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101.オレは、元奥方の呪いを解いていたらしい
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「改めまして。グリード商会のジョアンナです。商会長をしております」
殺風景な倉庫とは一転して、オレ達は豪華な応接室へ案内された。
磨き抜かれた一枚板のテーブルの対面には、元奥方、不満そうなその美男婚約者がいて。
元奥方の背後には、メガネの長身メガネのデキそうな女が立っている。
どこかで見たことのあるような気がするんだよな……。
元奥方は、オレ達に
「連絡方法が判らなかったもので遅くなりましたが、これをお返ししようと思いまして」
「……これは?」
テーブルの上に差し出されたのは、分厚い何かが入った封筒だ。
「男爵がわたしに2年半、毎月送金していた額の合計です」
「いや、いらない。それはすでにあなたのお金だ。そういう契約だし」
いきなり美男がわめいた。
「貴様に拒む権利などない。本来なら払う必要もないものだ。だが会長は貴様との関係を続けるなど、おぞましいと思って――」
「あのね。話がややこしくなるから黙っていてくれない? それ以上いらない事を言うなら出て行って貰います」
「ですが、こいつは――」
元奥方は、ひどく冷たい目で婚約者である美男を睨んだ。
「ヘムレン。あなた本当にあの本読んだの? あの本のどこにわたしが悪く書いてあったの?」
「白い結婚だと書いてあったじゃないですか! しかもこいつら自分達の方は悲恋扱いで!」
いや、そもそも、オレ達の知らないところで進んでたんですけど……。
「わたしの方だって、婚約者とその両親、実家の両親と義妹がいかに人間の屑……最低の人間だったかもちゃんと書いてあったけど。十分公平だと思うわ」
「ですが、あの本のせいで悪評が――」
「悪口を言いふらしているのは、もとから敵だった人間ばかりでしょ。今更よ」
背後に立っていた秘書が
「特定は済んでおりますから、あとはいかようにも」
こ、こわっ。
「で。出ていく? 出ていかない?」
美男は、何かまだ言いたげだったが、忌々しそうにオレ達を見ると、ようやく黙った。
元奥方は、ふぅ、と溜息をついて。
「まだ不満そうね……まぁいいわ。わたしが惚れて惚れられる相手は大抵、よくいえば一途で、悪く言えば思い込みが激しくて少々重いのよね……」
改めて元奥方を見る。
美人で、歳に似合わないくらい貫禄がある。
第三者的に観測すれば、絶世の美女である。傾国で警告だ。
ガリガリでヒョロヒョロって印象は、どこにも残ってないな。
印象変わったな……。
「で、受け取っていただけますか?」
「だから、あれは契約で、君のお金だ。返す必要はない」
「では、あたたへの感謝の印としてならどうでしょう?」
オレと美男が同時に、
「「え」」
元奥方は美男の婚約者に
「ヘムレン。出ていくなら出て行っていいのよ?」
美男は不満そうに黙り込んだ。
「……感謝されるようなことはしていないが」
「まぁ、そう思うでしょうね。『白い結婚』を突きつけた相手に皮肉の意味ではなく感謝されるとか、普通はないですからね」
元奥方は、少し考え
「では、最初から説明しましょう。あなたは納得してくれないと受け取ってくれそうもないですから」
メガネの秘書さんが
「外しますか?」
「いや、いい機会ね。ヘレン。あなたにも聞いて欲しい」
元奥方は、どう話したものか、という風に、僅かに間を置いて
「あなたたちは信じるかどうかわからないけど、かなり昔、わたしにはお告げがあったんです」
「お告げ?」
「夢みたいなものね。でも、すごくリアルな夢。自分の人生がぱぁっと先まで見えたんです」
オレとマリーは顔を見合わせた。
もしかして、これセンセイが言ってた奴じゃ?
「そこではわたし、ニコライと幸せになることになっていたわけ。ニコライってほら、見た目が童話や英雄の絵姿の王子様みたいでしょ? ああいう顔好きなんですよね。それに彼は推しだったし」
あーわかる。
隣にいる男も、髪は金髪だけど、ニコライに勝るとも劣らない美形で、同じタイプだ。
そいつが今まさに、ちょっと複雑そうな顔してるのもわかるわ。
でも、推しってナニ?
オレだけでなく、他の人もいぶかしそうだったからか
「あ、推しって言うのは、ひいきとか、特に気に入ってるとか、運命感じるとか、まぁいいなって存在のこと」
なるほど。
「だから、家で義妹ばかりかわいがる最低の両親に虐げられても、いつかは王子様が現れるって思っていられたわけ。わたしはニコライと結婚して、侯爵夫人になって、こいつらに復讐するんだって」
マリーが確認するように尋ねた。
「……あの婚約破棄までは、そのお告げだか夢の通りだった……?」
「そう。なんか自分がロマンス小説の中の登場人物みたいで、わくわくしてました。だから義妹や婚約者のアホウなふるまいにも、余裕しゃくしゃくで対応してた」
「……あのパーティでそれが壊れたってことね?」
「そういうことです」
「でも……それだったらヒースに感謝はしないんじゃない? 運命狂わせちゃったわけじゃない」
「もちろん、あの時はうらみました。この名前なしのモブキャラ、あー、つまり、その」
「パッとしない凡庸な男が?」
「そうそうそれ! って、よくもまぁ自分の彼氏を堂々とそう形容できますね」
「一番本人が自覚してるから」
「その通り」
だから怒る気にもなれないし、不満も感じない。
元奥方は笑った。
「ほんと、徹頭徹尾わたしのタイプじゃないですね……まぁそんなわけで、わたしの人生の最悪の悲劇だと思いましたよ。ニコライとのロマンに満ちた未来は文字通り夢と消えたわけだもの」
「ええと……どこをどう聞いても、オレに感謝する展開にはならなそうなんだけど……」
「次の日。あなたは、わたしの今後の生活のために色々と懇切丁寧に手配してくれたでしょう」
「ああ『白い結婚』とか言いだしたのはこっちなんだから、2年間はそれなりに暮らせるように手配するのが義務ってものだから」
「それが本当に至れり尽くせりで感心するばかり。ヘレンもあなたが手配してくれた人のひとり」
元奥方の後ろにいる長身のメガネが、会釈した。
「おひさしぶりでございます」
「え……ああっ」
元奥方の初夜の次の日。
オレは法律事務所へ行って『白い結婚』のための契約を取り交わし。
次に銀行口座を作り、口入屋にも行った。
その時、新しい侍女と召使と料理人と門番兼護衛を紹介して貰ったけど……。
「あの時の侍女さん!」
「はい」
「彼女、すごく優秀なんですよ。最初は単なる侍女として仕えていてくてたんですけど、今では、わたしの右腕」
「勿体ないお言葉でございます」
「あの時、あなたが選んでくれた人達。今でも全員、わたしに仕えててくれてるんです」
オレは、信頼のおけそうなベテランを揃えた方がいいと思っただけだったんだけどな……。
元奥方の隣の美男が、驚いた顔をして、オレとヘレンという人と、元奥方を見ている。
彼女の周りにいる人が、元々はオレが紹介した人間だなんて、思ってもみなかったんだろう。
「そ、それはでも、その口入屋が、よかったってだけじゃないですか! この男が何かしたわけじゃ!」
どうしても、オレが彼女にいいことをしたというのを認めたくないんだろうな。
実際、オレもそう思うし。
「この人達、みんなほんと優秀で。親身になってわたしを世話してくれるし。なんていうか……信頼できる人たちが周りにいるって初めての経験で」
元奥方は、遠くを見るような目をした。
「ニコライしか頼れない! あの人と一緒になれなかったら人生終わり! っていうのが……すっと薄れちゃったのよね。あの瞬間、夢のお告げっていう名のロマンチックな呪いが解けたのかもね」
殺風景な倉庫とは一転して、オレ達は豪華な応接室へ案内された。
磨き抜かれた一枚板のテーブルの対面には、元奥方、不満そうなその美男婚約者がいて。
元奥方の背後には、メガネの長身メガネのデキそうな女が立っている。
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元奥方は、オレ達に
「連絡方法が判らなかったもので遅くなりましたが、これをお返ししようと思いまして」
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「男爵がわたしに2年半、毎月送金していた額の合計です」
「いや、いらない。それはすでにあなたのお金だ。そういう契約だし」
いきなり美男がわめいた。
「貴様に拒む権利などない。本来なら払う必要もないものだ。だが会長は貴様との関係を続けるなど、おぞましいと思って――」
「あのね。話がややこしくなるから黙っていてくれない? それ以上いらない事を言うなら出て行って貰います」
「ですが、こいつは――」
元奥方は、ひどく冷たい目で婚約者である美男を睨んだ。
「ヘムレン。あなた本当にあの本読んだの? あの本のどこにわたしが悪く書いてあったの?」
「白い結婚だと書いてあったじゃないですか! しかもこいつら自分達の方は悲恋扱いで!」
いや、そもそも、オレ達の知らないところで進んでたんですけど……。
「わたしの方だって、婚約者とその両親、実家の両親と義妹がいかに人間の屑……最低の人間だったかもちゃんと書いてあったけど。十分公平だと思うわ」
「ですが、あの本のせいで悪評が――」
「悪口を言いふらしているのは、もとから敵だった人間ばかりでしょ。今更よ」
背後に立っていた秘書が
「特定は済んでおりますから、あとはいかようにも」
こ、こわっ。
「で。出ていく? 出ていかない?」
美男は、何かまだ言いたげだったが、忌々しそうにオレ達を見ると、ようやく黙った。
元奥方は、ふぅ、と溜息をついて。
「まだ不満そうね……まぁいいわ。わたしが惚れて惚れられる相手は大抵、よくいえば一途で、悪く言えば思い込みが激しくて少々重いのよね……」
改めて元奥方を見る。
美人で、歳に似合わないくらい貫禄がある。
第三者的に観測すれば、絶世の美女である。傾国で警告だ。
ガリガリでヒョロヒョロって印象は、どこにも残ってないな。
印象変わったな……。
「で、受け取っていただけますか?」
「だから、あれは契約で、君のお金だ。返す必要はない」
「では、あたたへの感謝の印としてならどうでしょう?」
オレと美男が同時に、
「「え」」
元奥方は美男の婚約者に
「ヘムレン。出ていくなら出て行っていいのよ?」
美男は不満そうに黙り込んだ。
「……感謝されるようなことはしていないが」
「まぁ、そう思うでしょうね。『白い結婚』を突きつけた相手に皮肉の意味ではなく感謝されるとか、普通はないですからね」
元奥方は、少し考え
「では、最初から説明しましょう。あなたは納得してくれないと受け取ってくれそうもないですから」
メガネの秘書さんが
「外しますか?」
「いや、いい機会ね。ヘレン。あなたにも聞いて欲しい」
元奥方は、どう話したものか、という風に、僅かに間を置いて
「あなたたちは信じるかどうかわからないけど、かなり昔、わたしにはお告げがあったんです」
「お告げ?」
「夢みたいなものね。でも、すごくリアルな夢。自分の人生がぱぁっと先まで見えたんです」
オレとマリーは顔を見合わせた。
もしかして、これセンセイが言ってた奴じゃ?
「そこではわたし、ニコライと幸せになることになっていたわけ。ニコライってほら、見た目が童話や英雄の絵姿の王子様みたいでしょ? ああいう顔好きなんですよね。それに彼は推しだったし」
あーわかる。
隣にいる男も、髪は金髪だけど、ニコライに勝るとも劣らない美形で、同じタイプだ。
そいつが今まさに、ちょっと複雑そうな顔してるのもわかるわ。
でも、推しってナニ?
オレだけでなく、他の人もいぶかしそうだったからか
「あ、推しって言うのは、ひいきとか、特に気に入ってるとか、運命感じるとか、まぁいいなって存在のこと」
なるほど。
「だから、家で義妹ばかりかわいがる最低の両親に虐げられても、いつかは王子様が現れるって思っていられたわけ。わたしはニコライと結婚して、侯爵夫人になって、こいつらに復讐するんだって」
マリーが確認するように尋ねた。
「……あの婚約破棄までは、そのお告げだか夢の通りだった……?」
「そう。なんか自分がロマンス小説の中の登場人物みたいで、わくわくしてました。だから義妹や婚約者のアホウなふるまいにも、余裕しゃくしゃくで対応してた」
「……あのパーティでそれが壊れたってことね?」
「そういうことです」
「でも……それだったらヒースに感謝はしないんじゃない? 運命狂わせちゃったわけじゃない」
「もちろん、あの時はうらみました。この名前なしのモブキャラ、あー、つまり、その」
「パッとしない凡庸な男が?」
「そうそうそれ! って、よくもまぁ自分の彼氏を堂々とそう形容できますね」
「一番本人が自覚してるから」
「その通り」
だから怒る気にもなれないし、不満も感じない。
元奥方は笑った。
「ほんと、徹頭徹尾わたしのタイプじゃないですね……まぁそんなわけで、わたしの人生の最悪の悲劇だと思いましたよ。ニコライとのロマンに満ちた未来は文字通り夢と消えたわけだもの」
「ええと……どこをどう聞いても、オレに感謝する展開にはならなそうなんだけど……」
「次の日。あなたは、わたしの今後の生活のために色々と懇切丁寧に手配してくれたでしょう」
「ああ『白い結婚』とか言いだしたのはこっちなんだから、2年間はそれなりに暮らせるように手配するのが義務ってものだから」
「それが本当に至れり尽くせりで感心するばかり。ヘレンもあなたが手配してくれた人のひとり」
元奥方の後ろにいる長身のメガネが、会釈した。
「おひさしぶりでございます」
「え……ああっ」
元奥方の初夜の次の日。
オレは法律事務所へ行って『白い結婚』のための契約を取り交わし。
次に銀行口座を作り、口入屋にも行った。
その時、新しい侍女と召使と料理人と門番兼護衛を紹介して貰ったけど……。
「あの時の侍女さん!」
「はい」
「彼女、すごく優秀なんですよ。最初は単なる侍女として仕えていてくてたんですけど、今では、わたしの右腕」
「勿体ないお言葉でございます」
「あの時、あなたが選んでくれた人達。今でも全員、わたしに仕えててくれてるんです」
オレは、信頼のおけそうなベテランを揃えた方がいいと思っただけだったんだけどな……。
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彼女の周りにいる人が、元々はオレが紹介した人間だなんて、思ってもみなかったんだろう。
「そ、それはでも、その口入屋が、よかったってだけじゃないですか! この男が何かしたわけじゃ!」
どうしても、オレが彼女にいいことをしたというのを認めたくないんだろうな。
実際、オレもそう思うし。
「この人達、みんなほんと優秀で。親身になってわたしを世話してくれるし。なんていうか……信頼できる人たちが周りにいるって初めての経験で」
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