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小学生高学年編
小6バレンタイン
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今日はバレンタインだ。おととしはチョコフォンデュ、去年はクッキー作ってくれたけど、今年は何を作ってくれるだろう。
僕を食べては永遠の夢だけど、今してもらっても本当に身体を舐めるくらいしかできなくて勿体ないので、それは律が大人になった時のお楽しみにとっておく。
俺も毎年同じチョコじゃ芸がないよな……と思いつつ、結局いつもと同じチョコレートにしてしまった。
作ってもあまり上手くないし。これでも律が小さい頃はご飯とか、色々それなりに作ってはきた。その割りにあまり上達していないというか、最近料理を始めたばかりの律の方が上手いというか。
今実家じゃ、俺の代わりに律が夕飯とかを作っているらしい。俺の家に来た時もその腕を披露してくれるんだけど、これがまた美味しいんだ……。本当に嫁に欲しい。なんで弟なんだ。でも弟としても愛しいからいい。
今日は泊まりは無理だけど、帰り送っていくとして……遅くまでいてもらおう。
「ただいまー」
外からでもしていたチョコの香りが、家の中に足を踏み入れるとますます強くなった。
「おかえりなさーい。今年はチョコレートケーキのバニラアイスがけにしてみたっ。今ちょうど焼き上がったとこ」
律がお皿に小さめのチョコレートケーキを乗せて駆けてきた。アイスはまだ乗ってない。多分これから乗せるんだろう。
しかし……いつ見てもエプロン姿、可愛いなぁ。思わず律の裸エプロンを妄想してしまう俺は本当に変態だ。でも可愛い。俺のエプロンじゃちょっと丈が長すぎるのもまたいい。
でもつけられるようになっただけ凄いよなぁ。前だったら確実に床を引きずってたし。
「凄い、美味しそう」
むしろ律が美味しそう……。チョコレートより律を食べたい。それじゃバレンタインでもなんでもなく、いつも通りだから、先にチョコを食べるけど。
「お兄ちゃんのチョコ、結局いつも通りなんだけど……。ごめんな」
「ううん。いいよ、お兄ちゃんがくれるチョコ、美味しくて大好き」
律はそう言って、チョコレートケーキをダイニングへ運んで行った。それをテーブルに乗せると、まだスーツ姿のままの俺に抱きついて、額をぐりぐりと擦りつけてくる。
「会いたかったー」
可愛い……。少し屈んで、ちゅっと口付ける。律がえへへと笑う。幸せすぎてやばい。
毎年思うけど、こんな幸せなバレンタインを送れていいんだろうか。俺の頭の中には未だ、律が可愛い女の子からチョコもらってなびいたらどうしようって気持ちがある。でも、それも前よりは大分薄くなった。
付き合う前までは、いつ律が誰と付き合い出すか冷や冷やして気が気じゃなかったから、その時に比べたら全然マシだ。
たかが小学生の恋愛とは思っても悔しかったし、そのたかが小学生の恋愛でこんなに喜んで幸せになっている俺もいるしな。
まあ、小学生なのは律だけで、俺は立派な社会人だけど。
「ネクタイ、ほどいていい?」
「うん」
律は俺のネクタイをとくのが好きだ。ラッピングを開けるみたいで楽しいらしい。相手のネクタイをほどくっていうと一般的にはそっちの方に考えがいくし、俺も律がネクタイしているの見たらほどいてそのまま食べちゃいそうだけど、律は別にエッチなことをしてくるわけじゃない。ただ、ほどくのが楽しいらしい。
ネクタイをほどいてもらって、上着を脱ぐ。ハンガーにかけるのは律の仕事。本当に新妻みたいでニヤニヤする。
「ケーキが温かいうちに、先に僕の食べてね。今バニラアイス乗せるから」
「楽しみだ。律も少し食べるよな?」
「少しね」
律が冷凍庫からバニラアイスを出してきて、ケーキの上に乗せた。それが少し溶ける間に、フォークとスプーン用意してくれる。
アイス市販の容器じゃなかったな……。タッパーだ。アイスから手作りなのか。
フォークを手に取ろうとする俺を、律が押し止めて笑った。
「そうじゃないでしょ? はい、あーん」
俺の目の前にはケーキの欠片を刺したフォークが差し出される。とろみのあるアイスがしっとりとしたチョコケーキの上、今にも滴ってしまいそうだ。
慌ててぱくっと食べると、口の中でとろけるみたいなチョコの味にびっくりした。
市販のケーキなんかより全然美味しい。今まで食べたどのケーキよりも。
愛情入りってこともあるだろうけど、それを除いてもきっと凄く美味しい。
「美味しい」
「本当?」
「律も……」
今度は俺が、ケーキを食べさせてあげる。律が素直に唇を開けるのが、餌を待つ雛のようで可愛くて仕方ない。
「ん。良かった、美味しくできてる」
しかも食べた途端にっこりと笑ってくれる。思わず頭を撫でくり回したくなる。
また子供扱いしてる、って拗ねられるからやらないでおくけど。
「お兄ちゃんのチョコも貰っていい?」
「うん」
こんな美味しいケーキを作ってもらって、尚更いつも通りのチョコが申し訳なくなる。
なんか俺も少し、ひねれば良かったかな。そうだな。チョコの他にプレゼントとか用意すれば良かった。来年はそうしよう。
来年……かぁ。
「来年のバレンタインには、律、中学生なるんだな」
「そんな今更。来月は卒業式があるのに」
言われて愕然とした。そうか。律……もう来月には、小学生じゃなくなるんだ……。来年から来年からってずっと思ってたけど、もう今年なんだな。というより、再来月には中学生。
……そうしたら、舐めるのくらいは解禁かな。どうしても頭の中がエロイ方向へ。
「律の晴れ姿見たいなぁ。どうせ両親は仕事だろうし、俺が卒業式出席しちゃだめかな」
「えっ、お兄ちゃんが来てくれるの?」
「嫌か?」
「ううん、凄く嬉しい。お友達にも自慢したい。僕のお兄ちゃんはこんなに格好いいんだって! 本当は恋人だって言いたいけど」
「そっ……それは、お兄ちゃんが捕まってしまいます」
「……やっぱり?」
扱き合うだけでも猥褻罪になるだろうしな。本当なら律がちゃんと育つまで待たなきゃいけなかった。っていうかそもそも兄弟だしなー……。
「でも、お仕事大丈夫?」
「理由話せば有給使えると思う。歳の離れた弟の卒業式くらい、出席させてくれるさ」
「ん……。そうだね。でも、本当は恋人だけどね?」
言い張って首を傾げる律があまりに可愛すぎて、ぎゅーした。
「律、こっちきて」
律を膝の上に乗せて、そのまま頬や首筋にたくさんキスをする。律はくすぐったそうにしていたけど、おとなしく俺からの愛撫を受けている。
今はまだ椅子の上でもお膝に乗せたりできるけど、そのうち無理になるだろうな。ソファとかで恋人抱っこくらいならできるだろうけど。
「エプロンほどいていい?」
「うん」
さっきは律が俺のネクタイをほどいて同じような会話をしていたなと思い出しながら、後ろで結ってある紐をほどく。
少し恥ずかしいのか、律が頬を染めて身をよじった。あああ、まずいな。興奮してきた。
「お兄ちゃん、チョコ……銜えて?」
下から律が、俺があげたチョコを差し出す。小さな薄い正方形をしているそれを言われた通り銜える。律が上向いて一口で食べる。当然、ちゅっとなる。俺の口の中も甘い香りが広がった。
「美味しい」
たまらなくなってキスをすると、今度はハッキリとしたチョコの味。口の中を、その味がしなくなるまで掻き回した。律の味だけになるまで。
いつもは律から絡めてくることの多い舌は、今日は俺の拙いキスを懸命に受け止めてくれている。
「んっ……。お兄ちゃんがくれたチョコなのに、お兄ちゃんが食べちゃってるよ、これじゃ」
律がくすくすと笑う。俺はまた、ぎゅっと抱き締める。
「来年はチョコ以外にも、何かプレゼントする」
「本当? 楽しみにしてるね。とりあえず今は、今年のチョコを一緒に食べよう。ほら、チョコケーキの続きも」
甘いキスをかわしながら、お互いにチョコをたっぷり食べさせ合った。
来年のバレンタインも、こんな風に甘く過ごせたらいい。俺たちの関係はどんな風に変わっているかな。大人びた律と、ちょっと大人なことができているといいと思った。
僕を食べては永遠の夢だけど、今してもらっても本当に身体を舐めるくらいしかできなくて勿体ないので、それは律が大人になった時のお楽しみにとっておく。
俺も毎年同じチョコじゃ芸がないよな……と思いつつ、結局いつもと同じチョコレートにしてしまった。
作ってもあまり上手くないし。これでも律が小さい頃はご飯とか、色々それなりに作ってはきた。その割りにあまり上達していないというか、最近料理を始めたばかりの律の方が上手いというか。
今実家じゃ、俺の代わりに律が夕飯とかを作っているらしい。俺の家に来た時もその腕を披露してくれるんだけど、これがまた美味しいんだ……。本当に嫁に欲しい。なんで弟なんだ。でも弟としても愛しいからいい。
今日は泊まりは無理だけど、帰り送っていくとして……遅くまでいてもらおう。
「ただいまー」
外からでもしていたチョコの香りが、家の中に足を踏み入れるとますます強くなった。
「おかえりなさーい。今年はチョコレートケーキのバニラアイスがけにしてみたっ。今ちょうど焼き上がったとこ」
律がお皿に小さめのチョコレートケーキを乗せて駆けてきた。アイスはまだ乗ってない。多分これから乗せるんだろう。
しかし……いつ見てもエプロン姿、可愛いなぁ。思わず律の裸エプロンを妄想してしまう俺は本当に変態だ。でも可愛い。俺のエプロンじゃちょっと丈が長すぎるのもまたいい。
でもつけられるようになっただけ凄いよなぁ。前だったら確実に床を引きずってたし。
「凄い、美味しそう」
むしろ律が美味しそう……。チョコレートより律を食べたい。それじゃバレンタインでもなんでもなく、いつも通りだから、先にチョコを食べるけど。
「お兄ちゃんのチョコ、結局いつも通りなんだけど……。ごめんな」
「ううん。いいよ、お兄ちゃんがくれるチョコ、美味しくて大好き」
律はそう言って、チョコレートケーキをダイニングへ運んで行った。それをテーブルに乗せると、まだスーツ姿のままの俺に抱きついて、額をぐりぐりと擦りつけてくる。
「会いたかったー」
可愛い……。少し屈んで、ちゅっと口付ける。律がえへへと笑う。幸せすぎてやばい。
毎年思うけど、こんな幸せなバレンタインを送れていいんだろうか。俺の頭の中には未だ、律が可愛い女の子からチョコもらってなびいたらどうしようって気持ちがある。でも、それも前よりは大分薄くなった。
付き合う前までは、いつ律が誰と付き合い出すか冷や冷やして気が気じゃなかったから、その時に比べたら全然マシだ。
たかが小学生の恋愛とは思っても悔しかったし、そのたかが小学生の恋愛でこんなに喜んで幸せになっている俺もいるしな。
まあ、小学生なのは律だけで、俺は立派な社会人だけど。
「ネクタイ、ほどいていい?」
「うん」
律は俺のネクタイをとくのが好きだ。ラッピングを開けるみたいで楽しいらしい。相手のネクタイをほどくっていうと一般的にはそっちの方に考えがいくし、俺も律がネクタイしているの見たらほどいてそのまま食べちゃいそうだけど、律は別にエッチなことをしてくるわけじゃない。ただ、ほどくのが楽しいらしい。
ネクタイをほどいてもらって、上着を脱ぐ。ハンガーにかけるのは律の仕事。本当に新妻みたいでニヤニヤする。
「ケーキが温かいうちに、先に僕の食べてね。今バニラアイス乗せるから」
「楽しみだ。律も少し食べるよな?」
「少しね」
律が冷凍庫からバニラアイスを出してきて、ケーキの上に乗せた。それが少し溶ける間に、フォークとスプーン用意してくれる。
アイス市販の容器じゃなかったな……。タッパーだ。アイスから手作りなのか。
フォークを手に取ろうとする俺を、律が押し止めて笑った。
「そうじゃないでしょ? はい、あーん」
俺の目の前にはケーキの欠片を刺したフォークが差し出される。とろみのあるアイスがしっとりとしたチョコケーキの上、今にも滴ってしまいそうだ。
慌ててぱくっと食べると、口の中でとろけるみたいなチョコの味にびっくりした。
市販のケーキなんかより全然美味しい。今まで食べたどのケーキよりも。
愛情入りってこともあるだろうけど、それを除いてもきっと凄く美味しい。
「美味しい」
「本当?」
「律も……」
今度は俺が、ケーキを食べさせてあげる。律が素直に唇を開けるのが、餌を待つ雛のようで可愛くて仕方ない。
「ん。良かった、美味しくできてる」
しかも食べた途端にっこりと笑ってくれる。思わず頭を撫でくり回したくなる。
また子供扱いしてる、って拗ねられるからやらないでおくけど。
「お兄ちゃんのチョコも貰っていい?」
「うん」
こんな美味しいケーキを作ってもらって、尚更いつも通りのチョコが申し訳なくなる。
なんか俺も少し、ひねれば良かったかな。そうだな。チョコの他にプレゼントとか用意すれば良かった。来年はそうしよう。
来年……かぁ。
「来年のバレンタインには、律、中学生なるんだな」
「そんな今更。来月は卒業式があるのに」
言われて愕然とした。そうか。律……もう来月には、小学生じゃなくなるんだ……。来年から来年からってずっと思ってたけど、もう今年なんだな。というより、再来月には中学生。
……そうしたら、舐めるのくらいは解禁かな。どうしても頭の中がエロイ方向へ。
「律の晴れ姿見たいなぁ。どうせ両親は仕事だろうし、俺が卒業式出席しちゃだめかな」
「えっ、お兄ちゃんが来てくれるの?」
「嫌か?」
「ううん、凄く嬉しい。お友達にも自慢したい。僕のお兄ちゃんはこんなに格好いいんだって! 本当は恋人だって言いたいけど」
「そっ……それは、お兄ちゃんが捕まってしまいます」
「……やっぱり?」
扱き合うだけでも猥褻罪になるだろうしな。本当なら律がちゃんと育つまで待たなきゃいけなかった。っていうかそもそも兄弟だしなー……。
「でも、お仕事大丈夫?」
「理由話せば有給使えると思う。歳の離れた弟の卒業式くらい、出席させてくれるさ」
「ん……。そうだね。でも、本当は恋人だけどね?」
言い張って首を傾げる律があまりに可愛すぎて、ぎゅーした。
「律、こっちきて」
律を膝の上に乗せて、そのまま頬や首筋にたくさんキスをする。律はくすぐったそうにしていたけど、おとなしく俺からの愛撫を受けている。
今はまだ椅子の上でもお膝に乗せたりできるけど、そのうち無理になるだろうな。ソファとかで恋人抱っこくらいならできるだろうけど。
「エプロンほどいていい?」
「うん」
さっきは律が俺のネクタイをほどいて同じような会話をしていたなと思い出しながら、後ろで結ってある紐をほどく。
少し恥ずかしいのか、律が頬を染めて身をよじった。あああ、まずいな。興奮してきた。
「お兄ちゃん、チョコ……銜えて?」
下から律が、俺があげたチョコを差し出す。小さな薄い正方形をしているそれを言われた通り銜える。律が上向いて一口で食べる。当然、ちゅっとなる。俺の口の中も甘い香りが広がった。
「美味しい」
たまらなくなってキスをすると、今度はハッキリとしたチョコの味。口の中を、その味がしなくなるまで掻き回した。律の味だけになるまで。
いつもは律から絡めてくることの多い舌は、今日は俺の拙いキスを懸命に受け止めてくれている。
「んっ……。お兄ちゃんがくれたチョコなのに、お兄ちゃんが食べちゃってるよ、これじゃ」
律がくすくすと笑う。俺はまた、ぎゅっと抱き締める。
「来年はチョコ以外にも、何かプレゼントする」
「本当? 楽しみにしてるね。とりあえず今は、今年のチョコを一緒に食べよう。ほら、チョコケーキの続きも」
甘いキスをかわしながら、お互いにチョコをたっぷり食べさせ合った。
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