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綺麗で優しい《魔女》
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「そこの坊や、何してるの…?」
『雨宿りだよ。』
綺麗な彼女は、僕の隣にしゃがみながら聞いてきた。
「そんなの見ればわかるわよ。だけど、昨日からずっと居たわよね?」
『なんで知ってるの?監視でもしてたの?』
彼女が、指をさした場所には山の少し上の方にある、古いお城みたいな家だった。
「失礼な子ね。私の家の窓から丁度見えるのよ。」
『お姉さんの家お城みたいだ。』
彼女は、少し笑いながら僕に尋ねてきた。
「古いところで良ければ、温かいココアでも入れるわ。どう、来る?」
僕は、すぐに答えた。なぜか、信用できたのであろう。
『迷惑でなければ行く。』
「全然大丈夫よ。私しか住んでないもの。」
少し寂しそうな横顔で言葉を発した。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
『美味しい…。』
彼女の気持ちが詰まった様な優しい味のココアが僕の寒さを少しずつ消していった。
「そう?良かったわ。人に飲み物を出すのは久しぶりよ。」
『そうなんだ。』
彼女は軽く頷いた。
『ねぇ、失礼だと思うけどお姉さんは何歳なの?』
「あら、聞いちゃうのね。一応魔女だから、500歲かしら。」
彼女は、笑いながら答えた。
「君はいくつ?そして名前は…?」
『12歲…。名前は、雪下紡久(ゆきした つむぐ)…。』
『紡久くんね。わかったわ!』
彼女は嬉しそうな顔をし僕を見た。
『てか、なんで一応…?』
「うーん、少し前くらいに追い出されたからかな。魔女の世界から。」
『どうして?』
「小さい貴方に話すのには、難しい話よ。」
そう言ってお姉さんは、話を逸らしてしまった。
「まぁ、そんな事より…。なぜ貴方はこの世界へ?」
僕はいつの間にか、知らない世界についていた。
『わからない。記憶が無いんだ。』
「そう、深くは聞かないわ。もしかして、貴方家出の子?」
『家出ではないよ…。ただ、逃げてきた…と思う。』
「思う…?」
『わからない!!わからないんだ!』
僕の頭が痛くなってきた。何かを思い出そうとしている。
だけど何も出てこない。
『ごめんなさい。聞きすぎたわ。今日はもう寝なさい。
何も考えずに、ゆっくりと。』
彼女は僕を近くにあったベッドに案内をし、寝かしてくれた。
優しく温かい手でトントンとしながら。
ー 次へ続くー
【~作者から~】
皆様、初めまして享禄【キョウロ】です。
今回初の小説投稿いたしました。
日本語がおかしい文や間違ってる所はあると思いますが、最後まで見て下さった方誠にありがとうございます。
感想お待ちしております( ..)"
是非次回も見てください。
では、また。
『雨宿りだよ。』
綺麗な彼女は、僕の隣にしゃがみながら聞いてきた。
「そんなの見ればわかるわよ。だけど、昨日からずっと居たわよね?」
『なんで知ってるの?監視でもしてたの?』
彼女が、指をさした場所には山の少し上の方にある、古いお城みたいな家だった。
「失礼な子ね。私の家の窓から丁度見えるのよ。」
『お姉さんの家お城みたいだ。』
彼女は、少し笑いながら僕に尋ねてきた。
「古いところで良ければ、温かいココアでも入れるわ。どう、来る?」
僕は、すぐに答えた。なぜか、信用できたのであろう。
『迷惑でなければ行く。』
「全然大丈夫よ。私しか住んでないもの。」
少し寂しそうな横顔で言葉を発した。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
『美味しい…。』
彼女の気持ちが詰まった様な優しい味のココアが僕の寒さを少しずつ消していった。
「そう?良かったわ。人に飲み物を出すのは久しぶりよ。」
『そうなんだ。』
彼女は軽く頷いた。
『ねぇ、失礼だと思うけどお姉さんは何歳なの?』
「あら、聞いちゃうのね。一応魔女だから、500歲かしら。」
彼女は、笑いながら答えた。
「君はいくつ?そして名前は…?」
『12歲…。名前は、雪下紡久(ゆきした つむぐ)…。』
『紡久くんね。わかったわ!』
彼女は嬉しそうな顔をし僕を見た。
『てか、なんで一応…?』
「うーん、少し前くらいに追い出されたからかな。魔女の世界から。」
『どうして?』
「小さい貴方に話すのには、難しい話よ。」
そう言ってお姉さんは、話を逸らしてしまった。
「まぁ、そんな事より…。なぜ貴方はこの世界へ?」
僕はいつの間にか、知らない世界についていた。
『わからない。記憶が無いんだ。』
「そう、深くは聞かないわ。もしかして、貴方家出の子?」
『家出ではないよ…。ただ、逃げてきた…と思う。』
「思う…?」
『わからない!!わからないんだ!』
僕の頭が痛くなってきた。何かを思い出そうとしている。
だけど何も出てこない。
『ごめんなさい。聞きすぎたわ。今日はもう寝なさい。
何も考えずに、ゆっくりと。』
彼女は僕を近くにあったベッドに案内をし、寝かしてくれた。
優しく温かい手でトントンとしながら。
ー 次へ続くー
【~作者から~】
皆様、初めまして享禄【キョウロ】です。
今回初の小説投稿いたしました。
日本語がおかしい文や間違ってる所はあると思いますが、最後まで見て下さった方誠にありがとうございます。
感想お待ちしております( ..)"
是非次回も見てください。
では、また。
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