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第二章『俺が過去を乗り越えるまで』
34 一方その頃⑤ ♡
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「おい、いい加減に起きたらどうだ」
「あぐぁっ」
アドルフは蹴り起こされた。
直後、彼の全身に痛みが走る。
「ぅっ……くそっ……」
気絶している内に何かされたのだろうと、そう思いながら声の主を探すアドルフ。
すると再び男の声が聞こえてくる。
「気分はどうだ兄ちゃん……いや、今は嬢ちゃんっつった方が良いか?」
「何だって……? お前、何を言って……は?」
視界に映る己の姿を見たアドルフは思わず声を失ってしまう。
そこにあったのは、見慣れた自身の体では無かったのだ。
細身でありながら、しっとりと柔らかく、それでいてしっかりとした肉付きのある丸みを帯びた体。
紛れも無く、女の子のそれであった。
「な、何なんだよこれ! 声もだ……! 僕の体、どうなってんだよ……!!」
先程とは一変して激しく慌てふためくアドルフ。
当然だろう。気絶して目が覚めれば性別が変わってしまっているのだ。
気が動転しない方がおかしかった。
「まあ落ち着けよ。つっても、そんな状況じゃ落ち着けないかもしれないがな」
「おっ、お前のせいなのか!? お前が僕をこんな体にしたのか……!?」
「ふははっ、そうだと言ったら……?」
「ぶっ殺す!! だから姿を現わせよ卑怯者が!!」
手足に繋がれた鎖を引きちぎらんと言う勢いでアドルフは暴れ始めた。
「おお怖ぇ。けどよ、その体でどうにかなるとでも? その可愛いくて、貧弱で、か弱い女の体で?」
「うるさい!! 僕には肉体強化スキルがあるんだ! この体でもお前なんか簡単に一捻りだぞ!!」
「そういやそうだったなぁ。なら、やっぱアイツに任せるか……おい、ゴラム。出番だぞ」
男がそう言うと、奥からヌッと巨体を持つ筋骨隆々の男が現れた。
「ぐへへ、やっと俺の出番って訳だぜ」
「何だ? まずはお前が相手するってのか?」
「げへっ……強気でいられるのも今の内だぜ。俺に力で勝てる奴なんざ、この世にいねえんだからなぁ」
「……ゴラム、くれぐれも殺すんじゃないぞ」
過去にそう言った事が何度も起こってしまっているのだろう。
男は半ば諦めたような声でゴラムへと釘を刺していた。
「努力はするぜ。けど、その時になって我慢できるかは別だぜぇ」
「はぁ……仕方ねえな。おい、アンシャント。いざとなったら回復魔法を使ってやれ」
「承知した」
ゴラムの好きにさせては不味いと考えたのか、男はアンシャントと呼ばれたもう一人の男へと指示を飛ばした。
するとゴラムが目に見えてウキウキとし出す。
「おいおい、アンシャントまで出してくるってことはよぉ。限界までいたぶっても良いってことだよなぁ!」
「ゴラム、回復魔法も万能では無い。あまりやり過ぎると……後は分かるな?」
アンシャントのドスの効いた声が響く。
するとウッキウキだったゴラムもいつの間にやら落ち着きを取り戻していた。
あれだけの自信を誇っていた彼でさえこうなってしまうのだ。
それだけこのアンシャントと言う男は相当な実力者なのだろう。
「チッ……そうかい。なら、ちょっとばかし手加減はしてやるか」
「手加減だって? 僕を前にそんな余裕があるとでも思っているのか!?」
ゴラムの放った「手加減」と言う言葉がアドルフを怒らせたようだ。
彼は目の前の巨体に怯むことなく、全力で己の拳を叩きこんだ。
しかし……
「……どうした? 今、何かしたのか?」
アドルフの本気の拳を受けたゴラムは今の攻撃がまるで効いていないかのようにピンピンしていた。
いや、実際効いていないのだ。
何故なら彼の持つスキルは上級肉体強化である。
それに加え、長年の鍛錬によって彼の肉体は洗練されていた。
スキルの力で負けているうえに肉体的なアドバンテージも無いアドルフに、もはや勝ち目など無いのである。
「う、嘘だろ……?」
「もう攻撃は終わりか? なら、今度はこっちの番だなぁ」
「ぁがっ!?」
ゴラムの膝蹴りがアドルフの柔らかな腹にぶち込まれた。
「おぼげっ……あぶがぁっ……」
たまらずアドルフは吐いてしまう。
びちゃびちゃと、彼の口から粘り気を帯びた白濁液が飛び出てきた。
「おいおい汚えなぁ」
「な、何だ……これ……。何でこんな白い……いや、これって……う、嘘だ……」
アドルフはたった今吐き出したものの正体に気付いてしまったのか動揺を隠せない様子だ。
と言うのも、それらはどう考えても精液なのである。
「困惑してるみてぇだからよぉ。教えてやるぜ」
ゴラムはニヤニヤと笑いながら話し始めた。
「お前が気絶している間、俺たちが使わせてもらったんだよ」
「何……だって?」
「いやぁ、気持ち良かったぜ? お前の小さいお口はよぉ。あったかくて、締まりが良くてなぁ」
「ぁっ……うっ、うぶっ」
ゴラムによる衝撃のカミングアウトを聞き、アドルフは再び吐いてしまった。
事実を知ってしまったのだ。
想像したくも無いのに、その光景を鮮明に想像してしまう。
「ふ、ふざけんなよ……僕に……この、僕に! そんな事をしてただで済むと思ぅ゛っ」
「ああ悪ぃ悪ぃ。隙だらけだから一発ぶち込んじまったぜ」
「ぁっが……」
腹に拳をぶち込まれたアドルフは崩れ落ちた。
たった二発。たった二発の攻撃で既にアドルフの体は限界であった。
それだけ、彼との間には覆せない程の実力差があるのだ。
「おら、立てよぉ! まだ終わりじゃねえぞ!!」
「ゴラム、待て。一度回復させる」
「あぁ? ふぅ……しゃあねえな」
これ以上ゴラムの攻撃を受ければアドルフの命は無いだろう。
それを的確に見極めていたアンシャントは一度回復魔法をアドルフに使用した。
「はぁっ……はぁっ……! ぼ、僕……生きて……」
「奇麗に元通りだなぁ。なら、これでもう一回遊べるって訳だ」
「や、やめてくれ……嫌だ、もう嫌だ……!!」
「おう、どんどん泣き叫べ。俺は女の泣き叫ぶ姿が大好きなんだぜ」
アドルフから発せられる情けない鳴き声を聞いたゴラムはうっとりとしている。
そんなあまりにも癖と性格が終わっている彼は間髪入れずにアドルフの腹へと蹴りを入れた。
「お゛ぐっ……!」
「良い声で鳴いてくれよぉ! もっと、もっと俺を楽しませてくれ!!」
「た、助け……て、くれ……誰……か」
か細い声で助けを呼ぶアドルフ。
しかしその声を聞いたゴラムは下卑た笑みを浮かべながら口を開く。
「無駄だぜ。ここはバラン奴隷商の地下牢だ。だーれも助けになんか来ちゃくれねえ。それにもしこの場所がバレたとしても、上じゃオードが見張ってんだ。アイツに勝てる奴なんざ王都にだって……」
「喋り過ぎだ馬鹿が。この場に偵察用の使い魔が紛れ込んでいたらどうするつもりだ」
「……すまねえ。けどよ、ここの警備は厳重だぜ? 使い魔なんて入れやしねえって」
「だとしても、念には念を入れるべきだ。それが俺たちの在り方のはずだが?」
アンシャントの声は相変わらずドスの効いたそれである。
するとやはり先程同様ゴラムは反応を示し、気付けば縮こまってしまっていた。
それでも、彼の下卑た笑いだけはそのままである。
「はっ、まあそう言う事だ。助けなんて絶対に来ねぇんだよ」
「そ……んな……」
全ての希望を打ち砕かれたアドルフに残ったのは絶望だけだった。
このままずっと、ゴラムにボッコボコにされてはアンシャントの魔法で回復され、耐えがたい苦痛が延々と繰り返される訳である。
生き地獄。そうとしか言えないだろう。
だが彼を襲うのは何も痛みだけでは無い。
「よし、それじゃあよぉ。そろそろ趣向を変えようじゃねえか」
そう言うとゴラムはズボンを脱ぎ、その巨躯に似合うクソデカおちんぽを曝け出したのだった。
その瞬間、むわっと濃厚な雄の臭いが周囲に充満する。
「お、おい……待て……その汚いものを僕に近づけるんじゃない……!!」
「あぁ? 口答えするんじゃ……ねぇ!!」
「ぅ゛ぉ゛っ」
抵抗するアドルフをゴラムは無理やり拘束し、そのまま己の男根を彼の中へとぶち込んだ。
「ぉ゛ぉ゛っ!? ま、待てっ動くな……ぁ゛っ」
「ひゅー、締まりが良くて気持ちが良いぜ」
「ふ、ふざけるなよ……! ぼっ、僕は……男、なんだぞ……!」
「あ? その可愛い顔とドスケベな体で何を言ってんだぁ? お前はもう、メスなんだよ!!」
「んぐぃ゛っ」
ゴラムは大きく腰を振り、その度に彼の巨大な肉棒がアドルフの奥底をゴチュゴチュと刺激する。
その勢いは凄まじく、彼の下腹部は何度も何度もゴラムの男性器によってその形を大きく変形させていた。
「ぅ゛ぁ゛っ……い、嫌だ……野郎に孕まされるなん……て……」
「心配すんな。もし孕んでも、俺が赤ちゃんぶち殺しパンチで堕胎させてやるからよぉ」
そう言いながらもゴラムは腰を振り続けた。
そしてついに射精を迎え、大量の精液をアドルフの赤ちゃん部屋の中に注ぎ込んだのだった。
「ぁ゛……ぅぁ……」
男に犯されたことが相当ショックだったのか、アドルフは虚ろな目で虚空を見つめている。
もっとも、これまで彼がBランク冒険者と言う自らの地位を使って女性にやりたい放題してきたことに比べれば、この程度はまだまだ序の口と言えるだろう。
「あちゃ、駄目だなこれは。流石にやり過ぎたか」
「だからやり過ぎるなと言ったんだ。回復魔法でも精神までは治せないのだからな。気を付けろ」
「すまねえ……つい興が乗り過ぎちまったぜ」
「分かれば良い。それより、次は俺にさせろ。最後に動く女を抱いたのは相当前なんだ。溜まって仕方がない」
「しゃあねえな。ほらよ」
そう言ってゴラムはビクビクと震えているアドルフを担ぎ上げ、アンシャントの方へと投げた。
「ぐげっ」
「もう少し丁寧に扱え。今のでくたばったらどうする」
「問題ねえだろ? どうせアンタが回復させてくれるんだからよ」
「はぁ……まあ良い。どれ、俺も楽しませてもらうとするか」
アンシャントはそう言いながらズボンを下ろす。
するとゴラム程では無いものの、これまた中々に巨大なイチモツが姿を現した。
「や、やめ……ろ……」
「立場を弁えたらどうだ? お前に、拒否権など無い」
弱々しい声で抵抗するアドルフの秘部に、アンシャントは何の躊躇いも無く己のイチモツをぶち込んだ。
常に冷静であった彼だが、決して穏やかな性格をしている訳でも、優しい人間な訳でも無いのだ。
その本性はただただ自分に有利なように事を運ぼうとしているだけの、狂人であった。
結局のところ彼もまた裏世界の人間であり、奴隷商の一員なのである。
――こうして、アドルフは女の子の体にされてしまったばかりか、抵抗すら許されない状態で絶え間ない暴力を振るわれ、挙句には複数の男たちに容赦なく犯されることとなってしまった。
だが、これも全て彼の自業自得と言えるだろう。
もう少し彼が謙虚に生きていれば。
自身の力におごらず、好き勝手にやりたい放題しなければ。
きっとこうはならなかったのだ。
もっとも、今更彼が何を思おうがもう遅かった。
今からどれだけ後悔しようと、どれだけ謝罪しようと、彼を助けようとする者はもはや誰一人として存在しないのだから。
このまま助け出されることもなく、今まで自分がやってきた悪行と同じことを、今度はその身でただひたすらに受け続けることになるのである。
それこそが、彼へと与えられた唯一にして最大の罰なのだった。
「あぐぁっ」
アドルフは蹴り起こされた。
直後、彼の全身に痛みが走る。
「ぅっ……くそっ……」
気絶している内に何かされたのだろうと、そう思いながら声の主を探すアドルフ。
すると再び男の声が聞こえてくる。
「気分はどうだ兄ちゃん……いや、今は嬢ちゃんっつった方が良いか?」
「何だって……? お前、何を言って……は?」
視界に映る己の姿を見たアドルフは思わず声を失ってしまう。
そこにあったのは、見慣れた自身の体では無かったのだ。
細身でありながら、しっとりと柔らかく、それでいてしっかりとした肉付きのある丸みを帯びた体。
紛れも無く、女の子のそれであった。
「な、何なんだよこれ! 声もだ……! 僕の体、どうなってんだよ……!!」
先程とは一変して激しく慌てふためくアドルフ。
当然だろう。気絶して目が覚めれば性別が変わってしまっているのだ。
気が動転しない方がおかしかった。
「まあ落ち着けよ。つっても、そんな状況じゃ落ち着けないかもしれないがな」
「おっ、お前のせいなのか!? お前が僕をこんな体にしたのか……!?」
「ふははっ、そうだと言ったら……?」
「ぶっ殺す!! だから姿を現わせよ卑怯者が!!」
手足に繋がれた鎖を引きちぎらんと言う勢いでアドルフは暴れ始めた。
「おお怖ぇ。けどよ、その体でどうにかなるとでも? その可愛いくて、貧弱で、か弱い女の体で?」
「うるさい!! 僕には肉体強化スキルがあるんだ! この体でもお前なんか簡単に一捻りだぞ!!」
「そういやそうだったなぁ。なら、やっぱアイツに任せるか……おい、ゴラム。出番だぞ」
男がそう言うと、奥からヌッと巨体を持つ筋骨隆々の男が現れた。
「ぐへへ、やっと俺の出番って訳だぜ」
「何だ? まずはお前が相手するってのか?」
「げへっ……強気でいられるのも今の内だぜ。俺に力で勝てる奴なんざ、この世にいねえんだからなぁ」
「……ゴラム、くれぐれも殺すんじゃないぞ」
過去にそう言った事が何度も起こってしまっているのだろう。
男は半ば諦めたような声でゴラムへと釘を刺していた。
「努力はするぜ。けど、その時になって我慢できるかは別だぜぇ」
「はぁ……仕方ねえな。おい、アンシャント。いざとなったら回復魔法を使ってやれ」
「承知した」
ゴラムの好きにさせては不味いと考えたのか、男はアンシャントと呼ばれたもう一人の男へと指示を飛ばした。
するとゴラムが目に見えてウキウキとし出す。
「おいおい、アンシャントまで出してくるってことはよぉ。限界までいたぶっても良いってことだよなぁ!」
「ゴラム、回復魔法も万能では無い。あまりやり過ぎると……後は分かるな?」
アンシャントのドスの効いた声が響く。
するとウッキウキだったゴラムもいつの間にやら落ち着きを取り戻していた。
あれだけの自信を誇っていた彼でさえこうなってしまうのだ。
それだけこのアンシャントと言う男は相当な実力者なのだろう。
「チッ……そうかい。なら、ちょっとばかし手加減はしてやるか」
「手加減だって? 僕を前にそんな余裕があるとでも思っているのか!?」
ゴラムの放った「手加減」と言う言葉がアドルフを怒らせたようだ。
彼は目の前の巨体に怯むことなく、全力で己の拳を叩きこんだ。
しかし……
「……どうした? 今、何かしたのか?」
アドルフの本気の拳を受けたゴラムは今の攻撃がまるで効いていないかのようにピンピンしていた。
いや、実際効いていないのだ。
何故なら彼の持つスキルは上級肉体強化である。
それに加え、長年の鍛錬によって彼の肉体は洗練されていた。
スキルの力で負けているうえに肉体的なアドバンテージも無いアドルフに、もはや勝ち目など無いのである。
「う、嘘だろ……?」
「もう攻撃は終わりか? なら、今度はこっちの番だなぁ」
「ぁがっ!?」
ゴラムの膝蹴りがアドルフの柔らかな腹にぶち込まれた。
「おぼげっ……あぶがぁっ……」
たまらずアドルフは吐いてしまう。
びちゃびちゃと、彼の口から粘り気を帯びた白濁液が飛び出てきた。
「おいおい汚えなぁ」
「な、何だ……これ……。何でこんな白い……いや、これって……う、嘘だ……」
アドルフはたった今吐き出したものの正体に気付いてしまったのか動揺を隠せない様子だ。
と言うのも、それらはどう考えても精液なのである。
「困惑してるみてぇだからよぉ。教えてやるぜ」
ゴラムはニヤニヤと笑いながら話し始めた。
「お前が気絶している間、俺たちが使わせてもらったんだよ」
「何……だって?」
「いやぁ、気持ち良かったぜ? お前の小さいお口はよぉ。あったかくて、締まりが良くてなぁ」
「ぁっ……うっ、うぶっ」
ゴラムによる衝撃のカミングアウトを聞き、アドルフは再び吐いてしまった。
事実を知ってしまったのだ。
想像したくも無いのに、その光景を鮮明に想像してしまう。
「ふ、ふざけんなよ……僕に……この、僕に! そんな事をしてただで済むと思ぅ゛っ」
「ああ悪ぃ悪ぃ。隙だらけだから一発ぶち込んじまったぜ」
「ぁっが……」
腹に拳をぶち込まれたアドルフは崩れ落ちた。
たった二発。たった二発の攻撃で既にアドルフの体は限界であった。
それだけ、彼との間には覆せない程の実力差があるのだ。
「おら、立てよぉ! まだ終わりじゃねえぞ!!」
「ゴラム、待て。一度回復させる」
「あぁ? ふぅ……しゃあねえな」
これ以上ゴラムの攻撃を受ければアドルフの命は無いだろう。
それを的確に見極めていたアンシャントは一度回復魔法をアドルフに使用した。
「はぁっ……はぁっ……! ぼ、僕……生きて……」
「奇麗に元通りだなぁ。なら、これでもう一回遊べるって訳だ」
「や、やめてくれ……嫌だ、もう嫌だ……!!」
「おう、どんどん泣き叫べ。俺は女の泣き叫ぶ姿が大好きなんだぜ」
アドルフから発せられる情けない鳴き声を聞いたゴラムはうっとりとしている。
そんなあまりにも癖と性格が終わっている彼は間髪入れずにアドルフの腹へと蹴りを入れた。
「お゛ぐっ……!」
「良い声で鳴いてくれよぉ! もっと、もっと俺を楽しませてくれ!!」
「た、助け……て、くれ……誰……か」
か細い声で助けを呼ぶアドルフ。
しかしその声を聞いたゴラムは下卑た笑みを浮かべながら口を開く。
「無駄だぜ。ここはバラン奴隷商の地下牢だ。だーれも助けになんか来ちゃくれねえ。それにもしこの場所がバレたとしても、上じゃオードが見張ってんだ。アイツに勝てる奴なんざ王都にだって……」
「喋り過ぎだ馬鹿が。この場に偵察用の使い魔が紛れ込んでいたらどうするつもりだ」
「……すまねえ。けどよ、ここの警備は厳重だぜ? 使い魔なんて入れやしねえって」
「だとしても、念には念を入れるべきだ。それが俺たちの在り方のはずだが?」
アンシャントの声は相変わらずドスの効いたそれである。
するとやはり先程同様ゴラムは反応を示し、気付けば縮こまってしまっていた。
それでも、彼の下卑た笑いだけはそのままである。
「はっ、まあそう言う事だ。助けなんて絶対に来ねぇんだよ」
「そ……んな……」
全ての希望を打ち砕かれたアドルフに残ったのは絶望だけだった。
このままずっと、ゴラムにボッコボコにされてはアンシャントの魔法で回復され、耐えがたい苦痛が延々と繰り返される訳である。
生き地獄。そうとしか言えないだろう。
だが彼を襲うのは何も痛みだけでは無い。
「よし、それじゃあよぉ。そろそろ趣向を変えようじゃねえか」
そう言うとゴラムはズボンを脱ぎ、その巨躯に似合うクソデカおちんぽを曝け出したのだった。
その瞬間、むわっと濃厚な雄の臭いが周囲に充満する。
「お、おい……待て……その汚いものを僕に近づけるんじゃない……!!」
「あぁ? 口答えするんじゃ……ねぇ!!」
「ぅ゛ぉ゛っ」
抵抗するアドルフをゴラムは無理やり拘束し、そのまま己の男根を彼の中へとぶち込んだ。
「ぉ゛ぉ゛っ!? ま、待てっ動くな……ぁ゛っ」
「ひゅー、締まりが良くて気持ちが良いぜ」
「ふ、ふざけるなよ……! ぼっ、僕は……男、なんだぞ……!」
「あ? その可愛い顔とドスケベな体で何を言ってんだぁ? お前はもう、メスなんだよ!!」
「んぐぃ゛っ」
ゴラムは大きく腰を振り、その度に彼の巨大な肉棒がアドルフの奥底をゴチュゴチュと刺激する。
その勢いは凄まじく、彼の下腹部は何度も何度もゴラムの男性器によってその形を大きく変形させていた。
「ぅ゛ぁ゛っ……い、嫌だ……野郎に孕まされるなん……て……」
「心配すんな。もし孕んでも、俺が赤ちゃんぶち殺しパンチで堕胎させてやるからよぉ」
そう言いながらもゴラムは腰を振り続けた。
そしてついに射精を迎え、大量の精液をアドルフの赤ちゃん部屋の中に注ぎ込んだのだった。
「ぁ゛……ぅぁ……」
男に犯されたことが相当ショックだったのか、アドルフは虚ろな目で虚空を見つめている。
もっとも、これまで彼がBランク冒険者と言う自らの地位を使って女性にやりたい放題してきたことに比べれば、この程度はまだまだ序の口と言えるだろう。
「あちゃ、駄目だなこれは。流石にやり過ぎたか」
「だからやり過ぎるなと言ったんだ。回復魔法でも精神までは治せないのだからな。気を付けろ」
「すまねえ……つい興が乗り過ぎちまったぜ」
「分かれば良い。それより、次は俺にさせろ。最後に動く女を抱いたのは相当前なんだ。溜まって仕方がない」
「しゃあねえな。ほらよ」
そう言ってゴラムはビクビクと震えているアドルフを担ぎ上げ、アンシャントの方へと投げた。
「ぐげっ」
「もう少し丁寧に扱え。今のでくたばったらどうする」
「問題ねえだろ? どうせアンタが回復させてくれるんだからよ」
「はぁ……まあ良い。どれ、俺も楽しませてもらうとするか」
アンシャントはそう言いながらズボンを下ろす。
するとゴラム程では無いものの、これまた中々に巨大なイチモツが姿を現した。
「や、やめ……ろ……」
「立場を弁えたらどうだ? お前に、拒否権など無い」
弱々しい声で抵抗するアドルフの秘部に、アンシャントは何の躊躇いも無く己のイチモツをぶち込んだ。
常に冷静であった彼だが、決して穏やかな性格をしている訳でも、優しい人間な訳でも無いのだ。
その本性はただただ自分に有利なように事を運ぼうとしているだけの、狂人であった。
結局のところ彼もまた裏世界の人間であり、奴隷商の一員なのである。
――こうして、アドルフは女の子の体にされてしまったばかりか、抵抗すら許されない状態で絶え間ない暴力を振るわれ、挙句には複数の男たちに容赦なく犯されることとなってしまった。
だが、これも全て彼の自業自得と言えるだろう。
もう少し彼が謙虚に生きていれば。
自身の力におごらず、好き勝手にやりたい放題しなければ。
きっとこうはならなかったのだ。
もっとも、今更彼が何を思おうがもう遅かった。
今からどれだけ後悔しようと、どれだけ謝罪しようと、彼を助けようとする者はもはや誰一人として存在しないのだから。
このまま助け出されることもなく、今まで自分がやってきた悪行と同じことを、今度はその身でただひたすらに受け続けることになるのである。
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