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第8話 偽りのデートと、赤インクの警告
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「君には、俺の『彼女』として、隣にいてもらう」
奏のその言葉が、私の頭の中でぐるぐると回り続けている。
偽りの、デート。
偽りの、彼女役。
そんなの、私にできるわけがない!
……なんて、思うはずなのに。
心のどこかで、「嬉しい」なんて思ってしまっている自分がいる。
不謹慎だってわかってる。これは危険な、おとり捜査なんだから。
でも、奏の「彼女」として隣を歩ける、たった一日だけの特別な時間。
そう考えただけで、心臓が甘く締め付けられるようだった。
そして、運命の日曜日。
私は、クローゼットの前で、かれこれ一時間近くも格闘していた。
(何を着ていけばいいの……!?)
彼女役、なんて言われたら、意識しない方が無理だ。
いつもはTシャツにジーンズみたいな格好ばかりだけど、今日くらいは。
ソワソワしながら、去年のお誕生日に買ってもらった、白いレースのブラウスと、ふわっと広がる水色のスカートを手に取った。
鏡の中の自分は、なんだか自分じゃないみたいで、落ち着かない。
でも、奏の隣に立つなら。
少しでも、釣り合う自分でいたい、なんて。
そんなことを考えている時点で、私はもう、とっくに手遅れなんだろうな。
***
待ち合わせ場所の駅前広場。
先に着いていた奏の姿を見つけた瞬間、私は息を呑んだ。
(うそ……かっこよすぎ……)
いつも見ている制服姿とは全然違う。
シンプルな黒のジャケットに、白いTシャツ。ダメージの入ったジーンズが、彼のスタイルの良さを際立たせている。
銀色の髪が太陽の光を浴びてキラキラしていて、まるでもう、モデルさんみたいだった。
「……よ、よう」
緊張しすぎて、変な挨拶になっちゃった。
奏は、そんな私を見て、少しだけ目を見開く。
「……なんだ。やればできるんじゃないか」
そう言って、ふい、と顔を逸らした。
え、今のって、もしかして、褒められた……?
彼の耳が、ほんの少しだけ赤いように見えたのは、きっと気のせいだ。うん。
「ちょっと! あんたたち、何ぼーっとしてるのよ!」
そこに、パタパタと駆け寄ってきたのは、今日の主役、姫宮さんだった。
彼女も、フリルのついたワンピースに、可愛いショルダーバッグを持っていて、いつもより女の子らしい雰囲気だ。
「さっさと行くわよ! いつまでもこんなとこにいたら、私がストーカーされてるってバレちゃうでしょ!」
姫宮さんに急かされて、私たちは今日の作戦舞台、駅前の大型ショッピングモールへと足を踏み入れた。
いよいよだ。「おとり作戦」が、始まる。
***
「ねえ、ちょっと、あんたたち! もっとくっつきなさいよ!」
少し後ろを歩く姫宮さんから、小さな声で檄が飛ぶ。
私と奏は、ぎこちなく、微妙な距離を保って歩いていた。
だって、いきなりカップルらしくなんて、無理!
「しょ、しょうがないだろ……」
「じゃあ、こうするか」
奏が、意を決したように、私の肩をぐっと引き寄せた。
「きゃっ!」
彼の腕の中に、すっぽりと収まってしまう。
ふわっと香る、彼の匂い。耳元で聞こえる、彼の息遣い。
近すぎる距離に、私の思考は完全にショートした。
(む、むりむりむり! 心臓もたない!)
顔から火が出そうなくらい熱い。
奏の顔なんて、恥ずかしすぎて見られない。
でも、これは作戦なんだ。私がしっかりしなくちゃ。
私は、周囲の気配を探る。
休日のショッピングモールは、たくさんの人で賑わっている。
その視線の一つ一つ、言葉の一つ一つに、意識を集中させる。
「あのカップル、美男美女すぎない?(白)」
「モデルさんかな?(白)」
聞こえてくるのは、そんな賞賛ばかり。
怪しい気配は、まだない。
「ほら、心。あそこのクレープ、美味そうだぞ」
「え、あ、うん」
奏は、私の肩を抱いたまま、人気のクレープ屋さんへと向かう。
そして、私の分のイチゴクリームのクレープまで、当たり前のように注文してくれた。
「ほら、あーん」
「えええ!?」
彼が、自分のチョコバナナクレープを、私の口元に差し出す。
周りの女子高生たちが「きゃー!」って色めき立ってる!
「い、いい! 自分で食べるから!」
「遠慮すんなよ、彼女なんだから」
そう言って悪戯っぽく笑う彼の言葉は、ノイズだらけ。
作戦だって、わかってる。
わかってるのに、心臓がバクバクとうるさくて、彼の言うことを聞くしかできなかった。
チョコバナナの甘さなんて、全然わからなかった。
甘くて、幸せで、でも、どこかチクチクと胸が痛む、偽物の時間。
でも、その間も、私は忘れていなかった。
ふとした瞬間に感じる、刺すような、粘着質な視線。
(……いる。絶対に見られてる)
ゾクッ、と背筋が凍る。
その気配に気づいたのか、奏の瞳が、すっと鋭くなった。
「……いいぞ。食いついてきた」
彼は、私の耳元で、そう囁いた。
そして、さらに大胆な行動に出る。
「心」
優しい声で私の名前を呼ぶと、彼は、私の手をぎゅっと握った。
繋がれた、大きな手。
指と指が絡み合って、彼の体温が直接伝わってくる。
(もう、ダメ……)
思考が、完全に停止した。
これは作戦。これは嘘。
そう自分に言い聞かせても、伝わってくる彼の熱が、優しさが、私の心を溶かしていく。
もう、嘘でも本当でも、どっちでもよくなっていた。
***
作戦の総仕上げとして、私たちは三階にあるカフェで休憩することになった。
窓際のテーブル席で、向かい合って座る。
姫宮さんも、少し離れた席で、スマホをいじりながら私たちの様子を窺っていた。
「……で、どうだった? 怪しいやつ、いたか?」
奏が、小さな声で尋ねる。
私は、今日一日で感じた、いくつかの「灰色の言葉」と、「不自然な視線」について報告した。
「サッカー部の元カレは、友達とすれ違ったけど、こっちを見て見ぬふりしてた。友達に『あれ、姫宮じゃね?』って言われて、『もう関係ないから(灰色)』って答えてた」
「なるほど。未練あり、か」
「△△さんは、女子グループでこっちを睨んでた。『音無くん、姫宮と付き合い始めたとか、マジないわー(白)』って言ってたけど、その後の『あんな女、不幸になればいいのに(灰色)』っていうのは、嘘の色だった」
「本心は、不幸になれ、じゃないと?」
奏の分析は、いつも的確だ。
私の曖
昧な感覚を、彼はちゃんと言葉にしてくれる。
「うん。多分、羨ましいだけなんだと思う」
「……そうか」
容疑者は絞れてきた。でも、決定打がない。
このまま、今日の作戦は空振りで終わっちゃうのかな。
そう思った、その時だった。
「……ごめん、ちょっとお手洗い」
姫宮さんが、そう言って席を立った。
一人になった彼女は、やっぱり少し不安そうで、足早にトイレの方へ消えていく。
その、直後だった。
「お待たせいたしました」
ウェイターさんが、私たちのテーブルに、注文したオレンジジュースを運んできた。
でも、トレーの上には、注文していないものが一つ。
それは、四つ折りにされた、一枚の紙ナプキンだった。
店員さんは、それを当たり前のように、私の前に置くと、無言で立ち去っていった。
「……なんだ?」
奏が、眉をひそめる。
私も、嫌な予感がして、震える手でそのナプキンを手に取った。
広げると、そこには。
赤い、インクで。
殴りつけるような、乱暴な文字が書かれていた。
『お似合いのカップルだね。でも、姫宮リオは俺のものだ。彼女に近づくな。次は、お前のカノジョがターゲットになるかもしれないぜ?』
ゾクッ。
全身の血の気が、一瞬で引いた。
犯人は、すぐそこにいる。
私たちの会話も、全部聞かれていた?
そして、次のターゲットは、私――?
私の手が、恐怖でカタカタと震える。
その手を、奏の大きな手が、上からそっと包み込んでくれた。
「……大丈夫だ、心」
彼の瞳は、冗談なんかじゃない、本気の怒りの色に染まっていた。
「必ず、俺がお前を守る」
その言葉は、ノイズなんかじゃない。
今までで一番力強い、完璧な「白」で、私の心を貫いた。
奏のその言葉が、私の頭の中でぐるぐると回り続けている。
偽りの、デート。
偽りの、彼女役。
そんなの、私にできるわけがない!
……なんて、思うはずなのに。
心のどこかで、「嬉しい」なんて思ってしまっている自分がいる。
不謹慎だってわかってる。これは危険な、おとり捜査なんだから。
でも、奏の「彼女」として隣を歩ける、たった一日だけの特別な時間。
そう考えただけで、心臓が甘く締め付けられるようだった。
そして、運命の日曜日。
私は、クローゼットの前で、かれこれ一時間近くも格闘していた。
(何を着ていけばいいの……!?)
彼女役、なんて言われたら、意識しない方が無理だ。
いつもはTシャツにジーンズみたいな格好ばかりだけど、今日くらいは。
ソワソワしながら、去年のお誕生日に買ってもらった、白いレースのブラウスと、ふわっと広がる水色のスカートを手に取った。
鏡の中の自分は、なんだか自分じゃないみたいで、落ち着かない。
でも、奏の隣に立つなら。
少しでも、釣り合う自分でいたい、なんて。
そんなことを考えている時点で、私はもう、とっくに手遅れなんだろうな。
***
待ち合わせ場所の駅前広場。
先に着いていた奏の姿を見つけた瞬間、私は息を呑んだ。
(うそ……かっこよすぎ……)
いつも見ている制服姿とは全然違う。
シンプルな黒のジャケットに、白いTシャツ。ダメージの入ったジーンズが、彼のスタイルの良さを際立たせている。
銀色の髪が太陽の光を浴びてキラキラしていて、まるでもう、モデルさんみたいだった。
「……よ、よう」
緊張しすぎて、変な挨拶になっちゃった。
奏は、そんな私を見て、少しだけ目を見開く。
「……なんだ。やればできるんじゃないか」
そう言って、ふい、と顔を逸らした。
え、今のって、もしかして、褒められた……?
彼の耳が、ほんの少しだけ赤いように見えたのは、きっと気のせいだ。うん。
「ちょっと! あんたたち、何ぼーっとしてるのよ!」
そこに、パタパタと駆け寄ってきたのは、今日の主役、姫宮さんだった。
彼女も、フリルのついたワンピースに、可愛いショルダーバッグを持っていて、いつもより女の子らしい雰囲気だ。
「さっさと行くわよ! いつまでもこんなとこにいたら、私がストーカーされてるってバレちゃうでしょ!」
姫宮さんに急かされて、私たちは今日の作戦舞台、駅前の大型ショッピングモールへと足を踏み入れた。
いよいよだ。「おとり作戦」が、始まる。
***
「ねえ、ちょっと、あんたたち! もっとくっつきなさいよ!」
少し後ろを歩く姫宮さんから、小さな声で檄が飛ぶ。
私と奏は、ぎこちなく、微妙な距離を保って歩いていた。
だって、いきなりカップルらしくなんて、無理!
「しょ、しょうがないだろ……」
「じゃあ、こうするか」
奏が、意を決したように、私の肩をぐっと引き寄せた。
「きゃっ!」
彼の腕の中に、すっぽりと収まってしまう。
ふわっと香る、彼の匂い。耳元で聞こえる、彼の息遣い。
近すぎる距離に、私の思考は完全にショートした。
(む、むりむりむり! 心臓もたない!)
顔から火が出そうなくらい熱い。
奏の顔なんて、恥ずかしすぎて見られない。
でも、これは作戦なんだ。私がしっかりしなくちゃ。
私は、周囲の気配を探る。
休日のショッピングモールは、たくさんの人で賑わっている。
その視線の一つ一つ、言葉の一つ一つに、意識を集中させる。
「あのカップル、美男美女すぎない?(白)」
「モデルさんかな?(白)」
聞こえてくるのは、そんな賞賛ばかり。
怪しい気配は、まだない。
「ほら、心。あそこのクレープ、美味そうだぞ」
「え、あ、うん」
奏は、私の肩を抱いたまま、人気のクレープ屋さんへと向かう。
そして、私の分のイチゴクリームのクレープまで、当たり前のように注文してくれた。
「ほら、あーん」
「えええ!?」
彼が、自分のチョコバナナクレープを、私の口元に差し出す。
周りの女子高生たちが「きゃー!」って色めき立ってる!
「い、いい! 自分で食べるから!」
「遠慮すんなよ、彼女なんだから」
そう言って悪戯っぽく笑う彼の言葉は、ノイズだらけ。
作戦だって、わかってる。
わかってるのに、心臓がバクバクとうるさくて、彼の言うことを聞くしかできなかった。
チョコバナナの甘さなんて、全然わからなかった。
甘くて、幸せで、でも、どこかチクチクと胸が痛む、偽物の時間。
でも、その間も、私は忘れていなかった。
ふとした瞬間に感じる、刺すような、粘着質な視線。
(……いる。絶対に見られてる)
ゾクッ、と背筋が凍る。
その気配に気づいたのか、奏の瞳が、すっと鋭くなった。
「……いいぞ。食いついてきた」
彼は、私の耳元で、そう囁いた。
そして、さらに大胆な行動に出る。
「心」
優しい声で私の名前を呼ぶと、彼は、私の手をぎゅっと握った。
繋がれた、大きな手。
指と指が絡み合って、彼の体温が直接伝わってくる。
(もう、ダメ……)
思考が、完全に停止した。
これは作戦。これは嘘。
そう自分に言い聞かせても、伝わってくる彼の熱が、優しさが、私の心を溶かしていく。
もう、嘘でも本当でも、どっちでもよくなっていた。
***
作戦の総仕上げとして、私たちは三階にあるカフェで休憩することになった。
窓際のテーブル席で、向かい合って座る。
姫宮さんも、少し離れた席で、スマホをいじりながら私たちの様子を窺っていた。
「……で、どうだった? 怪しいやつ、いたか?」
奏が、小さな声で尋ねる。
私は、今日一日で感じた、いくつかの「灰色の言葉」と、「不自然な視線」について報告した。
「サッカー部の元カレは、友達とすれ違ったけど、こっちを見て見ぬふりしてた。友達に『あれ、姫宮じゃね?』って言われて、『もう関係ないから(灰色)』って答えてた」
「なるほど。未練あり、か」
「△△さんは、女子グループでこっちを睨んでた。『音無くん、姫宮と付き合い始めたとか、マジないわー(白)』って言ってたけど、その後の『あんな女、不幸になればいいのに(灰色)』っていうのは、嘘の色だった」
「本心は、不幸になれ、じゃないと?」
奏の分析は、いつも的確だ。
私の曖
昧な感覚を、彼はちゃんと言葉にしてくれる。
「うん。多分、羨ましいだけなんだと思う」
「……そうか」
容疑者は絞れてきた。でも、決定打がない。
このまま、今日の作戦は空振りで終わっちゃうのかな。
そう思った、その時だった。
「……ごめん、ちょっとお手洗い」
姫宮さんが、そう言って席を立った。
一人になった彼女は、やっぱり少し不安そうで、足早にトイレの方へ消えていく。
その、直後だった。
「お待たせいたしました」
ウェイターさんが、私たちのテーブルに、注文したオレンジジュースを運んできた。
でも、トレーの上には、注文していないものが一つ。
それは、四つ折りにされた、一枚の紙ナプキンだった。
店員さんは、それを当たり前のように、私の前に置くと、無言で立ち去っていった。
「……なんだ?」
奏が、眉をひそめる。
私も、嫌な予感がして、震える手でそのナプキンを手に取った。
広げると、そこには。
赤い、インクで。
殴りつけるような、乱暴な文字が書かれていた。
『お似合いのカップルだね。でも、姫宮リオは俺のものだ。彼女に近づくな。次は、お前のカノジョがターゲットになるかもしれないぜ?』
ゾクッ。
全身の血の気が、一瞬で引いた。
犯人は、すぐそこにいる。
私たちの会話も、全部聞かれていた?
そして、次のターゲットは、私――?
私の手が、恐怖でカタカタと震える。
その手を、奏の大きな手が、上からそっと包み込んでくれた。
「……大丈夫だ、心」
彼の瞳は、冗談なんかじゃない、本気の怒りの色に染まっていた。
「必ず、俺がお前を守る」
その言葉は、ノイズなんかじゃない。
今までで一番力強い、完璧な「白」で、私の心を貫いた。
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