バナナで始まるヒロイン生活

始まりはバナナ

06 メイドの名前はバハナさん

メイドの名前はバハナさん。
バナナさんではなく、バハナさんである。
呼び鈴を鳴らすと直ぐに来る。
おっと言動はいつも通りアホの言動にしなくちゃね。

「お呼びでしょうか」
「うん！お茶のお代わりをお願いしていい？」
「かしこまりました」
「それと、悪いけど二人分お願い。たまにはバハナと飲みたいの。」

バハナはびっくりした表情でこちらを見る。
そりゃそーだ。普通のお嬢様ならそんな事言わない。
ついでに言うと、このバカ過去の私はお代わりが欲しくなると勝手に・・・隣の侍女室に押し入り自分で・・・お茶を淹れてしまう始末。

今までに無い行動でバハナの目は潤んでいる。
「お、お嬢様…とうとうご理解頂けたのですね！」

この言い方も大概不敬であるが、この際なにも言うまい。今までの私が悪いのだ。

「今までごめんなさいね。その事についてもゆっくりお話をしたいから、お茶を淹れてきて欲しいの…その、お詫びも含めてバハナとお茶をしたいの…」

もじもじしながら、少しうつむくようにして上目遣いでバハナを見る。
美少女パワーの破壊力を身をもって知るがいい！

「おっ…お嬢様…っ！すぐにっ！」

感極まった侍女が隣室に駆け込んで行ってしまった。

こうかは ばつぐんだ。