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54.何をするにしても私は逆らえない
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浴槽に入り絵梨香の腕の中に入り背を向ける。
絵梨香の豊満な胸にもたれかかり柔らかいクッションを目一杯潰した。
「はーちゃん、重たいよ。胸が苦しい」
「絵梨香が誘ってきたんだから別に何しても良いじゃん」
「え?何いってんの?」
「ふにゃ!」
絵梨香は私の胸を鷲掴みにすると痛まないように優しく揉み始めた。
「絵梨香っ、ちょっとやめて……」
「言ったよねはーちゃん、主導権は私が握ってるの。何をするにしても私が絶対、逆らったらお仕置きするのは当たり前の事だよ」
「け、けど私、ただもたれかかっただけで……」
「そんなの関係ないよ、私の思い通りにはーちゃんが行動しなかったら全部お仕置きだから」
絵梨香は喋っている間も胸を揉み続けた。
体が変な感じになって頭も回らなくなってきた。
絵梨香に洗脳されない内に風呂を上がろうと思い立ち上がろうとするが、絵梨香は胸を揉むのを止めて私が立てないように腰に腕を回して立ち上がれないようにした。
「なに逃げようとしてんの……?」
「の、のぼせそうだったから……」
「そんなわけないよね、まだ入ってから5分も経ってないよ?」
「私、結構のぼせるの早いから……」
「それも嘘。昔お泊りしてた時、一緒にお風呂入ったけどこんな早くあがらなかったし」
すべてを見透かされ私は逃げることは不可能だと思い腰の力を抜いた。
絵梨香の吐息が耳に当たる、その度頭がぼーっとして来て何も考えられなくなってしまう。
「はーちゃん、体洗おっか?」
絵梨香の言葉に無言で私は従った。
今の私は絵梨香の操り人形、絵梨香に指示されて従い動く。
私は風呂の椅子に座り、シャワーで髪を濡らした。
体、頭を濡らした後タオルにボディソープを出して馴染ませて体を擦る。
体を擦っている間、絵梨香は後ろに立ってずっと私を眺めている。
少し頭が回るようになってきて改めて考え直す。
私は絵梨香にどうすれば勝てるのか、正確にはどうすれば尻に敷かれずお互いに良い関係を築けるのか。
今の私は完全にM属性、それに対して絵梨香はS属性で絵梨香が楽しんでいるのは私としても嬉しい部分もある。
しかし私を拘束したり手首を掴んで力で私を抑圧するのは痛いから凄く嫌だ。
私としてはお互い求める時に求め合って相思相愛みたいな関係を築きたい。
今の関係でも相思相愛と呼べるかもしれないが私が求めているものとはかなり違う。
手にシャンプーを出し頭を擦り、髪にシャンプーを馴染ませる。
そして顔にいつもスキンケアで使っているクリームを手に出して顔に塗った。
シャワーを出して頭、顔、体の順で全身をお湯で流した。
私は椅子から立ち上がり絵梨香に場所を譲った。
「うん、何も抵抗しなかったね」
「抵抗も何も普通に体洗いたかったし……」
「そっか、じゃあ私洗うね。はーちゃん上がってても良いよ?」
意外だった。
今の絵梨香なら「まだ上がったらだめだからね?」とか言うものだと思っていたがそうではないらしい。
しかし、絵梨香の思い通りに事が進まなければまたお仕置きと言う体で何かされるかもしれない。
私はまだお風呂場に残ることにした。
「湯船に浸かりたいしまだ入ってる」
「ん、わかった。そういえばさはーちゃん」
絵梨香は髪を濡らしながら私に問いを投げかけた。
「夜ご飯食べてる時、電話来てたよね?」
「う、うん」
「あれ誰?」
「あーあれは――」
中野先生という言葉が出そうになった。
あの内容を絵梨香に嘘隠さずそのまま伝えて良いのか。
電話の相手が女性という事で怒ったりしないだろうか。
私の頭の中にいくつかの懸念点が生まれた。
「ねぇはーちゃん、教えてよ」
絵梨香による催促私の判断を狂わせそうになる。
ここは慎重に答えを出さなければ後に厄介な事になりかねない。
望海ちゃんの時は怒ってはいたが結局許してもらった、だから今回も大丈夫なのか。
しかし、今の絵梨香は病院での絵梨香とは違う。
王と家来、そのような関係になっている今、地雷を踏んでしまえば一巻の終わりだ。
そう考えていると「はーちゃん、言えないの?」と絵梨香による追撃が来た。
私はもう何が正解か分からなくなってしまい、電話の相手、話した内容までも嘘偽りなく伝えた。
「そっか、浮気じゃなさそう。良かった」
絵梨香は案外怒らなかった。
なんだ私が心配し過ぎたのだなと思い安堵の息を吐いた。
絵梨香といろんな事を話したりしたので流石にのぼせそうだった。
なので私は一足先にあがらせてもらうことにした。
「ちょっと、ほんとにのぼせそうだから上がるね」
「わかった」
風呂場のドアを開け、洗面所に出た。
風呂場が相当暑かったせいか洗面所はとても涼しく感じる。
クローゼットから部屋着と下着を取り出した後バスタオルで体を拭いた。
取り出した服と下着を穿き、今日は何も食べないしジュースも飲まないだろうと思い歯を磨いた。
洗面所を後にしてリビングに行くとソファに座りテレビを見てくつろいでる小太郎がいた。
足音に気づいたのか小太郎は振り返ると「声、結構聞こえてたぞ~」というお言葉を頂いた。
私は「散々だったんだから」と愚痴るように言いながらキッチンの引き出しを開けてコップを取り出した。
取り出したコップにウォーターサーバーで水を注いで飲んだ。
全身がリフレッシュされる感じがして改めて考える。
今日の夜はどうやって切り抜けようかと。
絵梨香の豊満な胸にもたれかかり柔らかいクッションを目一杯潰した。
「はーちゃん、重たいよ。胸が苦しい」
「絵梨香が誘ってきたんだから別に何しても良いじゃん」
「え?何いってんの?」
「ふにゃ!」
絵梨香は私の胸を鷲掴みにすると痛まないように優しく揉み始めた。
「絵梨香っ、ちょっとやめて……」
「言ったよねはーちゃん、主導権は私が握ってるの。何をするにしても私が絶対、逆らったらお仕置きするのは当たり前の事だよ」
「け、けど私、ただもたれかかっただけで……」
「そんなの関係ないよ、私の思い通りにはーちゃんが行動しなかったら全部お仕置きだから」
絵梨香は喋っている間も胸を揉み続けた。
体が変な感じになって頭も回らなくなってきた。
絵梨香に洗脳されない内に風呂を上がろうと思い立ち上がろうとするが、絵梨香は胸を揉むのを止めて私が立てないように腰に腕を回して立ち上がれないようにした。
「なに逃げようとしてんの……?」
「の、のぼせそうだったから……」
「そんなわけないよね、まだ入ってから5分も経ってないよ?」
「私、結構のぼせるの早いから……」
「それも嘘。昔お泊りしてた時、一緒にお風呂入ったけどこんな早くあがらなかったし」
すべてを見透かされ私は逃げることは不可能だと思い腰の力を抜いた。
絵梨香の吐息が耳に当たる、その度頭がぼーっとして来て何も考えられなくなってしまう。
「はーちゃん、体洗おっか?」
絵梨香の言葉に無言で私は従った。
今の私は絵梨香の操り人形、絵梨香に指示されて従い動く。
私は風呂の椅子に座り、シャワーで髪を濡らした。
体、頭を濡らした後タオルにボディソープを出して馴染ませて体を擦る。
体を擦っている間、絵梨香は後ろに立ってずっと私を眺めている。
少し頭が回るようになってきて改めて考え直す。
私は絵梨香にどうすれば勝てるのか、正確にはどうすれば尻に敷かれずお互いに良い関係を築けるのか。
今の私は完全にM属性、それに対して絵梨香はS属性で絵梨香が楽しんでいるのは私としても嬉しい部分もある。
しかし私を拘束したり手首を掴んで力で私を抑圧するのは痛いから凄く嫌だ。
私としてはお互い求める時に求め合って相思相愛みたいな関係を築きたい。
今の関係でも相思相愛と呼べるかもしれないが私が求めているものとはかなり違う。
手にシャンプーを出し頭を擦り、髪にシャンプーを馴染ませる。
そして顔にいつもスキンケアで使っているクリームを手に出して顔に塗った。
シャワーを出して頭、顔、体の順で全身をお湯で流した。
私は椅子から立ち上がり絵梨香に場所を譲った。
「うん、何も抵抗しなかったね」
「抵抗も何も普通に体洗いたかったし……」
「そっか、じゃあ私洗うね。はーちゃん上がってても良いよ?」
意外だった。
今の絵梨香なら「まだ上がったらだめだからね?」とか言うものだと思っていたがそうではないらしい。
しかし、絵梨香の思い通りに事が進まなければまたお仕置きと言う体で何かされるかもしれない。
私はまだお風呂場に残ることにした。
「湯船に浸かりたいしまだ入ってる」
「ん、わかった。そういえばさはーちゃん」
絵梨香は髪を濡らしながら私に問いを投げかけた。
「夜ご飯食べてる時、電話来てたよね?」
「う、うん」
「あれ誰?」
「あーあれは――」
中野先生という言葉が出そうになった。
あの内容を絵梨香に嘘隠さずそのまま伝えて良いのか。
電話の相手が女性という事で怒ったりしないだろうか。
私の頭の中にいくつかの懸念点が生まれた。
「ねぇはーちゃん、教えてよ」
絵梨香による催促私の判断を狂わせそうになる。
ここは慎重に答えを出さなければ後に厄介な事になりかねない。
望海ちゃんの時は怒ってはいたが結局許してもらった、だから今回も大丈夫なのか。
しかし、今の絵梨香は病院での絵梨香とは違う。
王と家来、そのような関係になっている今、地雷を踏んでしまえば一巻の終わりだ。
そう考えていると「はーちゃん、言えないの?」と絵梨香による追撃が来た。
私はもう何が正解か分からなくなってしまい、電話の相手、話した内容までも嘘偽りなく伝えた。
「そっか、浮気じゃなさそう。良かった」
絵梨香は案外怒らなかった。
なんだ私が心配し過ぎたのだなと思い安堵の息を吐いた。
絵梨香といろんな事を話したりしたので流石にのぼせそうだった。
なので私は一足先にあがらせてもらうことにした。
「ちょっと、ほんとにのぼせそうだから上がるね」
「わかった」
風呂場のドアを開け、洗面所に出た。
風呂場が相当暑かったせいか洗面所はとても涼しく感じる。
クローゼットから部屋着と下着を取り出した後バスタオルで体を拭いた。
取り出した服と下着を穿き、今日は何も食べないしジュースも飲まないだろうと思い歯を磨いた。
洗面所を後にしてリビングに行くとソファに座りテレビを見てくつろいでる小太郎がいた。
足音に気づいたのか小太郎は振り返ると「声、結構聞こえてたぞ~」というお言葉を頂いた。
私は「散々だったんだから」と愚痴るように言いながらキッチンの引き出しを開けてコップを取り出した。
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