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結婚に向けて②
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「事業を興してから三年は様子見すべきだっていうし、今の状況で責任者の俺が他国に嫁ぐのもなあ、と思ってはいたんだけど……」
『さすがにあと二年延期するのは、戦争派が活気づき過ぎる。先延ばしの為に俺達以外の者に婚姻を結ばせようにも、そう都合良く了承してくれる者も現れないだろうしな。獣人側はともかく、人間側の獣人への差別意識は根深い。それにこういったものは、地位が高いものが婚姻を結んでこそ意味がある。第二王子である俺ほど、人間と獣人の架け橋として婚姻を結ぶに、ふさわしい男もいないだろう』
「……それもわかるんだけどさ」
『そもそも春にはヴィダルスか卒業するんだぞ。あれが王宮兵団に入って力をつけるようになれば、色々厄介だ。その前に既成事実を作っておきたい』
「それも、わかってるんだけどさ」
『何よりーーそろそろ俺が限界だ』
指輪越しにアストルディアが、小さくため息を吐いた。
『クリスから聞いているぞ。エディ。獣人との交易について啓蒙する為に、リシス王国の貴族の集まりに積極的に参加するようになったらしいじゃないか。貴族令嬢からもその親からも、随分と人気があるようだな』
まあ、そりゃあね。俺、有能イケメンですし。
獣人との交易によって、ますます自領を豊かにしたこともあって、上の身分である公爵家や侯爵家からも娘の嫁ぎ先としてタゲロックされてるし。
発展した王都から辺境に嫁ぐ不便さを我慢できることをアピールできれば、ワンチャンあるんじゃね? と下位貴族からもどんどん縁談が来る。……いや、俺が色々頑張ったから、今の辺境伯領はそこまで不便な土地ってわけでもないんだけど。イメージって怖いね。
親父から社交界に出ること禁止されてなおモテてたのに、最近はもうびっくりするくらいにモテるモテる。いつかアンゼ達に話したエロ話より、さらにえげつないエピソードが増えそうで笑えない。
まあ、俺は男同士のアレコレには鈍いけど、女の子のそういうのには敏感だし、世渡りの仕方も心得てるから上手く交わして断ってるけどね。こっちはあくまで獣人のイメージ上げる為に、参加してるだけだし。残念ながら、あんま効果ないみたいだけど。
『正式に婚姻を結びさえすれば、その後で辺境伯領に大使代わりにお前を派遣することもできるだろう。子どもが害される心配もあるので、生まれた子どもは極力セネーバ国内に置いておきたいとは思っているが、お前を無理やり縛りつけるつもりはない。転移魔法があれば、国をまたいでの移動もすぐだしな』
「確かに、それもそうだな……」
何なら夜だけセネーバに戻って、日中は辺境伯領で過ごすことだって、俺なら難しくない。
もちろん二国間の移動には、それぞれの国の許可が必要だが、アストルディアと結婚すれば、そのへんは二国共便宜を図ってくれるだろう。
そう考えると、俺が独身でいることのメリットはあまりない。
「結婚、するか。アスティ」
『っ』
「アスティ? どうした?」
『……いや、何でもない。是非とも、当初の予定通り、進めてくれ。早く、また、お前を抱きたい』
「っちょ」
……いや、俺も早く抱かれたいって思ってたけどー! ヤってない期間が長くなるに連れて、何かそう言う話すんのがめちゃくちゃ恥ずかしくなってんですよー!
何度かアストルディアから誘われはしたが、変に火がついた方が辛いので、あれ以降テレフォンセックスもやってない。
アストルディアと通話すると、なんかそれだけで昂っちゃって、毎回終わった後は一人で自分を慰めるはめになるのだけど。自分で触るとめちゃくちゃ虚しい気分になるとわかったので、俺は以前のテレフォンセックス以来、ケツの穴を触っていない。
その結果、俺の尻の穴は、すっかりアストルディアとエッチなことをする前の状態に戻ってしまった。……いや、排泄はできないし、エロいこと考えれば濡れる時点で、全然戻ってないけど。なんてか、「ちんこなんか入りませーん」って感じになってしまった。
てか、尻の穴に、あんなにでかいアストルディアのちんこ(しかも中で膨張する)なんて、物理的に入るわけないよね。うん。何なの、あのエロライフ。夢?
『さすがにあと二年延期するのは、戦争派が活気づき過ぎる。先延ばしの為に俺達以外の者に婚姻を結ばせようにも、そう都合良く了承してくれる者も現れないだろうしな。獣人側はともかく、人間側の獣人への差別意識は根深い。それにこういったものは、地位が高いものが婚姻を結んでこそ意味がある。第二王子である俺ほど、人間と獣人の架け橋として婚姻を結ぶに、ふさわしい男もいないだろう』
「……それもわかるんだけどさ」
『そもそも春にはヴィダルスか卒業するんだぞ。あれが王宮兵団に入って力をつけるようになれば、色々厄介だ。その前に既成事実を作っておきたい』
「それも、わかってるんだけどさ」
『何よりーーそろそろ俺が限界だ』
指輪越しにアストルディアが、小さくため息を吐いた。
『クリスから聞いているぞ。エディ。獣人との交易について啓蒙する為に、リシス王国の貴族の集まりに積極的に参加するようになったらしいじゃないか。貴族令嬢からもその親からも、随分と人気があるようだな』
まあ、そりゃあね。俺、有能イケメンですし。
獣人との交易によって、ますます自領を豊かにしたこともあって、上の身分である公爵家や侯爵家からも娘の嫁ぎ先としてタゲロックされてるし。
発展した王都から辺境に嫁ぐ不便さを我慢できることをアピールできれば、ワンチャンあるんじゃね? と下位貴族からもどんどん縁談が来る。……いや、俺が色々頑張ったから、今の辺境伯領はそこまで不便な土地ってわけでもないんだけど。イメージって怖いね。
親父から社交界に出ること禁止されてなおモテてたのに、最近はもうびっくりするくらいにモテるモテる。いつかアンゼ達に話したエロ話より、さらにえげつないエピソードが増えそうで笑えない。
まあ、俺は男同士のアレコレには鈍いけど、女の子のそういうのには敏感だし、世渡りの仕方も心得てるから上手く交わして断ってるけどね。こっちはあくまで獣人のイメージ上げる為に、参加してるだけだし。残念ながら、あんま効果ないみたいだけど。
『正式に婚姻を結びさえすれば、その後で辺境伯領に大使代わりにお前を派遣することもできるだろう。子どもが害される心配もあるので、生まれた子どもは極力セネーバ国内に置いておきたいとは思っているが、お前を無理やり縛りつけるつもりはない。転移魔法があれば、国をまたいでの移動もすぐだしな』
「確かに、それもそうだな……」
何なら夜だけセネーバに戻って、日中は辺境伯領で過ごすことだって、俺なら難しくない。
もちろん二国間の移動には、それぞれの国の許可が必要だが、アストルディアと結婚すれば、そのへんは二国共便宜を図ってくれるだろう。
そう考えると、俺が独身でいることのメリットはあまりない。
「結婚、するか。アスティ」
『っ』
「アスティ? どうした?」
『……いや、何でもない。是非とも、当初の予定通り、進めてくれ。早く、また、お前を抱きたい』
「っちょ」
……いや、俺も早く抱かれたいって思ってたけどー! ヤってない期間が長くなるに連れて、何かそう言う話すんのがめちゃくちゃ恥ずかしくなってんですよー!
何度かアストルディアから誘われはしたが、変に火がついた方が辛いので、あれ以降テレフォンセックスもやってない。
アストルディアと通話すると、なんかそれだけで昂っちゃって、毎回終わった後は一人で自分を慰めるはめになるのだけど。自分で触るとめちゃくちゃ虚しい気分になるとわかったので、俺は以前のテレフォンセックス以来、ケツの穴を触っていない。
その結果、俺の尻の穴は、すっかりアストルディアとエッチなことをする前の状態に戻ってしまった。……いや、排泄はできないし、エロいこと考えれば濡れる時点で、全然戻ってないけど。なんてか、「ちんこなんか入りませーん」って感じになってしまった。
てか、尻の穴に、あんなにでかいアストルディアのちんこ(しかも中で膨張する)なんて、物理的に入るわけないよね。うん。何なの、あのエロライフ。夢?
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