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死亡フラグ
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「ね、眠れなかったぁぁ…」
私はクマのできた目を右腕で擦ると昼に待ち構えている対決が行われる学校へと足を進める。
昨日の彼女の言動が気になりつつも、とにかく話し合いが出来るのだからこの機を逃すのは駄目だと心のどこかでいっていた。
この話し合いは”絶対”行かなければ駄目だと…
昼休みに入り私はざわめきを感じる胸を撫でながら一緒に昼ご飯を食べる用意をしている真奈に断りを入れる。
「ごめん!今日ちょっと委員の仕事で一緒に食べれないんだ…」
「えっ?!そうなの?なら、仕方ないね…寂しいけど今日は龍くんと一緒に食べるよ。明日は絶対一緒に食べようね♪」
「ごめんね。明日は絶対食べようね♪」
私は真奈に小さな嘘をつきにこやかに笑顔を見せる真奈に胸が少しばかり傷んだ。
それでも尚、今日はどうしても彼女との話し合いのため屋上に行かなければならいのだ。
私は屋上に続く階段を登り彼女がいるであろう屋上のドアに手を掛けた。
ドアを開けると目の前に栗毛のロングヘアが風でゆらゆらと揺れていた。
彼女は私に気づきゆっくりと振り向くとそれに習い私は彼女に近づいた。
真っ直ぐお互いに目を見つめどちらかが切り出すのを静かに待つ。
すると、先にその沈黙を破ったのは彼女だった。
「私が今日どうしてあなたをここに呼んだかというと…あなたをここでこの世から消すためよっ!」
「えっ…け…す?…」
彼女の叫び声に似た声に風一斉に吹き荒れる。
私のその後返した声はあまりにも小さく途切れてしまい儚く消えた。
「単刀直入にいうと、私あなたの事大っ嫌いなの!」
「あ、はい…それは今までの三日目で身に染みて分かってる」
それはもう大嫌いではなかったらあんな事するわけないだろう…
「そして、あなたが光の前から消える事を願ってるわ」
そう、それが彼女の一番の理由だ…
「あなたが…いえ、行院 アリスさんが高宮くんの婚約者だからでしょ?」
「フッ ええ、そうよ!だから、近くにいるあなたが邪魔なのよ!私の光の前から二度と現れないで」
誤解だ…
「何か誤解してるみたいだけど私、別に高宮くんの事何とも思ってないし行院さんの思ってるような事全然考えてないよ?」
そもそもどうして私があんなチャラ男を好きにならなきゃいけないんだ…ありえない
すると、納得してくれたのか分からないが突如下を向いたかと思うとすぐにまた私の目を真っ直ぐ見つめた。
「そんなの私が信じると思うの?あざとい女なんてみんなそう言って本当は光の事狙ってるんだわ!あなたの口から出る言葉なんてでたらめでしかないわよ」
「は?…」
私は思考が停止した。
何この人?バカなの?それとも人の話聞かない系?
あのチャラ男の事好きすぎてきっとバカになったんだ…うん、きっとそうだ。
私は思考が停止しすぎて脳内で違う方へと話がいってしまった。
「じゃ、話はそういう事だからあなたを消すわ」
「えっ、ちょっ…」
行院はゆっくりと私に近づくと不敵な笑みで私の首に手を伸ばす。
「っ…」
私は行院が近づく度に同じように一歩ずつ下がる。
気づくとすぐ後ろには鉄格子がありそれを超えると確実にジ・エンドだった。
やばいっ…このままだと私…死
後ろを気にしながら目の前に迫る行院を見据える。
だが、彼女は既に我を失っており私を消すことしか頭になかった。
ゴンッ
「っ…」
ついに鉄格子に体が着き目の前には首に手を伸ばす行院という状況に私は咄嗟に目を瞑った。
それと同時に行院の手が私の首に触れ体は空中に浮いた。
「くっ…くるし…ぃ…」
ガンッ
私は苦しみながらも足をばたつかせ足元の鉄格子を蹴ると助かると思えた行いが逆に死亡フラグを加速させた。
私の体はますます上に反り返り鉄格子から半分体が下へと向いた。
あ…駄目だ私…死ぬ…
そう思った瞬間私の脳裏に記憶がフラッシュバックした。
これは、私の前世の記憶…
そして、見えるのはゲーム内の私の死亡フラグ…
前世での私のモブの最後はヒロインが攻略対象者である高宮 光に近づきラブゲージが一定以上に達すると高宮 光の婚約者である行院 アリスがヒロインを狙おうとする。
だが、行院 アリスが狙ったのはヒロインの心友でありモブの私だった。
理由は単純に”勘違い”だった。
ヒロインとその心友である私を間違え何度も反論しようとした聞く耳持たず最終的に屋上で突き落とされるという無残な最後だった。
だが、今の私の生きるゲーム世界でヒロインである真奈が高宮くんに近づき一定以上のラブゲージが上がるほどのイベントはなかったはずだ。
じゃあ、何故今私は死亡フラグに達しているのか?
そう脳裏に浮かんだものの私に選択肢は既になく目の前の死亡フラグを回避するなど不可能だった。
私は意を決してこのまま死ぬならと既に空中に浮いていた両足で行院の腹を蹴った。
それと同時に完全に鉄格子から離れ私は再度目を瞑った。
優に夢、そして真奈…バイバイ
雪が死亡フラグになる一日前…
夕日の差す放課後の教室に二人の少女とそして教室の裏でひっそりと隠れていた一人の少年の影があった。
「何でアリスとゆきちゃんがいるんだよ…」
高宮は生徒会の校内点検の最中に雪が誰も居ないはずの教室に入っていくのを目撃した。
不振に思い跡をついていくと教室に居たのは高宮の婚約者の行院 アリスだった。
雪はアリスに今までの自分への悪戯の経緯について洗いざらい話した。
雪が悪戯にあっていたことは昨日雪の心友である真奈から龍へと伝わって生徒会の方へと話が来ていたからだ。
すぐに雪を助けたかったがその悪戯の首謀者である人物にたどり着けていなかったので生徒会からも手を出す事は不可能に近かった。
その首謀者を探すため昨日から動いていた高宮は雪から出るアリスへの言動に驚きを隠せなかった。
「何でアリスが…?」
雪が粗方話を終えるとアリスは雪に近づき何らかの話をしそのまま教室を後にした。
雪から去る時のアリスの表情に高宮は不振に思いながらも取り残された雪をただ見つめた。
「明日、何か起こるのかもしれないな…」
もし雪の身に危険が起こっている状況だとしたら…
そう考えたら恐怖でしかなかった。
次の日、雪が死亡フラグになる日…
高宮は朝から時間が開くたびに雪を隠れてつけていた。
今のところまだ、動きはないみたいだな…
昼休みに入り雪がいつも一緒に食べている心友真奈に断りを入れ何やら屋上に向かった。
屋上?もしかして…
高宮は雪に見つからないように跡をつけ屋上に入っていく雪を見送った。
「…あなたを消すためよ」
は?消す?
途切れ途切れにしか聞こえないが屋上にはアリスと雪がいて一方的に聞こえるアリスの声に高宮はますます嫌な予感がした。
その後も必死に二人の会話に耳を傾け雪に危険が起こらないことを祈った。
だが、それは回避不可能の出来事だった…
「…だからあなたを消すわ」
また、消すってアリス何考えてんだよっ!
ガタッ
?!
響く音に思わず屋上の扉を開けると雪がアリスから今にでも落とされそうな状況に高宮は咄嗟に飛び出した。
「っ…」
間に合え!間に合えっ!
雪が何かを悟ったかのようにアリスの腹に空中に浮いている両足で蹴りをを入れそのまま体全部が下へ向いた。
高宮は雪が空中にさまよわせた伸された右腕を必死に掴む。
「っ…ゆきちゃんっ!」
すると、薄らと目を開け涙を流しながらふわりと笑う雪に心を奪われ空中に浮いていた雪をそのまま自分の胸に引き寄せた。
胸に引き寄せた雪を精一杯抱きしめると雪は体を震わせ高宮にしがみついた…
「もう、大丈夫だから…」
高宮は震える雪に”大丈夫”と言い続けた…
あー、お母さん私も同じとこにいくみたい…
薄らと無くなっていく意識の中で亡くなった母の姿を思い浮かべた。
まだ私のところにくるのは早いわ雪…
え?
すると母は私に向かって伸ばしていた手を引っ込ませるとそのまま遠くへと消えてしまった。
それと同時にどこからか私を呼ぶ声が聞こえた。
「…ゆき…ゃん…」
?
「…ゆきちゃんっ!」
え?
薄らと目を開けるとそこには高宮の姿が入り私の右腕を掴んでいた。
ああ…私助かったんだ…
そう思うと右目から溜め込んでいた涙がこぼれ助かった事に笑顔がこぼれた。
それをみた高宮は一瞬止まるとすぐに顔を赤らませそのまま雪を引き寄せた。
ボフッ
この時初めて思った。
誰かの温もりがこんなにも嬉しいなんて…
私は精一杯抱きしめる高宮に私は生きているんだと実感しさっきまでの恐怖と一緒に体中が震えだし必死に高宮くんにしがみついた。
助かったんだ…私…生きてるんだ…
そう思うと沢山の涙が一斉に零れだし高宮くんの中で私は子供のように泣き喚いた…
私はクマのできた目を右腕で擦ると昼に待ち構えている対決が行われる学校へと足を進める。
昨日の彼女の言動が気になりつつも、とにかく話し合いが出来るのだからこの機を逃すのは駄目だと心のどこかでいっていた。
この話し合いは”絶対”行かなければ駄目だと…
昼休みに入り私はざわめきを感じる胸を撫でながら一緒に昼ご飯を食べる用意をしている真奈に断りを入れる。
「ごめん!今日ちょっと委員の仕事で一緒に食べれないんだ…」
「えっ?!そうなの?なら、仕方ないね…寂しいけど今日は龍くんと一緒に食べるよ。明日は絶対一緒に食べようね♪」
「ごめんね。明日は絶対食べようね♪」
私は真奈に小さな嘘をつきにこやかに笑顔を見せる真奈に胸が少しばかり傷んだ。
それでも尚、今日はどうしても彼女との話し合いのため屋上に行かなければならいのだ。
私は屋上に続く階段を登り彼女がいるであろう屋上のドアに手を掛けた。
ドアを開けると目の前に栗毛のロングヘアが風でゆらゆらと揺れていた。
彼女は私に気づきゆっくりと振り向くとそれに習い私は彼女に近づいた。
真っ直ぐお互いに目を見つめどちらかが切り出すのを静かに待つ。
すると、先にその沈黙を破ったのは彼女だった。
「私が今日どうしてあなたをここに呼んだかというと…あなたをここでこの世から消すためよっ!」
「えっ…け…す?…」
彼女の叫び声に似た声に風一斉に吹き荒れる。
私のその後返した声はあまりにも小さく途切れてしまい儚く消えた。
「単刀直入にいうと、私あなたの事大っ嫌いなの!」
「あ、はい…それは今までの三日目で身に染みて分かってる」
それはもう大嫌いではなかったらあんな事するわけないだろう…
「そして、あなたが光の前から消える事を願ってるわ」
そう、それが彼女の一番の理由だ…
「あなたが…いえ、行院 アリスさんが高宮くんの婚約者だからでしょ?」
「フッ ええ、そうよ!だから、近くにいるあなたが邪魔なのよ!私の光の前から二度と現れないで」
誤解だ…
「何か誤解してるみたいだけど私、別に高宮くんの事何とも思ってないし行院さんの思ってるような事全然考えてないよ?」
そもそもどうして私があんなチャラ男を好きにならなきゃいけないんだ…ありえない
すると、納得してくれたのか分からないが突如下を向いたかと思うとすぐにまた私の目を真っ直ぐ見つめた。
「そんなの私が信じると思うの?あざとい女なんてみんなそう言って本当は光の事狙ってるんだわ!あなたの口から出る言葉なんてでたらめでしかないわよ」
「は?…」
私は思考が停止した。
何この人?バカなの?それとも人の話聞かない系?
あのチャラ男の事好きすぎてきっとバカになったんだ…うん、きっとそうだ。
私は思考が停止しすぎて脳内で違う方へと話がいってしまった。
「じゃ、話はそういう事だからあなたを消すわ」
「えっ、ちょっ…」
行院はゆっくりと私に近づくと不敵な笑みで私の首に手を伸ばす。
「っ…」
私は行院が近づく度に同じように一歩ずつ下がる。
気づくとすぐ後ろには鉄格子がありそれを超えると確実にジ・エンドだった。
やばいっ…このままだと私…死
後ろを気にしながら目の前に迫る行院を見据える。
だが、彼女は既に我を失っており私を消すことしか頭になかった。
ゴンッ
「っ…」
ついに鉄格子に体が着き目の前には首に手を伸ばす行院という状況に私は咄嗟に目を瞑った。
それと同時に行院の手が私の首に触れ体は空中に浮いた。
「くっ…くるし…ぃ…」
ガンッ
私は苦しみながらも足をばたつかせ足元の鉄格子を蹴ると助かると思えた行いが逆に死亡フラグを加速させた。
私の体はますます上に反り返り鉄格子から半分体が下へと向いた。
あ…駄目だ私…死ぬ…
そう思った瞬間私の脳裏に記憶がフラッシュバックした。
これは、私の前世の記憶…
そして、見えるのはゲーム内の私の死亡フラグ…
前世での私のモブの最後はヒロインが攻略対象者である高宮 光に近づきラブゲージが一定以上に達すると高宮 光の婚約者である行院 アリスがヒロインを狙おうとする。
だが、行院 アリスが狙ったのはヒロインの心友でありモブの私だった。
理由は単純に”勘違い”だった。
ヒロインとその心友である私を間違え何度も反論しようとした聞く耳持たず最終的に屋上で突き落とされるという無残な最後だった。
だが、今の私の生きるゲーム世界でヒロインである真奈が高宮くんに近づき一定以上のラブゲージが上がるほどのイベントはなかったはずだ。
じゃあ、何故今私は死亡フラグに達しているのか?
そう脳裏に浮かんだものの私に選択肢は既になく目の前の死亡フラグを回避するなど不可能だった。
私は意を決してこのまま死ぬならと既に空中に浮いていた両足で行院の腹を蹴った。
それと同時に完全に鉄格子から離れ私は再度目を瞑った。
優に夢、そして真奈…バイバイ
雪が死亡フラグになる一日前…
夕日の差す放課後の教室に二人の少女とそして教室の裏でひっそりと隠れていた一人の少年の影があった。
「何でアリスとゆきちゃんがいるんだよ…」
高宮は生徒会の校内点検の最中に雪が誰も居ないはずの教室に入っていくのを目撃した。
不振に思い跡をついていくと教室に居たのは高宮の婚約者の行院 アリスだった。
雪はアリスに今までの自分への悪戯の経緯について洗いざらい話した。
雪が悪戯にあっていたことは昨日雪の心友である真奈から龍へと伝わって生徒会の方へと話が来ていたからだ。
すぐに雪を助けたかったがその悪戯の首謀者である人物にたどり着けていなかったので生徒会からも手を出す事は不可能に近かった。
その首謀者を探すため昨日から動いていた高宮は雪から出るアリスへの言動に驚きを隠せなかった。
「何でアリスが…?」
雪が粗方話を終えるとアリスは雪に近づき何らかの話をしそのまま教室を後にした。
雪から去る時のアリスの表情に高宮は不振に思いながらも取り残された雪をただ見つめた。
「明日、何か起こるのかもしれないな…」
もし雪の身に危険が起こっている状況だとしたら…
そう考えたら恐怖でしかなかった。
次の日、雪が死亡フラグになる日…
高宮は朝から時間が開くたびに雪を隠れてつけていた。
今のところまだ、動きはないみたいだな…
昼休みに入り雪がいつも一緒に食べている心友真奈に断りを入れ何やら屋上に向かった。
屋上?もしかして…
高宮は雪に見つからないように跡をつけ屋上に入っていく雪を見送った。
「…あなたを消すためよ」
は?消す?
途切れ途切れにしか聞こえないが屋上にはアリスと雪がいて一方的に聞こえるアリスの声に高宮はますます嫌な予感がした。
その後も必死に二人の会話に耳を傾け雪に危険が起こらないことを祈った。
だが、それは回避不可能の出来事だった…
「…だからあなたを消すわ」
また、消すってアリス何考えてんだよっ!
ガタッ
?!
響く音に思わず屋上の扉を開けると雪がアリスから今にでも落とされそうな状況に高宮は咄嗟に飛び出した。
「っ…」
間に合え!間に合えっ!
雪が何かを悟ったかのようにアリスの腹に空中に浮いている両足で蹴りをを入れそのまま体全部が下へ向いた。
高宮は雪が空中にさまよわせた伸された右腕を必死に掴む。
「っ…ゆきちゃんっ!」
すると、薄らと目を開け涙を流しながらふわりと笑う雪に心を奪われ空中に浮いていた雪をそのまま自分の胸に引き寄せた。
胸に引き寄せた雪を精一杯抱きしめると雪は体を震わせ高宮にしがみついた…
「もう、大丈夫だから…」
高宮は震える雪に”大丈夫”と言い続けた…
あー、お母さん私も同じとこにいくみたい…
薄らと無くなっていく意識の中で亡くなった母の姿を思い浮かべた。
まだ私のところにくるのは早いわ雪…
え?
すると母は私に向かって伸ばしていた手を引っ込ませるとそのまま遠くへと消えてしまった。
それと同時にどこからか私を呼ぶ声が聞こえた。
「…ゆき…ゃん…」
?
「…ゆきちゃんっ!」
え?
薄らと目を開けるとそこには高宮の姿が入り私の右腕を掴んでいた。
ああ…私助かったんだ…
そう思うと右目から溜め込んでいた涙がこぼれ助かった事に笑顔がこぼれた。
それをみた高宮は一瞬止まるとすぐに顔を赤らませそのまま雪を引き寄せた。
ボフッ
この時初めて思った。
誰かの温もりがこんなにも嬉しいなんて…
私は精一杯抱きしめる高宮に私は生きているんだと実感しさっきまでの恐怖と一緒に体中が震えだし必死に高宮くんにしがみついた。
助かったんだ…私…生きてるんだ…
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