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第19章
①
しおりを挟むご飯を済ませて、テレビを見ながらスマホのゲームを一緒にやった。結構マイナーなクソゲーなんてやってる人自体が少ないのに。まさかこんな近くに友がいたなんて。
途中で、テレビそっちのけでスマホゲームに夢中になったり。攻略のコツとかシステム、キャラクターについて語ったり。
どうせならって、一緒に新しいゲームを始めようってなって。チュートリアル後に1発で推しのキャラが出た俺と、推しではないけど最強のキャラが出た銀次さん。
お互いに大満足で進めて行って、さすがは最強持ち。銀次さんがどんどん進んでいく。どんどこどんどこ、超特急なので。
「もう、お風呂に入りましょっ!」
スマホを放り投げた俺は、銀次さんの手を引いて脱衣所へ。
手早く服を脱いで、風呂場に入るとシャワー出して先に軽く浴びる。あ、シャンプー、結構いいやつ使ってるんだぁ。いつもいい匂いすると思ったんだよなぁ。
ボディーソープはメンズで有名な、匂いを落とすのに最強なやつ。銀次さん、休日はタバコを吸うらしいし気にしてんのかな?
って思って聞いたら「いや……その……加齢臭対策でな」って。え。銀次さん、まだ32ですよね?
「若い姫に言われたんだよ。ちょっとクサイって。あれは割と、正直、ショックだったんでな……」
あぁ、銀次さんが遠い目をしている。誰だよ、そんなに嗅覚が優れまくってる姫は!?銀次さんは加齢臭なんかしない!銀次さんはすっごくいい匂いなんだ!
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