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大根のそぼろあんとコンビニチキン
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ふう。
一息付いて店の掃除を行う。
客席をひとしきり拭き上げて、床の掃除をする。
カウンターの中に戻り、もう一仕事。
まだ朝と言うには少し早い時間。窓を開けて空気の入れ替えを行う間に今夜の仕込みをもう少し。
魚はその日に獲れた物で変わるので、今日届いてから仕度をするとして。
早朝になれば今日届く分の食材が届く。
店に届く食材はどれも直接目でみて選んだ生産者の方々と契約して直接送って頂いている。
昨日届いた分の野菜の中から大根を取り出す。
採りたてで届いた野菜は数日経っても色を失っていない。さく、と包丁を入れると瑞々しい断面が姿を現した。
5cm程の厚さに切って面どりをする。出汁汁の中にゆっくりと沈めてふつふつとゆっくり煮る。
柔らかく仕上がった大根に、お出しする直前に熱々の餡をかければ大根のそぼろ餡の出来上がりだ。
大根を煮ている間に肉を使っていくつかの下拵えをする。すぐに焼いたり揚げたりできる様にそれぞれの料理のサイズに合わせて切ったり、煮込み料理を作ったり。
一人前毎にある程度小分けにしてタッパーに詰める。
閉店後もやる事は尽きない。
一区切りついて鍋の蓋を開ける。透明に透き通った大根は良く煮えている証に淡く光を纏っている。ちょうど食べ頃だよ、と教えてくれている淡い光。
さて、空も少し白んで来たし私も朝ごはんにしますか。
カウンター内の掃除を手早く済ませ、粗熱を取る間店の外へ。
うーん。一仕事終えた後にはアレが食べたくなるんですよねえ。
駅前のコンビニまで数分。始発にはまだ少し早い。暫し止まってしまった様な街の空気が不思議と心地良い。
街中であっても朝の静謐な空気はこの時間ならではのものだ。
早朝のコンビニも当たり前だけどガラガラで、異次元感があって私は好きだ。
あ、新しい味が出てる。
「っしゃーせー」
「すいません、チキン2つ…限定の方で」
「しょーしょーおまちくださぁい」
少し眠そうな金髪の店員さんが包んでくれた熱々のチキンの入ったビニール袋をぶら下げてウキウキと店に戻る。
コンビニのホットスナックって本当に凄いと思う。
誰が作っても美味しくなるようにできてるんだもの。企業努力って本当に素晴らしい。画一的な味っていう人もいるかも知れないけど、どこで食べてもあのコンビニのあの味が食べられるって言うのは言う程簡単では無い事だ。
お弁当だってそう。どんな時でもいつでも美味しいものが食べられる。
前にそんな話をしたら食べ物を扱う店の人なのにって驚かれた事があった。
そんなに不思議な事かしら、と思うのだけれど。
その時に求める物の違いっていうだけの話だと思うのだけどなあ。
店について、神棚にチキンと餡をかけた大根を供え、手を合わせる。本日もありがとうございました。今晩も宜しくお願いします。
供えた物はいつの間にか忽然と消えているから、きっとコッソリ召し上がって下さっているんだろう。ちなみにうちの神様は割と何でも好きだ。お供物が気にいると神棚がふんわりと光っていたりして、そういう日は客の入りも良い。
世の中には不思議が溢れているなぁ。
一息付いて店の掃除を行う。
客席をひとしきり拭き上げて、床の掃除をする。
カウンターの中に戻り、もう一仕事。
まだ朝と言うには少し早い時間。窓を開けて空気の入れ替えを行う間に今夜の仕込みをもう少し。
魚はその日に獲れた物で変わるので、今日届いてから仕度をするとして。
早朝になれば今日届く分の食材が届く。
店に届く食材はどれも直接目でみて選んだ生産者の方々と契約して直接送って頂いている。
昨日届いた分の野菜の中から大根を取り出す。
採りたてで届いた野菜は数日経っても色を失っていない。さく、と包丁を入れると瑞々しい断面が姿を現した。
5cm程の厚さに切って面どりをする。出汁汁の中にゆっくりと沈めてふつふつとゆっくり煮る。
柔らかく仕上がった大根に、お出しする直前に熱々の餡をかければ大根のそぼろ餡の出来上がりだ。
大根を煮ている間に肉を使っていくつかの下拵えをする。すぐに焼いたり揚げたりできる様にそれぞれの料理のサイズに合わせて切ったり、煮込み料理を作ったり。
一人前毎にある程度小分けにしてタッパーに詰める。
閉店後もやる事は尽きない。
一区切りついて鍋の蓋を開ける。透明に透き通った大根は良く煮えている証に淡く光を纏っている。ちょうど食べ頃だよ、と教えてくれている淡い光。
さて、空も少し白んで来たし私も朝ごはんにしますか。
カウンター内の掃除を手早く済ませ、粗熱を取る間店の外へ。
うーん。一仕事終えた後にはアレが食べたくなるんですよねえ。
駅前のコンビニまで数分。始発にはまだ少し早い。暫し止まってしまった様な街の空気が不思議と心地良い。
街中であっても朝の静謐な空気はこの時間ならではのものだ。
早朝のコンビニも当たり前だけどガラガラで、異次元感があって私は好きだ。
あ、新しい味が出てる。
「っしゃーせー」
「すいません、チキン2つ…限定の方で」
「しょーしょーおまちくださぁい」
少し眠そうな金髪の店員さんが包んでくれた熱々のチキンの入ったビニール袋をぶら下げてウキウキと店に戻る。
コンビニのホットスナックって本当に凄いと思う。
誰が作っても美味しくなるようにできてるんだもの。企業努力って本当に素晴らしい。画一的な味っていう人もいるかも知れないけど、どこで食べてもあのコンビニのあの味が食べられるって言うのは言う程簡単では無い事だ。
お弁当だってそう。どんな時でもいつでも美味しいものが食べられる。
前にそんな話をしたら食べ物を扱う店の人なのにって驚かれた事があった。
そんなに不思議な事かしら、と思うのだけれど。
その時に求める物の違いっていうだけの話だと思うのだけどなあ。
店について、神棚にチキンと餡をかけた大根を供え、手を合わせる。本日もありがとうございました。今晩も宜しくお願いします。
供えた物はいつの間にか忽然と消えているから、きっとコッソリ召し上がって下さっているんだろう。ちなみにうちの神様は割と何でも好きだ。お供物が気にいると神棚がふんわりと光っていたりして、そういう日は客の入りも良い。
世の中には不思議が溢れているなぁ。
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