いいパートナーでいます。君への恋心に蓋をして。

箱根ハコ

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番外編 ヒーロー

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小学校時代の和樹視点の陸の話です。
読まなくても本編に支障はありませんが、彼の視点から見る陸に興味ある方はよければどうぞ!






 和樹は家族揃ってのイベントが苦手だった。
 特に父親が参加すると、いつ怒鳴りだすか気が気じゃなくてずっと落ち着かなかった。
 今日もそうだった。

「くそっ、ガキの運動会はアルコール禁止なんか。こんな暑い中酒も飲まずにガキのぬるい組体操なんて見てられんわ」

 だったら帰ればいいのに。
 喉元まででかかった言葉は当然口には出せない。
 今日は小学校の運動会だ。グラウンドを囲むように設置された区画には、学生と保護者が一緒に観戦できるようにシートが敷かれている。その一角で、父はつまらなそうな顔をしながら、手に持ったつまみをぽつぽつと食べていた。彼の前には、ぬるくなったサイダーが置かれており、時折それを飲んではため息をついている。子供たちの元気な声が響き渡る中、父の姿だけがどこか場違いに見えた。
 早朝に起きて母親と妹の手で作られた弁当はほとんど父の腹の中に消えていく。和樹はその様子をシートの端に座り、黙って眺めていた。

「まぁまぁ、ほら、バナナもあるから……」

 母は柔和に微笑んで、タッパーから半分に切られたバナナを取り出す。わざわざ皮を剥いて父に渡していた。
 一つ年下の妹は、そんな彼らから距離を取りたかったのか、少し前にトイレに行ったきりなかなか帰ってこない。
 自分の家族は端から見たら仲の良い一家なのだろうかと和樹は考える。
 父はまるで間欠泉のように、少しでも気に触ることがあると、怒鳴って自分の思ったとおりに事を進めようとする。とくに家族でいる時に誰かが不興を買えば、そのことでその日は一日中怒鳴り続ける。
 だから、母はいつだって父の顔色を伺っている。結婚する前はこんな人じゃなかった、というのは母と和樹が二人でいる時の常套句だった。
 とはいえ、今から別れを選んだとしても、実業家として成功していた父と大学在籍中に結婚し、これといったキャリアを築いてこなかった母には、離婚後の収入は心もとないだろう。
 結果として、母も和樹も妹も、常に父親の機嫌を伺って生活を続けていた。

「ようやく次で終わりか。ったく、せっかくの休みにこんな暑い中外でガキのお遊戯大会を見て時間が潰れていくんだからよぉ……」

 父はサイダーを飲み干し、ゲップを吐き出す。
 やけに汚い生き物に見えてしまい、和樹は視線をそらして競技に夢中になっているふりをした。

「では、ついに運動会最後の種目、学年対抗リレーです!」

 一年生から六年生までの足が速い生徒が参加するリレーだ。和樹のクラスでも体育の得意な生徒が選ばれていたな、とぼんやりと見つめる。
 最初は一年生。まだ成長途中の手足を一生懸命動かして、バトンをつなげようとしている。
 和樹の学校は、一学年につき四つのクラスがあり、それぞれのクラスから二人ずつ選ばれて、全部で八つのチームが作られていた。当時三年生だった和樹のクラスからは、青チームと黄色チームが編成されていた。同級生たちはバトンを受け取ると、一周を全力で駆け抜けた。
 声に出さずに応援していると、青チームがトップでバトンを渡していた。
 これはもしかしたら優勝できるかもしれない。
 少しの期待を込めて見つめていた。
 けれど。

「おおっと! ここで青チーム、転んでしまいました!」

 五年生の男子生徒がコーナーを曲がる時に転んでしまった。彼はすぐに起き上がり走り出したが、その間に抜かされてしまい、いっきに六位まで落ちてしまった。

「あーあ。せっかくいいところまでいってたのになぁ」

 ポテトチップスをバリバリ食べている父がつまらなさそうに言う。実際に保護者席からは落胆の声が上がっていた。
 和樹自身、残念な気持ちになっていた。これでは青チームの優勝は難しいだろう。
 転んだ走者は目に涙を溜め、それでも必死に走っていた。

「ガキのかけっこくらいで、あんな泣いちまって……」

 父の言葉は同情をしているようだったが、どこか嘲る色も帯びていた。やはりこの人のことは好きになれないな、と和樹は内心で思う。

「大丈夫だ! よく立ち上がったな! あと少しだ!」

 そこに、ふいに少年の甲高い声が響き渡る。見ると、六年生の走者が両手を振って必死に五年生の転んだランナーを鼓舞していた。
 その彼の名前は知っている。朝のグループ登校で一緒になったことがある高梨陸だった。
 よく見たら五年生のランナーの足はすりむけており、血が流れている。それでも彼は必死に陸のところにまでかけていき、持っていたバトンを渡した。

「あとは俺にまかせておけ!」

 受け取るなり、陸が駆け出す。彼の足は速く、一人、また一人と抜いていった。

「……おぉ」

 隣で父が感嘆の声を出す。他にも保護者席から歓声があがっていた。
 次から次に追い抜いていき、ついにあと一人というところになった。あと数メートルでゴールだ。
 どくどくと鼓動が早くなる。期待に胸が震えた。

「……がんばれ!」

 気がついたら、口に出して応援してしまっていた。
 和樹が声を出したとほぼ同時に、陸は前を走っていたランナーを追い抜かし、一等でゴールした。
 割れるような歓声が周囲を包む。
 和樹は数度口を開けしめし、陸を視線で追っていた。
 彼は一番に五年生のところにいくと、笑顔で何かを話しかけていた。五年生の方は泣きながら陸に抱きついていた。

 ヒーローだ。

 和樹は高まる胸を服の上から押さえつけ、そう思った。
 気がつけば、父親はすっかり黙り込み、たかだかガキの、という言葉を言わなくなっていた。
 だから余計に、陸のことがかっこよく思えたのだった。




 和樹は使わなくなったスマホを親からもらっている。
 待ち時間などに動画配信サイトを見せて子供の注意をそらそうとして持たされたそれにSimカードは入っておらず、Wifiが設定されているのみだった。
 父は音楽の仕事をしているようで、家には大量のCDが並び、車の中でかかっている曲も、和樹には理解できない洋楽ばかりだった。
 さらに、子供の頃からピアノを習わされていた彼は、スマホの作曲アプリを使って音楽を作るのが趣味だった。
けれど、以前父親に作った曲を聞かせたところ、酷評されて以来、誰にも言わなくなった、今は隠れた特技として、一人で楽しんでいる。
 ぽちぽちとスマホをタップし、メロディを作り始める。頭の中は今日見た陸の走りでいっぱいで、感情の赴くままに譜面を作成する。
 彼のしたことは、ただ走っただけである。なのに、心に響き、憧憬でいっぱいになった。その気持を自分の中に抑えておけなかったのだ。
 出来上がった曲は、勇ましく軽やかな行進曲だった。
 出来栄えとしては拙いものなのだろうが、和樹は憧れの気持ちを表現できて満足だった。
 何度か自分の部屋で流していると、ふいにガチャリと扉が開く。ぎくりとして固まった。

「おい! さっきからうるさい! 静かにしろ! 下手くそな不協和音を流すんじゃない!」

 振り向くと、赤ら顔の父がどんどんと壁を叩いていた。相当酒を飲んでいるようだ。
 ひっと和樹はスマホの電源を切る。

「……ごめんなさい。もう寝ます」

 震える声で告げると、ベッドに横になり、布団を頭から被った。
 父は照明を消すと、乱暴に扉を締めて和樹の部屋を後にする。
 彼の足音が遠ざかり、ようやく和樹は息を吐き出した。
 今日は殴られなかった、と安堵する。虫の居所が悪ければ、頬をぶたれていた。
 下手くそな不協和音。
 言われた言葉が何度も脳内で再生される。
 ほんの数秒前まで抱いていたキラキラした気持ちはあっという間に地に落ちたのだった。




 次の月曜日はグループ登校の日だった。

「おはよう」

 和樹の区画のリーダーでもある陸は、家から出てきた和樹に満面の笑みを向ける。

「……あ、おはようございます」

 ぱくぱくと口を動かす。後ろから妹も来て、陸にキラキラとした眼差しを向けていた。

「おはようございます! 運動会のリレー、かっこよかったです!」

 末っ子だからだろうか、誰に対してもまっすぐな言葉を向けられる妹を、今は羨ましいと思った。

「え……、あ、ありがとうな」

 陸は照れくさそうにはにかんでいる。

「あの!」

 思わず、和樹も口を挟んだ。ぎゅう、とランドセルのベルトを握る。

「本当に、かっこよかったです……。あこがれます」

 ぼそぼそと小さな声は聞き取りづらかっただろう。なのに、陸は嬉しそうに笑ってくれた。
 それからも妹は陸に頻繁に話しかけながら登校をする。和樹はその後ろでずっと陸の後ろ姿を見続けていた。
 ふいに妹がふりかえる。

「お兄ちゃん、あの日はずっと曲作ってたよね。運動会で流れるみたいなの」

 思わずビクリと体が震えた。

「あ……、うん……、まぁ」

 視線をそらしながら返す。ポケットに入れたスマホに意識が集中した。本来は学校には持ってきてはいけないものだったが、家においておいたら、勝手に親に中を見られるかもしれないと思ったのだ。実際、以前そうして父親に勝手にスマホの中身を覗かれ、作っていた音楽を聞かれてからかわれた。

「そうなんだ! 曲が作れるなんてすごいね」

 陸の笑顔に心がほんわりと暖かくなる。

「あ……、そうでもないです。ただ、スマホにぽちぽちと入れているだけで……」

 頬が赤くなりつつも、告げると、陸は少し歩行の速度を緩めて和樹の隣に並んでくれた。

「少なくとも俺はそういうのできないから、すごいって思うけどな。よかったら今度聞かせてよ」

 彼の瞳が優しくて、つい和樹は頭を縦に振ってしまったのだった。




 学校に到着して、和樹は今更ながらにどうしようと思っていた。
 今度聞かせるなんて約束をしてしまった。
 黙っていたら忘れてくれるかもしれないが、聞いてもらいたいと思う自分もいる。
 けれど、彼にまでからかわれてしまったらと思うと、勇気が出なかった。
 ぐるぐると考えているとあっという間に放課後になる。
 和樹は重い足取りで帰宅するために校舎を出た。

「あっ……」

 校庭に出て、和樹は足を止める。陸が花壇に水やりをしていたのだ。
 和樹の声に気がついたようで、陸は和樹の方を見る。

「あ、和樹君。今帰り?」

 彼は快活に手を振ってくれた。和樹は唇を引き結んでから彼に近寄った。

「はい……、あの、陸さんは?」

「俺は生物委員の水やり当番」

 多くの花壇は用務員によって管理されているが、情操教育の一環としてこうして毎年生徒に花を育てさせている。

「そうなんですね……」

 急にポケットの中のスマホが重くなったような気がした。黙っていると、陸は再び花壇に向けてじょうろを傾け、水をまく。
 周囲には下校中の生徒が多く、こちらを気に留めている様子はなかった。
 ごくり、と唾液を嚥下し、大きく息を呑んだ。

「あの、陸さん。僕、実は今、昨日作った曲が聞けるんです!」

 告げると、陸は手を止めて和樹に視線を戻した。
 心臓がバクバクとうるさくて、うまく話せている気がしない。

「よ、よかったら、聞いてくれませんか?」

 ちらり、と上目遣いに陸を見ると、彼は数度目を瞬かせてから、満面の笑みを浮かべた。

「そうなんだ! ありがとう! じゃあ、じょうろを返してくるからちょっとまってて」

 告げると、彼は最後の水を撒き終えてから小走りに水道の方へと向かう。その間に和樹はスマホを取り出し、自分の曲を流せるようにしておいた。
 一応、学校に持ってきてはいけないものなのだから、と二人は校舎裏に周り、できる限り音量を小さくして音楽を流した。
 陸は受け取ると、スマホを耳に当てて黙って聞く。
 曲が流れ終わると、彼はキラキラとした瞳を和樹に向けてきた。

「すごいな! これ、和樹君が作ったんだ?」

 顔には父親が浮かべるような醜悪なからかいの色は含まれておらず、純粋に称賛の色で覆われていた。

「……あの、はい。運動会の陸さんをイメージして作りました」

 だからだろうか、一生心に秘めておこうと思った事をつい告げてしまった。
 陸は目を丸くして、数度ぱちぱちとまばたきをする。

「え、え、これ、そうなの?」

 驚いているようだった。解釈違いと言われてしまったらどうしようとドキドキと彼を見ていると、彼はこらえきれないといったように頬を緩ませた。

「俺、こんなにかっこいいかな……? もう一回聞いていい?」

 ひ、と和樹は息を呑む。
 
 ——かっこいいと言われた……。
 
 ばくばくと心臓がうるさく鳴り響く。体温があがり、耳まで熱い。和樹は何度も頷いたのだった。
 そうして陸は照れながらもありがとうと言ってくれ、おかげで和樹にとってその曲は忘れられないものになったのだった。
 それ以来、和樹は陸によく話しかけるようになった。彼が小学校を卒業する時には、まるでこの世の終わりかのように泣いた。中学校に上がればまた一緒に登校くらいならできると思っていたが、三歳の年の差だとそれはできないと知り、一人落ち込んでいた。
 だから、まさか偶然落ちてしまった異世界で、彼と再会できるとは思わなかった。





「……随分嬉しそうだな」

 陸に鞍を受け取ってもらえ、帰り道で和樹は上機嫌でフェルディの背中に乗って空を飛んでいた。

「うん。……陸さんは、僕のヒーローだから……、また会えて嬉しいんだ」

 はずんだ声で返す。
 何度も見たことがある夕焼けがいつもより美しく思え、ついついあの時に作った歌を口ずさんでしまったのだった。

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