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閑話「ある家の没落2」
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署に着いたら、俺たちは別々に分かれて聴取が行われた。
なんというか、全部わかって聞いているんだろうな、これは確認なんだろうな、ということがわかる。
俺たちがやった暴力、食事を与えない、不衛生な所に放置していたこと…。そして4歳の幼子が海に飛び込むということは、俺達がやったと。
それは違うと言ったが、幼児が『死ぬ方法』を知っていることがおかしいのだと言われ、何も言い返すことができなかった。
もう、手遅れだったのだ。
俺が、ちゃんと花のことを考えられていたら。
俺が、ちゃんと息子を愛せていたら。
俺が、疫病神といわなければ。
全て、俺の責任だ。
そう思った瞬間、どこか心が軽くなる気がした。
あの頃の正論を俺に必死に伝えていた己が、靄を退けて息をしたかのような心地だった。
俺は己の事ばかりで、己すらも封じ込めるような愚か者だったのだと、強く感じられた。
もう懺悔しても遅いのだ。
「はあ……他にどんなことしてたんですか?暴言はあったんでしょうけど…。内容は?」
「主に、『死ねばいいのに』とか、『母親を殺した疫病神』と。
俺の母は暴力は振るっていません。暴力は俺と長男が。
俺はあまり次男に会うことはなかったですが、長男は頻繁に会いに行っていたように思います。
おそらく、死ぬ方法を知ったのは、長男が何かしら言ったのかと。妻は家族全員を愛していて、虐待を止めようとしていましたが、すぐに亡くなりました。」
先程の蛇のような警察官は、少々驚いたような顔を見せた。こんなにスラスラ話すとは思わなかったのだろう。
「ふぅん……そう。まあ本当かどうかは後で調べますねぇ。暫く待っててくださいねー。」
思ったよりさっと終わって驚いた。もっと尋ねることがあると思っていたのだが…。
部屋から出た警察官を見送り、脱力する。
なぜ、こんな時に限って眠気が襲ってくるのだろうな。
瞼が重い…。
「この馬鹿!!」
パンッ!!と平手打ちされた感覚で飛び起きた。そこは先ほど俺がいた取調室ではなく、広大な森の中で。
そして、目の前にいたのは……最愛の妻、花だった。
「昇太さんと瑠衣とお義母さんのせいで!!あの子が……!あの子が……ッ!!ずっと、見てたのよ…!あなた達が、瑠夏に何をしたのか…!!」
ボロボロと涙を零し、大声を上げて俺を非難する花。
俺は、会えたという嬉しさよりも、彼女を泣かせてしまった、彼女の愛する息子を、直接ではないが、殺してしまったと、深く後悔した。
「申し訳、なかった……。……謝って済む問題では、ないとわかっている。俺が、君の忠告を聞かなかったばかりに…。すまなかった…!」
誠心誠意、心を込めて土下座をする。本当に俺が悪かったから。
取り返しのつかない愚かなことをした。
「そうよ……本当に、大馬鹿者よ……。みんな、みんな…!私も、馬鹿だったわ…!!ううっ………ひくっ……うわああああん」
子供のように泣きわめき始めた彼女。俺に彼女を慰める資格はあるのか?と手を差し伸べようとした。
「触るな、咎人。」
空間を裂いたように急に現れた彼は、花を守るように俺の前に立ちはだかった。
どこか神々しい雰囲気を持つ彼に、俺はこれから裁かれるのだと頭を垂れる。
「どうか…どうか、俺を殺してくれ。あの子が感じた痛み以上の辛さを、俺に。貴方なら、きっとできるんでしょう?」
「チッ………はぁ……。もっとネジ曲がったやつだと思ってたが…。やばいのはコイツじゃなかったか。
……俺はお前を殺さねぇ。それは部下の仕事だ。俺はただこの世界を管理するだけ。
だが、愛しい花の、一度は愛した男だ。
しかも心から反省をしている。少し猶予を与えてやろう。」
彼の後ろで泣いていた花は、少し落ち着きを取り戻したようで俺の前に立った。
「ぐすっ……私たちが殺した瑠夏は、今は別の世界に生まれ変わって、ちゃんと、愛されているわ。すんっ……あなたは、これから辛いことがたくさんあるでしょうけど…ちゃんと、生きて。」
真っ直ぐとこちらを見る花。彼が人差し指を俺の額にトンッ、と軽く触ると、世界が暗転した。
「あっ、起きましたぁ?長いこと寝てましたねぇ。」
目を覚ますとそこは取調室で。目の前にはあの警官がニヤニヤと笑って座っていた。
「すみません…」
「いえいえ、いいんですよ?きっと、あの方から話があったんでしょうし…?」
ばっ、とそちらを見ると、彼の細長い瞳が、爬虫類のような目になっていた。そしてかすかに聞こえるシュル、シュー……というヘビ特有の声。
「はっ……はっ……?」
「ははは、今のは他言無用でお願いしますねぇ。
まあ眷属みたいなものですよぉ。あなた方を見極めて、地獄に落とす、そんな存在です。
まあ貴方は合格といったところでしょうか。でもこれからも一応聴取はありますよ。人間界は色々不便ですね。」
ニコリと笑う警官。俺は未だに事情を飲み込めなかった。
その後も淡々と事務的に進む事情聴取。俺は驚きで何を言ったかあまり覚えていないが、おそらくすべて真実を言ったと…思う。あのヘビ警官がうむうむと頷いていたから。
「はい。まあちゃんと反省しているようですしね、後はご家族がどうか、ですねぇ。
僕の他にも眷属がいるんですけど、そちらはどうなるのやら…。
ま、良くて虐待して子供を殺した家族と認識されるか…、地獄となりうる所に放り出されるか…。貴方は前者でしょうがね。
とりあえず、今日はね、お泊りですよ。」
どちらも地獄に変わりないと思ったが……。生きろと言われたからには、あの子の苦しみも、辛さも全て味わおう。
なんというか、全部わかって聞いているんだろうな、これは確認なんだろうな、ということがわかる。
俺たちがやった暴力、食事を与えない、不衛生な所に放置していたこと…。そして4歳の幼子が海に飛び込むということは、俺達がやったと。
それは違うと言ったが、幼児が『死ぬ方法』を知っていることがおかしいのだと言われ、何も言い返すことができなかった。
もう、手遅れだったのだ。
俺が、ちゃんと花のことを考えられていたら。
俺が、ちゃんと息子を愛せていたら。
俺が、疫病神といわなければ。
全て、俺の責任だ。
そう思った瞬間、どこか心が軽くなる気がした。
あの頃の正論を俺に必死に伝えていた己が、靄を退けて息をしたかのような心地だった。
俺は己の事ばかりで、己すらも封じ込めるような愚か者だったのだと、強く感じられた。
もう懺悔しても遅いのだ。
「はあ……他にどんなことしてたんですか?暴言はあったんでしょうけど…。内容は?」
「主に、『死ねばいいのに』とか、『母親を殺した疫病神』と。
俺の母は暴力は振るっていません。暴力は俺と長男が。
俺はあまり次男に会うことはなかったですが、長男は頻繁に会いに行っていたように思います。
おそらく、死ぬ方法を知ったのは、長男が何かしら言ったのかと。妻は家族全員を愛していて、虐待を止めようとしていましたが、すぐに亡くなりました。」
先程の蛇のような警察官は、少々驚いたような顔を見せた。こんなにスラスラ話すとは思わなかったのだろう。
「ふぅん……そう。まあ本当かどうかは後で調べますねぇ。暫く待っててくださいねー。」
思ったよりさっと終わって驚いた。もっと尋ねることがあると思っていたのだが…。
部屋から出た警察官を見送り、脱力する。
なぜ、こんな時に限って眠気が襲ってくるのだろうな。
瞼が重い…。
「この馬鹿!!」
パンッ!!と平手打ちされた感覚で飛び起きた。そこは先ほど俺がいた取調室ではなく、広大な森の中で。
そして、目の前にいたのは……最愛の妻、花だった。
「昇太さんと瑠衣とお義母さんのせいで!!あの子が……!あの子が……ッ!!ずっと、見てたのよ…!あなた達が、瑠夏に何をしたのか…!!」
ボロボロと涙を零し、大声を上げて俺を非難する花。
俺は、会えたという嬉しさよりも、彼女を泣かせてしまった、彼女の愛する息子を、直接ではないが、殺してしまったと、深く後悔した。
「申し訳、なかった……。……謝って済む問題では、ないとわかっている。俺が、君の忠告を聞かなかったばかりに…。すまなかった…!」
誠心誠意、心を込めて土下座をする。本当に俺が悪かったから。
取り返しのつかない愚かなことをした。
「そうよ……本当に、大馬鹿者よ……。みんな、みんな…!私も、馬鹿だったわ…!!ううっ………ひくっ……うわああああん」
子供のように泣きわめき始めた彼女。俺に彼女を慰める資格はあるのか?と手を差し伸べようとした。
「触るな、咎人。」
空間を裂いたように急に現れた彼は、花を守るように俺の前に立ちはだかった。
どこか神々しい雰囲気を持つ彼に、俺はこれから裁かれるのだと頭を垂れる。
「どうか…どうか、俺を殺してくれ。あの子が感じた痛み以上の辛さを、俺に。貴方なら、きっとできるんでしょう?」
「チッ………はぁ……。もっとネジ曲がったやつだと思ってたが…。やばいのはコイツじゃなかったか。
……俺はお前を殺さねぇ。それは部下の仕事だ。俺はただこの世界を管理するだけ。
だが、愛しい花の、一度は愛した男だ。
しかも心から反省をしている。少し猶予を与えてやろう。」
彼の後ろで泣いていた花は、少し落ち着きを取り戻したようで俺の前に立った。
「ぐすっ……私たちが殺した瑠夏は、今は別の世界に生まれ変わって、ちゃんと、愛されているわ。すんっ……あなたは、これから辛いことがたくさんあるでしょうけど…ちゃんと、生きて。」
真っ直ぐとこちらを見る花。彼が人差し指を俺の額にトンッ、と軽く触ると、世界が暗転した。
「あっ、起きましたぁ?長いこと寝てましたねぇ。」
目を覚ますとそこは取調室で。目の前にはあの警官がニヤニヤと笑って座っていた。
「すみません…」
「いえいえ、いいんですよ?きっと、あの方から話があったんでしょうし…?」
ばっ、とそちらを見ると、彼の細長い瞳が、爬虫類のような目になっていた。そしてかすかに聞こえるシュル、シュー……というヘビ特有の声。
「はっ……はっ……?」
「ははは、今のは他言無用でお願いしますねぇ。
まあ眷属みたいなものですよぉ。あなた方を見極めて、地獄に落とす、そんな存在です。
まあ貴方は合格といったところでしょうか。でもこれからも一応聴取はありますよ。人間界は色々不便ですね。」
ニコリと笑う警官。俺は未だに事情を飲み込めなかった。
その後も淡々と事務的に進む事情聴取。俺は驚きで何を言ったかあまり覚えていないが、おそらくすべて真実を言ったと…思う。あのヘビ警官がうむうむと頷いていたから。
「はい。まあちゃんと反省しているようですしね、後はご家族がどうか、ですねぇ。
僕の他にも眷属がいるんですけど、そちらはどうなるのやら…。
ま、良くて虐待して子供を殺した家族と認識されるか…、地獄となりうる所に放り出されるか…。貴方は前者でしょうがね。
とりあえず、今日はね、お泊りですよ。」
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