新人くんとやさしい隊長

suima

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新人くんとやさしい隊長

2.マッサージ ☆

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 僕が密かに楽しみにしているのは、訓練の後のマッサージの時間だ。
 
 魔物の急増殖はそれほど頻繁にあるわけではないので、予兆が現れるまでは出動に備えて訓練をする日々だ。実戦を想定した訓練などはかなり厳しいので、大型のメディカル魔道具によるケアが必要な時もあるほどだった。
 普通なら身体のケアはそれで十分なのだが、魔特では精神面のケアや隊員同士の親睦を深めるためとかで、訓練後のマッサージが推奨されていた。「そういう店」というのもあるそうでそこに出かけて行く隊員もいるが、入隊したばかりの僕は隊長直々に教えて頂いている。
 

 マッサージの指導は一日の締めくくりに隊長の部屋で2人きりで行なわれる。
 呼ばれたらすぐに駆けつけられるよう隊長の隣が僕の部屋だからとても近いけど、服が汚れた時のために下着だけは着替えを用意して行くことにしている。
 マッサージが終わった後は気持ちが良すぎてすぐに眠ってしまうので、隊長のお許しを得て僕はパジャマ姿で行く。隊長は物語に出てくる貴族のようなガウンを着ている。カッコイイ人はいつでもカッコイイ。

 そしてそのカッコイイ隊長が「こちらにおいで」と案内してくれるのがベッドだ。
 新人なのに隊長の豪華で大きいベッドを使わせてもらうなんて、初めのうちはとても緊張して力が入ってしまった。隊員寮の各部屋はハウスキーパーが入るからいつも綺麗なベッドのはずなのに、隊長のカッコイイ香りを漂わせている気がして、つい余計に息を吸い込んだりしてしまう。

 
「今日もよく鍛えていたな」

 身体に異常が無いか確認してから、隊長は仰向けになった僕の肩から胸にかけてやさしく揉んでくれる。温かくて大きい手が直に触れてとても気持ちいい。これはマッサージが好きな理由のひとつだ。
 
 マッサージの時はパジャマを脱いで下着だけになる。どちらも初めてマッサージした時に隊長がプレゼントしてくれたものだ。肌触りが良くて柔らかい生地のパジャマはスルスルと蕩けるように肌を滑り落ちる。「大人っぽくてカッコイイ」パンツはほとんど紐だけで出来ていて、前の大事なところだけを包む初めて見る形だけど、隊員達や都会の大人には人気だと教えてくれた。

 隊長が両胸を持ち上げるようにして筋肉を確認している。おすすめしてくれた筋トレをやるようにしたから、きちんと出来ているか見てくれているのだろう。

「チイのここは元々良い形をしていたが、最近は少し丸みが着いてきて、さらに魅力的になってきたな」

「あ……ありがとうございます! 隊長のアドバイスのおかげです!」

 訓練の時はとても厳しい隊長だが、上手く出来た事はちゃんと褒めてくれる。
 村にいたときは褒められたことが無かったので戸惑いがあった僕も、最近は嬉しい気持ちを伝えられるようになってきた。

 カッコよくニッコリと微笑んだ隊長は満足そうに頷くと大きな掌で胸を押し上げてから先端を指でそっと撫でた。

「ぁっ――――!」
 
 途端に身体の中に小さな雷が落ちたような痺れを感じる。太い指が擦れるたびに痺れが心地良さに変わりながら広がっていく。すごく小さな粒なのに、こんなふうに敏感だなんて教えてもらうまで知らなかった。この不思議な感覚は練習していくと上手に受け止められるようになる「快感」というものなんだそうだ。
 すっかり硬くなってピンと尖ったそこを摘んで押し潰すようにじわじわと捏ねてくれる。そうすると快感が溜まって腰の辺りが熱くなってくるのだ。

「どうだ?」

「あ、ああっ! 乳首、気持ちいっ……です…………ペニスが勃っちゃいそうです……」

 隊長の問いにはきちんと答えないといけない。それに、おっぱいとかおちんちんとかじゃなくて、教えてもらった大人の言い方をする。変なふうに息が漏れちゃうし頭もぼんやりしてきてるけど、教えられた通りに言えたはずだ。

 隊長が下着の上から陰嚢をそっと揉んで中の玉の状態を調べたり、陰茎の大きさとか硬さとかを確認して健康状態を確認してくれる。
 そんなふうにされるとどんどん勃起して、露が出てくる。僕の下着は紐の部分は黒だけど小さな布の部分は白だから、濡れると布が透けてすぐにわかる。
 初めはせっかく頂いた下着を付けたまま漏らしてしまったかと焦ったけど、これは違うらしい。気持ちが良くなってペニスが硬くなり、透明な汁がトロトロ出るのは健康な証でたくさん出るのは良い事なのだそうだ。

 
 今日も異常なしだったので、次はスペシャルマッサージだ。これは最近新しくメニューに入れてくれたもので、とても親しい間柄じゃないとやらない事だと聞いて嬉しくなった。


 スペシャルマッサージ開始の合図は乳首へのキスだ。

「チイの乳首はピンク色で小さくてピンと尖って反応が良い。とても素晴らしいな」

 唇で擦ったりしてくすぐられるから早くちゃんとしたのを始めて欲しくて、つい僕の方からも胸を押し付けてしまう。前にお許しが出ているので、両手で隊長の頭を抱えるようにしてサラサラの銀の髪と力強い角にそっと触れながらお願いをする。

「隊長……お願いします、僕の乳首を、舐めたり吸ったりしてください」

 そうするとようやく熱い舌によるマッサージが始まるのだ。口でするなんて大変そうなのに、そこまでしてくださるなんて本当に隊長はやさしい。

「っぁあああ! た、隊長、いいっ……きもちぃ……!」

 あまりの気持ち良さに猫みたいな高い声が出てしまう。僕からこんな声が出るなんて変だから申し訳ないけど、効果がある場所の反応が分るから無理に抑えてはいけないというし、声がかわいいと褒めてもらってからは我慢しないことにしている。

 ヌルヌルとしてちょっとザラザラしている舌でベロンとゆっくり舐められるのも、キュッと強めに吸われるのもすごく気持ちいい。時々歯で軽く噛まれると腰に集まった熱がギュッとペニスを硬くして、トロトロと露を漏らす。思わず腰を揺らした拍子に押し上げていた小さな布がずれて、下着から先っぽが飛び出してしまった。

「おや、元気がいいな」

 そう言って大きな手でペニスの先端を包むと指で露を擦り付けるように撫でた。割れ目のところを強めにグリグリされるとさっきよりも大きな雷が背中に走る。

「――――っあ、あ、ああ!」
 
 まだこのような刺激に慣れていない僕は全身をブルブルと震わせてあっという間に絶頂に達し、隊長の手の中に白い蜜を放ってしまった。
 こういうことを「イく」とか「射精」と言うらしい。

 
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