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2月
2月日記(2/1-2/15)
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【2/1】
昨日手紙を入れてくれていた、お隣さんに会うことができた。
「室井砂苗」さんという、私と同い年の女性で、夫のタカヤさんと共に転勤で越してきたとのこと。
同い年なのは地味に嬉しい。
子どももいないからママ友はまだいないし、ここが地元というわけでもない。
だから貴重な存在なのだ。
……なんとなく、砂苗ちゃんの話を聞いていると、ご主人の態度が怖いときがあるなと思ってしまった。
彼女自身は、気にしていないみたいだが。
私の話はあまりできなかった。
初対面でさすがに浮気の話はできない。
でも、もしかしたら、そのうち出てくるかもしれない、話をするタイミングが。
ないほうが良いのだが、辛くて誰かに話したくなったら、きっと砂苗ちゃんに話してしまうだろう。
夫は砂苗ちゃんがあいさつしに来てくれた時にいなかった。
向こうの御主人は仕事ということで同じくいなかった。
また別の機会に、きちんとあいさつしなくては。
最初は家の前で話したが、そのあとで一緒にカフェに行きケーキを食べた。
話も合いそうで、もっと喋りたいなと思った。
ちなみに、夫は帰ってこなかった。
どこへ行っているのだろう?
-----
【2/2】
今日は、朝から夫がいないということで、浮気の証拠を探すことにした。
今のところ「これがあれば問い詰められる!」なんてものは見つかっていない。
だから、普段使っていない、もう夫も見ないような場所を探した。
それならば、なにか忘れているかもしれないし、もう向こうも触らないのだから文句も言われないだろう。
そこで、実は夫が結婚一年も経たないうちに浮気していたのではないか……という疑問が生じた。
私が去年あげた鞄の中に、テーマパークのレシートと前年度の手帳が入っていたのだ。
鞄は全然使っていなかったが、ゴミ袋に入っていてもう捨てるつもりらしい。
ゴミならば遠慮することはないと、中身を見た。
そうしたらこれだ。
レシートは去年のクリスマスの時期に、テーマパークへ行っていたという証拠だ。
日付は出張と言っていた日と同じである。
美味しい高価なディナーを、誰かとふたりで食べて奢ったらしい。
なんと羨ましい。
手帳に関しては、これもまたいろんなことが書いてあった。
基本はその日の出退勤の時間と、どこへ行ったか。
誰か女性の名前は書いていなかった。
だから、この会っていただろう日の、その相手が浮気相手の女性なのかはわからない。
でも、出張の日はだいたい嘘で、出張先と偽った地域に旅行へ行っているらしかった。
ホテル名もある。
ご丁寧に、テーマパークへ行った時はオフィシャルホテルへ泊まったと。
そんなことまでわかった。
そしてその手帳には、手紙が挟んであった。
手紙の内容から、テーマパークへ行った本人である。
夫はこの人の家へ行ったことがあって、手料理もたべたことがあるらしい。
……あぁ、頭が痛い。
-----
【2/3】
そういえば、我が家は節分に恵方巻を食べて、歳の数だけ豆を食べていた。
子どもが生まれたら、夫か私が鬼の役でもやって、子どもが豆を投げたりするのかな……と思っていたが、その未来はなさそうだ。
去年は夫と一緒に黙々と恵方巻を食べたが、今年はひとりで食べることになった。
恵方巻は好きだから、どうせひとりなのでちょっと豪華なものにした。
食べるのが難しそうだったが、具がたっぷりで美味しそうだったから。
厄はなんとか払っておきたい。
今後のためにも。
既にかかっている気もするが、吹き飛ばしたい。
少し、喉が痛い気がする。
乾燥でやられたのかもしれない。
ただでさえストレスには弱いのに。
頑張らなければと思えば思うほど、頭の中にモヤがかかったような気分になる。
日付が変わるまでには、帰って来そうもない。
-----
【2/4】
また体調を崩してしまった。
きっとこれは、間違いなくストレスだろう。
仕事をしているほうが、忙しくて気がまぎれるのに。
今は無理するのは良くないと思って、今日明日と思い切って休むことにした。
インフルエンザも流行っているし、無理して酷くなるのもごめんだ。
夫は相変わらずで……相変わらずというのは、優しくなった時期はもうどこかへ完全に行ってしまったようで、少し前に戻った。
今日もまだ、帰ってこない。
隙にすればいいとは思ったが、身の振り方は考えないと。
私の態度に気が付いて、証拠を捨てられたり、一旦別れられたらかなわない。
だんだんと帰りが遅くなったり、ここからまた無言でフラッとどこかへ行っては、しばらく帰ってこない時間が増えるのだろう。
上等だ。
絶対に相手を突き止めてやる。
-----
【2/5】
宣言通り、今日も休んだ。
体調は少し良くなったが、まだまだ怠さが抜けないのと頭が痛い。
薬を飲んでもイマイチよくならないので寝ているのだが、横になっていてもいろいろと考えてしまうから脳みその使い過ぎなのかもしれない。
つい、あーしたらこうしたらと、考え事をしてしまう。
夫はきっと、こんなことは知らないだろう。
……内容が内容だけに、知られたら困るのだが。
帰宅→23:23
-----
【2/6】
素知らぬ顔で、今朝は見送った。
会話も挨拶も最低限……どちらもないことのほうが多い、が、これで体裁は保たれているのだろうか。
本人にちょっと聞いてみたい気もする。
今のところ、離婚の話は切り出されていない。
まだする気はないのか、それとも既婚者として遊びたいのか。
どちらにせよ、こちらの気分は最悪なので、離婚に向けて動き出したいと思う。
別れたあとは、浮気相手と結婚するなり、一から相手を探すなり、好きにしてほしい。
今日はそうそうに帰ってきた。
時間から見て定時だ。
それなのに、ご飯の準備をしているあいだにそそくさと出ていってしまった。
どういうことなのだろう?
帰宅はさっきだ。
時間は二十三時十七分。
女性と会っていたのかもしれない。
……なぜ、一回帰ってきたのだろう?
会えないから早く帰ってきたのに、会えるようになったから出ていった……に一票。
-----
【2/7】
帰宅→なし
金曜日だから、どこかに行っているのだろう。
連絡もなし。
-----
【2/8】
11:41→気が付いたらいない。外出?
帰宅→22:03
においがする。
ご飯は食べてきたのだろう。
-----
【2/9】
私の起床→8:43
起きたら夫はいなかった。
早めの帰宅?で18:23
夜ご飯は一緒に済ませたが、夫ははぁ、と溜息を吐きながら食べているので、なんだかイライラしてしまう。
「どうしたの?」と聞いてはみたものの「別に」と返ってきて、そのあとはまた溜息だ。
溜息を吐きたいのはこちらなのだが。
私自身、昨日今日は疲れてしまってなにもする気が起きなかった。
-----
【2/10】
週の初めが憂鬱。
朝出る時に夫が大きな荷物を持っていたのでどうしたのかと聞いたら、出張だと言われた。
そんな話聞いていない。
一泊で帰るとは言われたが、場所は何も言わずに行ってしまった。
場所を言わなかったのは、初めてかもしれない。
……?
お土産が買えないような場所なのか、それとも近場なのか……。
平日に宿泊は珍しいと思ったが、明日は祝日じゃないか。
だから今日から休みを取って泊るのか。
私は仕事なので、あとをつけることができない。
残念だ。
-----
【2/11】
建国記念日でお休みだ。
十二月に祝日がなくなってしまったのは悲しいが、その代わり二月に二回になった。
六月と十二月は、祝日が一回も無くなってしまった。
前は六月が憂鬱だった。
十二月がそうでもないのは、年末年始の休みがあるからかもしれない。
少しずつ、砂苗ちゃんとメッセージのやり取りをするようになった。
なかなかご主人が忙しく、一緒にいる時間が取れないらしい。
そんな話を聞いていると、仲が良いんだなと羨ましくなってしまう。
今日も仕事とのことで、激務で大変そうだった。
次の休みは、砂苗ちゃんをご飯に誘ってみようか。
最近のことを考えると、きっとウチの夫はまたいなくなる。
そして帰ってこない。
-----
【2/12】
帰宅→22:58
日付の変わるギリギリじゃないだけで、うっかり今日は早かったな、なんて思いそうになってしまう。
だいぶ毒されている気がしてきた。
-----
【2/13】
明日はバレンタインだ。
毎年作って渡していたのだが、もう今年はそもそも要らないのでは? と思ってしまった。
浮気相手にもらえば良い。
私は自分のチョコを買うことにする。
このタイミングでは、有名店や人気のチョコは売り切れているだろうが。
めちゃくちゃ混みそうなので、ホワイトデーのお菓子を狙うことにする。
クッキーや焼き菓子よりチョコのほうが好きなのだが、私もバレンタインにもらいたい。
学生のころは友チョコと言ってみんなで交換したっけ。
作るのもは楽しくて、もらうのは嬉しくて、良い思い出だ。
今日は二十時に帰ってきたから、こまた随分と速い帰宅だった。
でも、会話はない。
一応返事はしてくれたのだが、上の空なのだ。
明日のバレンタインは、きっと帰ってこないだろう。
だってきっと、意味のあるイベントだろうから。
-----
【2/14】
本命チョコ。
手紙入り。
会社の女の子、この子が浮気相手の可能性大。
名前が書いてあったので、社内報と照合しフルネームを調べておく。
顔はサトコに確認。
帰って来るとは思わなかったのに、帰ってきた。
そしてこの仕打ち。
-----
【2/15】
昨日は心臓がバクバクして、死ぬかと思った。
本当は、すぐにでも名前を調べたかった。
けれど、手が震えて、気持ち悪くて、喉が渇いて、昨日はできなかった。
なんとか今日名前は調べたが、今年度の新入社員の名前だった。
サトコに写真を送る。
彼女が見た女性と一致した。
信じられない。
大体、迂闊過ぎる。
もしかして、わざとなのだろうか。
彼も、彼女も。
そして今日分かったこと。
共同口座に、彼はお金を入れていなかった。
私のお金も、残っていなかった。
証拠集めのためにGPSを買う。
昨日手紙を入れてくれていた、お隣さんに会うことができた。
「室井砂苗」さんという、私と同い年の女性で、夫のタカヤさんと共に転勤で越してきたとのこと。
同い年なのは地味に嬉しい。
子どももいないからママ友はまだいないし、ここが地元というわけでもない。
だから貴重な存在なのだ。
……なんとなく、砂苗ちゃんの話を聞いていると、ご主人の態度が怖いときがあるなと思ってしまった。
彼女自身は、気にしていないみたいだが。
私の話はあまりできなかった。
初対面でさすがに浮気の話はできない。
でも、もしかしたら、そのうち出てくるかもしれない、話をするタイミングが。
ないほうが良いのだが、辛くて誰かに話したくなったら、きっと砂苗ちゃんに話してしまうだろう。
夫は砂苗ちゃんがあいさつしに来てくれた時にいなかった。
向こうの御主人は仕事ということで同じくいなかった。
また別の機会に、きちんとあいさつしなくては。
最初は家の前で話したが、そのあとで一緒にカフェに行きケーキを食べた。
話も合いそうで、もっと喋りたいなと思った。
ちなみに、夫は帰ってこなかった。
どこへ行っているのだろう?
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【2/2】
今日は、朝から夫がいないということで、浮気の証拠を探すことにした。
今のところ「これがあれば問い詰められる!」なんてものは見つかっていない。
だから、普段使っていない、もう夫も見ないような場所を探した。
それならば、なにか忘れているかもしれないし、もう向こうも触らないのだから文句も言われないだろう。
そこで、実は夫が結婚一年も経たないうちに浮気していたのではないか……という疑問が生じた。
私が去年あげた鞄の中に、テーマパークのレシートと前年度の手帳が入っていたのだ。
鞄は全然使っていなかったが、ゴミ袋に入っていてもう捨てるつもりらしい。
ゴミならば遠慮することはないと、中身を見た。
そうしたらこれだ。
レシートは去年のクリスマスの時期に、テーマパークへ行っていたという証拠だ。
日付は出張と言っていた日と同じである。
美味しい高価なディナーを、誰かとふたりで食べて奢ったらしい。
なんと羨ましい。
手帳に関しては、これもまたいろんなことが書いてあった。
基本はその日の出退勤の時間と、どこへ行ったか。
誰か女性の名前は書いていなかった。
だから、この会っていただろう日の、その相手が浮気相手の女性なのかはわからない。
でも、出張の日はだいたい嘘で、出張先と偽った地域に旅行へ行っているらしかった。
ホテル名もある。
ご丁寧に、テーマパークへ行った時はオフィシャルホテルへ泊まったと。
そんなことまでわかった。
そしてその手帳には、手紙が挟んであった。
手紙の内容から、テーマパークへ行った本人である。
夫はこの人の家へ行ったことがあって、手料理もたべたことがあるらしい。
……あぁ、頭が痛い。
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【2/3】
そういえば、我が家は節分に恵方巻を食べて、歳の数だけ豆を食べていた。
子どもが生まれたら、夫か私が鬼の役でもやって、子どもが豆を投げたりするのかな……と思っていたが、その未来はなさそうだ。
去年は夫と一緒に黙々と恵方巻を食べたが、今年はひとりで食べることになった。
恵方巻は好きだから、どうせひとりなのでちょっと豪華なものにした。
食べるのが難しそうだったが、具がたっぷりで美味しそうだったから。
厄はなんとか払っておきたい。
今後のためにも。
既にかかっている気もするが、吹き飛ばしたい。
少し、喉が痛い気がする。
乾燥でやられたのかもしれない。
ただでさえストレスには弱いのに。
頑張らなければと思えば思うほど、頭の中にモヤがかかったような気分になる。
日付が変わるまでには、帰って来そうもない。
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【2/4】
また体調を崩してしまった。
きっとこれは、間違いなくストレスだろう。
仕事をしているほうが、忙しくて気がまぎれるのに。
今は無理するのは良くないと思って、今日明日と思い切って休むことにした。
インフルエンザも流行っているし、無理して酷くなるのもごめんだ。
夫は相変わらずで……相変わらずというのは、優しくなった時期はもうどこかへ完全に行ってしまったようで、少し前に戻った。
今日もまだ、帰ってこない。
隙にすればいいとは思ったが、身の振り方は考えないと。
私の態度に気が付いて、証拠を捨てられたり、一旦別れられたらかなわない。
だんだんと帰りが遅くなったり、ここからまた無言でフラッとどこかへ行っては、しばらく帰ってこない時間が増えるのだろう。
上等だ。
絶対に相手を突き止めてやる。
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【2/5】
宣言通り、今日も休んだ。
体調は少し良くなったが、まだまだ怠さが抜けないのと頭が痛い。
薬を飲んでもイマイチよくならないので寝ているのだが、横になっていてもいろいろと考えてしまうから脳みその使い過ぎなのかもしれない。
つい、あーしたらこうしたらと、考え事をしてしまう。
夫はきっと、こんなことは知らないだろう。
……内容が内容だけに、知られたら困るのだが。
帰宅→23:23
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【2/6】
素知らぬ顔で、今朝は見送った。
会話も挨拶も最低限……どちらもないことのほうが多い、が、これで体裁は保たれているのだろうか。
本人にちょっと聞いてみたい気もする。
今のところ、離婚の話は切り出されていない。
まだする気はないのか、それとも既婚者として遊びたいのか。
どちらにせよ、こちらの気分は最悪なので、離婚に向けて動き出したいと思う。
別れたあとは、浮気相手と結婚するなり、一から相手を探すなり、好きにしてほしい。
今日はそうそうに帰ってきた。
時間から見て定時だ。
それなのに、ご飯の準備をしているあいだにそそくさと出ていってしまった。
どういうことなのだろう?
帰宅はさっきだ。
時間は二十三時十七分。
女性と会っていたのかもしれない。
……なぜ、一回帰ってきたのだろう?
会えないから早く帰ってきたのに、会えるようになったから出ていった……に一票。
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【2/7】
帰宅→なし
金曜日だから、どこかに行っているのだろう。
連絡もなし。
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【2/8】
11:41→気が付いたらいない。外出?
帰宅→22:03
においがする。
ご飯は食べてきたのだろう。
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【2/9】
私の起床→8:43
起きたら夫はいなかった。
早めの帰宅?で18:23
夜ご飯は一緒に済ませたが、夫ははぁ、と溜息を吐きながら食べているので、なんだかイライラしてしまう。
「どうしたの?」と聞いてはみたものの「別に」と返ってきて、そのあとはまた溜息だ。
溜息を吐きたいのはこちらなのだが。
私自身、昨日今日は疲れてしまってなにもする気が起きなかった。
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【2/10】
週の初めが憂鬱。
朝出る時に夫が大きな荷物を持っていたのでどうしたのかと聞いたら、出張だと言われた。
そんな話聞いていない。
一泊で帰るとは言われたが、場所は何も言わずに行ってしまった。
場所を言わなかったのは、初めてかもしれない。
……?
お土産が買えないような場所なのか、それとも近場なのか……。
平日に宿泊は珍しいと思ったが、明日は祝日じゃないか。
だから今日から休みを取って泊るのか。
私は仕事なので、あとをつけることができない。
残念だ。
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【2/11】
建国記念日でお休みだ。
十二月に祝日がなくなってしまったのは悲しいが、その代わり二月に二回になった。
六月と十二月は、祝日が一回も無くなってしまった。
前は六月が憂鬱だった。
十二月がそうでもないのは、年末年始の休みがあるからかもしれない。
少しずつ、砂苗ちゃんとメッセージのやり取りをするようになった。
なかなかご主人が忙しく、一緒にいる時間が取れないらしい。
そんな話を聞いていると、仲が良いんだなと羨ましくなってしまう。
今日も仕事とのことで、激務で大変そうだった。
次の休みは、砂苗ちゃんをご飯に誘ってみようか。
最近のことを考えると、きっとウチの夫はまたいなくなる。
そして帰ってこない。
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【2/12】
帰宅→22:58
日付の変わるギリギリじゃないだけで、うっかり今日は早かったな、なんて思いそうになってしまう。
だいぶ毒されている気がしてきた。
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【2/13】
明日はバレンタインだ。
毎年作って渡していたのだが、もう今年はそもそも要らないのでは? と思ってしまった。
浮気相手にもらえば良い。
私は自分のチョコを買うことにする。
このタイミングでは、有名店や人気のチョコは売り切れているだろうが。
めちゃくちゃ混みそうなので、ホワイトデーのお菓子を狙うことにする。
クッキーや焼き菓子よりチョコのほうが好きなのだが、私もバレンタインにもらいたい。
学生のころは友チョコと言ってみんなで交換したっけ。
作るのもは楽しくて、もらうのは嬉しくて、良い思い出だ。
今日は二十時に帰ってきたから、こまた随分と速い帰宅だった。
でも、会話はない。
一応返事はしてくれたのだが、上の空なのだ。
明日のバレンタインは、きっと帰ってこないだろう。
だってきっと、意味のあるイベントだろうから。
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【2/14】
本命チョコ。
手紙入り。
会社の女の子、この子が浮気相手の可能性大。
名前が書いてあったので、社内報と照合しフルネームを調べておく。
顔はサトコに確認。
帰って来るとは思わなかったのに、帰ってきた。
そしてこの仕打ち。
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【2/15】
昨日は心臓がバクバクして、死ぬかと思った。
本当は、すぐにでも名前を調べたかった。
けれど、手が震えて、気持ち悪くて、喉が渇いて、昨日はできなかった。
なんとか今日名前は調べたが、今年度の新入社員の名前だった。
サトコに写真を送る。
彼女が見た女性と一致した。
信じられない。
大体、迂闊過ぎる。
もしかして、わざとなのだろうか。
彼も、彼女も。
そして今日分かったこと。
共同口座に、彼はお金を入れていなかった。
私のお金も、残っていなかった。
証拠集めのためにGPSを買う。
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