悪の怪人謹製!絶対服従洗脳バトルスーツに屈するヒーロー

青野イワシ

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服従訓練_3

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 粘り気のある催淫ローションはまるで尻穴に纏わりつくスライムのようであり、それを塗りたくる無骨な指の感触に暖馬はむずむずとした快感を覚えた。
 これから行われる事への期待と恐れがないまぜになり、暖馬の鼓動を速めてゆく。
 頃合いを見計らったように、ローションに濡れたギガンの人差し指が緩み始めた雄穴へ、指先をゆっくりと潜り込ませてゆく。
「あっ」
 確かな温度をもった異物が具合を確かめるように穴の中へと侵入する。
 湿り気を帯びた肉の穴は粘液をまとった指を吸い上げるように締め付ける。
 腸へ怪しげな成分の粘液が染みわたりいきはじめていることに、身体の持ち主だけが気づいていない。
 太く長い指を第一関節まで肉穴に埋めたギガンは、それをゆっくりと引き抜いてみる。
「ううっ……」
 排泄時にも似た、硬く太いものが外へと出ていくその感覚に、暖馬は突き出した尻をぶるりと震わせる。
 ぬぽっ、という音と共に指が引き抜かれ、粘液濡れでひくつく肉穴へすかさず別の異物が差し向けられた。
「あぁっ!」
 黒い球が連なったアナルバイブが、緩み始めた肉穴へ遠慮なしに押し込まれていく。
 肉穴はずぷっ、ずぷっ、と球を吞み込んでゆき、それによってみっしりと合わさっていた腸壁がこじ開けられていく。
 暖馬が指とは異なる弾力を持ったアナルバイブに違和感と痛みを覚えたのは、ほんの僅かな時間だけだった。
 最後の玉が入る頃には、暖馬は浅い呼吸を繰り返しながら、尻穴に埋まった硬いもの異物感に全身を火照らせていた。
 床に這いつくばり、本来何にも侵されるはずのない排泄孔へずっぽりと淫具を挿れられているということが恥ずかしく、それは暖馬を興奮させる燃料となった。
 そしてギガンもまた、ヒーロースーツを纏ったニンゲンの男が自分の足元にひれ伏し、尻穴から淫具の持ち手を生やして羞恥に打ち震えているという無様で滑稽なその姿に性欲を昂らせていた。
 ヒーローの命を殺めるよりも、こちらの方がヒーローを打ち砕いたと言えるのかもしれない。
 ニンゲン共の希望、恐ろしい怪物から市民の平和を守る清廉潔白な英雄、それがここまで堕ちている。
 だが、まだ足りない。
 頭の先から爪の先まで、鉛暖馬はDr.ギガンの”犬”であると身体に覚え込ませなければならない。
 ギガンは暖馬に首輪を巻くと、リードを取り付けて軽くそれを引っ張った。
「散歩の時間だ。ほら、歩け。勿論四つ足でな」
「はい」
「はい? 犬が言葉を喋るわけねぇだろ。返事するときなんて言えばいいか、分かるな?」
 暖馬が床に手をついたままギガンを見上げると、ギガンもまた目を細めて暖馬を無言で見返してきた。
 顔に早く鳴けと書かれていることを察知した暖馬は、赤らんだ顔を羞恥に歪ませながら、小さく「ワン」と口にする。
「よく出来たな」
 ぐしゃぐしゃと髪を乱す大きな手の感触に嬉しさを覚えてしまった暖馬は、自分がもう引き返せないところまできたような気になり、小さな恐怖を感じていた。

 研究棟の中だけとはいえ、いったいどこまで行くのか、どこを歩かされるのか。
 ──誰にも会わないか。
 首に綱をつけられ、四つん這いのまま廊下に出た暖馬は、冷たい床の感触を掌に感じながら不安げに命令を待つことしかできない。
 相変わらず陰気で薄暗い研究棟の廊下は、つるりとした樹脂の塗床が数少ない光源をぼんやりと反射させている。
 長く伸びる廊下には血の通った生き物の気配がない。
 しん、と静まり返り、針を落とした音も拾えそうなほどだ。
 誰も、誰も来ないなら……。
 催淫薬と尻穴に挿入された玩具の感触とが、心を置いて身体を昂らせてゆく。
「進め」
 隣に立つ大きな者からの指示。
 暖馬は僅かに頷くと、汗で湿り始めた掌を床に付け、ぺたぺたと廊下を進むことになった。

「作戦が成功すれば、地上でもこうやってヒーローを犬にしてやることも出来るかもな」
 黒のタクティカルブーツで床を踏み鳴らして歩くギガンの脇で、暖馬は浅く息をしながら犬の恰好で付き従う。
「ニンゲン共は全員、今のお前みたいに怪人おれたちの前にひれ伏すんだ。ヒーロー共が尻尾振って俺達の靴舐めてりゃ、他の雑魚共も従うだろ。なあ?」
 ぴたりと足を止めたギガンは、一歩進もうとする暖馬のリードをくい、と引っ張った。
 何か言いたげだが口ごもる暖馬を見て、ギガンは「ニンゲンの言葉喋っていいぞ」と戒めを緩和する。
「俺に何か言いたいことがあるのか? 言ってみろ」
「その……博士は、他の犬も、飼いたいんですか」
 催淫薬のせいなのか、恥じらいのせいなのか、暖馬は妙に媚びて懇願するような哀しげな表情でギガンを見上げる。
 予想外の言葉にギガンは呆気にとられ、一瞬言葉を失った。
 洗脳効果により、ヒーロー基地こそが悪と認知を歪ませた状態になっているが、もうそれすらどうでもよく、ただ己の嫉妬心が優先しているようだ。
 一般市民や悪のヒーローの命運より、自分がギガンと共にいられるか。暖馬にとってその方が重要らしい。
「下僕は多い方が何かと便利だからな」
「そう、ですか」
「まあ、一匹手のかかるやつがいるからな。ニンゲンは弱いうえに管理が面倒だ。他のヤツらに面倒見させるほうがいいかもな」
「それって、その、俺だけ……」
 ギガンは澄ました顔で頬を緩ませた暖馬を見下ろす。
 その片手は音も無く白衣のポケットへ滑り込み、名刺サイズの小さなリモコンのボタンを押した。
「あ゛ぁ゛っ!?」
 ヴヴヴヴ、と機械的なモーター音が鳴り、肉穴に飲み込まれていた黒い球の連なりが一斉に振動する。
「お゛っ……やめっ、あぁっ!」
 突然の刺激に暖馬は背を反らして声を漏らす。
 柔らかい肉穴の奥から強力な振動が起こり、肉壁を伝って前立腺をも震わせてゆく。
「あまり調子に乗るなよ」
「あっ、あぁっ! お゛ぉっ!」
 ギガンの遠隔操作により、アナルバイブは肉穴の中で僅かに伸縮し、ピストン運動を開始する。
 催淫ローションと腸液が交じり合った穴の中を黒く硬い異物が遠慮なしに蹂躙してゆく。
 ぐちゅぐちゅと淫液が混ざり合わさる音が振動音によって上書きされ、先ほどまで静寂を保っていた廊下には、熱を帯びた嬌声と淫具が起動する厭らしい音が響き渡った。
 振動がもたらす快感に侵されている暖馬の身体は、アナルバイブを咥え込んだ尻を突き出し、内腿をぶるぶると震わせている。
 わざと薄くされたバトルスーツの股間部は硬く膨んだ肉棒の形をくっきりと浮き上がらせており、その先端は滲み出た我慢汁によって恥ずかしい染みを作っていた。
 乳首も硬くしこり、スーツの内側からその存在を主張し始める。
 ギガンが着せたバトルスーツは、暖馬の痴態を強調するためだけのコスチュームと成り果てていた。
「俺に飼われ続けたいなら、それ相応の態度を取り続けろ」
「はい゛ぃっ」
「ニンゲンの時間は終わりだマゾ犬。犬は犬の返事をしろ」
「ワンッ!」
「いい返事だな。褒美だ」
 ギガンは片足を上げ、突き出された尻から伸びるアナルバイブの持ち手を軽く踏みつけた。
「んお゛おぉぉぉぉっ!?」
 絶えず振動を繰り返すバイブがさらに奥へ押し込まれる。玩具がもたらす小刻みで正確な振動とは別の大きな力が腸壁ごと前立腺を押してゆき、強い快楽電流が暖馬の頭をスパークさせる。
 のけ反って雌絶頂に声を上げる犬を見て、飼い主は足を退けて玩具のスイッチを切る。
「あぁ……はぁ……はぁ……」
 全身の力が抜け、快楽の余韻が残る火照った身体はくたりと床の上に伸びていく。
 肌に密着するバトルスーツの内側はどこもかしこも汗で濡れ、肉棒は硬度を増して高い熱を保っている。
 蹲って呼吸を整えている暖馬と、尻を蹴とばして歩かせようか考えていたギガンの耳に、廊下の奥からコツコツと靴底が床を叩く音が聞こえてきた。
 廊下の突き当り、T字になった通路のどちらかから、何者かがやってきている。
 それは知性という知性を持たない下級戦闘員とは違う、明確に目的の部屋を目指している確かな足音をさせていた。
 ──こんな姿、誰かに見られたら!
 暖馬の背筋が震える。
「博士ッ……」
 その口は考えるより先にギガンを呼んでいた。

 つづく
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