これは報われない恋だ。

朝陽天満

文字の大きさ
720 / 744
番外編3

最強パーティー肉を食む 7

しおりを挟む

 たいやきくんと雄太は、早速インベントリをチェックしているようだった。

 そこで気付いて、俺もインベントリをチェックする。ドロップ品は何だろう。

 魔大陸ドラゴンって言ったら、きっと物凄い物が。



「うおおおおおおおおお! やべえ、やべえものをゲットしちまった!」



 ドキドキしながらインベントリを見ていると、たいやきくんの恐ろしいほどに大きな声が聞こえて来た。



「ドラゴンの卵! 卵ゲットしちまった!」

「うお! すげえ!」



 卵⁉ と俺もそっちに駈け寄った。

 たいやきくんの手には、一抱えもある薄っすら青みがかかった卵があった。

 うわあうわあ、と雄太と共に興奮する。



「たいやきくんもとうとうテイマーの仲間入りか!」

「めっちゃ激レア食材ゲット!」



 俺とたいやきくんの叫びが重なる。そして、二人は動きを止めた。



「え。食材……?」

「俺がテイマー……?」



 二人わけが分からず固まっていると、雄太が待て待てと仲裁に入った。



「たいやきくん、それ、聖獣の卵ではないのか? あれだろ、もし聖獣だったら食っちまったらやべえだろ……?」



 雄太が俺の気持ちを代弁してくれる。

 それを聞いたたいやきくんは、目を剥いた。



「いやいやいや、普通の魔物から聖獣の卵ゲットするわけねえだろ! ……って聖獣の卵がどうやって出来上がるのかわからねえから断言できねえけど、いやいや、これどう見ても世界最大絶品グルメの一つ、ドラゴンの卵だろ。幻の」

「世界最大絶品グルメって初めて聞いた……」

「料理界では有名なんだよ、ドラゴンの卵。その黄身はとてもまろやかで濃厚、白身は弾力があり栄養素満点、その白身から出来たメレンゲは極上の絹のような舌触りで、食べるものを魅了するって」

「知らないから」



 雄太の冷静なツッコミの横で、俺は改めてたいやきくんの手にある卵を鑑定眼で見た。



『ドラゴンの卵:ごく稀に高レベルの爬虫類系魔物からドロップする素材。主に料理に使われるが、『馬頭の相角』の粉末と混ぜる合わせることで魔力総量上昇薬が出来上がる 穢れている レア度4 魔力値298』



「うわ、本当に素材だった……ちょっと羨ましい」

「え、マジか。俺ちょっとドラゴン孵るやつかってドキドキしちまった。食材でも嬉しいはずなのにな」



 俺の鑑定結果を聞いて、なんだか皆微妙な感じになってしまった。

 でもドラゴンの卵、調薬素材としても超一流っぽい。魔力総量上昇薬って何だろう。レシピ持ってないよ。

 食材なら食材でどんなものが出来上がるのかすっごく気になるけれど。

 と思いながら自分のインベントリを見ると、なんだかキラッキラと光る瓶が入っていた。



『逆鱗の粉塵:錬金素材 ドラゴンの逆鱗を粉々にした素材 レア度4 魔力値199』



 ヤバい奴来た。 

 絶対何と錬金しても爆発物しか出来ないような名前だった。

 うわあ、ドキドキしてきた。

 ついつい魔大陸レシピ集を手に取って、調べてしまう。

 後ろの方のページに何個かこの素材を使うレシピが載っていたけれど、穴あきなので他の素材はまだ手に入ってないってことだ。これが埋まるのが楽しみすぎる。

 ニヤニヤしながらレシピをしまうと、同じような顔をしていたたいやきくんが卵に頬擦りしていた。



「おまええ、めっちゃ美味い料理に変えてやるからなあ。待ってろよ」

『たいやきくんティーロイもおりょうりたべたい』



 怪しげなたいやきくんにちょっと引いていると、ティーロイがたいやきくんの周りを飛び回りながらおりょうりおりょうりと騒ぎ始めた。



「おお! ティーロイちゃん初めて俺の料理に興味を持ってくれたんだな……! いいとも! 最高に美味い料理を作ってやるからな!」



 両手を広げてティーロイにウェルカムするも、ティーロイはそのままヴィデロさんの頭の上にフワッと乗った。ちょっと大きくなったティーロイとヴィデロさんの頭の大きさがそんなに変わりないので、なんだかおかしいし、より可愛い気がする。うん、可愛い。

 ティーロイに振られてもめげないたいやきくんは、卵をそっとカバンにしまうと、その場でがばっと頭を下げた。



「今日はホントに連れて来てくれてサンキュな! ありがとう! 本っ気で、最っ高に充実した一日だったよ! 一旦辺境に帰ったら、俺が借りてるところでなんか作るから、ぜひ食べていって欲しい!」



 嬉しいお呼ばれに、俺たちは一も二もなく頷いた。





 たいやきくんが借りていた場所は、前はお店だったと思われる、厨房が本格的の場所だった。店舗になるところもあるけれど、店自体はやってないみたいだった。屋台が店なんだとか。この厨房で大量に料理を作って、試行錯誤して、色々と仕込んでからそれを全てインベントリに入れて屋台で売っているらしい。なんていうか、こだわりが凄すぎる。

 店のインベントリは最大まで拡張済みで、自分のインベントリも課金して最大まで大きくしているけれど、それでも食材が詰め込まれて置き場がひっ迫しているんだとか。



 厨房が一望できるカウンターらしき席に案内された俺たちは、たいやきくんが山ほどの食材を取り出すのを見て、ただただ感心していた。



「俺ら、すごい現場に居合わせてる気がする」

「え、何で?」

「だって、たいやきくんが料理してるのって、基本その場で串焼き作ってんのしか見れねえんだよ。それが、他のメニュー作りを目の前で見れるなんて、ラッキー以外の何物でもねえだろ」

「そうだね。そっか、そうだよね。本物の料理人の手つきを見るのも楽しいしね」

『ティーロイはねえ、マックのシチューもいっしょにたべたい』

「この店舗を使ってないというのは少し勿体ない気もするが、職人のこだわりは凄いな」



 ヴィデロさんも店を見回して、複雑な顔をしている。そのままドアを開ければ店になりそうな感じなのに、カーテンは閉まったまま、開ける気もないらしい。外に看板すら出てなかったし。



「なんならマック君もここで一緒に作らないか? ティーロイちゃんが美味しいっていう料理がどんななのか知りたいから。ティーロイちゃんが美味しいっていう料理も研究してみたい」



 お誘いがあったので、俺は広すぎる厨房にお邪魔して、片隅でシチューを作ることにした。店で働いてるみたいで新鮮。





 食材は好きに使っていいよと言ってもらえたので、あとで使った食材の費用を払う約束をして、大きな鍋を一つ借りる。

 取って来た『高級肉』を取り出して、たいやきくん素材から野菜を選ぶ。最高級品の野菜たちは、たいやきくんが辺境の農園と契約して買っている食材なんだとか。滅茶苦茶美味しそう。

 鍋に魔法陣で高濃度魔素の水を入れていると、たいやきくんが目を輝かせてこっちを見ていた。



「なんで魔法陣から水が出てくるんだ?」

「そういう魔法陣だから。ティーロイは基本魔力が濃いのが美味しく感じるみたいだから、魔法陣魔法で魔素の濃い水を出して料理してるんだよ」

「ほほう……こりゃあ……魔法陣魔法習わねえとな」



 感心しながらも、手は見えない速さで食材を切っている。すごい。俺の手の動きとは雲泥の差だ。



『マック、いのっていのって』

「え、でもそれ聖水になっちゃうよ」

『おいしいからいいのいいの』



 ティーロイがカウンターの上をタカタカ歩きながら口を開く。スムーズなおしゃべりが出来るようになったら、自分の意思を伝えることも楽しくなったらしい。俺に口を出さない時はずっとヴィデロさんと雄太に話しかけている。お喋り好きだったんだね。

 ティーロイを横目で見ながら、野菜を鍋に突っ込んでいく。火にかけてグツグツさせようとしたら、隣にセットされていたたいやきくんの鍋がよくわからない動きをした。そして、一瞬で中の食材が煮立った。



「これ、火魔法の応用。そっちにしようか?」

「して欲しい。なにそれ。面白い」

「中の水に火をぶつけて水の中で蒸発させてブワッと食材に火を通してみたらうまいこと柔らかく食材が煮えたからそれから使ってるんだ。ちょっとコツがいるけど」

「そっか。いいなあ火魔法俺使えないからなあ。魔法ポンコツなんだよね……」

「聖魔法すごかったじゃねえか」

「あれは聖短剣があるからこそ使えるんだよね。短剣がないとだめなんだ」

「ああ、そういう限定だから強いのか。俺も包丁がねえとダメだから似たようなもんだな」



 あははと笑うたいやきくんは、実は得物が包丁じゃないと攻撃力がガタ落ちらしい。『万物調理師オールコック』の特性なんだとか。でも、料理する道具を手にしたら、どんなものでも食材にするんだとか。本当かどうかはわからないけれど、もし本当だったら包丁とフライパンを装備して欲しい。フライパンって地味に盾と武器になりそうだし。何より火に耐性ありそう。



 そんなこんなで、めっちゃ(魔素が)濃いシチューと、たいやきくんが腕を振るったドラゴン卵料理その他もろもろが出来上がった。

 すごく勉強になった。たいやきくんは凄かった。戦い方もすごかったけれど、料理はさらに豪快だった。見ていると楽しくなる料理の作り方をしていた。そして、俺の作り方を見て、「丁寧だなあ。流石薬師」と感心していた。そういうたいやきくんも、豪快だけど味付けとかはほんとに丁寧で繊細なんだよ。きっちり量を測っているし、粉を引きながら数を数えたりしているから、最適なところを知っているみたいだし。



 そして出来上がった料理は。



「ううう俺もう普通のご飯食べられない……」

「酒が欲しくなる味だな……」

「美味しすぎて手が止まらない」

「だろお! たんと食べてくれ。っつうかドラゴン卵、マジでうまいな。こんなに繊細な味だとは思わなかったぜ」

『ティーロイシチューがおいしいの。あと、たまご。たまごのふわふわおいしいの』



 『高級肉』とドラゴンの卵メレンゲをふんだんに使った親子丼は、なんていうかもうこれ以上に美味しい食べ物はないんじゃないかと思うような夢のような味だった。コツも教えてもらったので、普通の卵で作ってみようと思う。これ、普通に家で作れるんじゃないかな。今度皆に出してみよう。このおいしさは出せないけれど!

 他にも串焼き、『高級肉』ステーキ特製ソース添え、フルーツサラダ、肉団子スープ、ハンバーグとかが所狭しと並んでいる。全部食べれる気がしない。と思っていたけれど、雄太とヴィデロさんの食べっぷりは気持ちいい程で、残すことはなさそうだった。

 シチューはたいやきくんに好評で、MP回復が早い! とビビられた。魔法陣魔法を使えるようになったら俺もこれ作っていいか、と訊かれたのでもちろん頷いた。屋台でご飯を食べてMP回復早まるっていいよね。他にもたいやきくんは一定時間能力を伸ばす料理を作れるみたいだし。俺のタルトみたいなものだよね。

 こんなにたくさんの極上の食べ物を頂いたお礼に、と俺は作り置いていたタルトを取り出して、皆の分を切り分けた。

 たいやきくんはハッと顔を上げて、もしや……と呟くと、ガッと俺の手を握った。ヴィデロさんの視線がたいやきくんを貫いて、ひるんで一瞬で離したけれども。



「もしかして、美味いもんスレの無名のタルト……マック君か?」



 それっていつの話ですか。

 確かにそんなこともあったような。あの後そんなに覗いてなかったからどうなったのかは知らないけれど。あれと今まであったタルト依頼は結びついていなかった模様。

 俺としたことが、となぜか悔しそうに歯ぎしりするたいやきくんに首をかしげていると、雄太から爆弾発言が飛んだ。



「タルトなら勇者の方がさらにうまいぜ」



 その一言は、後にたいやきくんと勇者の関係を今までとは全く違う物に変える発言だったことに、そこに居る人たちは気付いてはいない。







 こうして、『高級肉』狩りは終わりを告げた。

 たんまり手に入った『高級肉』にヴィデロさんはいつもより嬉しそうで、俺まで嬉しくなる。

 ドラゴンの逆鱗も手に入れて、今日は一日滅茶苦茶濃度の高い日だった。たいやきくんもすごい人だった。職人として。



「楽しかったね」

「ああ。そして美味かったな」

「うん」



 やっぱり恍惚としたヴィデロさんの表情を複雑な気分で楽しんだ俺は、今度こそ俺の料理でヴィデロさんを恍惚とさせようと気合いを新たにするのだった。









 その後、辺境では勇者の家の前で三日くらい土下座するたいやきくんを見かけたという情報が入ってきた。

 どうやらタルトの極意を教えて欲しいと頼み込んでいるらしい。

 そうでなくても王女様のご懐妊と騎士団、そしてプレイヤー育成に忙しい勇者はひたすら返事を渋っていたんだとか。

 でも、王女様のうっとりした「あなたのタルト、食べたいわ」の一言で無事弟子入りすることが出来たとか、なんだかおもしろい噂が色々と情報に疎い俺の耳にも入ってきた。ヴィデロさんとヴィルさん経由で。二人とも情報を仕入れるの早すぎ。



 今度は屋台にタルトも並ぶかもね、とヴィデロさんと顔を見合わせた俺は、じゃあその時は二人で辺境に行って食べようね、とデートの約束をして微笑んだのだった。

 辺境デート、楽しみ!





 終わり。

しおりを挟む
感想 535

あなたにおすすめの小説

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください! できるかぎり毎日? お話の予告と皆の裏話? のあがるインスタとYouTube インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

【完結】この契約に愛なんてないはずだった

なの
BL
劣勢オメガの翔太は、入院中の母を支えるため、昼夜問わず働き詰めの生活を送っていた。 そんなある日、母親の入院費用が払えず、困っていた翔太を救ったのは、冷静沈着で感情を見せない、大企業副社長・鷹城怜司……優勢アルファだった。 数日後、怜司は翔太に「1年間、仮の番になってほしい」と持ちかける。 身体の関係はなし、報酬あり。感情も、未来もいらない。ただの契約。 生活のために翔太はその条件を受け入れるが、理性的で無表情なはずの怜司が、ふとした瞬間に見せる優しさに、次第に心が揺らいでいく。 これはただの契約のはずだった。 愛なんて、最初からあるわけがなかった。 けれど……二人の距離が近づくたびに、仮であるはずの関係は、静かに熱を帯びていく。 ツンデレなオメガと、理性を装うアルファ。 これは、仮のはずだった番契約から始まる、運命以上の恋の物語。

嫌われ魔術師の俺は元夫への恋心を消去する

SKYTRICK
BL
旧題:恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する ☆11/28完結しました。 ☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます! 冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫 ——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」 元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。 ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。 その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。 ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、 ——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」 噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。 誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。 しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。 サラが未だにロイを愛しているという事実だ。 仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——…… ☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

【完結済】「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

【完結】悪役令息の従者に転職しました

  *  ゆるゆ
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。 依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。 皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ! 透夜×ロロァのお話です。 本編完結、『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけを更新するかもです。 『悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?』のカイの師匠も 『悪役令息の伴侶(予定)に転生しました』のトマの師匠も、このお話の主人公、透夜です!(笑) 大陸中に、かっこいー激つよ従僕たちを輸出して、悪役令息たちをたすける透夜(笑) 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

もう殺されるのはゴメンなので婚約破棄します!

めがねあざらし
BL
婚約者に見向きもされないまま誘拐され、殺されたΩ・イライアス。 目覚めた彼は、侯爵家と婚約する“あの”直前に戻っていた。 二度と同じ運命はたどりたくない。 家族のために婚約は受け入れるが、なんとか相手に嫌われて破談を狙うことに決める。 だが目の前に現れた侯爵・アルバートは、前世とはまるで別人のように優しく、異様に距離が近くて――。

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。