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第5章 ◇怒涛の 1st WEEK
◆2 とんでもない朝
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「ちょっ、蓮……っ」
「おはよ」
「息、出来ない…」
「大丈夫、喋れてるから」
「もう……っ」
そんなふんわりとした幸せ時間を味わっていたら、泉水さんがまた肩を叩いてくる。
「スマホ、ずっと鳴ってるよね……?」
「今、良いところだから」
「もう……!いいから出なさい」
「……はい」
本気のお説教が始まりそうな気配を察して、仕方なく身体を離した。
AIがもっと進化して「恋人同士のいいムードを邪魔しない機能」とか付いたらいいのになー?と、心の中でボヤきながらサイドテーブルのスマホに手を伸ばす。
元々それが理由で目を覚ましたのに。泉水さんに見惚れたあげく、キスまでし始め、すっかりそれどころではなくなっていた。
メッセージ着信のバイブ音が、今も鳴り続けている。
店で何かあったかと思い、今さらながら慌ててスマホの画面を確認した。
「ん?」
――異変が起きていた。
SNSのメッセージ通知が見たこともない数になっている。
一体どうしたと慌ててアプリを確認すると、フォロワー数が激増していることに気付いた。
1万人を超えている。
………目を擦って画面を二度見した。
見間違いかな?
昨日まで8千人くらいだったよね?
一晩で2千人以上増えた??
「んん??」
――え、どうした?どういうこと?
一瞬、訳が分からず、フリーズする。
頭が働かず呆然とした状態のまま指だけを動かし、届いているメッセージや書き込まれたコメントを確認してみると――
『ユキくんの所から来ました!応援します、頑張ってください♡』
『可愛い後輩くんを持って幸せですね~♪』
『先輩Ver.の身支度動画も見てみたい』
『売上バトルって何ですか?笑』
『ツーショット写真求む!』
『ユキって本当にただのホスト?モデルじゃなくて?』
………『とにかく、ユキの情報ください!!』
という類いのコメントが、濁流の如く、とめどなく溢れている。
「ユキ」という単語があちらこちらで踊り、俺のアカウントの中は、まるで最新の人気アイテムが発売されたかのようなお祭り騒ぎ。異常な盛り上がりを見せていた。
何ですか、コレ……!??
呆然と、小さなディスプレイ内のカオスな状況をしばし眺めてから――我に返って、思わず声が出てしまう。
「ユキ……!アイツ何やった!?」
「ユキくんが、どうかしたの?」
「泉水さん……アプリの通知止めるのってどうやるんだっけ……!?」
軽くパニックである。
スマホを取り落としそうになっている俺の反応に、キスの余韻を引き摺っていた泉水さんの気怠さもどこかへ行ってしまい、がばっとベッドから飛び起きる。
――これが、とんでもない1ヶ月の始まりの合図だった。
「おはよ」
「息、出来ない…」
「大丈夫、喋れてるから」
「もう……っ」
そんなふんわりとした幸せ時間を味わっていたら、泉水さんがまた肩を叩いてくる。
「スマホ、ずっと鳴ってるよね……?」
「今、良いところだから」
「もう……!いいから出なさい」
「……はい」
本気のお説教が始まりそうな気配を察して、仕方なく身体を離した。
AIがもっと進化して「恋人同士のいいムードを邪魔しない機能」とか付いたらいいのになー?と、心の中でボヤきながらサイドテーブルのスマホに手を伸ばす。
元々それが理由で目を覚ましたのに。泉水さんに見惚れたあげく、キスまでし始め、すっかりそれどころではなくなっていた。
メッセージ着信のバイブ音が、今も鳴り続けている。
店で何かあったかと思い、今さらながら慌ててスマホの画面を確認した。
「ん?」
――異変が起きていた。
SNSのメッセージ通知が見たこともない数になっている。
一体どうしたと慌ててアプリを確認すると、フォロワー数が激増していることに気付いた。
1万人を超えている。
………目を擦って画面を二度見した。
見間違いかな?
昨日まで8千人くらいだったよね?
一晩で2千人以上増えた??
「んん??」
――え、どうした?どういうこと?
一瞬、訳が分からず、フリーズする。
頭が働かず呆然とした状態のまま指だけを動かし、届いているメッセージや書き込まれたコメントを確認してみると――
『ユキくんの所から来ました!応援します、頑張ってください♡』
『可愛い後輩くんを持って幸せですね~♪』
『先輩Ver.の身支度動画も見てみたい』
『売上バトルって何ですか?笑』
『ツーショット写真求む!』
『ユキって本当にただのホスト?モデルじゃなくて?』
………『とにかく、ユキの情報ください!!』
という類いのコメントが、濁流の如く、とめどなく溢れている。
「ユキ」という単語があちらこちらで踊り、俺のアカウントの中は、まるで最新の人気アイテムが発売されたかのようなお祭り騒ぎ。異常な盛り上がりを見せていた。
何ですか、コレ……!??
呆然と、小さなディスプレイ内のカオスな状況をしばし眺めてから――我に返って、思わず声が出てしまう。
「ユキ……!アイツ何やった!?」
「ユキくんが、どうかしたの?」
「泉水さん……アプリの通知止めるのってどうやるんだっけ……!?」
軽くパニックである。
スマホを取り落としそうになっている俺の反応に、キスの余韻を引き摺っていた泉水さんの気怠さもどこかへ行ってしまい、がばっとベッドから飛び起きる。
――これが、とんでもない1ヶ月の始まりの合図だった。
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