私の恋人は幼馴染(♀)

竜田優乃

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13.普通のキスの次

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 「・・!」

 くちびるを重ねた瞬間しゅんかん、絵梨香が首を横に振り唇をがそうとしてくる。

 この唇を逃したくない。

 その一心で私は絵梨香の顔を両手で静止せいしさせる。

 しかし、私の息があまりにも続かなく10秒ほどで唇は離れてしまった。

 「ハァハァ・・はーちゃん急になに・・?」

 「ハァ・・朝の・・お返し・・かな・・?」

 「朝のって・・」

 私は体をもっと絵梨香の方に寄せた。

 「キス・・してくれたでしょ?」

 「そうだけど・・んぐっ!」

 私はもう一度絵梨香の唇を奪った。

 今度は絵梨香の首の後ろに手を回して、絵梨香の体を私の方に寄せた。

 絵梨香が私の肩に手を掛けて押し返そうとするが、現役柔道選手に力で勝てるはずがない。

 もう少しキスしていたいが苦しくなる前に絵梨香の唇から離れた。

 絵梨香は「ハァハァ・・」と息を切らしている。

 顔も学校で居る時のキリっとした顔ではなく、快楽に堕ちて溶けたような顔をしている。

 「どう・・?気持ちよかった・・?」

 「気持ちいいって・・ハァ・・ハァ・・いきなりすぎて・・わけわかんない・・」

 「私は・・もっと大人なキスがしたい。」

 「な、なに・・?大人な・・キスって・・」

 「舌と舌を絡めるキス。」

 私がそう言った瞬間、絵梨香の顔はとんでもないスピードで赤くなった。

 「私は・・絵梨香としたいな・・」

 「お、大人なキスっててて・・それって・・」

 「絵梨香、一昨日は凄い積極的せっきょくてきだったのに今は消極的しょうきょくてきって言うか、一昨日の私みたい。」

 「う、うるさいな!大体、はーちゃんが照れさせるような事としたり言うから私の調子が狂うんでしょ!?」

 「けど、そんな絵梨香も可愛い。」

 「~~~んんっ!」

 絵梨香の顔は今まで見たことないぐらい赤くなっていた、例えるならばでたタコ、盛ったりしていない、本当にそれぐらい赤い。

 「で、してくれるの?キス。」



 「・・・えっ・・その・・心の準備というか・・・」

 「じゃあ、しなくていい?」

 「そ、それは・・」

 絵梨香をおちょくるのは楽しいし可愛い。

 きっと、一昨日の絵梨香も同じような気持ちだったのだろう。

 相手を困らせる、それが楽しいと感じるようになってしまった。

 これがドSと言うものなのかと理解した。

 「じゃあ、絵梨香は大人なキスした事あるの・・?」

 絵梨香は黙ってしまった。

 さっきまで赤かった顔も、今はいつもの綺麗な肌色。

 なぜ黙ってしまったのだろう地雷を踏んでしまったか?、そんなことを考えていると絵梨香は「・・あるよ」と小声でボソッと答えた。

 別に私は絵梨香のファーストキスが欲しいとか思った事は無い。

 「なんで、黙ってたの?」

 「だって、キスしたことあるって言ったら嫌われると思って・・」

 なるほど、今まで恋愛したことないから分からなかったけど初めてじゃなかったら怒られるものなのか、私は勝手に理解してこの事を利用することにした。

 私は「はぁ・・」と深いため息をついた。

 もちろん演技だが。

 「なんで、そうゆうこと先に言ってくれないの?」

 「それは・・言うのが怖くて・・」

 「今、言い訳は聞いてない。」

 「うっ・・ごめん・・」

 「本当に許せない。」

 「はーちゃんごめん・・!お願い許して・・私嫌われたくない・・」

 私に許しを懇願する絵梨香は最高に可愛い、ゾクゾクする。

 15年間生きてきて今一番心臓の鼓動が早くなっている自信がある。

 「許してほしいの・・?」

 「うん・・」

 「じゃあ、お仕置きね。」

 「お仕置き・・?」

 「うん、絵梨香が私に大人なキスをして?それがお仕置き。」

 「しなかったら・・?」

 「別れる。」

 別れるは攻め過ぎたと思った、これで絵梨香が「じゃあ別れる」と言ったらこの関係は終わり。

 判断ミスだ。

 「別れる・・?そんなの嫌だ・・」

 「嫌だよね・・?だったらシて・・?」

 「もう・・わかったよ・・」

 絵梨香はそう言うと私に顔を近づけて、私の唇を奪った。
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