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第二章
地下世界行楽
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「ブロンテス、お前は既に勘づいているのかもしれんが」
ケラヴノスは立ったままブロンテスを見下ろす。
その様子をカテギートスが壁にもたれかかりながら眺めていた。
「あの村の周辺、勇者とやらが居る王都周辺の森で魔獣が出ているそうだ」
「……。なにもあいつらは滅んだわけではない。凶暴さが抜けてニンゲン共を襲わなくなっただけだ。家畜と何も変わらん」
「俺も最初はそう思っていた。だがな、受け取りにやってくる精霊の使いがしつこくてな」
「あのお喋りか。轡でも送ってやったらどうだ」
「それはまた今度にしよう。天から地へ降りるとき、魔王存命の時のような瘴気を感じる、もしかするとまた武具の注文をするかもしれない、とな」
ケラヴノスの言葉をブロンテスは鼻で嗤った。
「あいつらは自分の身を守るものは注文するが、武器は頼んでこないだろう。ニンゲンにやらせるばかりだ」
「まあ、そうだな」
空高く天に住まう精霊達は地上を下界と呼び、滅多に降りてくる事など無い。
地上が荒れて人間に力を貸すのも、自らの領域を守るための水際対策としか思っていない。
「とにかく、風向きが変わりそうだ。お前の大事なニンゲンもまた、武器屋に戻ることになりそうだな。その前に死なんといいがな」
普段のブロンテスなら、貴様らには関係ないだの余計なお世話だの吐き捨てて部屋を出て行きそうなものだが、カテギートスから視線を逸らして物思いに耽り始めている。
「いくら何でも早すぎる」
魔王が生まれ、滅び、その繰り返しだった地上だが、五十年はおろか一年も経たない間に凶事の兆しが現れることはブロンテスの経験上初である。
それまで傍観に徹していたカテギートスが壁から身を起こした。
「なんにせよ、俺達は地下世界から出られん。ムラトに新しく贈り物でもしてやったらどうだ」
「言われんでも分かっている」
憤然と言い放ったブロンテスは今度こそ肩を怒らせて応接室から出て行った。
その背中を二人は目を丸くして見送る。
「聞いたか兄弟」
「聞いたとも兄弟」
本人は気づいているのかいないのか、月日を重ねるごとに照れ隠しをしなくなるブロンテスに二人は顔を見合わせていた。
⚔
前回ムラトがブロンテスの元を訪れてから十数日後。
ブロンテスとムラトは荷馬車の荷台に乗っていた。
ついでに届けておいてくれと兄弟達から渡されたナイフや鉈を積み、その他何が入っている不明の麻袋と一緒に二人は積まれている。
全てが巨大な二頭立ての馬車は、ムラトからすれば家一つが牽かれているようにさえ思えた。
普段配達を請け負う親類を呼びつけたようで、仕事のついでに迂回して拾っていってくれと注文を付けたようだ。
ガタゴトガタゴト揺れる幌つきの荷台のなかで、ムラトはブロンテスの膝の上にいた。
揺れすぎて酔ったムラトは一度外で嘔吐している。
それから仕方なく固定してやるという理由をつけて、ブロンテスがムラトの身体を支えてやりながら座っていた。
「いつも、こういう風に移動を……?」
「そんな分けがあるか。街に出るときは大抵徒歩だ。お前の脚では到底たどり着けんだろうから、こうしている」
「私は文字通りのお荷物ということで……」
「あまり喋るな。また吐くぞ」
馬車に揺られたくらいで体調を崩す人間の脆さにブロンテスはため息をつく。
だが、ヒトからしてみれば巨大な荷物をくくりつけたまま風のように走る巨大馬こそ異常だった。
荷物、巨人の御者、乗客を乗せてなお馬車は跳ねるように荒野を突き進む。
まさかこんなことになるとは。
二人は雲行きの怪しいデートの始まりに内心頭を抱えつつあった。
「お客さん、着きましたよ」
「何だその顔は」
まるで送迎で飯を食っているような口ぶりの御者が荷台を覗き込む。
これまたブロンテス達とそっくりの一つ目巨人がにやにやしながらブロンテスとその上にいるムラトを眺める。
揶揄うときの笑い方まで似ている。
ブツブツ言いながら降りるブロンテスに抱えられながら、ムラトはそんなことを考えていた。
二人を降ろした馬車が外壁に沿って去って行く。
そうしてムラトはようやく活気ある場所に降り立ったことを知った。
「うわ……」
「そこまで驚くことか」
威圧的な石造りの壁に囲まれた内部は、予想以上に活気づいていた。
何を売っているのか一目では分からない露天が道の両端にぎちぎちと並んでいる。
ブロンテスはムラトが鄙びた村しか知らないためにたじろいでいると思ったが、そうではない。
ブロンテス邸同様、この街にある全てのモノがヒトには大きすぎるサイズであった。
しかも道を行くのは、ブロンテス以上の異形である。
腕、眼、脚、頭、あらゆる身体の部位が人間の倍かそれ以上だ。
一つ目巨人が何でも無く思えるほど、無秩序な巨人達が猥雑とした通りを闊歩していた。
まるで地獄では無いか。
「あの、その、ここはどういう方々の街で……?」
先程までの酔いも忘れ、ムラトは恐る恐るブロンテスを見上げる。
「百腕巨人の街だ」
「ご親戚で?」
「……まあ、そんな所だ」
地上に居た魔獣が赤子に見える。
ムラトは自然とブロンテスの傍に身体を寄せていた。
「見た目はアレだが話は分かる。いきなりニンゲンを取って食うような野蛮さは無い。……怖いなら俺の手でも握るか、小僧」
ムラトを見下ろしせせら笑うブロンテスは、勿論揶揄うために提案した。
「お願いします」
しかし上の空だったムラトはその提案を聞くなり、視線をあちこちに彷徨わせながらそのままブロンテスの手を握る。
「……」
自分から切り出した手前、ブロンテスはムラトの手を解けなくなった。
見られている。
何か囁かれている。
ブロンテスの横にぴったりと貼り付きながら歩くムラトに気づいたヘカトンケイル達は、一瞬だけ目を丸くすると意味深長な含み笑いをしながらすれ違う。
嘲笑とも違う、どこか生暖かい視線をやり過ごしながらムラトは握った分厚い掌の感触を確かめる。
ブロンテスは憮然としたまま無言で通りを進むだけだ。
人間を連れたサイクロプスがヘカトンケイルの眼にどう映るのか、ムラトには分かりようもない。
自分と歩くのは恥ずかしいものなのだろうか。
いや、そうであれば手を繋ごうなんて言うはずがない。
もしムラトが浮き足立っていなかったなら、村の中で手を繋いで歩く二人連れを見かけたときに村の者がどんな反応をするかくらいは考えることが出来ただろう。
つまりはそう言う事だった。
しばらく通りを進むと、派手な刺繍が施された布地を広げている露店にたどり着いた。
ブロンテスが足を止め、木製ジョッキ片手に椅子に座る店主と向き合う。
店主もブロンテスに負けず劣らずの大男で、その腕はムラトに見えるだけでも八本あった。
「おや、ニンゲン型の武器は珍しい。まるで生きているみたいだな。」
ニヤニヤ笑うヘカトンケイルにブロンテスは酷くあからさまなため息をつく。
「くだらん冗談はよせ」
「じゃあ何か、俺に見せつけに来たのか」
「そうだ。羨ましいか」
感情を一切感じられない棒読みでブロンテスが煽る。
「フフフ、俺は小さき者を食う趣味は無いよ。腕が足りなすぎる。不便だろう?」
ムラトの二の腕を指差す店主にブロンテスが「俺にも喧嘩を売っていることになるぞ」と呟く。
「そんなことより、お客さん。何がご入り用で?」
店主は固まるムラトへ話しかける。
真っ当な客と言うよりは、お使いを頼まれた子供にあえて大人と同じ扱いをしてやっている、ムラトにはそんな風に感じられてならなかった。
「ええと、魔除けが欲しいんです」
ムラトの言葉に店主の笑みが深くなった。
つづく
ケラヴノスは立ったままブロンテスを見下ろす。
その様子をカテギートスが壁にもたれかかりながら眺めていた。
「あの村の周辺、勇者とやらが居る王都周辺の森で魔獣が出ているそうだ」
「……。なにもあいつらは滅んだわけではない。凶暴さが抜けてニンゲン共を襲わなくなっただけだ。家畜と何も変わらん」
「俺も最初はそう思っていた。だがな、受け取りにやってくる精霊の使いがしつこくてな」
「あのお喋りか。轡でも送ってやったらどうだ」
「それはまた今度にしよう。天から地へ降りるとき、魔王存命の時のような瘴気を感じる、もしかするとまた武具の注文をするかもしれない、とな」
ケラヴノスの言葉をブロンテスは鼻で嗤った。
「あいつらは自分の身を守るものは注文するが、武器は頼んでこないだろう。ニンゲンにやらせるばかりだ」
「まあ、そうだな」
空高く天に住まう精霊達は地上を下界と呼び、滅多に降りてくる事など無い。
地上が荒れて人間に力を貸すのも、自らの領域を守るための水際対策としか思っていない。
「とにかく、風向きが変わりそうだ。お前の大事なニンゲンもまた、武器屋に戻ることになりそうだな。その前に死なんといいがな」
普段のブロンテスなら、貴様らには関係ないだの余計なお世話だの吐き捨てて部屋を出て行きそうなものだが、カテギートスから視線を逸らして物思いに耽り始めている。
「いくら何でも早すぎる」
魔王が生まれ、滅び、その繰り返しだった地上だが、五十年はおろか一年も経たない間に凶事の兆しが現れることはブロンテスの経験上初である。
それまで傍観に徹していたカテギートスが壁から身を起こした。
「なんにせよ、俺達は地下世界から出られん。ムラトに新しく贈り物でもしてやったらどうだ」
「言われんでも分かっている」
憤然と言い放ったブロンテスは今度こそ肩を怒らせて応接室から出て行った。
その背中を二人は目を丸くして見送る。
「聞いたか兄弟」
「聞いたとも兄弟」
本人は気づいているのかいないのか、月日を重ねるごとに照れ隠しをしなくなるブロンテスに二人は顔を見合わせていた。
⚔
前回ムラトがブロンテスの元を訪れてから十数日後。
ブロンテスとムラトは荷馬車の荷台に乗っていた。
ついでに届けておいてくれと兄弟達から渡されたナイフや鉈を積み、その他何が入っている不明の麻袋と一緒に二人は積まれている。
全てが巨大な二頭立ての馬車は、ムラトからすれば家一つが牽かれているようにさえ思えた。
普段配達を請け負う親類を呼びつけたようで、仕事のついでに迂回して拾っていってくれと注文を付けたようだ。
ガタゴトガタゴト揺れる幌つきの荷台のなかで、ムラトはブロンテスの膝の上にいた。
揺れすぎて酔ったムラトは一度外で嘔吐している。
それから仕方なく固定してやるという理由をつけて、ブロンテスがムラトの身体を支えてやりながら座っていた。
「いつも、こういう風に移動を……?」
「そんな分けがあるか。街に出るときは大抵徒歩だ。お前の脚では到底たどり着けんだろうから、こうしている」
「私は文字通りのお荷物ということで……」
「あまり喋るな。また吐くぞ」
馬車に揺られたくらいで体調を崩す人間の脆さにブロンテスはため息をつく。
だが、ヒトからしてみれば巨大な荷物をくくりつけたまま風のように走る巨大馬こそ異常だった。
荷物、巨人の御者、乗客を乗せてなお馬車は跳ねるように荒野を突き進む。
まさかこんなことになるとは。
二人は雲行きの怪しいデートの始まりに内心頭を抱えつつあった。
「お客さん、着きましたよ」
「何だその顔は」
まるで送迎で飯を食っているような口ぶりの御者が荷台を覗き込む。
これまたブロンテス達とそっくりの一つ目巨人がにやにやしながらブロンテスとその上にいるムラトを眺める。
揶揄うときの笑い方まで似ている。
ブツブツ言いながら降りるブロンテスに抱えられながら、ムラトはそんなことを考えていた。
二人を降ろした馬車が外壁に沿って去って行く。
そうしてムラトはようやく活気ある場所に降り立ったことを知った。
「うわ……」
「そこまで驚くことか」
威圧的な石造りの壁に囲まれた内部は、予想以上に活気づいていた。
何を売っているのか一目では分からない露天が道の両端にぎちぎちと並んでいる。
ブロンテスはムラトが鄙びた村しか知らないためにたじろいでいると思ったが、そうではない。
ブロンテス邸同様、この街にある全てのモノがヒトには大きすぎるサイズであった。
しかも道を行くのは、ブロンテス以上の異形である。
腕、眼、脚、頭、あらゆる身体の部位が人間の倍かそれ以上だ。
一つ目巨人が何でも無く思えるほど、無秩序な巨人達が猥雑とした通りを闊歩していた。
まるで地獄では無いか。
「あの、その、ここはどういう方々の街で……?」
先程までの酔いも忘れ、ムラトは恐る恐るブロンテスを見上げる。
「百腕巨人の街だ」
「ご親戚で?」
「……まあ、そんな所だ」
地上に居た魔獣が赤子に見える。
ムラトは自然とブロンテスの傍に身体を寄せていた。
「見た目はアレだが話は分かる。いきなりニンゲンを取って食うような野蛮さは無い。……怖いなら俺の手でも握るか、小僧」
ムラトを見下ろしせせら笑うブロンテスは、勿論揶揄うために提案した。
「お願いします」
しかし上の空だったムラトはその提案を聞くなり、視線をあちこちに彷徨わせながらそのままブロンテスの手を握る。
「……」
自分から切り出した手前、ブロンテスはムラトの手を解けなくなった。
見られている。
何か囁かれている。
ブロンテスの横にぴったりと貼り付きながら歩くムラトに気づいたヘカトンケイル達は、一瞬だけ目を丸くすると意味深長な含み笑いをしながらすれ違う。
嘲笑とも違う、どこか生暖かい視線をやり過ごしながらムラトは握った分厚い掌の感触を確かめる。
ブロンテスは憮然としたまま無言で通りを進むだけだ。
人間を連れたサイクロプスがヘカトンケイルの眼にどう映るのか、ムラトには分かりようもない。
自分と歩くのは恥ずかしいものなのだろうか。
いや、そうであれば手を繋ごうなんて言うはずがない。
もしムラトが浮き足立っていなかったなら、村の中で手を繋いで歩く二人連れを見かけたときに村の者がどんな反応をするかくらいは考えることが出来ただろう。
つまりはそう言う事だった。
しばらく通りを進むと、派手な刺繍が施された布地を広げている露店にたどり着いた。
ブロンテスが足を止め、木製ジョッキ片手に椅子に座る店主と向き合う。
店主もブロンテスに負けず劣らずの大男で、その腕はムラトに見えるだけでも八本あった。
「おや、ニンゲン型の武器は珍しい。まるで生きているみたいだな。」
ニヤニヤ笑うヘカトンケイルにブロンテスは酷くあからさまなため息をつく。
「くだらん冗談はよせ」
「じゃあ何か、俺に見せつけに来たのか」
「そうだ。羨ましいか」
感情を一切感じられない棒読みでブロンテスが煽る。
「フフフ、俺は小さき者を食う趣味は無いよ。腕が足りなすぎる。不便だろう?」
ムラトの二の腕を指差す店主にブロンテスが「俺にも喧嘩を売っていることになるぞ」と呟く。
「そんなことより、お客さん。何がご入り用で?」
店主は固まるムラトへ話しかける。
真っ当な客と言うよりは、お使いを頼まれた子供にあえて大人と同じ扱いをしてやっている、ムラトにはそんな風に感じられてならなかった。
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ムラトの言葉に店主の笑みが深くなった。
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