍根を残さないだろう。
石材屋の営業担当者は石祠の写真を撮ると、それを添付して上司と同僚へメッセージを送った。今後どうするかは会社へ戻ってから相談するしかない。そんなことを考えながら取り出した賽銭と供物を祈りと共に捧げた。
『おねがいします、どうか間違ってしまったことで罰を与えないで下さい。
お願いいします、お願いします、お願いしまああーす!』と。
ー=+--*--*--+=-ー=+--*--*--+=-
この度は当作品をお読みくださいましてまことにありがとうございました。今回で第一部終了となりひとまずは完結となります。
連載期間13カ月、全376話、約100万文字と長い作品となりましたが、最後までご愛護くださいまして感謝いたします。登場人物たちは新年度を迎えますが、今のところ二部以降の執筆予定は未定となっております。
よろしければぜひ感想をお寄せください。もちろんお気に入りやハート&クラッカーも大歓迎です。
それでも八早月は義母へきちんと挨拶をすると言い、高岳家へ立ち寄り別れを惜しんだ。しかも手早くと言ったにも関わらず、月明かりの中でぺちゃくちゃと話し込んでいるうちに予定をすでに二十分ほど過ぎている。
その分猶予時間がギリギリに近づいて行くのだが、おかげで大叔父が板倉の釣り上げたサヨリを捌き下処理を終えて持たせてくれた。これには板倉もスピード違反が心配になるほど上機嫌になっていた。
「今回も大変お世話になりました。お義父さまも義伯父さまもごきげんよう。
零愛さん、飛雄さんは今後の鍛錬次第でより強い力を得られるでしょう。
特に飛雄さんは野球の練習時と同じくらい祝詞でも声を出せるように!
それと月に一度以上は祝詞や舞を捧げる儀式を行うことを検討してください。
後…… 飛雄さん、少々こちらへよろしいですか?」
車の後方へ隠れるように二人で移動するようにと八早月が促すと、どうやら皆には聞かせたくない内緒話があるらしい。
「先ほどは二人きりになりたい相手かどうかの問いに首を傾げてしまいました。
しかしこうして帰る準備が整ってしまうと、実は寂しく感じているのです。
でも飛雄さんは大人ですからそのようにまでは思って下さいませんよね?」
「ば、ばっ、バ、バッカ言うなよ! オレなんていっつも寂しくて仕方ねえ。
八早月が帰った後とか八畑から帰る時なんて抜け殻みたくなってんだぜ?
だからそんな悲しいこと言うなよ、寂しいって言ってくれて嬉しいんよ」
「なんと!? 私が寂しがることがそんなに嬉しいのですか?
まさか飛雄さんがそのようにお考えだとは思いませんでした。
正直申し上げて落胆です……」
「ちがっ、なんでそうなるんがよ! すぐにそうやって勝手に勘違いして!
みんなすぐオレのことバカみたいな扱いすっけどどっちがどっちががよ!
八早月もせっかく最近は女みたいになって来たって思ってたのに!
まるで姉ちゃんみたくなってんが―――― あっ」
飛雄は思わず興奮気味に大声を出してしまった。その台詞が漏れ聞こえた車前方では零愛たちがまたもや頭を抱えている。
「あの、飛雄さん? 知っていましたか? 私、実は女なんですよ?」
わずかに顔を赤くした八早月は飛雄へとにじり寄る。
「いや、そうじゃなくて、えっと、間違った、マジで、待って、やり直――」
「さあ! 歯を食いしばりなさい!」
八早月は腕を高々と振り上げた。飛雄は素直に引っぱたかれようと歯を食いしばり目をつぶる。覚悟を決めたその頬へ八早月の――
『ぽちゅ』
何か小さいものの感触が頬に触れた。ビンタで済むなら御の字、てっきり拳が飛んでくると覚悟を決めていた飛雄としては拍子抜けである。だが今のは一体なんだろうか。頬への感触とその大きさを振り返り、当てはまりそうなものを思い浮かべてみようと混乱した頭をフル回転させる。
それが何なのか、可能性のあるまさかを思い浮かべつつ八早月に目をやると、明らかに飛雄を見ないように視線を逸らしているではないか。まるでなにか気まずい事でもあったかのように見えてしまう。
「な、なあ、今のってまさか……」
「よろしいですか? 私は産まれてこの方ずっと女なのですからね?
それはともかく名残惜しくともそろそろ帰らねばなりません、ではまた近いうちにお会いしましょう」
これ以上引きとめているわけにもいかず、車へ戻る八早月の後へとついてとぼとぼと歩きはじめる飛雄。まるで魂を抜かれたように呆けているのか、それとも心を射抜かれて操り人形にでもなったのか、とにかく呆然自失であることは間違いない。
そんな甘酸っぱい別れの様子を見ながら『ご飯三杯!』と叫んでいる夢路、珍しくその意見に同調する美晴が待つ車内へと最愛の少女は滑り込んでしまった。
緩やかに閉じて行く真っ黒い岩戸に阻まれて、恋仲の男女はまたしばし別れの時である。それでも飛雄にとっては充実した時間だったし、八早月にとっても自分に突き刺さった想いがどのようなものなのか見つめ直す貴重な数日であったと言えよう。
もちろん皆で楽しく過ごせただけでなく、御神子二人の力の源泉である遠沿守翼小嗣再建も無事に終えることが出来た。それだけでも零愛にとって価値のある体験であり、一族の長である磯吉を初めとする親族たちの喜びも相当なものだった。
車が走り出すと高岳家があっという間に小さくなっていく。楽しい時間を過ごした後には同じくらいの寂しさが襲ってくるものだ。直前まで元気だったが、騒ぎ過ぎて疲れた様子を見せ始めた夢路と美晴もそれは同じこと。なんとなく全員無口になり、やがて寝息を掻きはじめる。
そんな中、八早月は指先をじっと見つめ寂しそうに、そして幸せそうに微笑んでいた。しばらくそうしていたが、帰り着いたころにはお役目が待っている。少しでも寝ておかなければいけないと目を閉じ、まもなく眠りについた。
だが綾乃は目を閉じていても考え事で眠れない。おかしな話ではあるが、寂しそうにしている八早月を見ながら羨ましいと感じているのだ。さらに言えば早く帰りついて直臣に会いたい。そうすれば、自分の心へ打ちこまれているこの気持ちが何なのかがはっきりするだろう。
それでも走り出して三十分ほど過ぎた頃には少女たち全員が夢の中である。板倉は一旦車を止め全員へ毛布を掛け満足そうに頷く。それから再び山奥の限界集落へ向かって車を走らせるのだった。
◇◇◇
後日――
372.四月某日 日中 狼狽
当日は関係者だけで執り行うと聞いていたので再建の儀には不参加だった石材屋の営業担当者は、それから数日後に時間を作り遠沿守翼小嗣を訪れていた。搬入/設置には立ち合っていたこともあってすでに確認済みではあるものの、やはり現場を見ておきたいしお参りもしておくべきだと考えていたのだ。
崖上の沿線道路に車を止め石祠へと向かう。設置場所背後の崖は今通ったばかりの道路のすぐ下、祠の前方に少し進むとすぐ海が有り転落事故防止のために丸太造りの柵が有るようなちょっとした展望広場である。
場所自体は開放されているものの高岳家の私有地であるため、その管理は行政の関与するところではない。そのため以前は雑草だらけだったのだが、今回の再建に当たって一帯は立木を含めきれいに手入れがなされていた。
「あらこんにちはぁ、ごくろうさまです」
「こんにちは、綺麗になって良かったですよねえ」
近所の人だろう、年配の女性二人が参拝を済ませ入れ替わりでで帰っていく。その際気になる会話が聞こえた。
「今度の御鳥様は羽ばたいてて飛び立ちそうなのねえ」
「ホントに良くできているわ、しかも増えてるんだもの、ご利益も二倍だわ」
「わははは――」
二倍? 鳥と言うのは鳥の石像のことで間違いないはずだ。しかし納めたのは一体だけである。不思議に思いながらも石祠へたどり着いた石屋はその姿を見て愕然とした。
二体に増えている鳥像、それ自体はいい。きっと海へ落ちていたと言っていたから引き上げたのだろうと推察できる。問題は形状であり、先ほど参拝者が言っていたように新しい方の翼は羽ばたき飛び立とうとする様を表現しているのだ。
同じように作るよう依頼を受けたのだから二体とも同じ形でないとまずい。先方宅へ伺った営業担当は自分であり、その時に預かった写真では羽ばたいてなどいなかったことを覚えている。これは明らかな失態、職人への確認不足だった。
なぜ搬入に立ち合いながら気が付かなかったのか。今のところクレームは届いていないが、早めに謝罪した方が後々に禍根を残さないだろう。
石材屋の営業担当者は石祠の写真を撮ると、それを添付して上司と同僚へメッセージを送った。今後どうするかは会社へ戻ってから相談するしかない。そんなことを考えながら取り出した賽銭と供物を祈りと共に捧げた。
『おねがいします、どうか間違ってしまったことで罰を与えないで下さい。
お願いいします、お願いします、お願いしまああーす!』と。
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この度は当作品をお読みくださいましてまことにありがとうございました。今回で第一部終了となりひとまずは完結となります。
連載期間13カ月、全376話、約100万文字と長い作品となりましたが、最後までご愛護くださいまして感謝いたします。登場人物たちは新年度を迎えますが、今のところ二部以降の執筆予定は未定となっております。
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