姫プレイがやりたくてトップランカー辞めました!

椿原守

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105 俺の姫プレイと幸福と ☆

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 <土曜日 9:55>

「ゔー……喉いてぇ……」

 俺はうつ伏せの状態で目が覚めた。 
 喉だけじゃなく腰も痛いし、ケツに至っては違和感しかない。

 あの後、休憩を挟みつつのレンとセックスは、朝方までかかった。
 ようやく二回終わったと思ったら、風呂に運ばれ、ケツの中を掻きだされ、そこでもまたヤる羽目になった。俺はもうイキたくなくて、ガチで泣いた。

 腕にグッと力を入れて身体を起こそうとしたが、起き上がれない。

(腰……腰がっ!)

 俺は起き上がるのを諦めて、ゴロンと横を向いた。
 俺の横には、彫刻のように綺麗な顔が目の前にある。

(顔は良い、身体も鍛えててカッコいい、そして絶倫って……どういうことだよ)

 男として勝てる要素がなさ過ぎて、凹む。
 でも、そんな男が俺を好き……なんだよなぁ。
 
 起き上がれない俺は、レンに手を伸ばす。
 サラサラとした長い髪を左手ですくった。
 
「……どうした?」

 寝ていたはずのレンが目を開けた。
 髪を触っていた俺の左手を掴まれて、心臓がトキッと跳ねた。

「起きてたのかよ……」
「いや、お前が触るから目が覚めた。おはよう、チヒロ」

 朝の挨拶と共に軽くキスをしてくる。
 だから、なんで自然とそういう行動が取れるんだ。くそっ!

「……いま、何時だ?」
「んー? 十時くらいか?」

 もしかして、何か予定でもあったんだろうか?

 壁掛け時計で時間を確認して答えた後、俺はレンの顔を見た。
 レンはニヤッと笑っている。

 掴んだままの俺の左手を、レンは布団の中に持っていった。
 その手が導かれた場所はレンの股間。

「チヒロ。もう一回どうだ?」
「ばっ!! もう夜じゃねぇ!!!」
 
 軽く勃っているソレから、バッと手を離す。
 
(無理無理! もう無理!)

 俺はゴロンと転がって、背を向けた。
 レンは後ろから俺をぎゅっと抱きしめる。
 後ろから耳をしゃぶりながら、俺のケツにちんぽを擦りつけた。

「……ダメか?」
「ひうっ……! ダメに決まってる!」

 艶めかしい低音ボイスを吐息に乗せて耳元で囁くなっ!
 ちゅっちゅと首を吸うな!
 左手で乳首を摘まむな……!
 右手で俺のちんぽ扱くな……ッ!

「……チヒロ?」
「んっ、くっ……あっ……ッ」

 首にキスされる度にゾクゾクするし、散々いじられた乳首はすぐに刺激を拾う。
 首のゾクゾクと乳首の刺激が、恥骨の辺りを疼かせる。
 そしてその疼きは勃起という形で現れた。
 カウパーが徐々に溢れてきて、シュッシュッと扱くレンの手から、にちゅにちゅと音がする。

「あ……あ……ばっ、か野郎ぉ……クソがぁ……ッ!」
「お前のここはダメだと言っていないな?」

 擦りつけてきたレンのモノを、俺のケツは受け入れようとしているのか、ピタリと吸い付いた。

「……っ! 一分で抜けよ!」
「分かった。善処する」

 ズプリと埋め込まれて、俺は枯れた喉をもう一度震わせた。

 **

 一分って言ったのに、レンはなかなかイカないし、俺もイカせてもらえない。
 絶頂を迎えそうになっては、寸止めされるを繰り返し、俺はレンに懇願した。

「レン……お、ねがい……イカせ、てくれっ! おねが……ああっ」
「チヒロ……今日も付き合ってくれるな?」
「すっする、するから、する……んっ、んうッ!」
 
 頭がおかしくなりそうな快感を、何度も受けて発狂しそうになる。
 コイツなしじゃ、もうイケなくなるんじゃないかって恐怖すら覚えた。
 そんな俺の思考を読み取ったのか、レンが嬉しそうに笑って耳元で囁く。

「俺は離さんぞ……チヒロ。執着しそうな自分をずっとセーブしていたのに、そのタガを外したのはお前だ」
「な、んの……話だ……よっ……はっ」


『──一回くらい本気でやってみろっつーの!』


 コラボカフェの後に行った居酒屋で、俺がレンに『本気出せ』と焚きつけたことを語られた。
 ちなみに、俺自身は会話の内容をほとんど覚えていない。

「それ……DFOのはなし、だろーがっ! 俺に対して、じゃっ……ねぇ……あうッ!」
「他人にずっと執着され続けてきた俺は、自分だけはそんなことをしないと心に決めていたんだ。だが、その枷を外したのはチヒロ──お前だ。だから、責任取って、俺の全てを受け止めろ」

 グリグリと奥を擦られて、身体が跳ねる。
 頭を振って、俺はそれに必死に耐えた。

「もっ、いいから、イカせろよぉ……! はやく……ッ!」
「そうだな。お前の許可も下りたことだ、朝までゆっくりするとしよう」
「あっ……あ……んむぅ!」

 顎を掴まれて、首を捻って、口を塞がれる。
 レンは俺の上半身を逃げられないように、しっかりと抱きしめ押さえつけると、ガツガツと腰を動かした。

「んっ! ん゙っ! ん゙ん゙ーっ!!」
「はっ……んっ……」
 
 身を捩って、逃げることすら出来ない。
 身体の中で、ぐるぐるとまた熱が籠る。
 目を瞑ると、まぶたの裏側がチカチカしてきた。

(イクっ! イクっ……!)

 レンが腰をぐいぐいと押し付けてくる。
 俺がもうイキそうなのを、分かったような動きだった。

「──ッッ!!」 

 動きに煽られて、俺は限界に達する。
 身体がビクビクと震えて、鈴口から精液が垂れた。
 レンも同時に達していたようで、脈打つ竿と、ケツの中に出された感覚がある。

(満たされる……)

 レンとひとつになって果てた後の、この時間は嫌いじゃない。
 気持ちいいとか幸せとか、そういうフワフワしたものに包まれた。

(…………)

 この幸せの裏側に、もう一人の男がいる。
 ナオキさんに乗せられて、レンとセックスしたわけじゃないけれど、結果としてはそうなってしまった。

 ずっと分からなかった『好き』が唐突に胸に湧いた。
 俺はたぶん選んでしまったのだ。

(トモヤ……)

 優しく微笑むアイツの顔が脳裏に浮かぶ。

「……チヒロ。今は俺のことだけを考えろ」
「レ、んぅっ……」

 レンは俺の頭に浮かんだ誰かに、気がついたようだった。
 俺を見つめるその瞳は雄の色を濃くして、激しく唇を奪ってきたのだった。
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