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第2章 『その優しい音色ったら』
6.デートじゃないけど、それっぽいやつ
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「――あの、榎本さん」
「んー?」
ぼうろを次々に口へと運びながら、膨らんだ頬を隠す素振りもなく、彼女がこちらに視線を寄越す。
何でもないそんな物にも喜んでくれる彼女なら、きっと――
「あー、と……その、えっと……」
まだまだ覚悟が不十分だった。
言葉は喉でつかえ、気持ちは心臓を強く打たせる。
鼓動が、呼吸が速くなって、喉は渇くし、口もうまく回らない。
「大丈夫?」
頬に溜め込んでいたぼうろを飲み込んで、彼女が言う。
「い、いえ、その……」
尚も引っかかる言葉を、あの人へ渡すものと同時に買っていたお茶をリュックから取り出して、それと共に一度飲み込んだ。
そうして一息ついてから、改めて――
「な、夏祭り…! 興味、ありますか…!?」
今度はすんなり、しかし思いの外強く出て来た。
一瞬、驚きからかギョッと目を丸くする榎本さん。
やらかした――そう思い始めた頃、彼女は宙を見て少し考え始めた。
「そういえば、全然行ってないなぁ。こういう身体だからっていうのもあるけど、親が仕事で忙しいこともあってさ」
「そう、なんだ。あ、たしか看護師さんって」
「そそ。私自身、派手に遊び歩くような友達もいないし、もう何年も行ってないかも」
親は仕事で忙しく、自身で出歩く理由もない、か。
前におじいちゃんがどうのって話も出たけれど、お年寄りには、祭りに於ける若者の歩幅は合わなかったりするのだろうか。
彼女ならその辺、寧ろ安心して出掛けられそうな気もするけれど。
「行きたいお祭りって、いつ?」
「ここへ来る途中に見つけたんですけど、週明けの月曜日みたいなんです」
「直近だねぇ」
「ですね。うちの近所であるみたいなんですけど――記憶の中にあるやつと同じなら、結構大きくて、派手なお祭りっぽいんですよ」
「子どもの頃に行ったかも?」
「しれません」
「ふぅん。お祭り、お祭りねぇ」
榎本さんは、繰り返しその言葉を口にする。
そうして何度か噛み砕いた後で、
「ね。それ、デートのお誘い?」
悪戯っぽく笑って、そんなことを聞いて来た。
デートじゃありません――昨日、いや一昨日までの僕なら、そう返していたことだろう。
そう返して、デートで良いじゃん、と返されていただろう。
でも……。
「デートは、服を見に行く時なので……でも、それくらいのお誘いって言ったら……榎本さんは、どう答えてくれますか……?」
思い切って。
文字通り、覚悟を決めて。
尋ねる僕に、榎本さんはふっと笑った。
「もっとスマートに誘ってくれたら、大人ポイントもっと上がったのにね」
いつかと同じような言葉で揶揄って、タオルの乗った僕の頭をポンと叩いた。
「1点だけしか、上がりませんか……?」
「……んーん、5点くらいは上がったかも。ちょっと、ドキッとした」
「ドキドキじゃなくて……?」
「――うん、やっぱりドキドキ」
伏目がちに、彼女が言う。
何とも言えないその表情に、僕は心臓か時かが止まったような心地を覚えた。
「良いね、夏祭り。夏休みっぽい」
「えっ、い、良いんですか……? 急な誘いだし、身嗜みとか、準備とか――」
「なぁに? 私の浴衣が見たいの?」
「見——たい、です。せっかくなら……」
「わお、正直者だ」
「嘘言っても、仕方ないですし……」
「――ふふっ。君って、会った時からそうだったね。なんだ、意外と男っぽいこと言ってたんだね」
「意外とって何ですか」
「あははっ! 意外だよ、意外。とっても大人しそうな子だなって第一印象だったし、困ってる私を抱き起すことにだって慎重だったし」
「それは、いやほら、勝手に触れて後々なんかなったら困りますから」
理由が有れども男が女性に触れると、問題に発展する、発展させられるリスクは高い。
事実もやましい気持ちも無くたって、相手からそう主張されたらそれが通ってしまうのだ。
「まぁ初対面だったもんね、そりゃ警戒はするよね」
「そうですよ。都会者には田舎の近距離は合わないんです」
田舎特有の距離の近さは、時に裏を疑いたくなる程のものだ。
向こうじゃそんなの、普通は考えられない。
ご近所さんだって、トラブルを避ける為に極力付き合いは無いというのだから。
「浴衣、多分あるよ。昔着てたのが」
「そうなんですか?」
「うん。サイズさえ大丈夫なら、着られると思う。ちょっと手間は手間だけどね、こんな身体だし」
言われてようやく、気が付いた。
「あっ! そ、そうだ…! 無理はしないでいいです…! すみません、考え無しに!」
首に両手にと慌ててぶん回す。
しかしそんな僕に、榎本さんの方も首を振って見せるのだった。
「着たい、かな。ちょっと無理してでもさ。せっかく、私なんかに期待してくれる子と一緒に行くんだもん」
優しく笑って、交錯した目線をちょっとだけ逸らして。
榎本さんは、いつもの明るを少しだけ落ち着かせた、物憂げな声でそう言った。
「ほ、ほんとに……? いや、でもほんとに、無理だけは……」
「ありがと。でも、見たくないの?」
「見たいは見たいですけど――あっ、それ言ったら、僕は浴衣とか持ってないな……じいちゃん、甚兵衛とか持ってるかな」
古風な衣類が沢山詰まった棚に、ひょっとしたらあるかも分からない。
有れば、貸してもらおう。
「いいね、甚兵衛。君、似合いそう」
「多分、似合いはしませんけど――僕の方も、有れば、それで」
「有ったら、絶対ね。浴衣、これでもちょーっと恥ずかしいんだから」
「恥ずかしいものなんですか?」
「そりゃね。ボディラインとか、胸が大きいとそれも――」
言いかけて、やめた。
やめて、彼女は俯いてしまった。
少し遅れて、僕も顔が熱くなってしまった。
「ごめんごめん、この話題はないね」
「です、ね……」
何とも言えず気まずい空気。
互いに黙りこくってしまった中、受付のおじさんがうまいタイミングで入って来てくれた。
両手に、珈琲の入った紙コップを二つ。
身体が冷えたらいけないからどうぞ、と渡してくれた。
有難く受け取ったそれを一口、二口と飲み進める内、心は落ち着きを取り戻していった。
「「ふぅ」」
二人してほっと息を吐いて、重なったそれに笑い合って。
「久しぶりだし、楽しみだなぁ。週明け、晴れると良いね」
「はい。僕も」
頷き合ってまた、珈琲を一口。
じんわり広がる苦みと温かさ。
意識するとまた恥ずかしくなってきてしまう思いと共に、飲み込んだ。
「僕、この辺りの地理にはあまり詳しくないんですけど、榎本さんの家ってどっち方面ですか? 遠くはないって言ってましたけど」
「向こうの方だよ。君からしたら、この図書館より遠い方面だね」
彼女は、それらしい方向を指さして言う。
「ここまで来るのはしんどいですか?」
「全然だよ。もう慣れちゃったっていうのもあるけど、前にも言った通り十五分くらいだから。どして?」
「迎えに来ます。ここまで。夏祭り、僕の家から図書館までの、丁度真ん中くらいなので」
「それって、どれくらい?」
「家からは自転車で一時間弱くらい――あっ」
しまった、と思った時には、既に殆ど口にしてしまっていた。
「忘れてください。とにかく、迎えに来ますから」
「ふふっ。今『言わなきゃよかった』って顔した。正直に言ってくれたらいいよ」
「言ったら、絶対に気を遣わせてしまいますから」
「だね。迎えって言うなら歩きだろうし、凡そ半分で三十分って考えたら、徒歩にしても一時間弱だもんね。流石に悪いよ」
改めて口にされると、彼女の立場にしてみれば確かに悪い。
本当、もっとスマートに誘えたら良いのに。
「……迎えに、来たいんです。帰りも送ります」
それでも、言いたいことを言うくらいなら。
スマートでなくとも、僕にだって出来る。
「来たいんだ」
「……はい」
「――ん、分かった。じゃあ甘えようかな」
榎本さんは、優しい声で頬を緩ませ、頷いた。
「ふふっ。今のは10点くらい上がったかも」
「今のが?」
「うん。ドキドキ」
「……そう、ですか」
その笑顔で言われると、何とも心がざわついてしまう。
仄かに胸が苦しくなるような、そんな心地を覚えて仕方がない。
「時間はどうしよっか?」
「あ、えっと、お祭り自体は夕方の5時半とかから開始みたいなので、それに合わせるか、少し後からで――」
予定を決めた後はまた、何でもない話をしながら過ごして、適当な時間に帰った。
すっかり腰の調子も戻ったじいちゃんに尋ねて探して、丁度いい甚平も見つけた。
見つかった喜びのままメッセージを送ろうとしたが、彼女の方からは別段何も来ていなかったために一旦保留。
向こうはあったのだろうか、なんてことも気にはなったけれど。
せっかくだから、当日のお楽しみ、ということにしてスマホを閉じた。
「んー?」
ぼうろを次々に口へと運びながら、膨らんだ頬を隠す素振りもなく、彼女がこちらに視線を寄越す。
何でもないそんな物にも喜んでくれる彼女なら、きっと――
「あー、と……その、えっと……」
まだまだ覚悟が不十分だった。
言葉は喉でつかえ、気持ちは心臓を強く打たせる。
鼓動が、呼吸が速くなって、喉は渇くし、口もうまく回らない。
「大丈夫?」
頬に溜め込んでいたぼうろを飲み込んで、彼女が言う。
「い、いえ、その……」
尚も引っかかる言葉を、あの人へ渡すものと同時に買っていたお茶をリュックから取り出して、それと共に一度飲み込んだ。
そうして一息ついてから、改めて――
「な、夏祭り…! 興味、ありますか…!?」
今度はすんなり、しかし思いの外強く出て来た。
一瞬、驚きからかギョッと目を丸くする榎本さん。
やらかした――そう思い始めた頃、彼女は宙を見て少し考え始めた。
「そういえば、全然行ってないなぁ。こういう身体だからっていうのもあるけど、親が仕事で忙しいこともあってさ」
「そう、なんだ。あ、たしか看護師さんって」
「そそ。私自身、派手に遊び歩くような友達もいないし、もう何年も行ってないかも」
親は仕事で忙しく、自身で出歩く理由もない、か。
前におじいちゃんがどうのって話も出たけれど、お年寄りには、祭りに於ける若者の歩幅は合わなかったりするのだろうか。
彼女ならその辺、寧ろ安心して出掛けられそうな気もするけれど。
「行きたいお祭りって、いつ?」
「ここへ来る途中に見つけたんですけど、週明けの月曜日みたいなんです」
「直近だねぇ」
「ですね。うちの近所であるみたいなんですけど――記憶の中にあるやつと同じなら、結構大きくて、派手なお祭りっぽいんですよ」
「子どもの頃に行ったかも?」
「しれません」
「ふぅん。お祭り、お祭りねぇ」
榎本さんは、繰り返しその言葉を口にする。
そうして何度か噛み砕いた後で、
「ね。それ、デートのお誘い?」
悪戯っぽく笑って、そんなことを聞いて来た。
デートじゃありません――昨日、いや一昨日までの僕なら、そう返していたことだろう。
そう返して、デートで良いじゃん、と返されていただろう。
でも……。
「デートは、服を見に行く時なので……でも、それくらいのお誘いって言ったら……榎本さんは、どう答えてくれますか……?」
思い切って。
文字通り、覚悟を決めて。
尋ねる僕に、榎本さんはふっと笑った。
「もっとスマートに誘ってくれたら、大人ポイントもっと上がったのにね」
いつかと同じような言葉で揶揄って、タオルの乗った僕の頭をポンと叩いた。
「1点だけしか、上がりませんか……?」
「……んーん、5点くらいは上がったかも。ちょっと、ドキッとした」
「ドキドキじゃなくて……?」
「――うん、やっぱりドキドキ」
伏目がちに、彼女が言う。
何とも言えないその表情に、僕は心臓か時かが止まったような心地を覚えた。
「良いね、夏祭り。夏休みっぽい」
「えっ、い、良いんですか……? 急な誘いだし、身嗜みとか、準備とか――」
「なぁに? 私の浴衣が見たいの?」
「見——たい、です。せっかくなら……」
「わお、正直者だ」
「嘘言っても、仕方ないですし……」
「――ふふっ。君って、会った時からそうだったね。なんだ、意外と男っぽいこと言ってたんだね」
「意外とって何ですか」
「あははっ! 意外だよ、意外。とっても大人しそうな子だなって第一印象だったし、困ってる私を抱き起すことにだって慎重だったし」
「それは、いやほら、勝手に触れて後々なんかなったら困りますから」
理由が有れども男が女性に触れると、問題に発展する、発展させられるリスクは高い。
事実もやましい気持ちも無くたって、相手からそう主張されたらそれが通ってしまうのだ。
「まぁ初対面だったもんね、そりゃ警戒はするよね」
「そうですよ。都会者には田舎の近距離は合わないんです」
田舎特有の距離の近さは、時に裏を疑いたくなる程のものだ。
向こうじゃそんなの、普通は考えられない。
ご近所さんだって、トラブルを避ける為に極力付き合いは無いというのだから。
「浴衣、多分あるよ。昔着てたのが」
「そうなんですか?」
「うん。サイズさえ大丈夫なら、着られると思う。ちょっと手間は手間だけどね、こんな身体だし」
言われてようやく、気が付いた。
「あっ! そ、そうだ…! 無理はしないでいいです…! すみません、考え無しに!」
首に両手にと慌ててぶん回す。
しかしそんな僕に、榎本さんの方も首を振って見せるのだった。
「着たい、かな。ちょっと無理してでもさ。せっかく、私なんかに期待してくれる子と一緒に行くんだもん」
優しく笑って、交錯した目線をちょっとだけ逸らして。
榎本さんは、いつもの明るを少しだけ落ち着かせた、物憂げな声でそう言った。
「ほ、ほんとに……? いや、でもほんとに、無理だけは……」
「ありがと。でも、見たくないの?」
「見たいは見たいですけど――あっ、それ言ったら、僕は浴衣とか持ってないな……じいちゃん、甚兵衛とか持ってるかな」
古風な衣類が沢山詰まった棚に、ひょっとしたらあるかも分からない。
有れば、貸してもらおう。
「いいね、甚兵衛。君、似合いそう」
「多分、似合いはしませんけど――僕の方も、有れば、それで」
「有ったら、絶対ね。浴衣、これでもちょーっと恥ずかしいんだから」
「恥ずかしいものなんですか?」
「そりゃね。ボディラインとか、胸が大きいとそれも――」
言いかけて、やめた。
やめて、彼女は俯いてしまった。
少し遅れて、僕も顔が熱くなってしまった。
「ごめんごめん、この話題はないね」
「です、ね……」
何とも言えず気まずい空気。
互いに黙りこくってしまった中、受付のおじさんがうまいタイミングで入って来てくれた。
両手に、珈琲の入った紙コップを二つ。
身体が冷えたらいけないからどうぞ、と渡してくれた。
有難く受け取ったそれを一口、二口と飲み進める内、心は落ち着きを取り戻していった。
「「ふぅ」」
二人してほっと息を吐いて、重なったそれに笑い合って。
「久しぶりだし、楽しみだなぁ。週明け、晴れると良いね」
「はい。僕も」
頷き合ってまた、珈琲を一口。
じんわり広がる苦みと温かさ。
意識するとまた恥ずかしくなってきてしまう思いと共に、飲み込んだ。
「僕、この辺りの地理にはあまり詳しくないんですけど、榎本さんの家ってどっち方面ですか? 遠くはないって言ってましたけど」
「向こうの方だよ。君からしたら、この図書館より遠い方面だね」
彼女は、それらしい方向を指さして言う。
「ここまで来るのはしんどいですか?」
「全然だよ。もう慣れちゃったっていうのもあるけど、前にも言った通り十五分くらいだから。どして?」
「迎えに来ます。ここまで。夏祭り、僕の家から図書館までの、丁度真ん中くらいなので」
「それって、どれくらい?」
「家からは自転車で一時間弱くらい――あっ」
しまった、と思った時には、既に殆ど口にしてしまっていた。
「忘れてください。とにかく、迎えに来ますから」
「ふふっ。今『言わなきゃよかった』って顔した。正直に言ってくれたらいいよ」
「言ったら、絶対に気を遣わせてしまいますから」
「だね。迎えって言うなら歩きだろうし、凡そ半分で三十分って考えたら、徒歩にしても一時間弱だもんね。流石に悪いよ」
改めて口にされると、彼女の立場にしてみれば確かに悪い。
本当、もっとスマートに誘えたら良いのに。
「……迎えに、来たいんです。帰りも送ります」
それでも、言いたいことを言うくらいなら。
スマートでなくとも、僕にだって出来る。
「来たいんだ」
「……はい」
「――ん、分かった。じゃあ甘えようかな」
榎本さんは、優しい声で頬を緩ませ、頷いた。
「ふふっ。今のは10点くらい上がったかも」
「今のが?」
「うん。ドキドキ」
「……そう、ですか」
その笑顔で言われると、何とも心がざわついてしまう。
仄かに胸が苦しくなるような、そんな心地を覚えて仕方がない。
「時間はどうしよっか?」
「あ、えっと、お祭り自体は夕方の5時半とかから開始みたいなので、それに合わせるか、少し後からで――」
予定を決めた後はまた、何でもない話をしながら過ごして、適当な時間に帰った。
すっかり腰の調子も戻ったじいちゃんに尋ねて探して、丁度いい甚平も見つけた。
見つかった喜びのままメッセージを送ろうとしたが、彼女の方からは別段何も来ていなかったために一旦保留。
向こうはあったのだろうか、なんてことも気にはなったけれど。
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