公式 1×1=LOVE

Hiiho

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兄×弟=混ぜるな危険 3

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  触ってもいいのかな・・・。これは、男として普通の行為なのかな。好きなヤツの寝てる横で興奮して、オナニーするのは汚いこと?

  教えてくれよ、一玖・・・。


架は一玖の寝顔に問いかける。

黒髪のマッシュヘアに少し上がり気味の眉、日焼けした肌、すっと通った鼻筋に薄い唇。どこから見ても男の顔に、架は胸が騒がしくなる。

「一玖・・・、い」

「触ってあげよっか?」

ゆっくりと開いた一玖の瞳は綺麗な漆黒で勝気な光を帯びていた。
逸らしたいと思うのに、架は その強気な瞳から目が離せなくなる。

「架が自分で触れないなら、俺が触ってあげる」

架の屹立へ向かって一玖の手が伸びる。

「ま、待って一玖!自分でっ」

慌てて起き上がり、一玖の手から逃れる架。

「できるの? 自分でやった事無いんでしょ?」

「できるっ、こんなの、本能でどうにでも・・・」

「じゃあやってみて。見ててあげるから」


  見て、て? 一玖に、オナニーを見せる、ってこと!?


「おおお俺っ、ちょっとトイレに」

「だめ。行かせない。ここでしなよ」

立ち上がろうとする架の手首を掴み、ユニフォームのボトムスを無理矢理引っ張る一玖。黒のジャージ素材のボトムスは片手で簡単に引き下げられ、隆起した架の下着が露わになる。

「見んなよ! やだっ」

「見るよ。最後まで見てる。だから、隠さないでよ。架の初めてを俺に見せて」

「っ!」


  嫌なのに、恥ずかしいのに。一玖の言葉に従ってしまいたくなる。


ムスクと白檀の香りが架の羞恥心も自制心も奪って、快楽だけに従順になれと追い討ちをかけてくる。


「下、全部脱いで。そこに寄りかかって」

いつもよりも低い一玖の声に架は逆らえず、座ったままで下服を全て脱ぎ部屋の壁に寄り掛かる。

「脚閉じないで。見えないでしょ。・・・それとも俺に無理矢理 開かれたいの?」

「ちが・・・」

「違わないよね」

一玖は架の前に膝を着き、閉じられた架の膝を左右にぐっと開く。

陰茎が赤みを帯びた亀頭をヒクッと持ち上げ、その反動で少しだけ上がる陰嚢。

「ほら。こうされただけで架のココ、喜んでる」

「んっ」

亀頭の先口を一玖の指でつつかれて、架は思わず膝を閉じる。
一玖の腕を挟んだ架の太腿が震えていた。

「次は開いてあげないよ。膝、自分で開いて」

「や・・・だ」

反抗しつつも、亀頭の先に当てられたまま動かない一玖の指先がもどかしくて、先端を自分から擦りつけるように架は腰を浮かせる。


  こんな・・・こんなことしたくないのに。体が勝手に快感を求めてる。止められない。


架が視線を上げると、自分を射抜くような一玖の瞳とぶつかってしまう。


「開け」


命令するような一玖の強い口調と鋭い眼差しに、架の背中をゾクゾクと這い上がる痺れ。
息をするのもままならない程の緊張感で震える体を壁に預け、架は躊躇いながら脚を開いてゆく。

離れる一玖の指先と架の先端の間で糸を引く先走り。

「本能でどうにでもなるんだっけ?やってみせてよ」

開いた膝の上に一玖の手が置かれて、架はその熱だけで下半身が溶けてしまいそうになる。

架が両手でゆっくりと屹立を包み込んで撫でるように上下させると、透明な先走りが垂れ自分の指に絡みつく。


  気持ちいいのに、気持ち悪い。


荒くなる息とは反対に強張りを無くし項垂れる架のそこを見て、一玖は鼻で笑う。

「架の本能は、自慰を拒否してるみたいだね」

「・・・くそ、    なんでっ」


  一玖に精液をぶちまけられただけでイけるのに、自分で触るとどうしてこうなっちゃうんだよ・・・!


「はっ、  は・・・、はぁっ」

力任せに握り、もう一度勃たせようと筒にした指と手の平で扱くが変化は無い。

「そんなんじゃ見てて痛々しいよ」

陰茎を握り締める架の手を一玖の手が包む。

「力抜いて俺に合わせて」

重なった架の手をゆるゆると揉む一玖。
自分の手を伝ってペニスを刺激してくるその動きに、架は膝を閉じてしまいそうになるのを必死で堪える。

「無理に勃たせようとするから・・・せっかく可愛いピンク色だったのに、真っ赤になっちゃったね」

再び硬度を取り戻し上を向く架の亀頭は、紅くてらてらと艶めかしく光沢を纏っているようにも見える。

「架の本能は・・・誰かに触って欲しい、って言ってるんじゃない?」

「ぅ・・・」

一玖は架の手を上下させるように動かす。

「架が望めば、俺が応えてあげる。どうして欲しい?」

「いっく・・・っ、一玖・・・」

目の前まで来た一玖の顔に架は擦り寄る。

「裏側の筋に沿って摩ってあげよっか?それとも先っぽを撫でるほうがいい?」

一玖の言葉に、快感を求める好奇心が煽られ架の腰が自然と揺れる。

「言って、架。一緒に汚れてあげるから」

耳元で低く囁かれ、架は思考の全てを一玖に委ねてしまいたくなる。

「触って。・・・して。どんな風でもいいからっ」

半分べそをかいたように眉尻を下げ声を震わせる架を見て、一玖は肌が粟立つ。


  可愛い、可愛い、可愛い。


架にその顔をさせているのが自分だという優越感、もっともっとと大きくなる支配欲で一玖の口角が上がる。


一玖は架の手首をぎゅっと捕まえ膝の間に顔を割り込ませる。

「や・・・一玖!」

何をされるのかを理解した架が身を捩るが、一玖が股間に顔を埋めるのが一瞬早く、柔く生温かい感触に覆われガクガクと下半身が大きく震えた。


  一玖が、俺の   咥えて、る・・・。


「嘘・・・だ、やめろっ!汚いっ、そんなとこ・・・ろ、ぁ」

一玖の咥内にすっぽりと収まってしまったそれがドクドクと脈打つ。

横に8の字を描きながら根元から裏筋まで一玖の器用な舌が這い上がる。

「やめ・・・、や・・・やだぁ」

口では嫌だと言いながら、腰が砕けてしまいそうな快感に逆らえない体が架の瞳を濡らす。


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