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うさ耳ショタと初めての異世界飯!
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大きなクローゼットにあった頭まで隠れるほどのブカブカな白いローブを着て、銀の装飾がされた木の扉のドアノブに手をかける。
少しの音を立てて開かれると、目の前には横幅2メートルほどの通路が10メートルくらい続いており、その先には両開きの扉があった。
壁は少し荒いがホテルのように白くて床には絨毯が敷いてあった。天井から部屋で見たような光の妖精がいるガラスの水鉢?に似たものがある。
恐る恐るその通路を進み、両開きの扉(銀で猫の形が作られている)に手をかける。
少々重々しく開くと、すこし大きめの広場があった。右にはバルコニーがあり、外の景色が見える。
絶景だった。
海外を思わせる綺麗な街並み。赤やオレンジ黄色の幕が下がった果物やキノコ、漫画でしか見た事のない大きな肉まで売っている。水色や青色などの幕が下がったとこは宝石や魔導書、本が売っている。暖色と寒色で分けているのは食品とその他ってことなのか?
歩く人々の頭やおしりの上辺りには犬や猫、ウサギに狼などのケモ耳やしっぽが生えている。
マンションの6階ほどの高さがあるバルコニーからここまで鮮明に見えるのは恐らく獣人になったことで視力が良くなったからだろう。多分。
「シャーロット様!起きられたのですね!」
その声に振り返ると、そこにいたのは僕より小さなうさぎ耳を生やした少年…?というか男の子だった。見た目の歳的には小学生くらいに見える。
「シャーロット様、お食事の準備が整っておりますっ!」
僕の方をキラキラとした瞳で見つめる男の子。なんというか…ショタみがあって可愛い。
頭撫でたらどんな反応するのか気になり、うさ耳ショタの頭を撫でてみた。
「え…な、なんですか!シャ、シャーロット様ぁ…頭撫でられるなんて…えへへ」
うさ耳ショタは赤くした照れ顔を見せてくれた。体をくねらせ撫でてる手に頭をすりつけてくる。
「シャーロット…様……やっと気づいて……くれました?」
僕の撫でていた手をぎゅ~っと抱きしめるうさ耳ショタ。
その顔はうっとりとしていて、抱きしめられた腕からはうさ耳ショタの心臓のバクバクと緊張しているような鼓動が聞こえてくる。
「ぼくの気持ち…///」
うさ耳ショタは煙が出そうなほど熱くなっていた。だけど目線はず~っと僕のことを熱っぽく見つめていた。
「…」今更出来心で…とか言い出せるような雰囲気じゃないのは流石にわかる。
「シャーロット様…」
ウルウルとした瞳で見られると心が苦しくなる。この子が司…なわけないか。
「このラビ・キャロ…いつでもシャーロット様のつ…つ、番なる…準備はで、できてますから!」
ラビは我慢できなくなったのか僕を抱きしめて、上目遣いで言う。
この世界でも僕男だよな!?確かに鏡で見た感じ、女の子に見えなくもなかったけど…。
てかこの子絶対誘い受けだろ…。可愛すぎんだろ…。
ちなみに歩結はショタコンである。(おにショタやショタおにどちらもとても好き)
「ら、ラビ。その時は僕から声を掛ける。今日はすまない。これからやることがあるんだ」
王族の言葉遣いなんて知らないが、動揺しないように慎重に紡ぐ。紡いだつもりだ。
「は…はい!いつでも待ってます…♡」
一瞬悲しそうな顔をしたが、すぐに幸せそうな笑顔を見せてくれた。
ラビが僕の部屋に食事を持ってきてくれた。
断ろうとも思ったが、お腹がすいては見つかるものも見つからない。
皿には綺麗に盛り付けられた森猪の焼肉がぶつ切りされたものと小鉢に入った山菜の炒め物、焼きたてのパン。食器は木製のフォーク。
ラビに聞いたところ、森猪は名前の通り森に生息する巨大な猪、魔獣の1種らしい。魔獣とは、何らかの魔法を使うことのできる獣を指す。
魔法が使えるということは自然界で有利に立つことができ、通常より大きく育つことが多いらしい。
そのため普通の猪肉より肉厚で、しかも魔法で頼ってしまうケースが多いため、脂身も多い。
パンに森猪の肉と山菜の炒め物を挟んで食べるのが普通らしい。だがまずは森猪の肉のぶつ切りを1枚食べてみる。
「おいしい…」
しっかりとした弾力があり『肉』を食べているんだというのを感じられる。味の方は程よい塩気と猪肉特有の濃い味がとても良い、後味は優しくて脂が多い割にサッパリしていてとてもおいしい。臭みは気にならない程度にだがあるが、確かにこれはパンとの相性が良さそうだ。
次は猪肉をパンに挟んで食べてみる。
パンが少し固めだが、それもまた良い。猪肉の濃い味とパンが上手く調和している。
次は小鉢に入った山菜の炒め物を食べてみる。シャクシャクという食感と少し甘めの味わいがなんともクセになる。
初めて食べる異世界料理を夢中で食べ進める。
猪肉は初めて食べたがこんなにおいしいとは知らなかった。この料理の調理法が良いだけかもしれないけど。
「ど~ですか?シャーロット様!」
横で僕が食べている様子をニコニコしながら見るラビ。
「すごくおいしいよ!」
「あっ、シャーロット様…お口に付いてますよ」
そう言われて舌を口元をぺろりと舐める。
「もう、取れてないですよ!じっとしててくださいね!ラビが取ります!」
ラビが顔を近づけてくる。ハンカチで取るなりすると思っていたので自然と身を引いてしまう。
「え…ら、ラビ?」
「なんで逃げちゃうんですか?取るだけですよ!」
肩をラビに掴まれる。ラビの手は自分よりも小さくて細い。それと、少しプルプルと震えているのがわかる。
心なしかラビが顔を赤らめているように見える。
「ラビ…ちかい…」
「シャーロット様…」
はむっ、ラビが僕の唇の横あたりに優しくキスをした。
「えへへ…取れました♡」
顔を赤らめて恥ずかしそうに微笑むうさ耳ショタことラビ。
…正直このままラビを押し倒して『色々』としたい!…仕方分からないけど。
この後、ラビとは少し距離を取ろうと思ったシャーロットであった。
少しの音を立てて開かれると、目の前には横幅2メートルほどの通路が10メートルくらい続いており、その先には両開きの扉があった。
壁は少し荒いがホテルのように白くて床には絨毯が敷いてあった。天井から部屋で見たような光の妖精がいるガラスの水鉢?に似たものがある。
恐る恐るその通路を進み、両開きの扉(銀で猫の形が作られている)に手をかける。
少々重々しく開くと、すこし大きめの広場があった。右にはバルコニーがあり、外の景色が見える。
絶景だった。
海外を思わせる綺麗な街並み。赤やオレンジ黄色の幕が下がった果物やキノコ、漫画でしか見た事のない大きな肉まで売っている。水色や青色などの幕が下がったとこは宝石や魔導書、本が売っている。暖色と寒色で分けているのは食品とその他ってことなのか?
歩く人々の頭やおしりの上辺りには犬や猫、ウサギに狼などのケモ耳やしっぽが生えている。
マンションの6階ほどの高さがあるバルコニーからここまで鮮明に見えるのは恐らく獣人になったことで視力が良くなったからだろう。多分。
「シャーロット様!起きられたのですね!」
その声に振り返ると、そこにいたのは僕より小さなうさぎ耳を生やした少年…?というか男の子だった。見た目の歳的には小学生くらいに見える。
「シャーロット様、お食事の準備が整っておりますっ!」
僕の方をキラキラとした瞳で見つめる男の子。なんというか…ショタみがあって可愛い。
頭撫でたらどんな反応するのか気になり、うさ耳ショタの頭を撫でてみた。
「え…な、なんですか!シャ、シャーロット様ぁ…頭撫でられるなんて…えへへ」
うさ耳ショタは赤くした照れ顔を見せてくれた。体をくねらせ撫でてる手に頭をすりつけてくる。
「シャーロット…様……やっと気づいて……くれました?」
僕の撫でていた手をぎゅ~っと抱きしめるうさ耳ショタ。
その顔はうっとりとしていて、抱きしめられた腕からはうさ耳ショタの心臓のバクバクと緊張しているような鼓動が聞こえてくる。
「ぼくの気持ち…///」
うさ耳ショタは煙が出そうなほど熱くなっていた。だけど目線はず~っと僕のことを熱っぽく見つめていた。
「…」今更出来心で…とか言い出せるような雰囲気じゃないのは流石にわかる。
「シャーロット様…」
ウルウルとした瞳で見られると心が苦しくなる。この子が司…なわけないか。
「このラビ・キャロ…いつでもシャーロット様のつ…つ、番なる…準備はで、できてますから!」
ラビは我慢できなくなったのか僕を抱きしめて、上目遣いで言う。
この世界でも僕男だよな!?確かに鏡で見た感じ、女の子に見えなくもなかったけど…。
てかこの子絶対誘い受けだろ…。可愛すぎんだろ…。
ちなみに歩結はショタコンである。(おにショタやショタおにどちらもとても好き)
「ら、ラビ。その時は僕から声を掛ける。今日はすまない。これからやることがあるんだ」
王族の言葉遣いなんて知らないが、動揺しないように慎重に紡ぐ。紡いだつもりだ。
「は…はい!いつでも待ってます…♡」
一瞬悲しそうな顔をしたが、すぐに幸せそうな笑顔を見せてくれた。
ラビが僕の部屋に食事を持ってきてくれた。
断ろうとも思ったが、お腹がすいては見つかるものも見つからない。
皿には綺麗に盛り付けられた森猪の焼肉がぶつ切りされたものと小鉢に入った山菜の炒め物、焼きたてのパン。食器は木製のフォーク。
ラビに聞いたところ、森猪は名前の通り森に生息する巨大な猪、魔獣の1種らしい。魔獣とは、何らかの魔法を使うことのできる獣を指す。
魔法が使えるということは自然界で有利に立つことができ、通常より大きく育つことが多いらしい。
そのため普通の猪肉より肉厚で、しかも魔法で頼ってしまうケースが多いため、脂身も多い。
パンに森猪の肉と山菜の炒め物を挟んで食べるのが普通らしい。だがまずは森猪の肉のぶつ切りを1枚食べてみる。
「おいしい…」
しっかりとした弾力があり『肉』を食べているんだというのを感じられる。味の方は程よい塩気と猪肉特有の濃い味がとても良い、後味は優しくて脂が多い割にサッパリしていてとてもおいしい。臭みは気にならない程度にだがあるが、確かにこれはパンとの相性が良さそうだ。
次は猪肉をパンに挟んで食べてみる。
パンが少し固めだが、それもまた良い。猪肉の濃い味とパンが上手く調和している。
次は小鉢に入った山菜の炒め物を食べてみる。シャクシャクという食感と少し甘めの味わいがなんともクセになる。
初めて食べる異世界料理を夢中で食べ進める。
猪肉は初めて食べたがこんなにおいしいとは知らなかった。この料理の調理法が良いだけかもしれないけど。
「ど~ですか?シャーロット様!」
横で僕が食べている様子をニコニコしながら見るラビ。
「すごくおいしいよ!」
「あっ、シャーロット様…お口に付いてますよ」
そう言われて舌を口元をぺろりと舐める。
「もう、取れてないですよ!じっとしててくださいね!ラビが取ります!」
ラビが顔を近づけてくる。ハンカチで取るなりすると思っていたので自然と身を引いてしまう。
「え…ら、ラビ?」
「なんで逃げちゃうんですか?取るだけですよ!」
肩をラビに掴まれる。ラビの手は自分よりも小さくて細い。それと、少しプルプルと震えているのがわかる。
心なしかラビが顔を赤らめているように見える。
「ラビ…ちかい…」
「シャーロット様…」
はむっ、ラビが僕の唇の横あたりに優しくキスをした。
「えへへ…取れました♡」
顔を赤らめて恥ずかしそうに微笑むうさ耳ショタことラビ。
…正直このままラビを押し倒して『色々』としたい!…仕方分からないけど。
この後、ラビとは少し距離を取ろうと思ったシャーロットであった。
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