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第一章
本物のヒーロー
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「ぼうっとするな! 次の魔物が来るぞ!」
「わ、わかってる!」
「他の冒険者も、魔法が使えるものはこっちへ来い! 弱点属性の魔法石の色に合わせて、ロシィがペンキを塗っている!」
「か、かしこまりました!」
それからは、ほとんど流れ作業だった。
赤のペンキのものを、ウィリアムが倒し、他のペンキのものを魔法が使える冒険者がそれぞれの特性に合わせて攻撃していく。
冒険者の腕が足りずに苦戦することもあったが、その時は剣の魔法石を取り換えたゼドがフォローに入り、ほぼ一撃で打ち倒していた。
それでも魔物の数はあまりに多く、戦闘は永遠に続くかと思われたが。
「……おわっ……たぁ……」
最後の一頭の魔物を、火焔球で押しつぶしたウィリアムは、思わずその場に崩れ落ち尻もちをついた。
「……生きてる……というか、誰も死んでねぇとか奇跡かよ」
大なり小なり怪我を負ったものはいるが、討伐に参加した冒険者から死者は出なかった。スタンピード、それも全て変異種のスタンピードで、これは奇跡としか言いようがないことだった。
「……うちのロシィのおかげだな」
「うっきぃ♪」
凶悪顔にどこか自慢げな笑みを浮かべたゼドが、肩の上に乗った金の毛並みの猿を撫でる。
「……だからその猿は、何なんだよ……」
水リスザルは、幸運をもたらすという逸話がある。
今までは眉唾物だと思っていたその噂を、うっかり信じてしまいそうになっている自分に気がつき、ウィリアムは首を大きく左右に振った。
「……これで、スタンピードの魔物は全部か」
「……いや。さすがに一部は引き留められず、フェスティの方に向かったぜ」
満身創痍の体を起こし、大きく伸びをしながらウィリアムが発した言葉に、ゼドは表情を険しくした。
「……それじゃあ、今頃町が襲撃されているじゃないか」
「しばらくは大丈夫だ。町所属の魔導士が結界を張って、市民を避難させているからな」
「結界だって、大量の魔物に襲撃されたら維持は難しくなるだろう」
「当然町の奴らも、そんなことはわかってるに決まってんだろ。結界のすぐ傍では、警備隊が配置されて結界を守っている。王家の騎士団もこちらに向かっているらしいし、増援が来るまでの間に魔物の気を反らす為の餌まで用意してるんだぜ」
「っまさか⁉」
「?」
肩の上のロクセラーナはさっぱりわからないが、ゼドには伝わっているらしい。
青ざめるゼドに、ウィリアムは皮肉げに笑った。
「結界の範囲に、貧民街は含まれていない。……町の奴らは俺様達にできる限り魔物を減らしてもらったうえで、残党が貧乏人どもを喰って満足してくれるのを狙ってやがるんだ」
「⁉(それじゃあ、ポルカは⁉)」
「まあ、俺様達が全滅してりゃあ、どの道結界を破られてたから、時間の問題だったろうがなぁ。こうして生き残って魔物の数を減らしてやったことを考えれば、被害は貧民街だけで済むんじゃねぇか?」
ウィリアムの言葉はとても残酷ではあったが、元貴族であるロクセラーナはその合理性もまた理解できてしまった。
犯罪者を多く抱え、同時に生産性も少ない貧民街は、町を治める為政者にとっては悩みの種だ。自分たちの盾にしたうえで、どさくさに紛れて潰すことができるなら、それに越したことはないと判断したのだろう。
「……誰も貧民街の警護をしている者はいないのか」
「そんなもの好きいるかよ! ……と普段なら笑い飛ばすとこだが、バカなもの好きが二人だけいるんだなー。これが」
ウィリアムは苦笑いを浮かべて、頭を掻いた。
「偽勇者の嬢ちゃんと、その仲間のキツネ目のあんちゃんが、自分から貧民街での迎撃を志願したんだ。良くて二級冒険者くらいの腕の癖に、馬鹿だよなぁ。まだ俺様の傍の方が生存率上がるのによぉ。芋臭い田舎女だけど、まあまあ可愛らしい顔をしてたから、もったいないぜ。……男はどうでもいいけどよ」
「……そうか。ナディとルシアンが」
そう言ってゼドは、ウィリアムから背を向けた。
「……おいおい。【黒剣】。お前まで貧民街へ行くのかよ。ここまで魔物を減らしてやったんだから、十分俺様達は責務は果たしただろ」
「残党が、結界を破る可能性もあるからな。……というのは建前で、貧民街には弟分がいるんだ」
「俺様は行かねぇぞー。お前が来る前から戦ってるんだ。さすがに体力が限界だ」
「構わない。……一級冒険者が俺だけならば、殲滅はもっと時間がかかっただろう。感謝する、【炎騎士】」
「男に感謝されても嬉しくねぇよ。……まぁでも、俺様も一応感謝してやるよ。お前とその猿がいなきゃ死んでたかもしんねぇし」
ひらひらと手を振るウィリアムを残して、ロクセラーナを肩に乗せたゼドが走り出す。
「……ロシィ。疲れているだろうが、もう少し付き合ってくれ」
「うきっ!(もちろんですわ!)」
魔物の襲撃によって、家屋が崩れ落ちた貧民街にて。ナディとルシアンは、数十体の魔物に対峙しながら、たった二人だけで戦闘を行っていた。
「うぐっ……そろそろもう逃げていいじゃないですかね。いい加減オレも限界なんですけど」
「大丈夫だ! ルシアンならやれる!」
「どこからその根拠が……よっと」
土魔法をかけた矢が鳥型の魔物に刺さったのを見て、ルシアンが眉をひそめる。
「……あの魔物、水魔法も土魔法も効きませんね」
「なら、私の出番だな!――【風よ、火の球を運べ】!」
「相変わらず頭が悪そうなオリジナル詠唱ですね……おっと、効いてる。てことは恐らく土属性か風属性の魔物ですね。風属性攻撃でもバフないみたいですし、そのまま複合魔法でやっつけてください」
時々例外もあるが、四大元素の属性は、水が火に勝ち、火が風に、風が土に、土が水に勝つのが原則だ。
ナディは火と風。ルシアンは水と土と、それぞれ二種の魔法が使える為、連携して全種の攻撃を試すことで、変異種相手でも弱点を見つけ出すことができた。
ただ運が悪ければ同属性の攻撃によるバフをかけてしまうこともあるし、複合魔法の場合は弱点属性と魔物のバフ属性が相殺されて効果がない時もあるので、そこまで効率的には戦えない。
(ゼドさんは石の入れ替えで全属性が使えるらしいので、ここにいてくれたらもう少し楽だったんですけどね)
残念ながら自分たちの説得も空しく、ちょうど今朝、町を出立してしまったらしい。せめてもう一日いてくれればと思う反面、その場合はおそらく町の外での討伐に加わっただろうから、結局なにも変わらなかったかもしれない。
(貧民街の奴らなんて助けたところで大して感謝もされないのに……本当、ナディは馬鹿だよな)
住民は戦おうともせず、必死に身を隠して逃げているのに、何故自分達だけがこんなに必死に戦っているのだと思う反面、それでこそナディだと思う自分もいる。
「魔物の数が増えなくなってきたぞ! あとちょっとだ、ルシアン」
「あとちょっとって……何十体いると思ってるんですか」
思わず乾いた笑いが漏れる。
このままなら、二人とも魔物にやられて死ぬだろうと思ったが、ナディを置いて逃げる気にはならなかった。
たとえルシアンがナディを一人残して逃げたところで、ナディは恨みはしないのだろうことは知っていたけれども。
(……どうせ一人生き残ったところでロクな人生じゃありませんし、最期まで付き合ってあげますよ)
そんな風に思いながら矢を構えた、その時だった。
「――きゃああああ!!!!」
「っ近くに子どもがいたのか!」
瓦礫の陰に隠れていた少女が、犬型の魔物に襲われているのに気がつき、ナディが走り出す。
「……っ馬鹿!」
巨大な鳥型の魔物が、槍のような嘴でその背中を狙っているのに気がつかないままに。
「っナディ!」
攻撃を行うよりも、体が動く方が早かった。
両手を大きく広げて、ナディを庇うように魔物の前に進み出る。
(……ああ、さすがにこれは死んだな)
走馬灯のように過る人生は、ほとんどがろくでもないものばかりで。数少ない綺麗な想い出の中には、いつだってナディがいた。
(柄にもない死に方ですけど……これはこれで悪くないかもしれませんね)
覚悟を決めて目をつぶったその瞬間、魔物が真っ二つになって消滅した。
「――良かった。間に合った」
「うっきー!(さすがゼド様ですわ!)」
振り下ろした大剣を、再び構えるゼドの肩の上で、水リスザルが得意げにガッツポーズをする。
助けられた感謝や安堵よりも先に、抱いたのは嫉妬心だった。
「……本物のヒーローはずるいですね」
「……何か言ったか?」
「いえ、何でもありません。ありがとうございます。助かりました」
本物のヒーローは、ずるい。
(――オレが命を賭けて作った見せ場を、一瞬で塗り替えてしまうんですから)
「わ、わかってる!」
「他の冒険者も、魔法が使えるものはこっちへ来い! 弱点属性の魔法石の色に合わせて、ロシィがペンキを塗っている!」
「か、かしこまりました!」
それからは、ほとんど流れ作業だった。
赤のペンキのものを、ウィリアムが倒し、他のペンキのものを魔法が使える冒険者がそれぞれの特性に合わせて攻撃していく。
冒険者の腕が足りずに苦戦することもあったが、その時は剣の魔法石を取り換えたゼドがフォローに入り、ほぼ一撃で打ち倒していた。
それでも魔物の数はあまりに多く、戦闘は永遠に続くかと思われたが。
「……おわっ……たぁ……」
最後の一頭の魔物を、火焔球で押しつぶしたウィリアムは、思わずその場に崩れ落ち尻もちをついた。
「……生きてる……というか、誰も死んでねぇとか奇跡かよ」
大なり小なり怪我を負ったものはいるが、討伐に参加した冒険者から死者は出なかった。スタンピード、それも全て変異種のスタンピードで、これは奇跡としか言いようがないことだった。
「……うちのロシィのおかげだな」
「うっきぃ♪」
凶悪顔にどこか自慢げな笑みを浮かべたゼドが、肩の上に乗った金の毛並みの猿を撫でる。
「……だからその猿は、何なんだよ……」
水リスザルは、幸運をもたらすという逸話がある。
今までは眉唾物だと思っていたその噂を、うっかり信じてしまいそうになっている自分に気がつき、ウィリアムは首を大きく左右に振った。
「……これで、スタンピードの魔物は全部か」
「……いや。さすがに一部は引き留められず、フェスティの方に向かったぜ」
満身創痍の体を起こし、大きく伸びをしながらウィリアムが発した言葉に、ゼドは表情を険しくした。
「……それじゃあ、今頃町が襲撃されているじゃないか」
「しばらくは大丈夫だ。町所属の魔導士が結界を張って、市民を避難させているからな」
「結界だって、大量の魔物に襲撃されたら維持は難しくなるだろう」
「当然町の奴らも、そんなことはわかってるに決まってんだろ。結界のすぐ傍では、警備隊が配置されて結界を守っている。王家の騎士団もこちらに向かっているらしいし、増援が来るまでの間に魔物の気を反らす為の餌まで用意してるんだぜ」
「っまさか⁉」
「?」
肩の上のロクセラーナはさっぱりわからないが、ゼドには伝わっているらしい。
青ざめるゼドに、ウィリアムは皮肉げに笑った。
「結界の範囲に、貧民街は含まれていない。……町の奴らは俺様達にできる限り魔物を減らしてもらったうえで、残党が貧乏人どもを喰って満足してくれるのを狙ってやがるんだ」
「⁉(それじゃあ、ポルカは⁉)」
「まあ、俺様達が全滅してりゃあ、どの道結界を破られてたから、時間の問題だったろうがなぁ。こうして生き残って魔物の数を減らしてやったことを考えれば、被害は貧民街だけで済むんじゃねぇか?」
ウィリアムの言葉はとても残酷ではあったが、元貴族であるロクセラーナはその合理性もまた理解できてしまった。
犯罪者を多く抱え、同時に生産性も少ない貧民街は、町を治める為政者にとっては悩みの種だ。自分たちの盾にしたうえで、どさくさに紛れて潰すことができるなら、それに越したことはないと判断したのだろう。
「……誰も貧民街の警護をしている者はいないのか」
「そんなもの好きいるかよ! ……と普段なら笑い飛ばすとこだが、バカなもの好きが二人だけいるんだなー。これが」
ウィリアムは苦笑いを浮かべて、頭を掻いた。
「偽勇者の嬢ちゃんと、その仲間のキツネ目のあんちゃんが、自分から貧民街での迎撃を志願したんだ。良くて二級冒険者くらいの腕の癖に、馬鹿だよなぁ。まだ俺様の傍の方が生存率上がるのによぉ。芋臭い田舎女だけど、まあまあ可愛らしい顔をしてたから、もったいないぜ。……男はどうでもいいけどよ」
「……そうか。ナディとルシアンが」
そう言ってゼドは、ウィリアムから背を向けた。
「……おいおい。【黒剣】。お前まで貧民街へ行くのかよ。ここまで魔物を減らしてやったんだから、十分俺様達は責務は果たしただろ」
「残党が、結界を破る可能性もあるからな。……というのは建前で、貧民街には弟分がいるんだ」
「俺様は行かねぇぞー。お前が来る前から戦ってるんだ。さすがに体力が限界だ」
「構わない。……一級冒険者が俺だけならば、殲滅はもっと時間がかかっただろう。感謝する、【炎騎士】」
「男に感謝されても嬉しくねぇよ。……まぁでも、俺様も一応感謝してやるよ。お前とその猿がいなきゃ死んでたかもしんねぇし」
ひらひらと手を振るウィリアムを残して、ロクセラーナを肩に乗せたゼドが走り出す。
「……ロシィ。疲れているだろうが、もう少し付き合ってくれ」
「うきっ!(もちろんですわ!)」
魔物の襲撃によって、家屋が崩れ落ちた貧民街にて。ナディとルシアンは、数十体の魔物に対峙しながら、たった二人だけで戦闘を行っていた。
「うぐっ……そろそろもう逃げていいじゃないですかね。いい加減オレも限界なんですけど」
「大丈夫だ! ルシアンならやれる!」
「どこからその根拠が……よっと」
土魔法をかけた矢が鳥型の魔物に刺さったのを見て、ルシアンが眉をひそめる。
「……あの魔物、水魔法も土魔法も効きませんね」
「なら、私の出番だな!――【風よ、火の球を運べ】!」
「相変わらず頭が悪そうなオリジナル詠唱ですね……おっと、効いてる。てことは恐らく土属性か風属性の魔物ですね。風属性攻撃でもバフないみたいですし、そのまま複合魔法でやっつけてください」
時々例外もあるが、四大元素の属性は、水が火に勝ち、火が風に、風が土に、土が水に勝つのが原則だ。
ナディは火と風。ルシアンは水と土と、それぞれ二種の魔法が使える為、連携して全種の攻撃を試すことで、変異種相手でも弱点を見つけ出すことができた。
ただ運が悪ければ同属性の攻撃によるバフをかけてしまうこともあるし、複合魔法の場合は弱点属性と魔物のバフ属性が相殺されて効果がない時もあるので、そこまで効率的には戦えない。
(ゼドさんは石の入れ替えで全属性が使えるらしいので、ここにいてくれたらもう少し楽だったんですけどね)
残念ながら自分たちの説得も空しく、ちょうど今朝、町を出立してしまったらしい。せめてもう一日いてくれればと思う反面、その場合はおそらく町の外での討伐に加わっただろうから、結局なにも変わらなかったかもしれない。
(貧民街の奴らなんて助けたところで大して感謝もされないのに……本当、ナディは馬鹿だよな)
住民は戦おうともせず、必死に身を隠して逃げているのに、何故自分達だけがこんなに必死に戦っているのだと思う反面、それでこそナディだと思う自分もいる。
「魔物の数が増えなくなってきたぞ! あとちょっとだ、ルシアン」
「あとちょっとって……何十体いると思ってるんですか」
思わず乾いた笑いが漏れる。
このままなら、二人とも魔物にやられて死ぬだろうと思ったが、ナディを置いて逃げる気にはならなかった。
たとえルシアンがナディを一人残して逃げたところで、ナディは恨みはしないのだろうことは知っていたけれども。
(……どうせ一人生き残ったところでロクな人生じゃありませんし、最期まで付き合ってあげますよ)
そんな風に思いながら矢を構えた、その時だった。
「――きゃああああ!!!!」
「っ近くに子どもがいたのか!」
瓦礫の陰に隠れていた少女が、犬型の魔物に襲われているのに気がつき、ナディが走り出す。
「……っ馬鹿!」
巨大な鳥型の魔物が、槍のような嘴でその背中を狙っているのに気がつかないままに。
「っナディ!」
攻撃を行うよりも、体が動く方が早かった。
両手を大きく広げて、ナディを庇うように魔物の前に進み出る。
(……ああ、さすがにこれは死んだな)
走馬灯のように過る人生は、ほとんどがろくでもないものばかりで。数少ない綺麗な想い出の中には、いつだってナディがいた。
(柄にもない死に方ですけど……これはこれで悪くないかもしれませんね)
覚悟を決めて目をつぶったその瞬間、魔物が真っ二つになって消滅した。
「――良かった。間に合った」
「うっきー!(さすがゼド様ですわ!)」
振り下ろした大剣を、再び構えるゼドの肩の上で、水リスザルが得意げにガッツポーズをする。
助けられた感謝や安堵よりも先に、抱いたのは嫉妬心だった。
「……本物のヒーローはずるいですね」
「……何か言ったか?」
「いえ、何でもありません。ありがとうございます。助かりました」
本物のヒーローは、ずるい。
(――オレが命を賭けて作った見せ場を、一瞬で塗り替えてしまうんですから)
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